生産性

商談成立も Slack で : Digital HQ で顧客と連携して売上を最大化

営業チームが全社の力を総動員するための Slack 活用法

執筆者 : Aoife Rogers2021年8月5日イラスト: Pete Ryan

コロナ禍は新しい時代の扉を開けました。それはリモートワークや柔軟な働き方が定着しただけでなく、顧客が時間をかけて商品やサービスを吟味する時代です。こうした顧客は要求も厳しくなります。Salesforce が 2020 年に世界 15,000 人以上の消費者と企業の購買担当者を対象に行った調査によると、企業が自分たちの信頼を得るのは難しいと回答した人は 61% に上りました。これは前年より 7 ポイント増加しています。

今の購買担当者はインターネットを駆使して情報を集めるため、決断が流動的です。高い成果を出す営業チームでは、そうしたリードにチーム営業アプローチで対応しています。社内で結集したナレッジを活用すれば、営業チームは購買サイクルの各段階でよりさらに大きな価値を提供できるからです。

Slack をデジタル上の営業拠点とすれば、営業担当者がほかの担当者や他部門のデキスパートと連携できるため、営業効果を最大化して商談をスピーディに成立させることができます。チャンネルは、メッセージやツール、ファイル共有の中心となる場です。ここでは営業担当者が見込み客の背景情報をさっと把握できるほか、潜在顧客が必要とする回答もすぐに見つかります。さらによく使うアプリを Slack 上で直接利用できるため、生産的をキープしたまま仕事に集中するのも簡単です。

「働き方の未来」を実感できるイベント、Slack Frontiers Europe 2021 では、営業部門のリーダーたちがチーム営業やアジリティ(俊敏性)だけでなく、顧客とその場でつながることの重要性を語りました。この記事では、先進的な Slack のユーザー企業の皆さまが、大きく変化した仕事の世界で成功するうえでどんな戦略を採用しているのか紹介します。

Box : チームワークでリードに素早く対応

有望なリードを顧客に変換する鍵とは何でしょうか?クラウドコンテンツ管理を提供する Box でSenior Director of Commercial Sales を務める Kate Gunderson 氏曰く、それはレスポンスの速さです。

Sterne 氏は、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパに散らばる約 80 人のインバウンドおよびアウトバウンド営業開発担当者(SDR)を統率しています。この SDR チームの担当業務は、マーケティングクオリファイドリード(MQL)を精査し、営業担当者に引き継げるような営業リードに変えることです。

Slack 導入前は、SDR チームが Salesforce を見るまで新しい MQL について知る術はありませんでした。そのため新しい MQL に気づくまで平均 2 時間かかり、その間コンバージョン率は大きく下がっていました。そんな状態を大きく変えたのが、Slack の Salesforce アプリです。

「Slack で、リード対応のスピードが大きく上がりました」と、Sterne 氏は話します。「Slack でもたくさんの通知が届きますが、受信トレイで何千件もの未読メールとして表示されるのとは違って、赤い点 1 つで表示されるだけです」。

Box がデジタルファーストな組織に移行するのに伴って、チーム営業は特に重要になりました。同社では在宅勤務を導入しており、メンバーが世界中に分散しているチームもあります。そんななか担当者がリードをしっかり温める場所となるのが、Slack チャンネルです。

  • #sdr は、顧客からの問い合わせや、クレジットカードの処理など技術上・処理上のトラブルシューティングに対するヘルプを募るチャンネル
  • #digital(デジタル)では、潜在顧客と直接やり取りする SDR チームとデジタルチームが連携。SDR は、ウェブサイトトラフィックからのマーケティングリードの減少など、技術的要因が疑われる問題をフラグ

「Slack チャンネルなら、他部門のパートナーともすぐつながることができるため、問題をリアルタイムに解決できるようになりました。もし Slack がなければ 1~2 日は行き詰まっていたでしょう」

BoxGlobal Senior Director of Sales Development and Inside SalesKate Sterne 氏

Zendesk : 全社的なナレッジ共有で営業サイクルをスピードアップ

20 万社以上の信頼を集める Zendesk のソフトウェアは、顧客との関係強化を目的に設計されています。当然ながら、同社のカスタマーサービスは非の打ちどころがないものであるべきです。だからこそ、同社では Slack をメインのコミュニケーションプラットフォームとして活用しています。

Zendesk の営業チームでは Slack を使うことで、営業サイクルのどの段階でも全社のナレッジを簡単に総動員することができます。サポートから製品、財務、法務まで、どの部門にもそれぞれ Slack チャンネルがあり、担当者はそこに質問やヘルプのリクエストを投稿します。

Zendesk の元 Strategic Account Executive、Kelly Ryan 氏曰く、そのおかげで毎日 2~3 時間の節約になっているそうです。年間の就業日を 260 日とすると、これはおよそ 650 時間、就業日数にして 81 日の削減です。さらにこれを営業とカスタマーサクセス部門の全メンバー 875 人に拡大すると、約 57 万時間の節約になります。浮いた時間を使って、メンバーは顧客との関係を築き、深めることができるでしょう。

「コミュニケーション、顧客の質問に対する回答の入手、サポートリクエストのエスカレーション、チームメンバーや上司とのやり取りを行う主な手段は、Slack です」

Zendesk元 Strategic Account ExecutiveKelly Ryan 氏

Stripe : 顧客との濃い関係を構築

オンライン決済プラットフォームの Stripe は、120 か国以上で何百万もの企業におけるビジネスの立ち上げ、運営、拡大を支えています。創業時より、同社の営業チームでは顧客と人間同士の関係を築くことを重視してきました。実際、Stripe は社外パートナーともチャンネルベースのメッセージでやり取りできる Slack コネクトをいち早く導入した企業です。

Slack コネクトの活用で、Stripe の営業担当者は次のことができるようになりました。

  • デジタルな世界でも勢いをそのままに、商談をスピーディに成立
  • 商談前から成約後まで、見込み客と有意義な関係を構築
  • コミュニケーションを整理して、商談のチャンスを逃さない

Stripe で Head of Gglobal Product Sales and Payments Performance を務める James Dyett 氏によると、Slack コネクトが商談成立の場となったおかげで、最新テクノロジーさえ使わなくなったそうです。

「他社との関係や商談に勢いがある時は自然とわかるものですが、メールではなかなかつかめません」と、Dyett 氏は話します。「そのために以前は対面や電話で話したり、SMS を使ったりしていたんです。今は Slack コネクトですね」。

たいていの場合、営業担当者は商談成立に向けてさまざまな部門とやり取りしなくてはなりません。そんな時、個別にメールを送ってしまうと情報のサイロ化を招きます。そのため Stripe では、営業担当者とソリューションアーキテクトが Slack チャンネルを作成し、開発者や決済部門の責任者、財務担当者など顧客側の主な関係者と連携しています。チャンネルなら、条件概要書の詳細や契約に関する質問に対して Dyett 氏のチームがすばやくフォローアップすることも可能です。

「Slack ならこうした複数部門が関わる会話も、混乱なくきちんと進めることができます。こうすればミスコミュニケーションを防げるうえ、長々としたビデオ会議も不要です」

StripeHead of Global Product Sales and Payments OptimizationJames Dyett 氏

Gympass : 数千のパートナーを 1 つのプラットフォームに集約

Gympass は企業向けのフィットネスプラットフォームです。オンデマンドのフィットネスクラスや健康アプリの提供を通して、企業が従業員の健康や幸福をサポートできるよう支援しています。そんな同社が 14 か国の 50,000 施設と提携する鍵が、 Slack コネクトです。

「Slack を使うと、全社だけでなくパートナーや代理店とのコミュニケーションも常にスムーズになります」と話すのは、Gympass Germany の CEO である Ralf Aigner 氏です。「これは特に、当社が成長し続けるなかで効率的な関係を保つうえで重要です」。

コロナ禍で Gympass の営業担当者が対面ベースの製品を提供できなくなった時も、止まることなく Slack コネクトを使ってビジネスを前に進めました。Slack でリモートワークを行うなか、さまざまな部門が連携してわずか 2 週間でフィットネスクラスをオンライン配信する新製品を完成させたのです。その後、営業担当者は Slack コネクトのパートナーごとのチャンネルで、世界中のジムパートナーと新製品について意見を交わしました。

これらパートナーと共有するチャンネルでは、営業担当者が取引先ごとの問題に日々対処し、新製品をスムーズに提供できるようサポートしています。一方、社内の Slack チャンネルでは、営業チームが管理タスクを効率化し、各パートナーについての情報共有や相談を透明性の高い形で速やかに進めています。

また Slack の Salesforce アプリを活用することで、顧客の全体像をさっと確認し、関連する通話メモや文書、会話を Slack から直接 Salesforce に入力することもできるようになりました。それだけでなく、パートナーの特別な条件の承認など定型プロセスの短縮にもつながっています。担当者は Slack チャンネルで役員にメンションするだけで、素早く承認を得られるからです。

「私たちは、情報のサイロ化を解消し、コミュニケーションの透明性を確保することを目指しており、そのゴール達成に役立つツールを見つけることが重要でした。Slack はこれらの要件をすべて満たしていました」

Gympass GermanyCEORalf Aigner 氏

Splunk : 頭脳の結集で商談をスピーディに成立

人が日々生成するデータの量は 250 京バイトを超えています。Splunk は、そうしたデータを活用できる情報に変換するソフトウェアを開発する企業です。同社では、セールスエンジニア(SE)が顧客の通訳としてそのサポートを行い、そのなかにはフォーチュン 100 社のうち 90 社以上が名を連ねます。

SE たちは世界中に分散し、各地の顧客に寄り添って Splunk のバリューを示していますが、それは時に孤独感を伴います。「客先に常駐する場合は 1 人きりなので、コミュニケーションを取ったりベストプラクティスを共有したりするのは大変です」と話すのは、元 Splunk SE の Kelly Kitagawa 氏です。

しかし Slack なら、そうしたコミュニケーションギャップは起こりません。数百人の SE が #se チャンネルに集まり、一緒に問題を解決し、サポートを提供し、無駄を省けるようになるからです。他社製品とのインテグレーションであれ、特定のユースケースであれ、経験者がすぐに見つかります。

実際、Kitagawa 氏も検索できる情報の宝庫を手に入れたことで、必要なものがすぐに手に入るようになりました。同僚や上司からの回答を何日も待たずとも、問題をすぐさま解決し、商談のスピーディな成立が可能です。「600 人分の頭脳と、彼らが持つ情報をすべて利用できれば、かなり強力な SE になれます」と、Kitagawa 氏は話します。

Slack は、グローバル企業が最も重視する見える化の促進にも役立っています。通常 Splunk の SE はパーソナライズされたダッシュボードから取引先のポートフォリオを管理しているため、マネージャーは現状を把握するための方法が必要です。

そこで Splunk のチームは Slack アプリを開発し、マネージャーが「/splunkcapture」のスラッシュコマンドで SE のダッシュボード内容を Slack に読み出せるようにしました。このアプリのおかげで、その SE が抱えている商談や要注意案件を俯瞰できるようになりました。

リモートワークは SE の仕事のスピードを下げがちですが、Splunk ではそのスピードを上げるために Slack のモバイルアプリを活用してきました。それにより、どこにいても社内の頭脳を結集して顧客にすぐさま対応し、Splunk のバリューを顧客へ届けています。

「Slack で、顧客との関係構築方法が変わりました。顧客には社内メンバーと同じようにいつでも質問してもらえるようになったため、関係を深めやすくなったのです」

Splunk元 Sales EngineerKelly Kitagawa 氏

営業の難易度は上がっています。購買サイクルに関わる人が増えたことで、プロセスが複雑になっているからです。しかし見込み客からはあらゆる段階でスピード、透明性、専門知識を求められます。Slack をデジタルな営業拠点とすれば、営業チームは社内から広く結集したナレッジを活用して、顧客に対して解決策を素早く提供することができます。それは結果的に、それは速やかな商談成立につながるでしょう。[#]

この記事はお役に立ちましたか?

0/600

助かります!

ご意見ありがとうございました!

了解です!

ご意見ありがとうございました!

うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

読み進める

コラボレーション

Slack でハイブリッドな職場のチームワークを強化

デジタルファーストな職場に不可欠なチームワークとエンゲージメントを高める 3 つの方法

コラボレーション

職場の「苦手な人」とのコミュニケーションを改善!状況別アイデア

苦手に感じる理由を洗い出してコミュニケーションの改善を

生産性

生産性向上を数値で把握!生産性の計算式を活用する方法

生産性を計算式で数値化する方法とそのメリット、そして生産性を高める環境とは?

コラボレーション

ツール活用で伸ばす!「コミュニケーション能力検定」で重視される 4 要素

「聴く力」「説明する力」「質問する力」「チームでの協調性」をチームで伸ばす方法