スマートフォンを覗く 2 人の顧客

T-Mobile がプロダクティビティプラットフォームで 1 億人を超える顧客をサポート

「Slack を本当に気に入っている理由の 1 つは、万人向けに構築されている点です。実は今年の 3 月まで、ワークフローとは何なのかわかっていませんでした。それが今やワークフローのおかけで本当に助かっています」

T-MobileCustomer Experience ManagerRasha Alkhatib 氏

2 つの企業の合併には課題がつきものです。合計で 1 億人を超える顧客にサービスを提供するとなればなおさらでしょう。加えて長引くコロナ禍でさまざまな課題が未解決の状態では、事態はますます複雑化します。

通信会社の T-Mobile と Sprint の合併も例外ではありませんでした。2020 年 4 月に合併が公式に発表され、新会社が新たに T-Mobile と名づけられると、同社は旧 Sprint の顧客を T-Mobile のネットワークに移行するという、気が遠くなるような作業に直面しました。今なお続くこのプロセスには、当然ながら膨大なカスタマーサポートが求められます。

この状況を打開したのが Rasha Alkhatib 氏です。T-Mobile の Customer Loyalty Team で Customer Experience Manager を務める Alkhatib 氏の役割は、旧 Sprint の顧客が T-Mobile のシステムに移行するなかで、適切なサポートを提供することでした。そこで Alkhatib 氏とそのチームは、Slack をプロダクティビティプラットフォーム(会社を動かすデジタル中枢)として活用し始めました。こうして人、情報、ツールをつなぐ中心的な場所を手に入れたことにより、チームは透明性を高めて、定型業務を自動化し、さらには顧客体験全体を改善したのです。

T-Mobile の Rasha Alkhatib 氏

サイロ化を未然に防いでスムーズな情報共有を実現

T-Mobile では以前より Slack をプロダクティビティプラットフォームとして活用していましたが、コロナ禍と合併が相まって、サービスチームにとってはさらに欠かせないものになりました。リモートワークのなか、Slack で新規顧客の急増による問題を優先度に応じて振り分けているうちに、Slack がコラボレーションとナレッジ共有のハブとなったのです。またメンバーがお互いの最新状況を共有し合う際も、Slack を使うようになりました。これは Alkhatib 氏が特に重視する使い方です。

「私の主な仕事は、チームの取り組みについてマネージャーに報告することです」と、Alkhatib 氏は話します。「約 1,000 人をサポートするなかで、チームが取り組んでいるプロジェクトとその進捗状況についてマネージャーに知らせることは非常に重要です」。 そこで Alkhatib 氏は、コラボレーションのためのデジタル空間であるチャンネルを使って、チームの業務記録を整理して見える化し、必要に応じてマネージャーに報告できるようにしました。

「昔は、必要な情報を得るために常に人を追いかけている気分でした。今では、全員の生産性と効率が向上しています。まさに win-win の関係です」

T-MobileCustomer Experience ManagerRasha Alkhatib 氏

仕事を自動化し、空いた時間で顧客対応に集中

2021 年 3 月、Alkhatib 氏はワークフロービルダーを使うとチームの情報の収集や報告を自動化できると気づきました。ワークフロービルダーとは、ノーコードでワークフローを作成できる Slack のツールです。最初に目にしたワークフローは、テクノロジーに精通した同僚が構築したものでした。そのため興味は持った一方で、自分にできるのだろうかと少し不安になったそうです。とはいえ同僚にそのプロセスについて順を追って説明してもらい、自分でも試してみました。

そうして Alkhatib 氏が構築したのが、誰でも Slack 上で共有ドキュメントに簡単にアクセスできるようにするワークフローです。ドキュメントが共有されると、メンバーはプロジェクトの関連情報や完了ステータスを更新できます。ワークフローによって情報のサイロ化が解消され、マネージャーが顧客のサポート状況についてより把握できるようになりました。

T-Mobile ui image

このワークフローは貴重な時間の節約につながり、Alkhatib 氏はより戦略的な仕事に集中できるようになりました。「昔は、必要な情報を得るために常に人を追いかけている気分でした。今では、全員の生産性と効率が向上しています。まさに win-win の関係です」。

Slack のワークフローをコーディングなしで簡単に構築

Alkhatib 氏はテクノロジーに明るいわけではないものの、Slack のワークフローの構築は簡単だったと言います。初めてのワークフロー作成にかかった時間はたったの 10 分です。「Slack を本当に気に入っている理由の 1 つは、万人向けに構築されている点です」と、Alkhatib 氏は話します。「実は今年の 3 月まで、ワークフローとは何なのかわかっていませんでした。それが今やワークフローのおかけで効率と生産性が大きく上がり、本当に助かっています」。

こうしてワークフローの作成に自信を持った Alkhatib 氏は、ワークフロービルダーの柔軟性を活用し、カスタマーサービスチームのプロセスをさらに自動化しています。最近作成したのは、同僚を称え合うための新しいワークフローです。メンバーは、ワークフローのフォームにほかのメンバーの名前とその成果の詳細を入力するだけです。

T-Mobile UI イメージ

そのフォームが送信されると、情報が Alkhatib 氏に送信され、Alkhatib 氏はそれを受けて月次の全社会議でメンバーを表彰します。これについて Alkhatib 氏は「言うまでもなく表彰は重要ですから」と、話します。「自分の仕事が高く評価されることを嫌がる人はいませんよね?」