カリキュラムの作成・指導から学生サービスの管理まで大学運営にはさまざまな業務があります。それはデジタルキャンパスも例外ではありません。
うれしいことに、今や 3,000 を超える高等教育機関でおよそ 120 万人のユーザーが、Slack を活用してオンラインで講義やキャンパスを体験しています。
この記事では、Slack という安全なチャンネルベースのメッセージプラットフォームに大学コミュニティをまるごと取り入れる方法について、さまざまな側面からご紹介したいと思います。また、ビデオ会議やファイル共有、学習管理システム(LMS)など、学生や教員が使い慣れているツールと Slack を連携させる方法もお伝えします。生産的な遠隔学習環境を簡単に整えられるヒントがたくさん出てきますので、ぜひ参考にしてください。
基本
チームで実際に Slack を使い始める前に、まずはうまく進めるための準備を整えておきましょう。
- さまざまな Slack ワークスペースを作成して、学生の学習環境と教務部門を分けましょう。
- 科目ごとにワークスペースを用意し、そのなかに講義、ディスカッション、グループプロジェクト、オフィスアワーのための各チャンネルを作成します。
- キャンパス体験をすべて再現するために、学生同士が交流してキャンパスライフを楽しんだり、また学生サービスのサポートを受けたりできるワークスペースを設けましょう。このワークスペースには、#financial-assistance などのサービス関連のチャンネルだけでなく、各学生グループ、クラブ、団体のチャンネルも含めることができます。
- 教職員専用のワークスペースを用意し、教務や運営業務についてのやり取りや管理を行うための #recruiting や #student-affairs などのチャンネルを作成します。
- 見やすいプロフィール写真をアップロードして、プロフィールの詳細を入力しましょう(ほかのメンバーにもそうしてもらいましょう)。こうすることで、Slack が実際のメンバーが集まる場所として身近に感じられます。さらに同じコミュニティのメンバーとして相手を思いやった交流につながるでしょう。プロフィール欄は、講義やオフィスアワーのスケジュール、対応できる言語などの大切な情報を伝えるのにも活用できます。

1.学習体験をデジタル化する
Slack と Zoom を活用したバーチャル講義とオフィスアワー
バーチャル講義の開講は、Slack チャンネルや Zoom のビデオ会議を使い始めるのと同じくらい簡単です。まずは所属機関の Slack ワークスペースの管理者が Slack 用 Zoom アプリを追加していることを確認しましょう。
- チャンネルを作成したら、講義またはプロジェクトの名前をつけ、学生とティーチングアシスタントを招待します。
- チャンネルまたはダイレクトメッセージのメッセージフィールドに「 /zoom 」スラッシュコマンドを入力し、送信をクリックして Zoom ビデオ通話を開始します。
- するとスマートなインターフェースがチャンネルに表示されるので、そこで「参加」ボタンを押すと、チャンネルメンバーがアクセスできるようになります。
講義中、学生はチャンネルに質問やコメントを投稿することができます。また自分と同じような質問やコメントがあれば、投稿に絵文字リアクションで反応することで同意を表すことも可能です。チャンネルを活用することで、教員は学生の理解度をより把握できるだけでなく、発言の少ない学生でも参加しやすいスペースを作れるようになります。
- 講義中にスレッドを使って、特定のトピックについて小規模のグループディスカッションを行うこともできます。
- 講義後学生に対して、宿題や課題のフォローアップをするのにも Slack チャンネルを活用できます。
オフィスアワーもバーチャルで
#office-hours チャンネルを使って、オフィスの外でオフィスアワーを行いましょう。先ほどと同じように、Zoom を使うと、学生と 1 対 1 のビデオ通話を始められます。また Slack のワークフロービルダー(定型タスクを自動化できるビジュアルツール)を使うと、カスタムフォームを使って学生からの質問に効率的に対応したり、課題提出状況を管理したりできるようになります。
手順 :
- フィードバック依頼や質疑応答のワークフローを10 分もかからず立ち上げるには、このワークフローテンプレートを使いましょう。
- 次にダウンロード可能なテンプレートをインポートします。
- チャンネルを選択して、絵文字を選択します。
おまけ : Slack の App ディレクトリから Polly などの連携アプリを追加すると、講義中や講義後すぐにチャンネル内投票やアンケートを実施できます。
2.オンラインキャンパスを運営する
学生自治会、クラブ、アクティビティのためのチャンネルを用意
学生がキャンパスライフを謳歌し、しっかり勉学に励むことができるよう、キャンパスで基本機能をバーチャルで再現しましょう。
例えば次のような方法で、Slack を学生が交流する拠点にすることができます。
- 学生新聞、社交クラブ、学生自治会など、アクティビティやクラブのチャンネルを作り、学生がキャンパスライフに積極的に参加できるようにしましょう。
- Outlook や G Suite の連携アプリを追加して、全員が Slack のステータスをカレンダーと自動的に同期したり、ファイルを簡単に交換したりできるようにします。
- 独自のカスタムワークフローを作成して(このテンプレートで簡単に作成できます)、毎日の出席確認を始めるなど、チャンネルで定型的なプロセスの自動化を検討しましょう。
3.教務を運営する
学生業務やサービスをそのままに
教員や教務部も Slack を使って業務をいつもどおり進めることができます。教員専用のワークスペースを作成すると、機密情報をほかよりも厳重に保護することが可能です。教員のワークスペースでは、学部レベル(例 : #athletic-dept)のほか、大学の財団、同窓会、学習指導、キャリアサービスなどの部門別にチャンネルを作ってもよいでしょう。
ここではキャンパスのコミュニティにイベントを周知するためのヒントをご紹介します。
- #announcements-only チャンネルを作り、そこでオフィスやキャンパスの閉鎖など、学内全体に向けた重要な情報を発信します。
- Salesforce、Workday、ServiceNow などのアプリを追加して、キャンパス運営を効率化します。
おまけ : Slack 利用のエチケットやコミュニティガイドラインをチャンネルにピン留めし、安心してアイデア共有、質問、コラボレーションができるスペースにしましょう。このテンプレートを活用し、必要があれば変更して使ってください。
4.外部組織と提携する
研究者、パートナー、コラボレーション先とチャンネルを共有
別々のオーガナイゼーションが一緒に作業できる共有チャンネルは、研究コンソーシアム、広報、スポンサーシップなどの行事やイベントに関して学際的なディスカッションを進めていくのにぴったりです。ぜひ活用して Slack でネットワークを広げていきましょう。
チャンネル、アプリ連携、カスタムワークフローを組み合わせると、Slack でできることの幅が広がり、教員や教務部は各機関のニーズに合わせた遠隔学習環境を作ることができます。さらに、そのすべてがエンタープライズグレードのセキュリティで守られます。
Slack を活用した遠隔学習についてもっと詳しく知りたい方は、オンラインセッションに登録するか、営業担当者にお問い合わせください。