Enterprise Grid の構成とデザイン
Enterprise Grid オーガナイゼーションの構成とデザインは、一度決めたらそれで終わり、というものではありません。時の経過に適応し、変化していく必要があります。何よりもまず、Enterprise Grid OrG は、会社の文化と組織を反映したものであるべきです。OrG の設計を始めるにあたって、このガイドを参照してみてください。
プロジェクトチームの設立
会社のビジネスの全分野を反映させるため、部門の枠を超えたプロジェクトチームを作り、Enterprise Grid の基盤を設計しましょう。まずは、IT、人事、社内広報、その他の主要な部門や事業ユニットの代表から意見を集めます。
💡 立ち上げチームを組織する方法についてお読みください。
枠組みのデザイン
Enterprise Grid オーガナイゼーションのデザイン、構成、サイズは、組織によってまったく異なります。自社の Enterprise Grid のあり方を考える際には、部門、ブランド、地域といった主要なセグメントを考慮に入れましょう。
デザインが固まったら、次の方法を組み合わせて Enterprise Grid を構築します。
- Enterprise Grid へ既存のワークスペースを移動する。
- チャンネルを移動し、既存の大規模なワークスペースを小さく分割する。
- Enterprise Grid でワークスペースを新規作成する。
オーガナイゼーションのワークスペース数は、1 つでも 1,500 以上でもかまいません。Enterprise Grid の枠組みを簡略化すると、次のようなものになります。
-
グローバルのワークスペース
社内通知、施設、福利厚生、法務、人事、IT -
製品とエンジニアリングのワークスペース
製品リサーチ、開発、設計、エンジニアリング -
マーケティングと営業のワークスペース
広告宣伝、マーケティング、メディア掲載、ソーシャルメディア、イベント -
カスタマーサポートのワークスペース
サポート、コンテンツ、ドキュメンテーション、ユーザー教育 -
ソーシャルワークスペース
特定の関心事を共有するグループ、ランチ仲間、スポーツ愛好者、#犬や #ネコなど、業務に関係ないチャンネル
❓ ワークスペースとマルチワークスペースチャンネルの比較
マルチワークスペースチャンネルを使う場合、シンプルなワークフローを使うのがベストです。例えば、#customer-フィードバックのようなチャンネルは、営業やマーケティングのワークスペースから、製品とエンジニアリングのワークスペースに定期的にフィードバックを共有するのにぴったりです。
業務プロセスが複雑で、複数のマルチワークスペースチャンネルが必要になる場合は、新規ワークスペースを作成するのがべストでしょう。
Enterprise Grid の管理
ワークスペースの進化
ワークスペースの規模が大きくなりすぎ、あまり効率的でなくなった場合、小規模な複数のワークスペースに分割できます。
ワークスペースが小さすぎて、実態に合わなくなっている場合は、チャンネルをアーカイブするか、別のワークスペースに移動してから、チャンネルを削除します。必要な場合にはチャンネルの名前を変更し、目的とトピックを最新の情報にしておきます。
ワークスペースのリクエスト
Enterprise Grid 用に共通の枠組みをデザインしてきたとしても、新しいプロジェクトやチームに独自の新しいワークスペースが必要になる日が来るかもしれません。メンバーが新規ワークスペースをリクエストできるよう許可することをおすすめします。詳しくは、ワークスペース作成リクエストの管理についてお読みください。
注意 : 新しいワークスペースについて、社内通知チャンネルで知らせます。その目的が何か、誰でも参加できるのかについて詳しく説明するようにします。
マルチワークスペースチャンネルのリクエスト
各メンバーが仕事の必要に応じて複数の種類のチャンネルを柔軟に作成できるようになっている場合、Slack は最大の効果を発揮します。これによって、共同作業と透明性の文化が促進されます。マルチワークスペースチャンネルの作成と管理をオーガナイゼーションの特定のメンバーに限定する場合は、誰でも確認できるパブリックチャンネルを作成し、マルチワークスペースチャンネルのリクエストをモニタリングすることをおすすめします。
達成度の測定と評価
🏆 成功の定義
最初に、自分たちの組織にとって、Slack 導入の成功とは何を意味するかを定義します。成功の定義には次のようなものがあります。
- 複数の事業拠点にまたがる縦割り構造を打破する
- ワークスペース間の自由な情報の流れを促進する
- メンバー、チャンネル、アプリ、情報を見つけやすくする
- エンジニアリング部門とサポートのコミュニケーションを支援する
🔍 進捗状況の評価
次に、Enterprise Grid オーガナイゼーションの「アナリティクス」ページで、進捗状況を確認します。Grid の設計が成功の評価基準達成に寄与しているかどうかを検証します。達成度は、次のような指標に基づいて測定できます。
- メンバーが定期的に #全社マルチワークスペースチャンネルでやり取りをしている
- メンバーがメッセージを送信している(読むだけではない)
- メンバーがチャンネルに参加し、インストールされたアプリを利用している
- 営業部門やサポート部門のワークスペースのメンバーがマルチワークスペースチャンネルに積極的に参加している
📈 アナリティクスの測定と検証
自社の Enterprise Grid のアクティビティと統計情報を検証し、定着状況を測定します。次に例を示します。
- オーガナイゼーションの統計情報を定期的(6 か月おきなど)に検証し、Slack の定着度を追跡する。以下の分野の増加に注目する。
• メッセージの送信数
• アップロードされたファイルの数
• インストールされたアプリと内部インテグレーションの数
-
Slack によって会社の生産性がどのように向上したか、ユーザーに尋ねてみる。ユーザーのワークフローについて質問してみる。
• 情報検索にかかる時間
• 作業で使うアプリやツールの切り替えにかかる時間
💡 詳しくは、ワークスペースのアクティビティと統計情報の確認に関するページをご覧ください。
Tip : フォーカスグループやメンバーへのアンケートを通じて、実際の業務がどこで進行しているか、Enterprise Grid の枠組みがそのニーズを満たしているかどうかについて理解を深めます。それから、必要に応じて調整します。
Enterprise Grid の立ち上げについて質問がありますか? お気軽に success@slack.com へお問い合わせください。喜んで対応致します!