Slack の AI アプリについて理解する
Slack Marketplaceの一部のアプリは、AI アシスタントまたエージェントを組み込むように作成されています。これらのアプリは、Slack デスクトップアプリに独自のメッセージングサーフェスを導入し、チャンネルやダイレクトメッセージ(DM)での作業と並行してサードパーティ製 AI とやり取りできるようにしています。AI ツールを Slack に導入すると、プラットフォームを切り替えることなくそれらの機能にアクセスできるようになります。
次の点をご確認ください。
- AI アシスタントまたはエージェントを搭載したアプリは、サードパーティの開発者またはオーガナイゼーション内の開発者が構築でき、Slack AI とは異なります。
- これらのアプリは Slack Marketplace からインストールでき、AI コンポーネントを搭載していないアプリと同じポリシーとガイドラインに従っています。
- デフォルトでは、どのメンバーも AI アシスタントまたはエージェントを搭載したアプリをインストールできますが、オーナーと管理者はアプリ管理を有効にして、アプリがインストールされる前に承認、制限、確認を行うことができます。
- Slack Marketplace から AI アシスタントまたはエージェントを搭載したアプリをインストールする前に、アプリのページでプライバシーポリシーやセキュリティ、コンプライアンス情報を確認できます。アプリを Slack にインストールする場合は、信頼できるサービスだけを選ぶようおすすめします。
アプリを検索する
Slack Marketplace で AI 対応アプリを閲覧する
Slack Marketplace の AI アシスタントおよびエージェントのカテゴリーには、インタラクティブな AI コンポーネントを搭載したすべてのアプリがリストされています。使いたいアプリが見つかったら、アプリのページで「Slack に追加」ボタンをクリックします。アプリのインストール権限がない場合は、代わりにアプリのリクエストを申請できます。
参加中のワークスペースの AI アプリを表示する
デスクトップ版の Slack では、参加中のワークスペースにほかのメンバーがインストールしたアプリを表示できます。
- デスクトップで、サイドバーの 「その他」にマウスポインターを重ね、 「自動化」を選択します。
- 「アプリ」をクリックします。
- AI 機能を備えたサードパーティ製アプリをフィルタリングするには、 (フィルターアイコン)をクリックし、ドロップダウンメニューから「エージェントおよびアシスタント」を選択します。
AI エージェントおよびアシスタントと連携
エージェントやアシスタントを搭載したアプリをインストールすると、ワークスペースやオーガナイゼーション内の全員がすぐに使用できるようになります。Slack で AI エージェントとやり取りできる場所は 2 つあります。チャンネルや DM の横にある組み込みの会話サーフェスと App Home のタブです。
アプリにメッセージを送信
アプリの App Home で、新しいチャットを開始したり、AI エージェントのチャット履歴を表示したりできます。
- デスクトップで、 「その他」にマウスポインターを重ね、「自動化」を選択します。
- 左側のサイドバーで App を選択し、アプリを検索して選択します。
- チャットを開始するには画面右上の 「新しいチャット」をクリックし、既存のチャットを再開するには 「チャット」タブをクリックします。
- チャットの履歴を表示するには、 「履歴」タブをクリックします。
分割ビューでのチャット
Slack でアプリの AI を同時に使用しながら仕事を進めるために、AI エージェントやアシスタントと分割ビューでチャットできます。チャットする AI エージェントを Slack の画面右上から選択すると、会話がチャンネルや DM と並んだ状態で開きます。
- Slack 画面右上のアプリのアイコンをクリックします。複数の AI アプリがインストールされている場合は、 下矢印をクリックして別のアプリを選択します。
- プロンプト(利用可能な場合)を選択するか、メッセージを送信してチャットを開始します。
- メッセージの履歴を表示するには、 (履歴アイコン)をクリックします。
Slack に表示されるアプリの管理
AI アプリを Slack にインストールすると、アクセスしやすいようデスクトップの右上に表示することを選択できます。オーナーと管理者は、ワークスペースやオーガナイゼーションの全員に対して表示する AI エージェントおよびアシスタントを管理できますが、ユーザーは自分の「環境設定」から、管理者によって非表示にされたアプリが表示されるようにすることもできます。
- デスクトップでは、サイドバーにある自分のプロフィール写真をクリックします。
- メニューで「環境設定」を選択します。
- 「ナビゲーション」をクリックします。
- 「AI エージェントおよびアシスタント」で、表示するアプリの横にあるボックスにチェックを入れます。非表示にするにはボックスのチェックを外します。
注 :AI エージェントまたはアシスタントを Slack の画面右上に表示させていない場合でも、アプリの App Home でいつでもその AI エージェントまたはアシスタントとチャットできます。
AI アプリのセキュリティ
Slack に追加した、エージェントやアシスタントなどの AI 機能を備えたアプリは、そのサードパーティ製サービス固有の AI 機能を使用します。Slack は、AI 機能を備えたサードパーティ製アプリに対して Slack AI および大規模言語モデル(LLM)を利用しません。むしろ、Slack を離れることなく外部の AI ツールとやり取りできるサーフェスをワークスペースや Org 内に提供します。
- AI エージェントまたはアシスタントを搭載したアプリは、特定のスコープと API メソッドを使用して作成されています。ワークスペースまたは OrG にアプリをインストールする前に、アプリが実行できるアクション、アプリがアクセスできるデータ、データへのアクセス権を得た後にアプリがデータで何を行えるかについて理解するために、アプリのスコープを検討することが重要です。オーナーと管理者は、ワークスペースでのアプリの承認を有効にするか、Enterprise Grid オーガナイゼーションのアプリ管理ポリシーを設定して、メンバーによるアプリのインストール前にアプリマネージャーがアプリを確認することを検討できます。
- ほかのアプリと同様に、Slack に追加したアプリ内の AI モデルがアクセスできるデータは、そのスコープによって異なります。アプリはデフォルトで、アプリと交わしたメッセージ内のデータにアクセスできます。AI モデルにチャンネルと DM 内のデータへのアクセスを許可するには、Slack でチャンネルにメンバーを追加する場合と同じようにアプリを会話に追加します。
- アプリガイドラインに基づき、顧客データがサードパーティ製 LLM モデルのトレーニングを目的に使用されたり保存されたりすることはありません。その代わりに、Slack では検索拡張生成(RAG)と呼ばれる手法を使用しています。これは毎回のタスクに必要なデータを推論の実行時にのみ LLM に送るもので、トレーニングを必要としません。このデータは単発のリクエストをコンテキストとして送信されるため、LLM がデータを保持することはありません。
- Slack Marketplace で入手できるすべてのアプリ、アシスタント、エージェントは、Slack Marketplace チームによって提出ガイドラインに照らして審査され、ゼロコピーおよびゼロ LLM トレーニングポリシーに準拠する必要があります。
よくある質問(FAQ)
AI アプリは AI を備えずに作成されたアプリと異なりますか?
いいえ。AI 機能を備えて作成されたアプリは、Slack 用に作成されたアプリと同じポリシー、開発、配布、レビューのプロセスに従っています。AI アプリで使用されるスコープにより、開発者は作成するアプリに AI を組み込むことができますが、アプリが Slack とやり取りする方法は変わりません。
アプリの AI 機能を無効にしたり、アクセスを制限したりすることはできますか?
いいえ。アプリの AI 機能は、アプリが使用する権限とスコープに関連付けられています。アプリのインストール時に、アプリが要求できる権限とスコープを選択することはできません。自分のワークスペースでは使用してほしくないスコープがアプリに含まれる場合は、アプリの承認を有効にするか、アプリ管理ポリシーを設定して制限することができます。AI 機能を備えたアプリをインストールしたものの、不要になった場合は、アプリを削除できます。
すでにアプリをインストールしていますが、AI 機能が追加されるとアプリは自動的に更新されますか?
開発者がアプリの動作方法を変更した場合は、アプリの Slack への接続を再承認して、新しいスコープの権限を付与する必要があります。アプリを更新するまで、新しい機能は利用できません。
Tip : Slack の開発者ツールを使用して独自の AI エージェントアプリを作成する方法を説明します。