Microsoft インストーラーを使って Slack をデプロイする
Windows マシンに Slack をデプロイする場合、大規模組織での Slack のインストールに使用できる MSIX パッケージを提供しています。MSIX パッケージは、安全で一元化された場所での大量デプロイをサポートし、自動更新機能も備えています。1 台のマシンに Slack をインストールする場合は、デスクトップアプリをダウンロードします。
注 : 機能を最大限活用するには、レガシー Microsoft インストーラーパッケージではなく、MSIX パッケージでデプロイすることをおすすめします。
Windows 用 MSIX
MSIX は、エンタープライズ環境でのデプロイと自動更新に最適なエクスペリエンスを提供します。Slack MSIX は Windows 10 および 11 と互換性があり、ARM と 64 ビットの両方のアーキテクチャをサポートし、PowerShell 経由でインストールできます。MSIX パッケージの概要については、Microsoft のドキュメントを参照してください。
ARM インストーラーを ダウンロードする
64 ビットインストーラーを ダウンロードする
ユーザー向けのインストール
Add-AppxProvisionedPackage -Online -PackagePath '
詳しくは、Add-AppxPackage に関する Microsoft のドキュメントを確認してください。
全ユーザー向けのインストール
これにより、マシン全体で Slack がプロビジョニングされます。そのマシンを現在および今後使用するすべてのユーザーが、アプリを利用できるようになります。
Add-AppxProvisionedPackage -Online -PackagePath "<path to MSIX>" -SkipLicense -Regions "all"
詳しくは、Add-AppxProvisionedPackage に関する Microsoft のドキュメントを確認してください。
その他のエンタープライズによるデプロイ方法
MSIX パッケージは、次のようなエンタープライズソフトウェアの配信サービス経由でデプロイすることもできます。
- Microsoft エンドポイント構成マネージャー
- Microsoft Intune
- デプロイイメージのサービスと管理(DISM.exe)とプロビジョニング
- MSIX アプリアタッチ
- AppInstaller
- PowerShell
Microsoft のドキュメントを読んで、エンタープライズ向けの展開に関して詳しく確認してください。
Tip : オーガナイゼーション内のユーザーの設定を管理することを検討していますか?効率化されたデスクトップアプリの設定をお試しください。
FAQ
自動更新を無効にすることはできますか?
はい。アプリの設定でデスクトップアプリの更新を制御できます。詳細はデスクトップアプリの設定の自動更新設定に関するドキュメントを参照してください。
AppLocker を使用していますが、MSIX パッケージが機能しないのはなぜですか?
デフォルトでは、パッケージアプリは AppLocker ポリシーによって無効になっています。詳細は、AppLocker を使用したパッケージアプリの管理に関する Microsoft のドキュメントを参照してください。
バージョンをロールバックできますか?
はい。アプリのバージョンをロールバックするには、AppInstaller ファイルを使用します。AppInstaller ファイルは、MSIX パッケージのインストール更新動作を制御できるマニフェストです。Slack が AppInstaller ファイルを使用してインストールされている場合、内部更新コードは無効になります。
MSIX パッケージでベータ版のバージョンを受け取ることはできますか?
はい。利用可能な試用版は、デスクトップアプリ設定の ReleaseChannel 設定で制御できます。ユーザーは、次の手順に従って、ベータ版リリースに個別にオプトインすることもできます。
-
ホームタブで、サイドバーにあるオーガナイゼーション名をクリックします。
- 「環境設定」を選択します。
- 「詳細設定」を選択します。
- 「利用可能な試用版」のドロップダウンメニューを開き、「ベータ版」を選択します。
レガシーインストーラー
これらのパッケージはすべての msiexec コマンドをネイティブにサポートしており、Slack を数百台、もしくは数千台規模のマシンでデプロイする必要のある方々におすすめです。2 つの MSI パッケージはそれぞれ別のデプロイとアップデートのメカニズムを採用しており、根本的に異なるものです。MSIX の代わりにレガシーインストーラーの使用を検討している場合は、以下の内容を十分確認して、どちらを使用するか選択してください。
注 :次のドキュメントでは、Microsoft インストーラーのレガシーオプションについて説明します。機能を長期にわたって最大限活用するには、MSIX パッケージの使用をおすすめします。
ユーザー別展開用 MSI
ユーザー別展開用 MSI は、Windows 版 Slack そのものを個別にインストールするのではなく、Slack のインストーラーをターミナルサーバーに追加します。Slack インストーラーは、現在ユーザーがログインしているマシンにこれまで一度も Windows 版 Slack がインストールされたことがない場合にのみ、Windows 版 Slack を追加します。
このインストーラーに適した企業 :
この方法は、従業員が各自のマシンやデバイスを持っており、Slack の自動アップデートが行える企業に適しています。
このインストーラーに適していない企業 :
複数の従業員が同じマシン (ターミナルサーバーなど) を使用する企業や、使用する Slack のバージョン管理を要する企業には、ターミナルサーバーへのインストール用 MSI の使用をおすすめします。
注意点
- Windows 版 Slack は %LOCALAPPDATA% へインストールされます。Slack のインストーラーはターミナルサーバーにインストールされますが、Windows 版 Slack についてはターミナルサーバーへのインストールはされません。
- メンバー全員が各自の Slack のバージョンを持つこととなります。
- 自動アップデートはメンバーごとにダウンロードされ、インストールされます。
- Slack が自動でアップデートを行い、安全な状態に保ちますので、メンテナンスは不要です。
- Slack は、起動時に開くように設定しない限り、そのように動作しません。
- MSI インストーラーをアンインストールしてもユーザーのアカウントから Slack アプリが削除されることはありません。
- Slack はユーザーのログイン時にインストールされます。
インストーラーの使用
- Microsoft インストーラーパッケージを以下の手順でインストールします。
- Windows ユーザーアカウントからサインアウトします。
- Windows ユーザーアカウントに再度サインインします。
- Slack アプリのアイコンがデスクトップとスタートメニュー上に表示されます。
マシン共通インストール用 MSI
シングルインストールのデプロイ用 MSI では、Windows 版 Slack がターミナルサーバーにインストールされます。インストール場所はプログラムファイルまたは選択した場所のいずれかとなります。これは、複数のユーザーが %ROAMINGAPPDATA% に各自のプロフィールを別々に保存して、同一のマシンを使用できる「マルチクライアント対応」となります。 この方法を使用すると、Slack で自動アップデート情報が受信されなくなります。
このインストーラーに適した企業 :
この方法は、ターミナルサーバーなど、多数の従業員が同一のマシンを使用する企業や、従業員の使用する Slack のバージョン管理を要する企業に最適です。
このインストーラーに適していない企業 :
従業員が各自のマシンやデバイスを使用していて、Slack の自動アップデートを行う企業には、ユーザー別展開用 MSI が適しています。
注意点
- 1 台のマシンにシングルインストールを行うため、ハードドライブの使用領域が比較的小さくなります。
- すべてのユーザー関連データ (ワークスペースの情報や、環境設定、ログ) は %ROAMINGAPPDATA% に保存されます。
- Windows 版 Slack の最新バージョンがインストールされていることをチームとして監視することが必要。
- Slack を最新かつ安全な状態に保つために IT メンテナンスが必要となります。
インストーラーの使用
- Microsoft インストーラーパッケージを以下の手順でインストールします。
- インストーラーを実行します。インストールプロセスはインストーラー自体がガイドしてくれます。
- Slack アプリのアイコンがスタートメニュー上に表示されます。
Slack を最新の状態に保つために
便利な機能やバグの修正など、最新リリースの内容を把握しておくことは重要です。ターミナルサーバー用インストーラーを使用してインストールを行うと、Slack の自動アップデートは行われません。Slack の最新リリースについては、新しい Windows 版 Slack デスクトップアプリの更新情報を https://slack.com/release-notes/windows/rss から RSS フィードで提供しています。
Tip : RSS フィードを Slack ワークスペースに追加する方法を参照してください。
インストールを管理する
トラブルシューティング
起動時に Slack を起動するようにしたいのですが、どうすればよいですか?
デフォルトでは MSI でデプロイしたアプリは起動時に起動しませんが、インストールのコマンドラインに INSTALLLEVEL を追加することで、そのように設定できます。コマンドは、msiexec /i "slack-standalone-[VERSION_NUMBER].msi" INSTALLLEVEL=2 /qn /norestart のように使用します。バージョン番号の部分は、インストールするバージョンで置き換えてください。
ユーザー別展開用 MSI をインストールしましたが、特定のマシンでは、ユーザーの一部または全員に Slack がインストールされません。どうしてですか?
Slack のデプロイツールは、以前にユーザーが Slack をインストールしたことがない場合に限って Slack をインストールします。デプロイツールが、以前のインストール歴を検出すると、インストールが取り消されます。具体的には、%APPDATA%\slack または %PROGRAMDATA%\slack のフォルダを確認します。後者のインストールパスが使われることはめったにありませんが、インストールが存在する場合、その存在自体がシステム上のすべてのユーザーに影響を及ぼします。
ユーザー別展開用 MSI を使用していますが、Slack 自体が自動更新される場合、Slack デプロイメントツールを更新する必要がありますか?
- 既存ユーザーの場合 :Slack アプリが自動更新されるため、特に必要な手続きはありません。
- 新規ユーザーの場合 :MSI デプロイメントツールに付属でリリースされた Slack アプリのバージョンをインストールします。アップデートがリリースされるとアプリが自動的にアップデートされますが、アップデートはユーザーがアプリやコンピューターを再起動した場合にのみ実行されます。できるだけデプロイメントツールを最新のバージョンにしておくことを強くおすすめします。
アンインストール
ユーザー別展開用 MSI をアンインストールしましたが、Slack はユーザー全員のマシンにインストールされたままです。どうしてですか?
MSI をアンインストールした場合に削除されるのはデプロイメントツールのみです。そのコンピューターに新しくログインするユーザーに対しては Slack がインストールされることはなくなります。ただし、デプロイメントツール経由で Slack をすでにインストール済みのユーザーは、手動でアプリをアンインストールする必要があります。
この操作はユーザーのコンテキスト(ログオンスクリプト中など)で "%LOCALAPPDATA%\slack\Update.exe" --uninstall -s を呼び出すことで自動化できます。複数のユーザーをホストするマシン(ターミナルサーバー)の場合には、全ユーザー向けに Slack の自動アンインストールを行う、ターミナルサーバーへのインストール用 MSI をおすすめします。
新しいバージョンの MSI をインストールすると、古いバージョンが引き続き表示されます。これは、複数のバージョンの Slack がインストールされたということでしょうか?
いいえ。「アプリと機能」一覧には複数のバージョンの Slack が表示される場合がありますが、インストールされるのは最新バージョンのバイナリのみです。バージョン 3.4.0 以降、新しいバージョンのインストールが開始されると Slack の古いバージョンはアンインストールされます。「アプリと機能」には、引き続き 3.4.0 より前のバージョンが表示されます。
ターミナルサーバー用 MSI でサイレントアンインストールやアップデートを行った際にマシンが再起動するのはなぜですか?
Slack では、バージョン 3.4.0 のリリースに際し、MSI の新しいバージョンへの更新時に古いバージョンがアンインストールされるアップグレード機能を導入しました。ログインしたユーザーが Slack を使用している時に管理者がサイレントアップデートやアンインストールを実行すると、インストールのファイルコンポーネントがロックされ、削除できなくなります。この状況が発生すると、MSI インストーラーエンジンは変更をステージングし、コンピューターの再起動をトリガーして変更をプッシュします。サイレントインストール中に予期しない再起動が発生する事態を避けるには、インストールのコマンドラインに /norestart を追加します。全体では、msiexec /i “slack-standalone-x.x.x.msi” /qn /norestart のようになります。