チャンネルは Slack の中心となる機能で、共通の目標に向かってチームをまとめるための最良の方法です。
チャンネルによって役割と責任が明確に見えるようになるので、仕事のスピードと効率を高めるのに役立ちます。
では、始める方法を説明しましょう。
チーム、プロジェクト、部署のチャンネルを追加する
本題に入る前に、Slack で会話を始める方法はいくつかあります。次のような方法があります。
- 1 人のメンバーだけにダイレクトメッセージを送信する
- 最大 9 人までのグループダイレクトメッセージを作成する
- パブリックチャンネルを作成する
- プライベートチャンネルを作成する
ダイレクトメッセージやプライベートチャンネルでのプライベートなコミュニケーションがふさわしい場合もありますが、オーガナイゼーション内の誰もが必要な情報を後から検索して見つけられるように、パブリックチャンネルをデフォルトにしておきましょう。
Slack には使用開始時に、#general
と #random
というデフォルトのチャンネルが設定されています。日々の業務を整理する第一歩として、まず新規チャンネルを作りましょう。といっても、いきなり何十個もチャンネルを作らないといけないわけではなく、実際にニーズのあるチャンネルを追加します。例えば次のようなものがあります。
- チーム内で会話して最新情報を共有するためのチャンネル(
#team-マーケティング
など) - 一定のグループの人とプロジェクトをキックオフするためのチャンネル(
#project-blog-redesign
など) - 会社で使っているアプリやサービスが収集したデータを共有する自動生成または機械生成によるチャンネル(
#slack-twitter
など)
チャンネルとメッセージの内容を追っていくために、手間ひまかける必要はありません。
Slack を使い始めた時にまず覚えたい Tip は、重要なメッセージにスターを付けることです。そうすれば、サイドバーから簡単に見つけられるようになります。チャンネルや DM にもスターを付けて整理すれば、仕事をうまくかたづけていけます。
チャンネルの命名ルールを使って仕事を整理する
チャンネル名には、#nyc-オフィス
のように一貫性のあるプレフィックスを加えておくと、誰にとってもチャンネルの目的がわかりやすくなります。さらに、広い範囲で共通のプレフィックスを使えば、誰もが自分に必要なチャンネルを予測しやすくなります。例えば、ニューヨークに拠点を置く営業チームをまとめるには、#nyc-営業
というチャンネルを作るとよいでしょう。
進行中のプロジェクトのチャンネルを作る場合は、#project-
というプレフィックスで始まる名前を使い、#project-新ウェブサイト
、#project-2019-カンファレンス
、#project-アルファ
のようにします。これらのチャンネルはサイドバーでまとめて表示されます。
#team-マーケティング
、#team-営業
、#team-デザイン
などのチャンネルにも同じことが言えます。これらのチャンネルでは、メンバーがステータスの最新情報を投稿したり、重要な予定のリマインダーを共有したり、各自の担当する仕事に関連してさまざまなディスカッションをしたりできます。
ほかの企業と仕事をすることが多い会社であれば、#client-
や #accounts-
というプレフィックスと相手の組織名を組み合わせて、#client-abc
や #accounts-メガ社
のようにチャンネル名を付けるとよいでしょう。
チャンネルにどのように名前を付けるかで合意が取れたら、メインのアナウンスチャンネルにガイドラインを投稿してピン留めし、誰もがわかるように知らせます。
次の手順で、メッセージをデスクトップにピン留めできます。
- ピン留めしたいメッセージにマウスポインターを重ねます。
- 3 つのドットアイコンをクリックします。
- 「チャンネルへピン留めする」を選択するか、ダイレクトメッセージで「この会話にピン留めする」を選択します。
ピン機能はいろいろな状況に活用できます。大規模なキックオフミーティングを例にして考えてみましょう。戦略についてのデッキを、関連するチャンネルにピン留めしておきます。そうすれば、プランを確認する必要がある時に、いつでもすぐ参照できます。
OrG の規模の拡大に合わせてチャンネルを作成する
チャンネルのトピックが広がりメンバーが増えていくと、グループディスカッションの内容が重なり、トピックを追うのが難しくなってくるかもしれません。そんな状況になっているなら、同じような命名ルールに沿って、より具体的なチャンネルを追加することを検討してみてください。
Slack の社内では、たいていはプロジェクトを 3 つ以上のチャンネルに分けて、それぞれに対象となるメンバーと会話の内容を設定しています。例えば、最新の Slack デスクトップアプリ(社内では Sonic と呼んでいました)をリリースする時に、#devel-sonic
、#feedback-sonic
、#gtm-sonic
というチャンネルを使いました。
#devel-sonic
は、開発者がコードの共有とレビュー、最新アプリのベータバージョンのテストを行う場でした。#feedback-sonic
チャンネルでは、プロダクトマネージャーがアプリの特徴や機能、デザインについて議論し、テスターや社員からのフィードバックも検討しました。#gtm-sonic
では、マーケティングチームと PR チームが、リリース日に向けてアセットを収集してブラッシュアップするための「市場投入」計画を取りまとめました。
チャンネル数はどのくらいが適正?
ひとことで言えば、オーガナイゼーションの規模によって変わります。
オーガナイゼーション内のさまざまなチームで Slack を採用している場合は、Slack を利用している従業員数の 2 倍から 3 倍のチャンネルがあるのが一般的です。けれども、Slack ワークスペースのチャンネル数が多いと、全員の負担が増えるというわけではありません。適切に対象を設定して整理すればいいのです。
何千人もの従業員を抱える大企業に勤めていても、チャンネル上で多くても十数人と一緒に働く時に、最も効率よく仕事を進められるでしょう。
トピックやプロジェクト専用のチャンネルを複数作った場合は、より少人数でディスカッションに集中できるため、意識を統一してスピーディに仕事を進められます。専用のチャンネルがたくさんあれば、1 人 1 人が参加するチャンネルが少なくてすみます。毎日の仕事に必要なチャンネルはほんの一握りだからです。
大規模なチームなのにチャンネル数が少なすぎると、かえって危険です。例えば、500 人のメンバーに対して 40 件のチャンネルしかないと、すべてのチャンネルに、役割の異なる複数のグループに関係する多くのトピックやプロジェクトが入ってきます。そうなると特定の情報を追いにくくなるでしょう。焦点がずれないようにトピックを絞り込んだチャンネルを追加するとよいでしょう。
セクションを使って重要なチャンネルを整理する
有料プランのチームの Slack ユーザーは、サイドバーセクションを作成して、スター付きチャンネルをさらに整理することができます。上の図で提案されている名前や自分の好きな名前でセクションを作成し、チャンネル、DM、アプリをグループ化して、最も重要なものを一番上に表示させることができます。
最初のセクションは重要度が最も高い仕事に使い、そこからは自分の役割に合わせてカスタマイズしていくことができます。営業担当であれば、顧客と共有するチャンネル用に「取引先」というセクションを作ることがよくあります。ソフトウェア開発者であれば、コードのチェックインとレビューに関連したチャンネルを入れるセクションを作成できるかもしれません。制作プロジェクトに関わる人たちなら、進行中の業務に関わるチャンネルを「プロジェクト」セクションにまとめておくと便利でしょう。セクションをうまく使えば、Slack を自分の好みに合わせてカスタマイズし、仕事の内容にフィットさせることができます。
Slack コネクトで社外の組織と連携する
Slack コネクトでは、自社の Slack ワークスペースを他社のワークスペースとつなげることで、エージェンシーやベンダー、フリーのコンサルタントなどと連携できます。双方向でモックアップや下書き、最終成果物を共有できるので、メールや電話を何度もする必要がなく、仕事のスピードが上がります。プロジェクトの期間を通して、チームメンバーの増減が必要になったら、どちら側からでも行えます。
Slack コネクトで共有されるチャンネルを作成する時には、両方の会社の名前を入れることができますが(#abc-beacon
など)、そのチャンネルに、それぞれの会社が自社の命名ルールに沿って独自の名前を付けることもできます。チャンネル名だけでなく、共有されたチャンネルをパブリックにするかプライベートにするかも個別に設定できます。どちらの側からもパブリック、あるいはプライベートになるように設定したり、一方からはパブリックでもう一方からはプライベートというように設定したりできます。
ソーシャルチャンネルは本物の価値を生み出す
ともにプロジェクトに取り組むさまざまな部署のチームのチャンネルや、気軽でソーシャル要素の強いチャンネル、例えば #music
、#podcasts
、#running
なども人気があります。
仕事に関係のない話は無駄だという人もいますが、ソーシャルチャンネルでは互いをよく知り、さまざまな情報や専門知識を共有できるので、広い意味でチームの仲間意識が高まり、結束も強まります。
このような種類のチャンネルについては、どういう場なのかの意図が明確になるよう、命名ルールに #social-
や #fun-
というプレフィックスを用意しておくのもおすすめです。
チャンネルを利用してすべてをまとめる
事前にいくらか考慮してプランを立てておけば、社内の誰でもチャンネルを利用して必要な情報にたどりつくことができるようになります。そして、誰もが必要な人や情報にアクセスできるようになれば、可能性は無限に広がります。