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顧客管理も、ピアボーナスもSlack上で!職種を越えて「皆がSlackエキスパート」になった理由

「Slackは、ユーザーインターフェースが本当にわかりやすいので、私たち情報システム部から『こう使いましょう』と提案しなくても、現場で自然に活用が広がっています。今では皆が『Slackエキスパート』ですね。」

FiNC Technologies取締役 CISO小島 かおり 氏

「一生に一度のかけがえのない人生の成功をサポートする」を企業理念とし、2012 年の創業以来、テクノロジー × ヘルスケア × 予防医学の領域でサービスを展開する株式会社 FiNC Technologies。

累計 400 万ダウンロードを突破したヘルスケア/フィットネスアプリ「FiNC」に加え、パーソナルトレーニングジム「FiNC Fit」、企業の健康経営を支援するソリューション「FiNC for BUSINESS」など、そのサービスを拡大しています。

そんな FiNC Technologies では、社員数がまだ 50 名ほどだった 2016 年 5 月より、Slack を正式導入。

現在では、アルバイトやインターン、さらにパーソナルジムのスタッフまでを加えた 300 名以上で、Slack を活用中です。

様々な外部サービスとの連携によって業務を効率化するだけではなく、まるで顧客管理 (CRM) ツールのように Slack を活用したり、Slack と連携したピアボーナスの仕組みを自社開発するなど、その活用法は多岐にわたります。

パーソナルトレーナーから、69 歳の役員まで Slack をフル活用

「Slack は、ユーザーインターフェースが本当にわかりやすいので、私たち情報システム部から『こう使いましょう』と提案しなくても、現場で自然に活用が広がっています。今では皆が『Slack エキスパート』ですね」と話すのは、同社取締役 CISO の小島 かおりさん。

その言葉通り同社では、アルバイトやインターン、パーソナルジム「FiNC Fit」に所属するトレーナーや管理栄養士のメンバー、さらに現在 69 歳の同社役員までもが、Slack を使いこなしているそう。

小島さんが入社された 2016 年当時は、まだ Slack は社内のエンジニア中心の活用に留まっており、社内には各種のコミュニケーションツールが乱立しているような状態でした。

しかし、組織と事業が急成長を遂げる中、誰もが使いやすく、かつスピード感のあるツールを、という背景から、Slack を正式に全社ツールとして導入する意思決定を行いました。

現在では、社内のコミュニケーションはすべて Slack に集約されています。また、情報の格差をなくし、欲しい情報は自分で掴むという同社のポリシーのもと、なるべくパブリックなチャンネルでの情報共有を行っています。

言い換えると、「その情報が必要な人が、ちゃんと探せるような状態にしておく」ということが、Slack 運用の基本となっているそうです。

事実、同社の Slack 上での発信は 6 割以上がパブリックチャンネルから行われており、非常に透明性が高く風通しの良い組織であることが伺えます。

CRM にピアボーナスまで!ユニークな Slack 活用法が拡大中

オンライン、オフライン双方で事業を展開する同社では、Slack の活用法もユニークです。

例えば FiNC Fit では、ジムの会員、および見学者 1 人ひとりに対し、個別のプライベートチャンネルを作成。

そのチャンネル内では、個人情報などの機微な情報は排除した形で契約前の顧客ステータスなどをシェアすることによって、最適なコミュニケーションやアクションにつなげています。

いわば Slack を、CRM ツールのように活用しているのです。

プライベートチャンネルを用いることで、必要な情報を必要な人にだけ、セキュリティにも問題のない形で共有することが可能になっています。

また、Slack のパワフルな検索機能を用いることで、顧客別のチャンネルを作っても情報過多になることはなく、関係者がきちんとアクセスすることができているそう。

また同社では 2018 年 10 月より、Slack を活用したピアボーナス (※) の仕組みを自社で開発し、実験的に運用しています。

※ 従業員が、お互いにインセンティブを送り合うことのできる仕組み

具体的には、社員 1 人あたり週に 500 ポイントを付与。自社で開発したシステム上で、感謝の気持ちを伝えたい相手に自由に配ることができるようになっています。

Slack 上では、誰が誰にポイントを送ったかということが、リアルタイムに可視化されています。また、自分にポイントが送られた際には、個別にメッセージが届きます。

小島さんによると、まだ実験段階ではあるものの、ピアボーナスの導入によって常に互いに感謝の気持ちを持てるようになり、皆の笑顔が自然と増えているそうです。

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bot やインテグレーションを使って、より業務効率を高める

「世の中にはどんどん便利なツールが出てきますが、それをいち早く見つけてくるのはやはりエンジニアです。ですので、現場の声をとにかく聞いて、セキュリティとバランスを取りながら、最先端のツールをスピード感を持って導入できるように努力しています」と、小島さん。

最近では、社内ドキュメントを管理するためのツールとして「Scrapbox」を導入しました。こうした業務改善のためのツールを Slack と連携させることで、ビジネスのスピードをより加速させていくことにつながっています。

連携している外部サービス数は、のべ 150 以上。法人顧客の管理のための「Salesforce」、勤怠管理の「Teamspirit」、受付システム「ACALL」など、多様な職種のメンバーの業務効率を高める様々なツールが、Slack と連携されています。

また、「Slackbot」を活用することで、日常業務が改善されるような仕組みも作っています。

保存場所がわからなくなってしまいがちなファイルや、会社に関するデータを教えてくれる「◯◯くれ」という bot はその代表例です。

例えば「会社概要くれ」と打ち込むと、即座に、会社概要の保存先フォルダへのリンクを返してくれます。

テンプレートやフォーマット、よく使うロゴや画像の保存場所が登録されており、多くのメンバーが活用しているそうです。

ワクワクするような UI が、社内の雰囲気をより良くしてくれる

「Slack を使っていると、まるで『常に 10 人と話している』ような感覚なんです。仕事を進める上でのコミュニケーションに、本当にスピード感があります」と小島さん。

例えば緊急対応が必要なインシデントが発生した際にも、すぐに Slack 上にチャンネルを立ち上げることで、迅速なコミュニケーションをとっています。

緊急事故対応のマニュアル内にも、Slack がプロセスのひとつとして記載されているそうです。

たとえ自宅にいてもコミュニケーションを取ることが可能なので、緊急対応を非常にスピーディに行うことができます。

また、必ずしも業務に限ったコミュニケーションだけがされているわけでありません。例えば同社の Slack 上には「#returning_home」というチャンネルがあります。

これは同社の「里帰り支援制度 (※)」を利用したメンバーが、写真付きのレポートを投稿する場所です。

※ 誕生日月の前後 1ヶ月に、帰省のための往復交通費と食事やプレゼントのための補助金が支給される、同社の福利厚生制度

小島さんは、「個人的に Slack の好きなところは、やはり使っていてワクワクするようなユーザーインターフェースです。絵文字の機能などを使うことで、良い報告があったときには皆で盛り上がることもできます。社内の雰囲気づくりにも貢献してくれていると思いますね」と話します。

これからも Slack を起点として、ビジネスと組織を成長させていきます.