ビデオ会議(ウェブ会議)内で参加者に資料を共有する際に活用されている機能のひとつが「画面共有」です。しかし、ほかの参加者が画面共有機能を活用していても、自分が画面共有をしたことがないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、画面共有のメリットや、活用する際の注意点についてポイントを解説します。画面共有機能を快適に活用するにあたって、ぜひ役立ててください。
画面共有には 4 つの方法がある
画面共有と言っても、実は共有する画面の違いにより、いくつかの方法があります。ここでは、4 つの画面共有方法について押さえておきましょう。
デスクトップの画面を画面共有する
画面共有には、パソコンのデスクトップ画面がそのまま共有され、相手のパソコンにも映し出す方法があります。この方法を用いた場合、画面共有を意識せず、通常のパソコン操作と同様の感覚で画面を共有できるため、複数のアプリケーションを切り替えて説明したい場合などに便利です。
しかし、デスクトップに表示されている情報はすべて共有されてしまうため、メールやチャットなど本来共有すべきではない情報も映し出されてしまい、情報漏えいしてしまうリスクがあります。デスクトップの画面を共有する際には、「必要なアプリのみ立ち上げておく」「通知機能をオフにしておく」などの準備が必要です。
デスクトップ上のウィンドウを画面共有する
画面共有には、デスクトップ上のウィンドウのうち、選択したウィンドウのみを共有する方法もあります。特定のウィンドウのみ共有できるため、説明用の資料に使用するアプリケーションなどを指定して使うのに便利です。デスクトップを共有する方法に比べ、情報漏えいなどのリスクが低くなります。
オンライン上でホワイトボードを画面共有する
文字や図などをその場で書き込みたい場合、オンライン上でホワイトボードを画面共有する方法があります。対面の会議などで使用するホワイトボードを、オンライン上で再現するような機能です。ホワイトボードには進行役や書記など特定の参加者だけでなく、参加者全員が書き込むこともできます。
モバイル端末(iPhone や iPad)の画面を画面共有する
画面共有には、スマートフォンやタブレットなどの表示画面をミラーリング(複製)する方法もあります。iPhone や iPad の場合、AirPlay 機能で画面をミラーリングし、参加者に画面共有をしましょう。モバイル端末上での表示イメージを共有したい場合や、あらかじめモバイル端末で作成したメモなどを提示したい場合に便利な方法です。
画面共有をするメリット
ビデオ会議で画面共有を活用すると、どのようなメリットを得られるのでしょうか。主なメリットとして、次の 2 点が挙げられます。
資料などを共有しながら説明ができる
画面共有の大きなメリットは、同じ資料を参加者全員で確認しながら説明を進められる点です。対面での打ち合わせや会議では資料を配付できますが、オンラインでは事前に資料データを送信しておく必要があります。しかし、事前に資料を送信したり、送信された資料を事前に保存したりするのは手間がかかるでしょう。そこで、会議中、必要に応じて画面共有で資料を提示すれば、これらの負担を軽減できるのです。
参加者全員が資料を編集できる
クラウド上で共有できるタイプのアプリケーションであれば、参加者全員が資料の編集ができる場合もあります。スプレッドシートやホワイトボードなどを画面共有すれば、全員が意見やアイデアを出し合うだけでなく、直接資料に書き込みをしながら話し合えるでしょう。参加者から意見を募りたい場合やブレインストーミングを実施したい場合にも便利です。
画面共有する際の注意点
画面共有は便利ですが、活用する際には、いくつか確認しておくべき注意点があります。画面共有をスムーズに活用するためにも、次の 3 点を押さえておきましょう。
同じアプリケーションを利用する
画面共有を利用するには、参加者全員が同じアプリケーションを使用している必要があります。ビデオ会議システムや IT ツールなどを、全員が同じ環境で利用できるかどうか事前に確認しておくことが大切です。可能であれば事前にテストを実施するなど、会議当日に混乱を招くことのないよう配慮することも必要でしょう。
情報漏えい
画面共有に使用する資料が秘匿性の高い内容の場合、情報漏えいのリスクに注意を払わなければなりません。自分自身が十分にセキュリティ対策を施していたとしても、資料を共有するメンバー側で対策が不十分であれば、どこから情報が漏れるか予測できないからです。
また、カフェなど大勢が出入りする場所でビデオ会議に参加している場合、画面をのぞき見られるリスクも懸念されます。重要な資料を共有する際には、あらかじめ参加者に部外者から表示内容を見られるおそれのない場所から参加するよう周知しておく必要があるでしょう。
さらに前述したように、デスクトップ画面を共有することで、参加者に見せてはいけない情報を表示させてしまわないように注意することも大切です。
ネットワーク環境の整備
ご自身や参加者のネットワーク環境整備は、画面共有を活用する際に必要な条件のひとつです。画面共有を活用することで、少なからず通信量が増加します。特に同時編集を行う場合や、動画ファイルを共有する場合などは、やり取りされるデータ量の増加を意識しておく必要があるでしょう。ネットワーク環境が不安定な状態だと、会議中に接続不良が発生したり、画面がフリーズしたりすることも想定されます。
Slack でも画面共有が可能
画面共有を活用したビデオ会議は、ビジネスチャットとしても人気の Slack でも実現できます。参加者全員が同時に資料を確認する「同期型」と、各自のタイミングで確認する「非同期型」の 2 タイプの画面共有方法を見ていきましょう。
ハドルミーティングで同期型の画面共有が可能
同期型の画面共有には、ハドルミーティングを活用する方法もあります。ハドルミーティング中に以下の操作を行うことで、簡単に画面共有を活用可能です。
画面共有中に鉛筆アイコンをクリックすることで、画面上への書き込みもできます。意見やアイデアを出し合いながら、リアルタイムで会議を進行したい場合に便利な活用方法です。
クリップを活用して非同期での画面共有も可能
非同期型の画面共有方法として、クリップを活用する方法が挙げられます。手順としては、プレゼンテーションのように資料を映しながら説明する動画を作り、Slack のチャンネルで共有するだけです。具体的には次の操作を行います。
メンバー各自が好きなタイミングで動画を確認できるため、全員の予定がそろわない場合やタイムゾーンの関係で同期通信が困難な場合に適しています。文字のみのメッセージよりも伝わりやすくなり、メンバーの理解度が高まるでしょう。
画面共有でメンバーの理解度を高めよう
画面共有はビデオ会議で活用したい便利な機能のひとつです。画面共有の種類や用途、活用するメリットを理解したうえで、注意点を踏まえて会議に取り入れていきましょう。画面共有を効果的に活用することでメンバーの理解度が高まります。そして、情報共有の精度が向上することでビデオ会議がいっそう有意義なものになるはずです。
よくある質問
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