仕事中に何かをど忘れしたことはありませんか?例えば本社の郵便番号とか会社の共有プリンターにアクセスする方法などはよく忘れがちですが、そんな時いつもすぐ誰かに聞けるとは限りません。そこで Slackbot の出番です。このチャットボットを使えば、Slack 上でリマインダーが届くだけでなく、製品に関する質問の答えもすぐに見つかります。
それだけでも間違いなく便利ですが、加えて各職場に合わせて Slackbot をカスタマイズできるカスタムレスポンスという機能もあります。これは、特定の言葉が Slack に投稿された時に、決まったレスポンスを返すよう Slackbot をプログラムできる機能です。
Slackbot カスタムレスポンスのスマートな活用法はたくさんあります。仕事をスムーズに進めるコツからメンバーを笑顔にするヒントまで、さっそく一緒に見ていきましょう。
まずは設定してみましょう
最初に、ワークスペースメニューの「Slackbot をカスタマイズ」オプションを選びます。「Slackbot」タブをクリックすると、新しいレスポンスを追加するオプションが表示されます(Slack 管理者が全員に新しいレスポンスの追加を許可している場合に限ります)。入力側(メッセージに入力される言葉)と出力側(それに対する Slackbot のレスポンス)に好きなテキストを入力しましょう。
注意 : 忙しいチームでよく使われる言葉を Slackbot レスポンスのトリガーに指定すると、メンバーの仕事を妨げかねません。カスタムレスポンスはどのチャンネルでも機能するので、まずは自分宛ての DM でテストしましょう。
仕事で Slackbot を最大活用する方法
普段、Slackbot レスポンスの出番はなかなかないかもしれませんが、いざという時にはその本領を発揮して必要な情報を教えてくれます。ヘルプが必要だと自覚していなくても、Slackbot がいつでも案内できるようスタンバイしている状態が理想的です。いくつか例を見てみましょう。
オフィスの WiFi を確認
一度デバイスに保存すれば忘れてしまうもの、その代表がオフィスの WiFi パスワードです。Slack 上でパスワードを探したりアクセスをリクエストしたりする際は、たいてい「ゲスト WiFi」や「WiFi パスワード」という言葉を入力するでしょう。そんな時、Slackbot から自動的にネットワーク名とパスワードが送信されるようにしておけば、とても便利なだけでなく、時間を大幅に節約できます。
出番の少ない大事な資料を参照
Slackbot の参考資料を引き出すトリガーとして、普段の会話では使わない特殊な記号を使うチームもあります。例えば、ウェブサイトのテスト用サーバーの複雑で長い URL を !staging で表示する、定期的に更新される座席表の画像を !officemaps で表示する、ロゴや販促物に使える自社の公式色のリストを !colors で表示するといった具合です。
また多くの企業が使う電話システムでは、ダイヤルアウト接続を行ったりメッセージを聞いたりするのに特別なコードが未だに必要です。従来のやり方で電話をかける必要がある場合でも、Slackbot が「長距離」や「電話コード」や「電話メッセージ」に対するレスポンスとして必要な指示を表示すれば、便利なリソースになるでしょう。
適切な言葉づかいをさりげなく提案
特定の言葉やフレーズを投稿した人に別の言葉に変えるようそっと促すのも、Slackbot カスタムレスポンスのよくある使い方です。デジタルサービスエージェンシーの 18F は、社内ではできるだけインクルーシブな言葉づかいをすることに努めてきました。Slack 上の言葉も例外ではありません。例えば「hey guys」という呼びかけは慣用的に使われてきましたが、もともと guy は男性を指す言葉です。そこでそうした言葉が投稿された場合、誰も疎外しないような代替表現を提案するリマインダーが自動的に表示されます。
顧客体験に合わせてプロジェクト名や製品名を見直す際も、これと同じ機能を使えば新たな言葉を使う習慣を全員に定着させることができます。例えば、「プロジェクトアルファ」が現在は「ヘッドスタートイニシアチブ」と呼ばれているなら、旧称を使うと、Slackbot からリマインダーが送信されるという仕組みです。
遊び心のあるレスポンス
カスタムレスポンスには気の利いた楽しい使い方がたくさんあるのですが、ここでは私たちのお気に入りを少しだけ紹介します。
実は Slackbot のレスポンスは、同じ言葉に対して、設定した回答の選択肢から 1 つを選んで返すこともできます。例えば、「コイントス」という言葉に「表」か「裏」を返したり、サイコロを転がして数字を決めたりできるほか、カードを選ぶことも可能です。
あるチームでは、「本日の秘密の言葉」というゲームを楽しんでいます。このゲームでは、事前に「insidious(潜行性)」、「plethora(過多)」、「gargantuan(ガルガンチュア式のように巨大な)」など、意味がわかりづらくあまり使われない言葉に対してカスタムレスポンスが設定されます。実際にそれらの言葉が使われると、Slackbot によってお祝いが投稿されるだけでなく、チームによってはその人にコーヒーをご馳走しているそうです。
Slackbot カスタムレスポンスは、そんなに目立つ機能ではありません。しかし適切なタイミングで質問に答えるだけでなく、メンバーに対してそっと働きかけられる便利な機能です。(漫才のボケとツッコミだって、Slackbot で再現できるんです…時間があればの話ですが)。