コラボレーション

スタートアップに最適なビジネスソフトウェアの選び方

仕事を自動化して重要タスクを進めるデジタルソリューション選択のステップ

執筆者 : Devon Maloney2019年8月12日

企業が新製品や新サービスをリリースする過程では、それを完成させるため、適切なビジネスソフトウェアが必要になるものです。多岐にわたるソリューションの候補のなかから自分の会社に最適なものを選定するのは、思案に暮れる作業であると感じられることもあります。

これはサブスクリプション型のコワーキングスペースを展開するスタートアップ企業 Deskpass の共同創業者である Sam Rosen 氏も肌で経験した問題です。フルタイムの従業員 6 人と契約社員を 12 人ほどを抱える Deskpass では、従業員が時間を有効に使い、良質で人間らしい体験をユーザーに届けるのに役立つソフトウェアのスイートを求めていました。価格が手頃で、会社の規模に合わせて拡張できることも条件です。

[quote quote="「完璧なものなどありません。どのツールにもメリットとデメリットがあり、チームに合わせて適切なものを選ぶしかありません。そうでもしなければ、予算が枯渇してしまいます」" source="Sam Rosen 氏" title="Deskpass 創業者" company="" cta_text="" cta_url="" image="" alt="" /]

Rosen 氏は「ソフトウェア中毒」を自称しており、創業からおよそ 10 年にわたり、数多くのビジネスソフトウェアを試してきました。今回は Rosen 氏が学んだ、チームの成長に合わせて拡張できるビジネスソフトウェアを選定する際の秘訣を以下にお伝えします。

1. チームのニーズを隅々まで把握する

「チームメンバーに、今使っているツールに満足しているかどうか、そして何のためにそれを使っているかを聞き取ります」と Rosen 氏は語ります。「それを足がかりにして、拡張性のあるソリューションを選定します」。

チームが自由に使えるツールの種類を多様化することも検討しましょう。1 つのツールで全部の用途をカバーできることは稀です。もし最初から単体の総合ビジネスソフトウェアを選定してしまったら、事業の規模が拡大するにつれて、あらゆる食い違いが問題となって現れることは避けられません。

「選定したツールは、社内のさまざまな場所で、さまざまな使われ方をします」と Rosen 氏は語ります。「全員が同じツールを使ったほうがよいのか、考えてみましょう。そして同じツールを使うとしたら、それは全員の希望を満たし、全員が難儀せずに正しく使うことができるものであるか、考えてみましょう」。

何よりもまず、選定したソフトウェア製品をチームで実際に使ってもらう必要があります。最初から支持を集める必要はありませんが、日常的な業務に十分役立ち、使う意欲を引き出すことは必要です。

「チームメンバーの賛同を得られなければ、予算と時間の無駄でしかありません」と Rosen 氏は語ります。「チームを満足させるソリューションを選定することは、会社全体で使う最適なソリューションを選定するのと同じくらい重要です」。

2. 予算について現実的に考える

いつか大企業の域になるまでに規模が拡大するのを見越して、野心からビジネスソフトウェアを購入してしまうのは、最もお金のかかる選択かもしれません。今からそのような買い方をすると、多くのリソースを失い、俊敏性が大きく低下することに繋がります。

「実際の予算を見定めましょう。必ずしも必要でないものに支出してはなりません」と Rosen 氏は語ります。Deskpass では当初 HubSpotMarketo などの本格的なソフトウェアの候補も試しましたが、効率性が確保された Autopilot の方が規模の小さな同社には手頃であり、事業の成長に合わせて拡張できるオプションも備えていました。

予算として考える対象は、金額だけではありません。時間についても併せて考える必要があります。「どのくらいの期間で移行できるか、従業員に定着するまでにどれくらいかかるかを含めて考えましょう」と Rosen 氏は勧めます。「考慮する必要があるのは、月額 $200 といったソフトウェアのコストだけでなく、あらゆる要素をすべて組み合わせた包括的なコストです」。

Rosen 氏はさらにつけ加えます。「完璧なものなどありません。どのツールにもメリットとデメリットがあり、チームに合わせて適切なものを選ぶしかありません。そうでもしなければ、予算が枯渇してしまいます。また、本来であれば素晴らしい製品の開発に活かせるはずだった社内のサポート、人間関係、そして言うまでもなく時間も、無駄になってしまいます」。

3. 全面的な移行の前に必ず試運転する

パイロット試験は、新しいビジネスソフトウェアの選定における重要な要素です。「テストせずに全面的な導入に踏み切ってはいけません」と Rosen 氏は語ります。「私たちは、あまり実験をせずに新しいツールを試す傾向にあります。それは、私たちの業務がそのようなツールを頼りにしているためです」。

Rosen 氏は加えて説明します。「ツールの導入はこれまでになかったほどシンプルになり、『みなさん、Google Chat をこれから使いましょう』とか、『Asana を導入しましょう』などと号令をかけるだけになりました。 何を選定しても、コミュニケーションの方法や優先順位の決め方に、とても大きな変化を生じさせます。ですから、小規模なグループでテストしてみんなが気に入るかどうかを観察する必要があるのです」。

4. 人間がやるべき部分を自動化しようとしない

ソフトウェアは、人間同士のやり取りを代替するのに用いるべきではありません。それよりも、従業員が多くの時間を費やしている機械的な作業を最小化し、仲間や顧客と有意義なやり取りを進める力を最大化するために用いるべきです。Deskpass にとって、それは ProfitWell などの自動化アプリを活用することを意味しました。このアプリは常にバックグラウンドで実行され、ビジネス指標のデータを収集するものです。

「データの確認に 1 日のうち 5 分しかかからないという、大きなメリットを得ることができました。これがなければ手作業でデータを集めてレポートにする必要があり、時間やエネルギーを過分に割いていたでしょう」と Rosen 氏は語ります。鍵になるのは、「わざわざ自分でやらなくてよいものを置き換えてくれるツール」を選ぶことです。

ビジネスソフトウェアで解決できない問題もあることを覚えておく

「人間の創造性や関係は、ソフトウェアで置き換えることができません」と Rosen 氏は指摘します。「共感は、会社をうまく動かし、良きマネージャーであるために、とても重要な要素です。ツール、チャート、グラフ、スプレッドシートをいくら導入しても、人と電話したり、会話したりという確実なコミュニケーションが必要なのです」。

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    うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。