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コラボレーション

チームワーク向上のためにリーダーが行うべき 7 つのステップ

生産的なコラボレーションを促進し、チームワーク向上を実現するには?

執筆者 : Devon Maloney2019年4月19日

チームワーク向上には有能な人を集めるのが一番の近道、と思うかもしれません。でも実際は、才能を持つ人を集めるだけでチームがその真価を発揮できるわけではありません。真に優れたチームとはきちんと油を差してある機械によく似ています。機械はさまざまな部品で構成されていますが、全部の部品がうまくかみ合い、それぞれが自分の役目を果たす時に、1 つの機械としてスムーズに動作するからです。

単に目標を達成するというレベルなら、そこに到達しているチームも少なくないかもしれません。しかし期待を超える成果を目指すとなるとそう簡単ではありません。コミュニケーションの壁、かみ合わない事情、洗練されていないプロセス(あるいはプロセス自体が存在しない)などの要因があると、チームの効果的な仕事を妨げてしまうからです。

そこでこの記事では、チームワーク向上のためにリーダーができることを 7 つのステップに分けてご紹介します。

1. 相性を考慮に入れてチームを作る

合意をもとに仕事を進めるチームは、リーダータイプの人たちが競い合う場合よりもはるかに多くを成し遂げることができます。チームワーク向上を目指すなら、まずは相性について考えましょう。

実際 Google では、チームとしてより力を発揮する方法について社内の 180 のチームに対して調査を行いました。そこで至った結論は、「特定の人格タイプ、スキル、または背景の組み合わせが違いを生むと示すものは何もない。チームワーク向上を導く方程式において、『誰』の部分は重要ではないようだ」というものでした。

最も重要なのは「誰が行うか」ではなく「メンバーがどのようにコラボレーションするか」ということです。チームの「集団的知性」、つまり各メンバーの知識と才能を発揮させてチームワーク向上を実現するには、まず相性の良いメンバーを集めること。そして、一緒に取り組む方法についてチームメンバーが合意したルールを作ることだと言えます。

2. チームのコラボレーションの現状を把握する

世のなかには、チームが成功する理由や失敗する理由、あるいは平凡な結果を出す理由を説明する組織論がたくさん出回っています。でも、そうした理論を自分のチームに当てはめる前に、まずは現時点でのチームの状態や、今うまく機能している(あるいはしていない)戦略的手法を把握しましょう。

そのうえで、チームの仕事の進め方にマッチするチームモデル(GRPI モデルやティール組織など)を見つけるのがおすすめです。そしてそれをそのまま使うのではなく、チームの状態に合わせて少しずつカスタマズしていくと、チームワーク向上にうまくつながっていくでしょう。

3. 仕事量と役割に対する期待を明確にする

働く人を対象にした調査において、国や地域を問わず「効果的に働くうえで最も重要な要素」として挙がるのが「明確な期待」と「役割定義」です。また、最近のある調査では、社員の 61% 以上が「日々の生産性を妨げる最大の原因」として「仕事の負荷が大きすぎること」だと回答しています。

リーダーは、担当しているチームに対する期待と最終目標をシンプルで測定できるものになるようにしましょう。そうすれば、メンバーが燃え尽きてしまうことを防ぎ、チームワーク向上を実現しやすくなるはずです。

4. チーム内のワークフローを構築する

チームワーク向上にはメンバーの時間を有効活用することが欠かせません。できるところからチーム内でのワークフローを積極的に決めていきましょう。例えば、アジェンダの形式や定期的な進捗レポート、さらには何かを全員で決めるときの投票方法などから始めてみると良いかもしれません。ワークフローを決めておけば報告するタイミングが明確になるため、メンバーは予期せぬタイミングで作業を中断することなくクリエイティブな仕事に集中することができます。

5. 細かいところまで管理しない

メンバーへの期待を明確してチームのワークフローを作ったら、リーダーであるあなたは一歩引くことが大切です。企業における内部調査から大学による大規模な実験に至るまで過去のいくつもの研究から、働く人は自主性を与えられるほど幸せになり、仕事の効果性も高まることがわかっています。

リーダーは、頻繁に様子を知りたいという衝動を抑えましょう。メンバーが自主性を与えられていると感じると、短期的にも長期的にもチームワーク向上につながります。

6. いつでもオープンにコミュニケーションを取る

やり取りのハードルが下がると、チームワーク向上がより加速します。コミュニケーションはチームの能力を高めるための土台です。トラブルの原因になりそうな問題(技術的なものから対人関係まで)を洗い出し、もし問題がある場合には解決するためにチームを巻き込み一丸となって取り組みましょう。

心理的安全性も重要です。リーダーは、メンバーが安心してコミュニケーションできる雰囲気を作り出しましょう。型破りな意見を出したり、困っていることや新たな課題についても、リーダーを含めた全員が気兼ねなく話し合える環境がチームワーク向上にとっては大切です。

7. チームとして努力することの大切さを認める

ノースカロライナ大学チャペルヒル校の研究者が実施した実験によると、チームワーク向上と生産性アップに欠かせないのは、「タスクの重要性」であることがわかりました。つまり「現在取り組んでいるプロジェクトが本当に重要である」とメンバーが認識することが大きな意味を持っているのです。

チームワーク向上にとって最も重要な要素の 1 つは従業員エンゲージメントです。メンバー全員がタスクに重要性を感じ、チームで取り組んでいることを意識できるようサポートしましょう。しっかりコミュニケーションをとることで、そのプロセスにおいてもチームとしての力を高めることができます。

チームが最低限の要件しか満たしていない場合(または期待を満たしていない場合)は、より丁寧なコミュニケーションが必要です。例えば、従業員に共有する情報を増やしたり、完了したプロジェクトの成功を祝ったり、組織全体に良い影響が及んだことを称えたりするなど、「目標達成の重要性」についてさまざまな方法で共有すると良いでしょう。

チームワークを向上する方法は 1 つではありません。まずは、メンバーによる良い仕事を認め、自分の努力がチームにどう貢献しているか意識できる状態にしましょう。そのうえでこうしたステップを取り入れることで、チームとしての真の実力が発揮できるようになるでしょう。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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