新 HQ 賞 : T-Mobile

「従業員のバーチャルネットワークを大規模に築くことができ、まるで一緒にいるかのようなコミュニケーションが可能になりました。働く場所について色々混乱があっても、働き方についてはほぼ混乱はありませんでした」

T-MobileSenior Technical Product ManagerMark Smith 氏

この賞は、2020 年にデジタルファーストなアプローチを導入し、Digital HQ(会社を動かすデジタル中枢)を場合によっては実質一晩で築き、従業員がどこからでも仕事を進められるようにした企業に贈られます。

新 HQ 賞を受賞したのは、全米第 2 位のワイヤレスプロバイダである T-Mobile です。同社ではコロナ禍で物理的なオフィスからリモートオフィスに移行するためにSlack を活用しました。T-Mobile では Slack チャンネルを使ったことで、Sprint との合併により迎えた従業員のデジタル研修をすべて 1 日で終えることができ、その間、1 億 200 万人のユーザーが利用するサービスに影響を及ぼすこともありませんでした。

また同社では、コールセンターに勤める 12,000 人の従業員を 2 週間もかからず在宅勤務に切り替えました。これを実現するために、T-Mobile のケアチームはすべてのものを Slack チャンネルにまとめ、従業員が必要な機器を車に乗ったまま受け取れるようにしました。エキスパートは適切なチームとのやり取りを直接続けられたため、顧客へのサポートの質が下がることはありませんでした。

さらにカスタマーマーケットチームでは、重要な最新情報を共有し、質問の優先順位を素早く判断するのに簡単な Slack フォームを使っています。質問は各店舗の再開方針、報酬、安全ガイドラインに関するものなどが多く、チームはリアルタイムで回答します。回答を得るのには 2 分もかからないため、店舗マネージャーは現場のガイドラインを素早く更新・適用し、顧客と従業員の安全を確保できるようになりました。

T-Mobile が新製品を発表する際、現場の従業員が詳細を知るのはたいていわずか数日前で、多くの質問が寄せられます。Slack の導入以前、従業員が質問したい時はチケットを提出するか本社のサポートに電話して回答をもらうしかありませんでした(つまり、多くの顧客と一緒に電話の順番を待たなければならなかったのです)。それが Slack のサポートチャンネルとユーザーグループを導入したことで、エキスパートは必要な担当者を必要な時に動員できるようになり、ものの数分で質問に答えられるようになりました。

そのほかにも同社では Slack ボットの導入で、トラブルシューティング時間を 30 秒から 1 秒に短縮することに成功しています。今後もこうした Slack ワークフローの活用を広げ、さらに活用する予定です。ワイヤレス通信のリーダーである同社では、分散型の働き方に移行する際に Slack を Digital HQ とすることで、見事な方向転換を遂げました。そして何よりも、同社が掲げる「Customer-crazed, employee committed(顧客が夢中になり、従業員が熱心になる)」を実現できたのです。