デジタルトランスフォーメーション(DX)とも呼ばれるビジネス変革には、企業や組織の経営効率を高めるさまざまな変革が含まれます。社内システムのアップデートやテクノロジーの活用など、事業活動の強化につながるものなら何でも対象です。
DX あるいはビジネス変革を推進すれば、管理、企業文化、人事、顧客とのやり取り、IT、一般的なビジネスプロセスなど、部門や業務フローの改善だけでなく企業としての発展も望めます。DX の推進を考える企業は増えていますが、検討の際は自社の改善と改革のために必要なテクノロジーを見定めることが不可欠です。
DX またはビジネス変革に必要なテクノロジー
テクノロジーをあらゆる箇所で活用しなければ、競合他社に後れを取ってしまうでしょう。市場には数え切れないほどのソリューションがありますが、DX に必須と言えるソリューションはほんの一握りです。例えば次のようなものがあります。
クラウド
クラウドとは、必要な時にクリックやタップ 1 つでリソースやストレージにアクセスできる安全なオンラインデータベース空間です。クラウドを利用すれば自社のインフラストラクチャを拡張できるため、従業員はどこからでもツールを確認し使えるようになります。
TechJury が公開した 2021 年時点のクラウド導入状況に関する統計データによると、約 61% の企業が 2020 年にクラウド移行を経験したことがわかりました。こうした企業では DX の一環として、ほとんど(またはすべて)の業務プロセスをクラウドに移しています。
これから移行する際は、自社のニーズに応じて、プライベート、パブリック、ハイブリッドといった複数のタイプのクラウドを検討してみましょう。クラウド体験をカスタマイズすれば、IT リソースを節約し、優先事項の変化に対応して成長を進めることができます。
一元化されたデータウェアハウス
一元化されたデータウェアハウスとは、部門やチームの垣根を超えて複数のユーザーがアクセスできる単一のデータ管理システムです。データウェアハウスは、履歴情報、詳細な分析データ、レポートの保存場所であり、そこにアクセスすればいつでも閲覧やダウンロードが可能です。信頼できる情報を 1 か所に集めて、その情報をもとにパフォーマンスを分析したい企業にとって、一元化されたデータウェアハウスは不可欠です。
「データウェアハウス」という言葉はしばしば「データレイク」と同じ意味で使われますが、 Talend の説明によると両者には決定的な違いがあります。特に大きいのは、データウェアハウスがフィルタリングや検索が簡単にできる構造化データを備えている一方で、データレイクには体系化されていない未加工データや目的が決まっていないデータが蓄積される点です。
業務フローの自動化
ビジネス変革の成功にとって最も重要なステップは、間違いなく業務フローの自動化でしょう。Clockify が 2021 年に行った定型タスクに関する調査によると、私たちは 1 週間あたり 4 時間 38 分を同じタスクの繰り返しに費やしていることがわかりました。つまり、年間で約 220 時間分の生産性が損なわれているのです。
業務フローの自動化に優先して取り組むことで、プロセス管理がより合理的かつ効率よくなり、従業員の生産性と創造性が高まります。
ビジネスインテリジェンス
ビジネスインテリジェンス(BI)とは、企業が自社のデータを把握して意思決定を改善するためのテクノロジーです。
Information Overload Research Group(IORG)が行ったオンラインデータの作成に関する調査では、オンラインにあるデータの 90% が過去 2 年間だけで作成されたことがわかりました。
DX の一環として適切な方法でビジネスインテリジェンスを活用できれば、収益向上の機会や全社的な成長の機会が大きく増えます。BI を効果的に利用している企業は、膨大な情報を追跡していない競合他社よりもデジタル面で優位に立てるのです。データ分析により、さまざまな領域においてよりスマートで戦略的な意思決定が可能になるでしょう。
セルフサービスツール
TEKsystems の「2020 State of Digital Transformation」(2020 年の DX の状況)レポートによると、ビジネス変革が成熟・定着している企業のうちデジタルツールを使用している企業の割合は 61%、セルフサービステクノロジーを導入している企業の割合は 47% でした。
DX を推進するためにどんなテクノロジーが必要かを考える時は、自分自身で多くのことができるようなソリューションを検討しましょう。効率を高め、仕事がたまるのを防ぐには、Slack、Google Analytics、Salesforce といったセルフサービスツールを使うのがおすすめです。Fonolo によると、このようなツールを利用すれば、顧客定着率が前年比で 85% 高まる可能性があるそうです。
自社の DX またはビジネス変革に適したテクノロジーとは
DX の推進にテクノロジーを活用する場合、初めに取り入れるべきものがいくつかあります。
エンタープライズ情報管理
エンタープライズ情報管理(EIM)は、情報資産を整理してビジネスインサイトを得るための手段です。導入すれば、情報を管理する構造が生まれるでしょう。
OpenText など最先端の EIM ソリューションは、ビジネス変革に取り入れやすいものです。このようなソフトウェアを使えば、社内外を問わずビジネスプロセスで使われたデータを保護し、整理しておくことができます。
コラボレーションプラットフォーム
メールなどのツールはまだ現役ですが、よりダイナミックで使いやすいコラボレーションプラットフォームが急速に広がりつつあります。Slack、Dropbox、Trello、Microsoft 365 といったソリューションを導入すれば、チームは革新的な方法で効果的なコミュニケーションやコラボレーションを進められます。
ビジネスプロセス管理
企業のゴールと目標は常に変わるため、多くの業務が次第に時代に合わないものになるでしょう。ビジネスプロセス管理(BPM)では、DX 全体を通して革新的な変化を起こせるよう、そのような業務を監視します。
例えば、常に自分の取り組みを振り返り、役割を調整し、必要に応じて改善するのもその 1 つです。頼りになるビジネスプロセス管理ソフトウェアとしては、Pipefy、Kissflow、Nintex などがあります。
Slack はビジネス変革にどう役立つか
企業の状況はそれぞれ異なります。だからこそ私たちは、皆さまそれぞれのビジネスにとっての DX の意義をより理解できるようサポートするガイドを作りました。業務プロセスを改善するには、チームを成功に導くツールとリソースが必要です。
Slack を使うと、同期型・非同期型の両方のコミュニケーションが可能になり、人、プロジェクト、業務フローを効率的にまとめられるため、ビジネス変革を次の段階に進められます。また、Slack は何千ものアプリと連携できるため、業務フローをシームレスに統合してすべてを 1 か所で完結できるでしょう。
Slack をビジネス変革に活用
DX は複雑なプロセスであり、その取り組みには長い時間がかかるかもしれません。Slack のような柔軟なコラボレーションプラットフォームを使えば、そのプロセス全体を簡単かつ効率よく進められます。Slack のようなテクノロジーが皆さまのビジネスにどう役立つか、ぜひ無料で体感してください。