2022 年 5 月 11 日、Slack ユーザー同士が Slack の効果的な活用方法を共有し、その中から優れた取り組みを表彰するイベント「第一回 Slack 活用アワード」が、CS(カスタマーサクセス)チームのもと開催されました。初めて実施する本イベントには合計 25 件(23 社)が応募し、その内 11 社が入賞。オンラインの表彰式では、受賞企業各社が Slack の活用方法を紹介し、交流をはかりました。
ユーザー同士のベストプラクティスを共有する「第一回 Slack 活用アワード」
Slack の活用を広めたいという思いから開催された、「第一回 Slack 活用アワード(Slack User Awards:以下、SUA)」。ユーザー同士がストーリーを共有する場を設けることで、参加者のこころを動かしたり、誰かの活用ストーリーが他の参加者のヒントになって、「今日から自分の会社もやってみよう」と行動を促すことを目指しています。
SUA には「プラットフォーム」、「企業文化」、「導入推進」、「定着・活性化」、「Slack コネクト」、「Digital HQ」、「ユーザー人気」の 7 種類があり、受賞対象となるのは Slack の有償プランのユーザーであれば誰でも参加できるコミュニティである、JCN(Japan Champion Network)の参加者全員です。
JCN の目的 は、Slack を日々活用しているユーザー同士がつながり、情報共有や学習の場として利用することで、Slack 活用の定着と習熟度の向上を図るとともに、特別な対面・プロダクト体験をしていくことで、今回初開催となった Slack のベストプラクティスを共有する本アワードでは、JCN から参加した 11 社の企業の入賞が発表されました。
プラットフォーム賞:GMO NIKKO株式会社
Slack プラットフォームの利便性を生かしつつ、ワークフロービルダーやアプリ連携を使うことで定型業務を効率化し、従業員の生産性向上またはより良い顧客体験の提供に貢献する取り組みを表彰。
プラットフォーム賞を受賞した GMO NIKKO は、「社内利用ツール連携による業務効率化」、「Webhook 機能による情報通知」、「情報収集自動化によるインプット」、「ワークフロービルダー活用」といった 4 つのテーマに関連するほぼ全ての情報を Slack へと集約し、情報収集の自動化を実現しました。
受賞にあたっては、「社内での Slack 管理運用・業務効率化の取り組みを評価していただき光栄です。これからも Slack を中心とした業務効率化の仕組みを進化させていきたいです」とコメントがありました。
導入推進賞:SOMPOシステムイノベーションズ株式会社
Slack の導入からローンチまでの段階で、数々の障壁を乗り越えた取り組みをにより、導入推進賞を受賞した SOMPO システムイノベーションズ。同社はシステム開発事業を展開しており、複数のコミュニケーションツールの使用から 2 年半ほどの期間をかけて Slack ファーストのコミュニケーションを実現。全社を挙げた働き方改革に Slack を組み込み、無駄な業務の削減に成功しました。
受賞にあたっては、以下のコメントが述べられました。
「働き方改革の施策に Slack を組み込み、当社の社長が率先して Slack の活用を促したことも、活用推進につながりました。Slack の活用により会議の準備や “報告のための報告” といった無駄を削減できました。今後は Slack コネクトについても、皆さんの事例を参考にしたいと考えています」
定着・活性化賞:生活協同組合コープさっぽろ
定着・活性化賞は、コープさっぽろが受賞。Slack 導入後も継続的に活用する工夫を施したり、アンバサダー活動を行ったりするなど、Slack の定着・活性化を促進する取り組みが表彰されました。
同社では 1 万 5,000 人ほどのスタッフが働いていますが、2022 年時点で 3,359 人が Slack を利用しています。
表彰の際には「当組織では IT 活用が進んでいるとは言い切れず、職員のデジタルリテラシーも決して高くないのですが、こうした環境で Slack の活用を定着できたのは大きな成果だと感じています。現在では “申請ワークフローの入口は Slack だよね!” という状況にまで来ることができました」とコメントがありました。
Slack 定着に至るまで、最初は「どれだけ楽しく楽チンか」を広めるために、絵文字を使う取り組みから始め、その後効率化や文化の醸成が進むまでに浸透したそうです。
Slack コネクト賞:合同会社 クラウド・ブリッジ、KDDI株式会社
Slack コネクト賞では、Slack コネクトを活用して取引先やパートナー企業との連携を強め、より良い顧客体験の提供やビジネス価値の向上につながった取り組みを表彰。クラウド・ブリッジと KDDI が受賞を果たしました。
クラウド・ブリッジでは、SaaS 型スタートアップ企業を対象にした副業人材マッチング事業やコンサルティング事業を展開するなかで、誰とでも簡単にコラボレーションできる環境が必要でした。
受賞に際しては、「当社は昨年 10 月に創業したばかりですが、大手企業も多い中で受賞できたことを光栄に思います。Slack のおかげでこの短期間で多くのクライアントとつながることができ、今後は Salesforce とも連携しながら、更なる活用を進めたいです」と抱負が述べられました。
KDDI では、2015 年からシステム開発チームのコミュニケーションツールやシステム連携に Slack を役立て、リモートワークへの移行後、チーム間でのコミュニケーション維持のために Slack コネクトを活用。アジャイル開発チームを横断したコミュニティを作り、課題やノウハウを共有することで、コラボレーションが活性化したと言います。
同社アジャイル開発センターからは、「Slack コネクトを使うことで、課題解決のためにスピード感を持ってやりとりする文化が醸成されています。今回の受賞を励みに、新たなコミュニケーションの場を創出したいですね」という言葉が語られました。
企業文化賞:株式会社ソラシドエア
コロナ禍でも従業員とのつながりを保ち、組織文化の変革を促進したり、より柔軟で快適な労働環境を整備する取り組みなどを表彰する企業文化賞。
受賞したソラシドエアは、宮崎県に本社を置く航空会社です。Slack の導入前は、伝えたい情報が相手に伝わっていないなど、情報伝達が不十分で、限定的で閉ざされたやりとりの中に多くの懸念点がありました。
そのため社内のコミュニケーション手段をメールから Slack に変更するよう徹底し、Slack をスピーディーに浸透させるため、各部門にアンバサダーを配置。これにより使用開始から 2 年を経た現在では、円滑なコミュニケーションの実現とともに、ワークフロービルダーの活用で日々の業務を効率化できているそうです。
同社は受賞について「Slack 導入により、業務の可視化や場所、時間に制約されない柔軟な働き方の実現、スタッフのパフォーマンスの向上といった、さまざまな成果が得られています。これからも全社員で引き続き Slack を活用していきたいです」と語りました。
Digital HQ 賞:株式会社クラウドネイティブ
Digital HQ 賞では、デジタルな仕事の拠点として Slack を活用している企業を対象に、「Digital HQ」でスピーディーかつ柔軟にチームや取引先、パートナー企業とつながり、労働生産性を高めている取り組みを表彰します。
受賞したクラウドネイティブは、情報システム部門を対象としたコンサルティングサービスを主力事業とし、ほとんどの社員がリモートワーク環境で働いていますが、Slack 上でコミュニケーションがスムーズに完結しているそうです。
「今や当社では、Slack がなくなると業務が完全にストップしてしまうくらい、徹底的に Slack に “依存” しています。約 200 社のお客さまとも Slack でつながっており、そうしたお客さまチャンネルも含めて Slack をパブリックな場として活用しています。出退勤管理、有給申請、健康診断予定、口座入出金も Slack 上で確認・操作できるようにしており、Slack と Workato の併用により、1 人あたり週平均 9.6 時間の労働時間を削減できています」とコメントが述べられました。
ユーザー人気賞:株式会社アソウ・アルファ、GMOペパボ株式会社、株式会社SmartHR、トランス・コスモス株式会社
こちらの賞はユーザーの視点から、「励まされた」、「自分の会社にも取り入れてみたい」、「とても参考になった」と感じた取り組みを表彰するものです。この賞はアソウ・アルファ、GMO ペパボ、SmartHR、トランスコスモスの 4 社が受賞しました。
アソウ・アルファはエンジニアに特化した人材サービス会社で、約 1 年前に Slack を導入。以前は技術社員と内勤社員とのコミュニケーションに課題を抱えていましたが、Slack を導入したことでコミュニケーションの頻度が 89.9 % アップし、営業工数は 51 % 削減。その他にもプロジェクトを活性化させるなど、さまざまな成果を上げています。
GMO ペパボでは、入社決定時から入社当日までを担当する部門の一部業務を Slack で自動化しており、今後、あらゆる情報を Slack に集約していきたいと語ります。
SmartHR は、Slack の API を活用してタスク管理システムと連携できる独自の問い合わせフローを構築。これによりタスクを見える化できただけではなく、複数のカテゴリーの問い合わせを 1 つのワークフローから申請できるようになったと言います。
トランスコスモスの DI 事業本部では、根強く残っていた社内のメール文化を捨てて Slack を導入。その後、本部内の手続きを Slack から申請して Backlog に課題登録できるようにカスタムアプリを構築し、工数削減に成功しています。それらの活動を通して、本部内の情報共有・手続きを Slack のみで行えるようになり、アクティブ率はほぼ 100 %に達しています。
魅力的な取り組みをこれからも共有していきたい
SUA の各賞の発表後には、Slack 事業統括 カスタマーサクセス本部 本部長 相川仁夫から、参加企業への感謝の言葉と共にイベントが締めくくられました。
「Slack の思いに共感してもらい、本当に多くのストーリーが集まり、どの取り組みも熱い思いや苦労が詰まった魅力的な内容ばかりでした。今回は第 1 回目となりますが、これをきっかけに、お客さまの更なるキャリアアップや新たなチャレンジが広がれば、これ以上の幸せはありません。今後も『皆さまのビジネスライフをよりシンプルに、より快適に、より有意義に』という Slack のミッションの実現を目指していきます」