部署やチーム単位で「定例会議」を行っている企業もあるでしょう。ですが、定期的に会議を開催しているものの、「形骸化している」「目的がよくわからない」と感じている方もいるかもしれません。
今回は、定例会議の目的や進め方、開催する際のポイントについて解説します。定例会議の意義を高めるための注意点にも触れていますので、ぜひ役立ててください。
定例会議とは定期的に開催する会議
定例会議とは、月 1 回や週 1 回など、定期的に開催する会議のことを指します。日時や曜日などを決めておき、原則として毎回同じ議題やテーマを取り上げるのが一般的です。開催周期や話し合うべきテーマが固定されていることが、定例会議の特徴とも言えるでしょう。
定例会議のメンバーは?
定例会議に参加するメンバーは、会議の議題やテーマによって異なります。一般的には、次のように出席者を固定させるケースが多いでしょう。
例えば、チーム内での進捗状況を確認するための定例会議であれば、チームメンバーに加え、管理職であるチームリーダーが出席する必要があります。一方、事業目標の達成状況を共有するための会議であれば、各部門の管理職や経営層も参加する必要があるでしょう。定例会議のメンバーは会議の目的に応じて決めるのが基本です。
定例会議の目的
定例会議を開催する目的は、大きく分けて「現状を共有する」「意見を集約する」「意思決定を行う」の 3 つです。まずは定例会議の基本的な目的を押さえておきましょう。
現状を共有する
部署やチームの現状やタスクの進捗状況などは、定例会議の目的のひとつです。各担当者が現状を報告し合うことで、部署・チームなどの進捗状況などを把握しやすくなります。
意見を集約する
メンバーの意見を集約し、部署やチームとしての意思決定に役立てることも定例会議を開催する目的のひとつです。業務の合間にメンバー全員の意見を聞くのは容易ではないため、定例会議でメンバーの意見を吸い上げて集約する場にします。
意思決定を行う
リーダーや責任者が単独で意思決定を行うのではなく、チームの総意として意思決定を行うことも、定例会議の重要な目的と言えます。異なる立場での意見を聞き、議論したうえで意思決定を行うことで、参加者全員が納得できる結論に至りやすくなるからです。
定例会議を活性化させる手法
定例会議は、担当者が現状について順番に報告するなど、単調になりがちです。定例会議をより活性化させるには、次に挙げる手法を取り入れていくとよいでしょう。
ブレインストーミング型
ブレインストーミング型とは、各参加者が自由にアイデアを出し合い、独創性や創造性を高めていく手法です。定例会議にこの手法を取り入れることで、ほかのメンバーのアイデアに刺激を受けつつ、より良いアイデアを発案しやすくなります。改善策の提案など、新たなアイデアが必要な場合に導入することをおすすめします。
ディベート型
ディベート型とは、特定のテーマについて肯定・否定の立場に分かれ、議論を交わす手法です。相手を言い負かすことが目的ではなく、多角的な視点からお互いの意見を検討するのがディベートの目的と言えます。意思決定など重要な判断を下す際にこの手法を取り入れることで、メンバーの納得感を得やすくなるでしょう。
ワールドカフェ型
ワールドカフェ型とは、少人数ごとのテーブルに分かれてテーマについて自由に話し合う手法です。時間を区切ってメンバーを入れ替えることにより、多様な考えに触れることができます。部署やチームの共通理解を深めたい場合におすすめの手法と言えるでしょう。
定例会議を効率的に開催するポイント
定例会議は定期的に開催することになるため、効率的に進めることでトータルの実施時間を節約できます。定例会議を効率化するには、次のポイントを押さえておくことが大切です。
時間制限を設ける
意見交換や情報共有に集中できる時間は限られています。定例会議が無駄に長引くことのないよう、時間制限を設けて実施するよう徹底しましょう。会議のテーマにもよりますが、長くても 1 時間程度に収めるのが理想です。
会議の目的を事前に知らせる
何のために会議を開催するのかを、事前に参加者へ知らせましょう。目的がわかっていれば、会議当日に向けて意見や報告をすることに必要な情報収集や下調べなどを済ませておくことができるからです。
事前に資料を配布する
定例会議で使用する資料は、遅くとも前日までには参加者へ配布してください。事前に目を通しておくことで、資料の内容を把握した状態で会議に参加できます。
議題を絞る
会議で取り上げるのは、優先度の高い議題に絞ることが大切です。議題が増えすぎてしまうと時間がかかるだけでなく、会議の目的がぼやける原因にもなります。議題を厳選し、最小限の議題数に収めることが大切です。
ビデオ会議システムを活用する
遠方で勤務しているメンバーがいる場合、ビデオ会議システムの活用も検討しましょう。定例会議のたびに現地へ足を運ぶ必要がなくなり、移動時間を削減できます。
進行役を決めておく
定例会議の進行役を決め、議題ごとに時間配分を管理したり、話題が逸れた際に引き戻したりすることが大切です。また、進行役を持ち回りにすることで、定例会議に対するメンバーの参加意識を高められるでしょう。
意思決定をする責任者を参加させる
定例会議には意思決定をする責任者が同席していることが重要です。責任者が不在の状態では、定例会議で話し合ったことを正式な決定事項とすることはできません。議論や意見交換の経緯を意思決定者に知ってもらうためにも、定例会議に同席してもらうといいでしょう。
参加者が平等に発言できる
定例会議を活性化させるには、参加者全員が発言できる環境を整える必要があります。特定の参加者だけが発言し続けたり、発言力のある人が一方的に主張したりすることのないように注意しましょう。
定例会議以外でも意思疎通をしておく
意思疎通の場を定例会議だけに限定せず、普段からコミュニケーションを取り合える環境を整えましょう。定例会議での話し合いや意見交換の精度が高まり、より目的に特化した会議を開催しやすくなるからです。
会議のテーマをアンケートで決める
定例会議のテーマをトップダウンで決めるのではなく、参加者に考えてもらう方法もあります。参加者にアンケートを取り、メンバーが日頃の業務で課題ととらえていることを、会議のテーマとして取り上げてみましょう。
定例会議の注意点
定例会議の効果を高めるには、いくつか押さえておくべき注意点があります。次に挙げる注意点を、毎回の定例会議で意識しましょう。
当日までに準備を忘れない
会議のアジェンダのほか、必要な資料は当日までにきちんと準備しておきましょう。漏れがあると会議当日に必要な確認がとれなかったり、意思決定に影響を及ぼしたりすることもあり得ます。担当者と期日を明確にしたうえで、事前準備を着実に進めることが大切です。
スムーズに実施する
定例会議はできるだけ短時間で効率よく進めることが大切です。スムーズな進行を妨げないよう、議題と関係のない議論は避けましょう。
連絡や報告は会議で行わない
連絡や報告に終始する定例会議にならないよう、会議以外の場で情報の共有・伝達を済ませておきましょう。定例会議では、メンバーを招集するからこそ実現可能な意見交換やアイデア出しに集中することが大切です。
議事録を作成して共有する
定例会議終了後には必ず議事録を作成し、話し合った内容の振り返りや決定事項の確認に活用しましょう。議事録はメンバー全員がいつでも見られる方法で共有し、エビデンスとして活用してください。
参加の必要がないメンバーを入れない
会議のテーマと関連が薄いメンバーを参加者に含めてしまうと、発言せずに聞いているだけの状態になりかねません。定例会議への参加者は必要性のあるメンバーに絞り、それ以外のメンバーには議事録などで状況を確認してもらうのが得策です。
結論が出ない会議にしない
会議ごとのゴールを決めておき、ゴールを達成できるように話し合いを進めることが大切です。各メンバーが意見を出し合うことに終始し、結論が出ない会議にならないよう注意しましょう。
遠方から参加させない
遠方の事業所に勤務しているメンバーを、定例会議のためだけに招集するのは得策ではありません。往復の移動時間はもちろん、交通費などもロスとなるため、ビデオ会議システムを活用して効率よく実施することをおすすめします。
無理に意見を求めない
定例会議で参加者全員が発言するのは重要なことですが、無理に意見を求めるのも良くありません。無理に意見を出しても、建設的な議論には発展しにくいからです。
雑談の場にしない
定例会議を雑談の場にしないことも重要です。会議の目的を共有し、終了時刻を意識して参加してもらうことが大切です。
議題に変化をつける
毎回の議題に変化がなく、同じ流れの繰り返しになると定例会議がマンネリ化しがちです。その時々で重要な課題を取り上げるなど、議題に変化をつけることをおすすめします。
一方的で議論の余地がない会議にしない
責任者が一方的に見解を述べるなど、議論の余地がない会議にならないようにしましょう。参加者の発言機会を設け、多様な考えを取り入れることが大切です。
Slack を活用して定例会議を効率的に進めよう
定例会議を効率良く進めるには、インテリジェントプロダクティビティプラットフォームの Slack を活用することがおすすめです。Slack の具体的な活用方法について解説します。
事前準備にチャンネル投稿やクリップを活用する
定例会議前の報告事項や共有事項は、事前準備として Slack チャンネルに投稿したり、クリップを活用して共有したりすると便利です。参加者に必要な情報が共有された状態で会議当日を迎え、意見交換や意思決定に向けた話し合いに集中しやすくしましょう。
ワークフローやアプリ連携を活用して定例会議や定型業務を削減
定例会議での進捗報告や情報共有を、Slack のワークフローやアプリ連携に代替するのもおすすめです。情報共有のみの定例会議や形式的な情報共有を削減でき、本当に必要な議論や意見交換に専念しやすくなります。
突発的な対応や簡単な相談はハドルミーティングで対応する
突発的な対応や簡易的な相談が必要になった際には、次回の定例会議を待つことなくハドルミーティングでコミュニケーションをとり、解決を図りましょう。ハドルミーティングであればいつでも開催できるので、意思決定のスピードが速まり、より迅速な対応ができるはずです。
クリップやテキスト投稿などを活用して場所・時間が異なるメンバーとコミュニケーションを図る
Slack のクリップ機能で音声や動画を共有したり、テキスト投稿を活用して会議の要点を伝えたりすることで、地理的・時間的に離れた場所にいるメンバーとも定例会議の内容を共有できます。定例会議の開催会場まで移動する時間やコストを効果的に削減できるでしょう。
議事録やリソースなどは canvas に集約し、社内のナレッジとして蓄積する
定例会議の議事録や配布された資料を canvas に集約することで、社内のナレッジとして蓄積できます。文書内も含めて検索できるため、必要な情報を素早く見つけられるでしょう。議事録や資料の保管場所が一元化されるため、資料を探す手間や時間を削減する効果も期待できます。
定例会議の進め方を工夫しマンネリ化や生産性の低下を防ごう
定例会議は現状の共有や意見の集約、意思決定のために必要な会議です。定例会議の進め方を工夫し、マンネリ化や生産性の低下を防ぎましょう。今回紹介したポイントや注意点を参考に、ぜひ定例会議を有意義な情報共有や意見交換の場として有効活用してください。
よくある質問
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