チームコミュニケーションとは?メリットや問題点、活発にする方法
生産性

チームコミュニケーションとは?メリットや問題点、活発にする方法

強固なチームワークにはチームコミュニケーションが重要です。チームコミュニケーションのメリットや活発にするための具体的な対策について解説します

Slack チーム一同作成2023年12月25日

チームワークを強固にするためには、チームコミュニケーションの重要性がしばしば指摘されます。一方で、チームコミュニケーションとは、具体的にどのようなコミュニケーションを指すのか、正確に理解していない方もいるでしょう。

今回は、チームコミュニケーションの必要性やメリット、コミュニケーション不足がチームにもたらす問題について解説します。チームコミュニケーションを活発にするための具体的な対策にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

チームコミュニケーションとはチーム内で交わされるコミュニケーション

チームコミュニケーションとは、企業内の部署やプロジェクトといったチーム内で交わされるコミュニケーションを指します。趣味の合う人同士が集まって会話を楽しむプライベートなコミュニケーションとは異なり、チームコミュニケーションは業務に関わる情報共有や進捗確認などを行い、チームワークを高めるための手段ととらえてください。
なお、チームワークを高めるには、ほかにもいくつかの要素を満たす必要があります。

チームコミュニケーションのメリット

チームコミュニケーションを図ることによって、チームワークが向上するだけでなく、ほかにもさまざまなメリットを得られます。主なメリットは次のとおりです。

活発な情報共有

チーム内でコミュニケーションを交わす頻度が高まることによって、情報共有が活発になるメリットがあります。業務に関する必要最小限の伝達事項にとどまらず、各メンバーが考えていることや得意、不得意、お互いの個性などへの理解が深まるでしょう。お互いをカバーし合えるようになり、チーム全体の仕事の質を高めることができます。

課題解決やトラブルを未然に防止

チームコミュニケーションが活発になると、業務上の課題やトラブルの前兆に気づきやすくなるメリットがあります。大きな問題に発展する前に対応しておけば、重大なトラブルを未然に防止できるでしょう。

業務効率の向上

日頃からコミュニケーションを図っておくことで、業務効率が向上するというメリットがあります。コミュニケーションが活発であれば、チーム内の未着手のタスクが放置されていたり、進行中のタスクが重複していたりする事態に気づきやすくなるでしょう。その結果、業務効率向上につながる可能性があります。

アイデアの創出

チームコミュニケーションはアイデアの創出にも効果を発揮します。コミュニケーションが活発に交わされているチームは、メンバーが自由に意見を言いやすい環境だと言えます。さまざまな意見が集まれば、これまで思いつかなかった新たなアイデアが生まれるきっかけになる場合もあるでしょう。

離職率の低減効果

円滑なチームコミュニケーションが行われていれば、従業員の離職率低下につながります。チームコミュニケーションで得られる情報共有の活発化、トラブルの未然防止、業務効率の向上、アイデアの創出といったメリットは、チームでの働きやすさに直結します。働きやすく、成果につながる環境が整備されていくことは、従業員の離職率低下にもつながるのです。

コミュニケーション不足の問題点

チームコミュニケーションが不足していると、さまざまな問題を引き起こす原因となります。コミュニケーション不足がもたらす主な問題点は次のとおりです。

業務の障害になる

チームコミュニケーションが不足していると、必要な情報がきちんと共有されなくなりがちです。全体の決定事項を知らないまま作業を進めてしまったり、スケジュール変更に気づかず期日を超過してしまったりすることもあるでしょう。こうした事態が深刻化すれば、正常に業務を進められなくなる可能性も十分にあります。

プロジェクトが失敗する

チームのコミュニケーション不足が原因で重要な連絡が伝わらなかったり、トラブルへの対処が遅れてしまったりすることも考えられます。対応策を講じられないほど問題が大きくなってしまうと、プロジェクトそのものが続行不能な状況にも陥りかねません。コミュニケーション不足は、プロジェクトの失敗につながるリスク要因でもあるのです。

成果物のクオリティが低くなる

チームのコミュケーション不足は、作業プロセスだけでなく、成果物のクオリティにも悪影響があります。社内外で求められるクオリティを実現できなかったり、納期を守れなかったりする可能性があれば、結果としてチームの評価が下がりますし、社外向けの成果物であれば、不満やクレームの原因となり、企業としての信頼性を左右しかねません。

チームメンバーの離職率が上がる

チームのコミュニケーション不足が続くと、メンバーがストレスを抱えやすくなり離職率が上がります。これは、必要な情報が共有されなかったり、伝達漏れによる作業の手戻りが頻繁に発生したりするからです。

チームコミュニケーションを活発にする方法

チームコミュニケーションを活発にするには、どのような対策を講じればよいのでしょうか。コミュニケーションの活性化につながる主な対策を紹介します。

コミュニケーションの時間や頻度を増やす

チームコミュニケーションを活発にするには、意識的にコミュニケーションの時間や頻度を増やしていくことが大切です。メンバー同士で言葉を交わす量と回数は、コミュニケーションの充実度合いに直結します。

業務に必要な情報を可視化する

チームコミュニケーションを活発にするために、業務に必要な情報は、メンバーの誰もが確認できるように可視化しましょう。特定のメンバーが持つ情報に偏りが起こるのを防ぎ、対等な条件下でコミュニケーションを図れるようにしておく必要があります。

原因を探し対応する

チームコミュニケーションを活発にするには、コミュニケーションが円滑に図れない原因を突き止め、対応していくことも重要です。コミュニケーション手段やデスクの配置、人間関係など、コミュニケーションを妨げる要因には複数想定されます。チームが抱えている課題を見つけて対応してください。

チームビルディングアクティビティの実施

チームコミュニケーションを活発にするには、業務以外でコミュニケーションを図る場を設けるのも有効な対策のひとつです。ミニゲームや謎解きゲームといったチームビルディングアクティビティに取り組むことで、メンバー同士でお互いの新たな一面を発見できることもあります。お互いに対する親近感が生まれれば、言葉を交わしやすい状況を作れるでしょう。

コミュニケーションツールの導入

チームコミュニケーションを活発にするには、チャットツールやビデオ会議システム、プロジェクト管理ツールなどを導入し、コミュニケーションを円滑化するのも効果的です。さまざまな方法でコミュニケーションが可能な環境を整えていきましょう。

サンクスメッセージ制度の導入

チームコミュニケーションを活発にするには、メンバー同士が感謝や賞賛の言葉を送り合うサンクスメッセージ制度を導入する方法もあります。メッセージカードのほか、メールやチャットで日常的に感謝の言葉が飛び交うチームになれば、コミュニケーションに関する課題も自然に解消されていくはずです。

1 on 1 ミーティングの実施

上司と部下という立場でチームコミュニケーションを活発にするには、1 on 1 ミーティングの導入をおすすめします。じっくりと対話できる場を設けることで相互理解ができ、信頼関係を構築しやすくなるからです。

メンター制度の導入

チームコミュニケーションを活発にするために、先輩が後輩の悩みを聞いてアドバイスをするメンター役を設けるのもいいでしょう。後輩にとっていつでも話せる身近な先輩は頼りになるだけでなく、先輩にとっても貴重な成長機会となります。

シャッフルランチの実施

チームコミュニケーションを活発にするために、シャッフルランチを実施するのも方法のひとつです。シャッフルランチとは、チームメンバーをランダムに組み合わせてランチを取り、交流を深めてもらう方法です。業務内とは異なるお互いの一面を発見できたり、普段はあまり話さないメンバー同士が会話を交わすきっかけとなったりする効果が期待できます。

社内イベントの実施

チームコミュニケーションを活発にするために社内イベントを実施してもいいでしょう。スポーツ大会やバーベキューなど、社内イベントの開催を通してコミュニケーションを深めることができます。どのようなイベントなら参加したいかアンケートを取ったり、開催に向けてチーム内で準備を進めたりする過程でもコミュニケーションが生まれるでしょう。

社内報の作成

チームコミュニケーションを活発にする方法として、社内の話題を発信する社内報を作成することも挙げられます。メンバーの意外な一面を伝えるインタビューや、リーダーのプライベートでの様子を紹介することで、お互いに対する親近感を高められるはずです。

チーム力を高める研修の実施

チームコミュニケーションを活発にするために、チームワークやコミュニケーションに関する研修を実施する方法もあります。人の認知が形成される仕組みや、コミュニケーションに役立つスキルを習得することで、チーム全体のコミュニケーション能力が向上するでしょう。

メンバー同士が尊重し合う

チームメンバー同士がお互いを尊重し、思いやりを持って接する雰囲気を醸成していくことも、チームコミュニケーションを活発にするために重要です。在籍年数や年齢、性別を問わず「さん」づけで呼ぶことや、些細なことでもお礼や感謝の言葉を添える習慣を身につけていくことなど、細やかなコミュニケーションの改善を図りましょう。

重要な連絡は記録を残す

チームコミュニケーションを活発にするためには、業務上の重要な連絡事項について口頭ではなく、記録を残すことが大切です。これは、メンバー間で「言った」「言わない」の問題が生じるのを防ぐとともに、情報共有の仕組みを整える意味でも役立ちます。

包み隠さず伝え合う環境を作る

チーム全体や担当者ごとの業務の状況について、包み隠さず伝え合える環境を作ることも、チームコミュニケーションを活発にする方法のひとつです。失敗やミスについて報告や共有した場合にも、批判や否定から入ることのないよう日頃から周知していきましょう。

フィードバックの提供

チームコミュニケーションを活発にするには、メンバーのパフォーマンスに対して適切なフィードバックを提供することも重要なポイントです。良い面や改善が必要な面を公平に伝え合えるチームを目指すことが、健全なコミュニケーションの醸成につながるでしょう。

チームコミュニケーションのスタイルを把握する

チームコミュニケーションと言っても、メンバーの特性によってさまざまなコミュニケーションスタイルが存在します。各メンバーのコミュニケーションスタイルを把握し、相手に合わせたコミュニケーションのとり方を意識していく必要があるでしょう。
次に挙げるのは、主なコミュニケーションスタイルの種類ですが、1人のメンバーが複数の特性を持ち合わせていることもあります。どのスタイルに近いコミュニケーションが適しているかを見極め、チームコミュニケーションに応用してください。

主導型のコミュニケーション

決断力があり、高い集中力を発揮して成果を出そうとするタイプのメンバーは主導型のコミュニケーションスタイルと考えられます。主導型のメンバーの多くは競争心が強く、意欲的に仕事を進めるリーダータイプであることから、現状のスキルや経験値よりもやや高い目標を意識してもらうことが重要です。独りよがりにならないようチームとして掲げている目的やゴールを共有し、チームワークを意識したコミュニケーションを図りましょう。

感化型のコミュニケーション

社交的でチームのムードメーカーになるタイプのメンバーは感化型のコミュニケーションスタイルと考えられます。元々人と話すことが好きなタイプのため、チームに活気をもたらすだけでなく、取引先や顧客との対外的な対応にも長けているでしょう。一方で、単なる「おしゃべりな人」としてチーム内で認知されることのないよう、役割を明確に決めておくことが大切です。

慎重型のコミュニケーション

担当業務でミスをしないよう、じっくりと仕事を進めるタイプのメンバーは慎重型のコミュニケーションスタイルと考えられます。論理性や客観性を重視する傾向があるため、フィードバックを行う際には定量的なデータをもとに伝えてください。勉強熱心なタイプの人も多く見られることから、チームコミュニケーションの土台となる情報収集や資料作成の担当に向いています。

安定型のコミュニケーション

計画性を重視するタイプのメンバーは安定型のコミュニケーションスタイルと考えられます。想定の範囲内で業務が進んでいくことを好むため、定型的な業務を中心に担当してもらうとリラックスして仕事に取り組みやすいでしょう。主導型のコミュニケーションタイプがチームリーダーを務める際には、安定型コミュニケーションのメンバーが不満を抱く可能性があります。特に計画を変更する必要がある場合には、経緯や意図を丁寧に説明することが大切です。

チームコミュニケーションで使える Slack のツール

チームコミュニケーションを円滑にしていくには、ビジネスチャットとしても人気のインテリジェント プロダクティビティプラットフォーム「Slack」の活用がおすすめです。チームコミュニケーションの活性化に効果的な Slack の機能を見ていきましょう。

チャンネルでチームコミュニケーションの場を提供する

Slack のチャンネルを活用することで、チーム全員が参加するコミュニケーションの場を手軽に用意できます。情報共有や意見交換の場として活用することで、会議やミーティング以外でも相互理解を深められるでしょう。

クリップで業務連絡や自己紹介を共有する

クリップで業務連絡や、メンバーの自己紹介やお礼メッセージなどを共有できます。クリップでは最大 5 分間の音声クリップや動画クリップをチャンネルや DM(ダイレクトメッセージ)で共有できますので、文字では伝えにくい情報を視覚や聴覚で共有することで、チームコミュニケーションを円滑にしていきましょう。

canvas に集約し、社内のナレッジとして蓄積する

チームコミュニケーションに活用できるデータを canvas に順次追加し、集約していくのもおすすめの方法です。canvas には文書ファイルのほか、画像・動画ファイルなども埋め込むことができます。文書ファイル内の記載内容も含めて検索できるため、目的とするナレッジを簡単に見つけることができます。

ハドル機能を活用する

Slack のハドル機能を活用すれば、チャットでの会話から音声通話やビデオ会議へと即座に切り替えられます。チャンネルや DM でのやりとりする内容が複雑になってきた際には、その場でハドルに切り替えることでチームコミュニケーションをよりスムーズに進められるでしょう。

メンバーの特性を把握しコミュニケーション手段を使い分けよう

チームコミュニケーションはチームワークの効果を高め、パフォーマンス向上を図るうえで重要な要素です。各メンバーの特性を把握し、さまざまなコミュニケーション手段を使い分けていくことで、チームの結束をより強固なものにしていきましょう。今回紹介したポイントなどを参考にすれば、チームコミュニケーションを改善できます。

よくある質問

チームコミュニケーションを活性化させると、各メンバーが考えていることや得意・不得意、お互いの個性などへの理解が深まります。また、業務上の課題やトラブルの前兆に気づきやすくなるので、未然に防げるでしょう。ほかにも、未着手のタスクや担当者の重複に気づきやすくなるので効率化に寄与しますし、メンバーが自由に意見を言いやすい雰囲気になるとアイデアの創出がスムーズになりますし、環境が良くなれば離職率が低減します。
チームコミュニケーションが不足する状態が続くと、必要な情報がきちんと共有されなくなり、正常に業務を進められなくなります。また、重要な連絡が伝わらなかったり、トラブルへの対処が遅れてしまったりすることで、プロジェクトが失敗してしまうかもしれません。ほかにも、成果物のクオリティや作業プロセスに悪影響を与えますし、チームメンバーの離職率も上がります。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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