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Slack お役立ち情報

割り当てから完了まで : トリアージ
チャンネルの運用方法

受信したリクエストに Slack から直接優先順位を付ける独自のシステムをセットアップ&管理

執筆者 : Matt Haughey2018年11月8日イラスト: PeteRyan

「問題を迅速に手際よく解決すること」は、あらゆる企業で共通した重要な目標です。そこで、社内のリソースに照らし合わせて従業員全員の時間を管理するモデルとして、「トリアージ (寄せられるリクエストをシステムベースで処理するアプローチ)」 が役立ちます。

簡単に言えば、トリアージとは、状況を評価し、アクションを起こす上での緊急性を把握し、タスクを適切な担当者に割り当てることを指します。医療分野で用いられることの多いプロセスですが、厄介なバグを解消し、カスタマーサービスチームから寄せられる難しい課題を解決するため、ソフトウェアエンジニアリングチームでも多数取り入れられています。企業運営にテクノロジーが欠かせない存在となる中、リソースに限りのある部門でマネージャーが問題への対処順序を決めなければならない状況に直面した際などに適したアプローチだといえます。

Slack では、30件以上のトリアージ専用チャンネルを運用しています。大半はソフトウェアの問題に対処するためのものですが、社内ヘルプデスクやワークプレイスチームへの報告用のものもあります。チャンネルが見つけやすいよう、こうしたチャンネルにはすべてプレフィックス「#triage-」を付ける命名ガイドラインを適用しています。

トリアージチャンネルには仕組み・システムが不可欠

トリアージチャンネルを設定したら、手順やワークフローを作成してスタッフに伝えます。こうすることで、問題を投稿する場所や報告方法などが明確になります。トリアージチャンネルの数が増えてきたら、命名システム (分かりやすいチャンネル名の付け方ルール) を作り、どのチャンネルにどの問題を報告すればよいかがはっきりと分かるようにしましょう (例 : #トリアージ-salesforce#triage-it、または #triage-プラットフォームなど)。

トリアージチャンネルにはすべて、重要なガイドラインをピン留めするのも忘れずに。チャンネルの使い方が新しく参加したメンバーにも分かりやすくなります。

受信したリクエストを割り当てるタイミングと方法


上の図は、トリアージチャンネルを監視し、そこでのリクエストを処理する際の Slack での一般的なアプローチを示すものです。問題を定義し、その深刻度を把握し、可能であれば迅速に修正を試みます。難易度が高い問題は、ソフトウェアのバグ評価を行うチームにエスカレートします。通常、寄せられるリクエストのほとんどが数時間以内に対応・解決され、そうでないものはバグ追跡システムに登録されます。

ひと目で分かる絵文字でトリアージチャンネルの確認がスムーズに

Slack では、3つの絵文字を使ったシステムでリクエストの重大度を評価しています。さらに、リクエストのステータスを伝えるために、その他いくつかの絵文字を使用しています。こうしたシステムを説明するドキュメントをチャンネルにピン留めしたり、以下のように、チャンネルの目的に追加しておきます。

緊急度を伝える絵文字はとてもシンプル。

  • 🔴 緊急 : 即対応が必要なリクエスト。プラットフォームの使用に影響を及ぼすような不具合や問題によく使われます。
  • 🔵 緊急でない : 同日中の対応、またはレビュー担当者からの説明や指示が必要なリクエスト。
  • 質問や説明のリクエスト : 次のステップに進むためのアドバイスが必要なもの。

ステータスを伝える絵文字もひと目で確認できます。

  • 👀 目の絵文字 : 誰かが現在そのリクエストに対応中 (絵文字リアクションにマウスオーバーすると、担当者の名前が表示されます) であることを示します。
  • チェックマークの絵文字 : リクエストへの対応が終わり、問題が解決されたことを示します。

それでは、実際に Slack 社内で、スタッフがワークスペースのチャンネルを活用してオフィス内の問題を報告する様子を見てみましょう。

トリアージチャンネルをひと目見れば、どのリクエストが最優先か、誰がリクエストを担当しているのか、どの問題が解決済みなのかが分かります (リアクションにマウスオーバーすれば、クリックしたユーザーが確認できます)。

トリアージ運用のためのカスタムアプリの開発

カスタムのツールを開発できる有能な IT スタッフを擁するチームでは、Slack のこうしたシステムをカスタムコードでさらに向上させることもできます。例えば、ダイアログを使ってフォームを作成すれば、トリアージチャンネルへのリクエスト提出がしやすくなります。

Slack では、社内向けのトリアージボットをつくって、トリアージチャンネルでカラーのドット絵文字がついたメッセージを監視し、リアクションのないものはどれか、目の絵文字があるのに「完了」のチェックマークがないものはどれかなどを追跡しています。こうして、未解決のリクエストを一定のスパンで把握し、未解決の問題に関して定期的なリマインダーを送信しています。

トリアージは、差し迫って対応が必要な問題を特定して解決し、対応に漏れがないようにする上で有用なプロセスです。計画的にセットアップすれば、社内外から多くのリクエストが寄せられるチームでも時間と労力を効率的に配分して対応できるため、簡単に導入することができます。ソフトウェア開発だけでなく、リクエストと承認が必要なあらゆるプロセスに展開できるアプローチです。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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