ファシリテーションとは?メリットやファシリテーターの役割を解説
生産性

ファシリテーションとは?メリットやファシリテーターの役割を解説

会議でよく耳にする、ファシリテーションを実践するメリットを紹介。また、やファシリテーターが担う役割のほか、求められるスキル、向いている人の特徴を解説します。

Slack チーム一同作成2024年2月27日

「ファシリテーション」という言葉は、会議やミーティングに関連してよく耳にする言葉です。ですが、ファシリテーションとはどのような役割のことを指すのか、正確に理解しているか自信がない方も多いのではないでしょうか。

今回は、ファシリテーションの概要や実践するメリットのほか、ファシリテーターが担う役割についてわかりやすく解説します。ファシリテーターに求められるスキルや向いている人の特徴、具体的な進め方にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

ファシリテーションとは会議を円滑に進める技法のこと

ファシリテーション(facilitation)とは、会議を円滑に進める技法のことを指します。会議にはさまざまな立場や考え方の人が参加するため、必ずしも議論がうまくまとまるとは限りません。参加者にバランス良く発言を促して議論を深めつつ、意見を整理して合意形成へと向かうことが求められます。こうしたプロセスを支援し、会議の舵取り役を果たすための技法がファシリテーションです。

ファシリテーションの目的

参加者にとって会議を有意義な時間にし、結論に納得できるようにすることがファシリテーションの重要な目的です。
会議の場で「言いたいことがあっても言えない」「声が大きいタイプが自分に有利な方向へ議論を進めてしまう」といったことがあると、参加者は不満を抱えてしまいます。参加者全員が言いたいことを言い、十分に議論を尽くして結論に至ったと納得してもらうには、誰もが議論に「参加」できる会議にする必要があるのです。

ファシリテーションを応用できる分野

ファシリテーションはビジネス領域にとどまらず、多方面で応用可能な技法です。人と人とのコミュニケーションが重要な分野においては、ファシリテーションが応用されているケースが多く見られます。
一例として、次に挙げる領域でファシリテーションの技法が用いられているので参考にしてください。

ファシリテーションのメリット

ファシリテーションを駆使することで、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。ファシリテーションの主なメリットについて解説します。

生産性の向上

ファシリテーションのメリットとして、会議全体の生産性を向上させる効果が期待できます。会議中に話題が議題からそれたり、特定の議題に時間を費やしすぎてしまったりするケースは少なくありません。ファシリテーションが機能することにより、議題に沿った活発な意見交換がなされ、会議の効果を高められるのです。

アイデアの創出

ファシリテーションで会議の参加者が発言しやすい環境が整い、幅広いアイデアが創出されやすくなるメリットもあります。提案されたアイデアに対して建設的な議論が交わされ、会議の効果を高められるでしょう。特に、ブレーンストーミングを主体としたアイデア出しが目的の会議においては、ファシリテーションの役割は大きいと言えます。

会議時間の短縮

ファシリテーションは会議の舵取りを担う技法ですから、導入することで会議時間の短縮するメリットもあります。議論が迷走しそうになった際には会議の目的に立ち返り、議題に沿った舵取りができれば合意形成を得やすくなり、会議時間を短縮する効果が期待できるのです。

ネクストアクションの実現

ネクストアクションの実現確度が高まることも、ファシリテーションのメリットです。議論の要点が整理されれば、参加者にとって納得度の高い結論に至ることができます。自分たちで出した結論なら、実行する意欲を持つことができるでしょう。

モチベーションの向上

参加者のモチベーションが向上することもファシリテーションを活用する大きなメリットと言えるでしょう。発言しづらく、時間を浪費したように感じる会議は、参加者のモチベーション低下を招きます。有意義な意見交換や情報共有ができたと実感させるためにも、ファシリテーションが必要なのです。

チームワークの向上

チームワークの改善・向上にも寄与することも、ファシリテーションのメリットです。会議での建設的な意見交換や情報共有を通じて、参加者はお互いを尊重し合い、認め合う関係を築きやすくなります。結果として、より良い関係を構築できるようになり、チームワークの向上にもつながっていくでしょう。

ファシリテーターの役割

ファシリテーションを実践する役割を担う人は、ファシリテーターと呼ばれます。ファシリテーターを進行役ととらえている方もいますが、それ以外にも複数の役割があります。
ファシリテーターの主な役割として、次の 6 点があることを知っておきましょう。

スタートとゴールを明確にする

ファシリテーターは、議題に沿った会議の進行を支援する役割を担っています。会議内で議論に熱が入っていくうちに、会議の目的や到達すべき結論を見失う場合もあるでしょう。議論が脱線しかけた際、ファシリテーターがスタート(目的)とゴール(結論)を再度明確にする必要があります。

参加者が納得できるように議論を導く

参加者が納得できるように議論を導いていくことも、ファシリテーターの重要な役割です。会議の参加者によって保有している情報量や立場は異なります。何を知っていて何を知らないのか、どのような利害関係があるのかなど、参加者の背景を把握して、議論をまとめていくことが大切です。

発言しやすいムードを作る

発言を否定せず尊重するよう促し、各自がためらわず発言できるムードを作ることもファシリテーターの大切な役目です。堅苦しい雰囲気の会議では、発言しにくいと感じる参加者もいます。参加者が発言しやすい話題を提供したり、場の雰囲気を和ませて緊張を解いたりすることもファシリテーターの役割です。

話が脱線したり、論点が逸脱したりしないように注意する

会議の議題から脱線したり、論点が逸脱したりしないように注意することも、ファシリテーターの役割です。議題や論点が本来の話からそれてしまうと、会議の効率や効果が低下しがちです。限られた会議の時間を最大限有効に活かすためにも、会議の状況を一歩引いた視点から観察し、適宜本題に戻していきましょう。

時間管理を行う

ファシリテーターの役割として、目標とする時間内で結論に到達できるよう導いていくことも必要です。会議の効果を高めるには、開始や終了時刻が求められます。議題ごとに討論する目安時間を設定し、参加者に共有したうえで時間管理を行うこともファシリテーターの役割です。

参加者全員で結論を出す

疑問点や不明点が残っている参加者がいないか、言いたいことが言えないまま議論を聞いている参加者がいないか注意深く観察し、必要に応じて発言や質問を促すのもファシリテーターとして重要な役割と言えます。特定の参加者による発言で議論がまとまるのではなく、参加者の総意によって結論に至ったと全員が実感できることが重要です。

ファシリテーターに求められるスキル

ファシリテーションを行うファシリテーターには、さまざまなスキルが必要です。具体的には、次に挙げるようなスキルがファシリテーターに求められるでしょう。

チームビルディングスキル

ファシリテーターには、メンバー各自がチームの意義や目指すべきゴールを認識するよう促していく、チームビルディングスキルが求められます。これは、単に会議で良い雰囲気を作ることが目的のスキルではありません。チームとしての目的や目標を共有し、意思統一を図ることで結束を強化していけるよう導くスキルなのです。

コミュニケーションスキル

発言の趣旨を正しく理解し、適切な問いかけにつなげるには、コミュニケーションスキルが求められます。参加者の発言を促すことはファシリテーターとして重要な役割ですが、単に「何か質問はありますか」といった問いかけをしても参加者の本音は引き出せません。
参加者の発言を受け止めたうえで、ほかの参加者がコメントしやすい流れを作り出すことが大切です。

ロジカルシンキングスキル

参加者の発言を的確に整理し、結論が導き出されるように支援していくには、ファシリテーター自身が論理的に物事をとらえる必要があります。
一部の参加者の意見を偏重したり、会議の趣旨とは異なる結論に到達したりすることのないよう、筋道を立てて考えるロジカルシンキングスキルを身に付ける必要があるでしょう。

コンフリクトマネジメントスキル

ファシリテーターには、コンフリクトマネジメントスキルが求められます。コンフリクトマネジメントとは、合意形成を図るスキルのことです。会議では参加者同士で意見が対立したり、議論がまとまりきらなかったりするケースも、決して珍しくありません。
異なる意見間の妥協点を探りつつ、議論の落としどころを見つけるコンフリクトマネジメントスキルが求められるのです。

ファシリテーターに向いている人の特徴

ファシリテーターには、多岐にわたるスキルが求められます。では、どのような人がファシリテーターに向いているのでしょうか。ファシリテーターに適任と思われる人の主な特徴を見ていきましょう。

前向きである

会議によっては議論が紛糾したり、妥協点が見いだせそうにない状況に陥ったりすることもあります。思うように議論が進まない時もファシリテーターとしての役割を投げ出さず、少しでも良い方向へと議論を導こうとする前向きな姿勢が必要です。

ファシリテーショングラフィックができる

ファシリテーショングラフィックとは、議論の全体像や論点をわかりやすく可視化することを指します。ホワイトボードなどに議論の流れや現在地を書き出したり、図示したりすることで視覚的にあらわす方法が一般的です。議論の要点をつかみ、わかりやすく表現することに長けている人はファシリテーター向きと言えます。

理解力が高い

発言の要点をとらえ、ほかの参加者の発言との関連性やつながりを素早く見いだせるなど、理解力が高い人はファシリテーターに向いています。参加者の立場や利害関係を把握し、発言の背景も踏まえて理解できる人であれば、議論を的確にまとめられるでしょう。

質問力が高い

より詳細な意見や本音を引き出す質問力を備えた人は、ファシリテーターに適しているでしょう。参加者の発言を促すには、的確な質問を投げかけることが求められるからです。

聴く力が高い

聴く力が高く、さまざまな立場の人の発言を正確に理解できる人はファシリテーターに向いています。ファシリテーターは自己主張をすることが役割ではなく、あくまでも議論をより良い方向へと導く役割です。各参加者の発言を中立な立場で理解するには、人の話にじっくりと耳を傾ける必要があります。

交渉力が高い

交渉力が高く、納得度の高い合意形成へと導ける人は、ファシリテーターに向いていると言えます。さまざまな意見を踏まえて合意形成へと向かうには、考えや認識の相違点を調整していく必要があります。意見を融合できる面と、それぞれ譲歩が必要な面を明確にしたうえで交渉しなければなりません。

好奇心が旺盛

どのような意見に対しても興味関心を持ち、「なぜそう思うのか」を本心から知りたいと感じる人は、ファシリテーターに適しています。自分の考えや感覚とは異なる意見が出された際にも、その根拠に対して興味を持つことができる好奇心旺盛な人であれば、中立な立場でファシリテーターを務められるからです。

客観的な視点

さまざまな意見を中立な立場で聞き、意図や趣旨を客観的な視点でとらえられる人は、ファシリテーターに向いています。ファシリテーター自身が特定の立場に偏っていると、自分とは異なる意見が出てきた際にうまくまとめられません。

目的意識が高い

目的意識を持って会議に臨める人は、ファシリテーター向きと言えるでしょう。会議には到達すべきゴールがあります。参加者同士の意見の対立や、見解の相違といった課題に振り回されない意識が必要です。

論理的思考ができる

感情よりも論理的思考を優先できるタイプの人が、ファシリテーターに向いている傾向があります。議論の現在位置を理解したうえで、どうすれば結論や合意形成に至るのかを論理的に考えるスキルが必要です。

行動力がある

議論が円滑に進むよう資料を準備したり、議論が滞る可能性が高いポイントについて仮説を立て、事前に根回しをしたりできる人はファシリテーターに向いています。ファシリテーター自身が会議に協力的で、実際に行動しているからこそ、参加者は前向きな意見交換を実践しやすくなるのです。

ファシリテーションを行う際のポイント

ファシリテーションを実践する際には、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。ここでは、ファシリテーションを行う際のポイントについて解説します。

ゴールを明確化する

ファシリテーションを的確に実践するには、会議を通して具体的に何を決めるのか、どのような成果を得るのか、ゴールとしている地点を明確化しておく必要があります。
実際に議論が始まるまでどのようなプロセスを経て合意形成に至るかは予測できないものの、終着点については事前に明らかにしておかなくてはなりません。

発言しやすい場を作る

会議の参加者が発言しやすいような場を作ります。参加者に安心して発言してもらうための工夫と、会議を円滑に進めるための仕組みづくりを並行して講じておくのがポイントです。
一例として、次に挙げる取り組みが求められるでしょう。

参加者が意見を出しきれるようにする

参加者が自身のアイデアを納得できるまで考えたり、浮かんだアイデアを表明したりして、意見を出しきれるようにします。議論が不完全燃焼のまま会議を終えることのないよう、十分意見を出し合える時間を確保し、意見を言いやすい雰囲気を醸成することが重要です。

対立した意見は納得できる形で合意させる

参加者から一通り意見が出されたら、それらを取りまとめて合意を図ります。意見が対立した場合には調整や交渉を通じて双方が納得できる形での合意が必要です。参加者同士が妥協点を探りながら着地点を探せるよう、導いてください。

会議ですべきファシリテーションの例

会議ですべきファシリテーションの例を、会議前、会議中、会議後の各段階に分けて解説します。それぞれの段階で担うべき役割をイメージするうえで役立ててください。

会議前

適切なファシリテーションを実現するには、事前準備が重要です。次に挙げる準備を着実に進め、会議当日に備えましょう。

会議中

会議中は議論や意見交換のサポート役に徹しながら、次の点に留意してください。

 

会議終了後

会議終了後は、以下の点を実行していくことが大切です

ファシリテーションのスキルを高めてビジネスを円滑に進めよう

ファシリテーションは、多様な意見や考え方が存在する現代のビジネス環境において、不可欠なスキルです。ファシリテーションのスキルを高めていくことで、会議が円滑に進行しやすくなるだけでなく、チームの結束力強化や参加者のモチベーション向上など、多くのメリットを得られるでしょう。
今回紹介したポイントを参考に、ぜひファシリテーションのスキルに磨きをかけてください。

よくある質問

ファシリテーションを行うことで、会議の生産性向上、会議時間の短縮、ネクストアクションの実現、モチベーションの向上、チームワークの向上といったメリットを得られます。会議当日の進行がスムーズになるだけでなく、会議自体の効果が高まり、限られた時間内で有意義な意見交換や情報共有をしやすくなることもメリットです。
ファシリテーターに必要なスキルは、複数あります。チームの意思統一を図り結束を強化するチームビルディングスキル、発言の趣旨を正確に理解し適切な問いかけにつなげるコミュニケーションスキル、筋道を立てて考えをまとめるロジカルシンキングスキル、異なる意見の妥協点を見いだして合意を図るコンフリクトマネジメントスキルなどです。これらのスキルを駆使して、ファシリテーターは会議を円滑に進めていきます。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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