「OA」という言葉は、オフィスワークではよく使用されますので、OA 機器や OA 事務といった言葉を耳にしたことがある人も多いでしょう。しかし、OA 機器やOA 事務がどこまで対象となるのかなど、意外とあやふやな認識の場合もあります。OA 化を推進するのであれば、正しい知識が必要になります。
今回は、OA の基礎知識に加え、OA 化のメリット・リスク、OA 化を推進するポイントについてわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
OA 化とはデジタル技術を用いてオフィスの定型業務を自動化する取り組み
OA とは Office Automation の略で、事務作業を自動化することです。ですから、OA 化とは、デジタル技術を用いてオフィスの定型業務を自動化する取り組みを表します。ここでは、OA 化の概要と、IT 化やFA 化との違いを押さえておきましょう。
OA化とは事務作業の自動化を図ること
現代のオフィス環境にはさまざまなテクノロジーが活用されています。パソコンやプリンター、コピー機などは、いずれも従来は人の手で行っていた事務作業を自動化する機械で、OA 機器とも呼ばれています。
OA 化と言う場合には、こうしたOA 機器を導入し、事務作業の自動化を図ることです。人が暗算するよりもパソコンのソフトウェアで自動計算したほうが、短時間でミスがなく計算できます。このように、事務作業の工数を削減することがOA化の主な目的です。
OA 化とIT 化の違い
IT は Information Technology の略で、IT 化は情報技術を活用して業務の効率化を図ることを指します。OA 化が事務作業に特化した概念であるのに対して、IT 化には事務作業以外の業務も含まれている点が大きな違いです。
OA化とFA化の違い
FA とは Factory Automation の略で、工場での作業を自動化することを指します。例えば、センサーを備えたロボットを活用することで、従来は目視で行っていた検品作業を自動化するのが FA です。つまり、OA 化が事務作業の自動化を指すのに対して、FA 化は工場作業の自動化を指しているところが異なります。
OA 化のメリット
OA 化を推進することによって、どのようなメリットを得られるのでしょうか。主なメリットとして挙げられるのは次の 7 点です。
ミスを防止する
OA 化によって、従来は人の手で進めていた作業を機械が行うことで、人的ミスの発生を抑制できます。作業スピードの向上やミス防止ができれば、生産性も向上するでしょう。
コストを削減できる
OA 化を行えば、ペーパーレス化による用紙代・インク代の節約も実現し、コスト削減につながります。OA 化に伴い短期的には初期費用がかかるものの、長期的に見るとコスト削減を期待できるでしょう。
業務を効率化できる
従来は人の手で行っていた作業をOA 化することで、業務を効率化できます。例えば、これまで 1 件ずつ郵送していた書類をメールや FAX で送信することで、封入や発送の手間の削減が可能です。
利便性が向上する
OA 化の促進は、利便性の向上にも寄与します。書類を 1 枚ずつ手書きしなくても、文書作成ソフトでテンプレートを作成しておけば書式の使い回しが可能になるでしょう。このように、様々な事務作業を、よりスムーズに進めることができます。
時間や場所を問わず業務ができる
OA 化により、オンラインで進められる業務範囲が広がります。インターネット環境さえあれば、業務によっては、在宅勤務が可能になる場合もあるでしょう。時間や場所の制約を受けることなく業務を進められるようになれば、移動時間や移動コストも削減できます。
人手不足を解消できる
OA 化で定型業務の自動化が進めば、1 人の従業員がより多くの業務量をこなせるようになります。これにより、人手不足の解消も期待できます。
新しい業務の仕組みを創出する
業務の自動化が促進されることで、新しい業務の仕組みが生み出される場合もあります。例えば、受注データと顧客データをデジタルデータで紐付けて管理できれば、顧客分析が可能になるかもしれません。
OA 化のデメリット
OA 化はメリットだけでなく、組織にとってデメリットとなる側面も兼ね備えています。次に挙げるリスク要因について、あらかじめ対策を講じておくことが重要です。
デジタル用語が難しい
デジタル用語が難しいと感じている人にとっては、OA 化が円滑な業務進行を妨げるかもしれません。デジタルツールや機器を操作する場合、専門用語が使われることがあります。例えば、データを「ソートする」が「並べ替える」という意味だとわかる人とそうでない人がいるのです。
従来の業務プロセスを変更される
OA 化で、慣れた仕事のやり方が変わることに負担を感じる従業員が現れる可能性があります。OA 化を推進すれば、従来の業務プロセスが大幅に変更となるケースも少なくありません。ツールとして利便性が高いことと、担当者自身が慣れることができるかどうかは分けて考える必要があるでしょう。
ストレスにつながる
OA 化によるストレスが、業務効率の低下を招くケースもあります。使い慣れていない機器を導入することで、操作を間違えるのではないか、重大なミスにつながるのではないかといったストレスが起きないように、従業員のケアも大切です。
定着化できない
OA 化を推進しても、組織全体で活用が定着しないおそれもあります。従来の業務の進め方のほうが自分に合っていると感じる従業員が業務のやり方を変えず、一部の従業員しか OA 機器を活用しない可能性があるのです。
ツールの学習が必要となる
OA 化で使用する新たなツールや機器を、誰もがすぐに使えるわけではありません。そのため、操作方法や活用方法など、具体的な使い方をレクチャーする機会を設けるなどの工夫が求められます。
OA 化推進のポイント
OA 化は業務を効率化する上で大切です。ではOA 化を推進するには、どのような点を意識する必要があるのでしょうか。OA 化推進のポイントをまとめました。
段階を踏んで導入
段階的に OA 化を導入していく必要があります。OA 化を推進する過程で、業務プロセスが大きく変わることもめずらしくありません。OA 化を急速に進めてしまうと、事務作業の混乱を招くこともあるのです。
事前教育を行う
研修や説明会など事前教育の機会を設け、OA 機器の操作方法や業務フローの全体像への理解を促しましょう。OA 化を推進する意義や目的を現場の従業員に理解してもらい、メリットを実感してもらうことが重要です。
使いやすいデジタル技術を選ぶ
OA 化の際は、使いやすいデジタル技術を選びましょう。新たなツールや機器を導入する際は、自社の用途や導入目的に即した、従業員にとって扱いやすい技術であることが大切です。
Slackを OA 化に活用する方法
OA 化の一環として、Slackを活用することも可能です。Slack には定型的なタスクを自動化するワークフロービルダーの機能が備わっています。ルーティンワークをワークフローとして登録しておくことで、作業を自動化できるのです。
また、ほかのツールと Slack を連携させることにより、Slack 上の操作で複数のツールを横断した処理が自動化できます。OA 化の方法として、Slack の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
デメリットに注意してOA 化を推進しよう
OA 化は、業務を効率化し、生産性を向上させる有効な施策ですが、OA 化には少なからずデメリットもあります。今回紹介した注意ポイントを参考に、ぜひ事務作業の自動化を推進してください。OA 化のメリットを活かすことができれば、事務作業の質を高められるはずです。
よくある質問
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