ブレーンストーミングとは?メリットや流れについて解説します
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ブレーンストーミングとは?メリットと効果的な進め方を紹介

ブレーンストーミングとは、斬新なアイディアを探したいときに、複数人でアイディアを出し合うことです。ブレーンストーミングのメリットや流れについて紹介します。

Slack チーム一同作成2022年12月7日

「複数人による話し合いを通じて多くのアイディアを出したい」「これまでにない斬新なアイディアのヒントを探りたい」といったときに有効とされるのがブレーンストーミングです。

ここでは、ブレーンストーミングのメリットや流れのほか、オンラインコミュニケーションツールを使ったブレーンストーミングについてご紹介します。

ブレーンストーミングとは創造的な発想を得る集団発想法

ブレーンストーミングとは、あるテーマに関するアイディアや問題点を列挙したい場合に、複数人が自由に考えを述べていく会議手法・集団発想法です。複数人でアイディアを出していくことで互いに刺激し合い、創造的な発想を得ることを目的としています。ブレーンストーミングは、現代の日本でも考えやアイディアを出し合うための会議で活用されており、よく「ブレスト」と略されます。

ブレーンストーミングの歴史は古く、 1938 年にアメリカの BBDO (バッテン・バートン・ダースティン・アンド・オズボーン)という広告会社の社長アレックス・オズボーンが考案したとされています。その後、発行された著書にもブレーンストーミングの名前が掲載されたことにより、一般に知られるようになりました。

ブレーンストーミングのメリット

具体的にブレーンストーミングには、どのようなメリットがあるのでしょうか。ブレーンストーミングの3 つのメリットについてご紹介します。

多くの新しいアイディアを得られる

ブレーンストーミングの最大の目的は、多くの新しいアイディアや考えを出し合うことです。ブレーンストーミングでは、1つの考えから連鎖的に新しい考えが生まれ、それがまた次の発想を呼び起こすなど、相乗効果による広がりが得られると期待されます。

通常の会議や打ち合わせでは、話の流れに沿った発言や、論理一貫性のある意見を述べることが重視される傾向があります。しかし、ブレーンストーミングではそうした「制限」をできる限り排し、自由に発言することが奨励されます。

元々、個人の頭の中では、さまざまなアイディアが不意に浮かんだり、行き交っていたりすることもあります。ブレーンストーミングを活用すると、複数人で刺激し合って多様性のあるアイディアを得ることができるのです。

発想のスキルアップにつながる

ほかの参加者の異なる考えにふれたり刺激を受けたりすることも、ブレーンストーミングのメリットです。他者の考えにふれることで視野が広がり、新しい発想を得たり、それを言語化したりできるようになるケースもあるでしょう。

特に、参加者の中に活発に発言し、ユニークなアイディアを出す人がいると、その考え方や着想法から発想スキルも向上していきます。

チームとしての一体感が生まれる

通常の会議では結論を出すことがゴールとなるため、意見の対立や議論が起きたり、反対に沈黙が続いてしまったりすることもあります。ですが、ブレーンストーミングはいろいろな考えやアイディアをたくさん出し合うこと自体が目的なので、コミュニケーションが活性化しやすいという特徴があります。

うまく場の雰囲気が盛り上がれば、チームとしての一体感も生まれます。チームワークの向上にもつながるでしょう。

ブレーンストーミングの 4 原則

ブレーンストーミングには、たくさんのメリットがあることがわかりました。しかし、いきなりブレーンストーミングを行ってもうまくいくとは限りません。ここでは、ブレーンストーミング成功させる 4 原則をご紹介します。

否定しない・すぐに結論を出さない

他人の考えやアイディアを否定しないというのが、ブレーンストーミングの最も基本的なルールです。単なる思いつきや自分とは違う意見であったとしても、否定や批判するのはNGです。さらにいえば、自分自身で自分の発言を抑制してしまうのも避けましょう。

発言に対して否定や批判をしないのは、すぐに結論を出さないことでもあります。結論を急がず、すべての発言をいったんテーブルの上に広げるという感覚で臨むのが、ブレーンストーミングの基本姿勢です。

ユニークなアイディアを歓迎する

ブレーンストーミングでは、ユニークなアイディアこそが歓迎されます。奇抜で斬新な考えは、馬鹿げているように思えても積極的に受け入れ、次なるアイディアへと連想をつなげていくことも重要です。

これは、独自性のあるアイディアには、新しい発見が潜んでいる可能性が高いからです。これまでにないものを生み出すには、意外な組み合わせ、子供のような考え、非常識ともいえる発想などが必要とされます。ですから、自分でも積極的に奇抜で斬新な考えを発言していきましょう。

質より量にこだわる

質の高いアイディアがいくらでも出るのであればそれに越したことはありませんが、会議や話し合いで質の高いアイディアばかりがたくさん集まることはまれです。

ですから、ブレーンストーミングでは、質にはこだわらず、さまざまなタイプのアイディアを数多く出すよう心掛けます。アイディアを吟味して、取捨選択するのは後からで構いません。

その場では取るに足らないような考えであっても、複数のアイディアが結合することによってすばらしい発想につながるかもしれません。ブレーンストーミングは分母を大きくして、その中から光るものを見つける作業だともいえます。

アイディアを結合してまとめる

多くのアイディアが出てきたら、それらを分類・整理したり、分析したり、組み合わせて発展させたりしてまとめます。その結果、何らかの新しく画期的なアイディアが得られれば、ブレーンストーミングは成功です。

たとえ大きな成果が得られなくても、さまざまな小さなアイディアを集めることはできるはずです。それらをストックしておけば、やがてまた何らかのアイディアや企画として結実する可能性があります。

ブレーンストーミングの流れ

ブレーンストーミング成功させるには 4 原則を守るだけでなく、正しい流れで行うことも必要です。続いては、実際にブレーンストーミングをするときの一般的な流れをご紹介します。

1. ファシリテーターを決める

自由なアイディア出しを促すには、会議をコントロールして進行させていく役割の人が必要です。ファシリテーターとは参加者に発言を促し、話の流れを作り出し、全体を取り仕切る人のことです。

前述した4原則を守るための注意喚起をしつつ、進行しながら自由な発言がしやすいよう雰囲気を盛り上げるのもファシリテーターの役目です。 1 つのアイディアが次のアイディアを呼び込むような流れを作り出せるのが理想です。

2. 参加メンバーを決める

ブレーンストーミングの参加人数に制限はありませんが、通常は 4 ~ 7 、 8 人、最大でも 10 人以内が適切です。それ以上の人数になると一人あたりの発言数が減るか、収拾がつかなくなりがちです。

参加者の選定にあたっては、なるべく異なる考えや価値観を持つ人をそろえるよう意識します。年齢・性別・所属部署などもバリエーションを持たせましょう。ただし、あまり役職が上の人が入ると、発言をしにくくなるケースもあるので注意が必要です。

3. テーマを決めて共有する

何についてのブレーンストーミングなのか、テーマを具体的に決めましょう。漠然としたテーマだと、出てくるアイディアも散漫なものばかりになってしまいます。

質より量を重視し、連鎖的に異なるアイディアをたくさん生み出すにしても、「今、何についてのアイディアを考えているのか」という部分は明確にしておく必要があります。テーマを絞り、それについて集中して多くのアイディアを出すのがブレーンストーミングのポイントです。

4. 制限時間を設ける

集中してブレーンストーミングを行うため、制限時間を設定します。極端に短くても、長く話し合っても効率は上がりません。ブレーンストーミングに適した時間は 30 分~ 1 時間程度とされています。ですから、最初から「今回は 1 時間にします」などと時間を決めて、参加者にもアナウンスしておきましょう。

オンラインツールによるブレーンストーミングの特徴

以前は、ブレーンストーミングといえば顔を合わせて行うものでしたが、現在ではオンラインで行うことも珍しくなくなっています。

オンラインのブレーンストーミングには、ウェブ会議システムなどによるリアルタイムの同期型コミュニケーションでのブレーンストーミングと、テキストベースのチャットなどによる非同期型コミュニケーションでのブレーンストーミングがあります。それぞれの特徴について見ていきましょう。

同期型で行うブレーンストーミング

同期型コミュニケーションを使ったブレーンストーミングでは、ウェブ会議システムやビジネスチャットのビデオ会議を利用します。

同期型コミュニケーションはリアルタイムでの話し合いができるので、対面によるブレーンストーミングと感覚はさほど変わりません。オンラインなら遠隔地にいる人同士が参加でき、必要なときにすぐに始められ、制限時間が来ればさっとやめることができます。そのため、ブレーンストーミングを気軽に、日常的に活用できるようになるでしょう。

非同期型で行うブレーンストーミング

ビジネスチャットなどのツールは、送る側と受け取る側がそれぞれ都合の良いタイミングでアクションやリアクションを行う非同期型コミュニケーションです。

非同期型コミュニケーションでも、ブレーンストーミングに近いやりとりをすることが可能です。例えば、チャットのチャンネル内でテーマを決め、複数人で思いつくままにアイディアを出し合い、発想を広げていきます。時間制限は数時間など、通常より長い時間を設定するといいでしょう。

テキストベースであれば発言がそのままログとして残りますし、参加者それぞれが好きなタイミングで発言できるのもメリットです。

また、対面や同期型でブレーンストーミングをし、その後、「アイディアを結合してまとめる」フェーズでビジネスチャットを利用するのも非常に有用です。

ブレーンストーミングに使える Slack の機能を活用しよう

複数メンバーによるアイディア出しに利用できるブレーンストーミングは、オンラインコミュニケーションツールの発達で、日常的に活用できるようになりました。

Slack では、ブレーンストーミング用のチャンネルを作ってテキストベースのブレーンストーミングを行えます。また、「 Slack ハドルミーティング」という機能を使えば、複数メンバーによる音声のみのコミュニケーションも可能です。

もし、相手の表情を見ながら話し合いをしたければ、ビデオ会議に切り替えることも可能です。この場合、クリップという機能で、簡単に音声クリップや動画クリップを録音・録画し、後で共有することもできます。また、音声・動画クリップでアイディアをメモのようにアップロードして、ブレーンストーミングに役立てることもできます。さまざまなやり方で、ブレーンストーミングを実践・活用してみてください。

よくある質問

ブレーンストーミングとは、あるテーマに関するアイディアや問題点を列挙したい場合に、複数人が自由に考えを述べていく会議手法・集団発想法です。複数人でアイディアを出していくことで互いに刺激し合い、創造的な発想を得ることを目的としています。ブレーンストーミングは、現代の日本でも考えやアイディアを出し合うための会議で活用されており、よく「ブレスト」と略されます。また、ブレーンストーミングを成功させるには、「否定しない・すぐに結論を出さない」「ユニークなアイディアを歓迎する」「質より量にこだわる」「アイディアを結合してまとめる」ことが大切です。
ブレーンストーミングの最大の目的は、多くの新しいアイディアや考えを出し合うことです。ブレーンストーミングでは、1つの考えから連鎖的に新しい考えが生まれ、それがまた次の発想を呼び起こすなど、相乗効果による広がりが得られると期待されます。他者の考えにふれることで視野が広がり、新しい発想を得たり、それを言語化したりできるようになるケースもあるでしょう。また、ブレーンストーミングはいろいろな考えやアイディアをたくさん出し合うこと自体が目的なので、コミュニケーションが活性化しやすいという特徴があります。場の雰囲気が盛り上がれば、チームとしての一体感も生まれます。チームワークの向上にもつながるでしょう。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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