ビジネス創出や企業改革に欠かせないのが「アイデア」です。営業や開発、製造をはじめとした直接部門はもちろん、総務・経理などの間接部門、経営企画など企業経営で働くビジネスパーソンにとってもアイデアを求められるシーンは日常的に発生します。
そこで今回は、どのような場面でアイデアが求められるのか、アイデアを発想する方法、思い浮かんだアイデアを的確にまとめる方法、さらにはアイデア出しを行う上で便利なツールなどの解説を行い、ビジネスの改革へとつながるアイデア出しのコツについて解説します。
アイデア出しが必要なシーン
仕事をする上では、さまざまな場面でアイデアが求められます。営業や開発、製造をはじめとした直接部門での業務では、新しいものを生み出したり、新たな展開を切り開いたりする上でアイデアが常に求められますし、総務・経理などの間接部門でも管理性や業務効率向上のためのアイデアが重要です。企業の経営においても、よりよい企業経営を目指す上でアイデアが欠かせません。
では、具体的にビジネスのどのような場面でアイデアが求められるのでしょうか。まずは、企業などの組織で仕事をする場合を想定し、その中で特にアイデアが重要となるシーンについてご説明します。
新規ビジネス・サービスの創出
モノづくりをメインとするような企業では、定期的に新しい製品やサービスを生み出す必要があり、そのためにアイデア出しが求められます。
これまで世の中になかった製品・サービスを生み出す場合はもちろん、既存の製品・サービスのブラッシュアップを行う場合もアイデアが欠かせません。
既存ビジネスの改善・効率化
既存のビジネスの問題点や課題を踏まえ、改善を行っていく場合においてもアイデア出しは重要です。
既存ビジネスのどこに問題・課題点があるか、それを低コスト・効率的に解決へと導くには何を行うべきかといった、改善・効率化プロセスを考える上でアイデアが大切になってきます。
組織や企業風土の改革
従業員の満足度を向上に導き、働きやすく強い帰属意識を持てる企業にしていくためにも、アイデア出しは欠かせません。
福利厚生制度の見直し、従業員同士の親睦を深め合う社内イベントの企画、そして従業員が帰属意識を持てる企業文化の醸成など、より良い環境を作っていくためにはさまざまなアイデアと工夫が必要といえるでしょう。
経営改革
経営陣や経営企画など、企業の舵取り役を担う立場にいる人が、企業の進むべき方向をしっかりと見定めていく上でもアイデア出しがポイントとなります。
自社が持つリソースや予想される未来のニーズの変化などを踏まえ、そこに斬新なアイデアを盛り込んでいくことで組織の経営改革を実現することが可能となります。
効果的なアイデア出しの方法とは?
「ビジネスにはアイデア出しが重要」といっても、効果的な導き出し方を知らなければ、次につながるアイデアは生まれません。続いては、すぐに使える効果的なアイデア出しの方法について見ていきましょう。
頭の中に思いついたアイデアをまとめる
誰もができる手軽な方法に、頭の中に思いついたアイデアをまとめることが挙げられます。
その際、思い浮かんだアイデアをすぐに書き留められるよう、メモ帳などのアプリを立ち上げておくといいでしょう。人間の記憶は曖昧で、少し前に思い浮かんだことでも、すぐに忘れてしまいうことがあります。そこで、思い浮かんだことをすぐに書き留められる準備をしておきます。
企画会議やブレーンストーミングなど複数人でアイデアを出し合う
組織の中で、何か新しいものを作ったり、これまでにない試みを行ったりする際には、そのプロジェクトに関わるメンバーを集めてアイデア出しを行うのもいいでしょう。
メンバーそれぞれが持ち寄ったアイデアを評価・検討するような趣旨でもいいですし、議論を重ねる中でアイデアを導き出していくような趣旨でも有効です。個人で思いついたアイデアを複数人で検討してみたり、ほかのアイデアと組み合わせたりすることで、現実的なアイデアに成長する可能性が高まります。
アイデア出しにつながる情報交換を行う
アイデア出しは、組織内の部署やプロジェクトチームで行われることが多い傾向にあります。そこで重要なのが、アイデアの種となる情報収集であり、そのための情報交換です。
ビジネス系のニュースメディアを通じた情報や取引先との会話から得た情報など、各メンバーがそれぞれの視点・方法で収集した情報をチーム全体で共有し、それをもとにアイデアを生み出していくためには、会議だけでなく常日頃から仲間同士で情報交換を行う仕組みが大切になります。
ビジネスチャットツールを積極活用する
同僚やプロジェクトメンバーと日常的に情報交換を行うにあたり、便利なツールとなるのが Slack に代表されるビジネスチャットツールです。
Slack は、 LINE のようなメッセージアプリを使うのと同じ感覚でやりとりできるので、気軽に情報交換を行うことが可能です。 Slack なら、ファイルの共有機能もあるので会話の流れの中で書き留めたアイデアや動画ファイルなどを共有できるのも大きなポイントです。また、 Slack にはビデオ会議機能もあるので、必要に応じて文字ベースの会話からビデオ会議に切り替え、情報交換を行うことも自在に行えます。
ビジネスチャットツールを用いた情報交換を習慣にすることで、より効率的かつ多彩なアイデア出しを行うことができるでしょう。
効率良くアイデアをひねり出す手法
アイデアは、ただ漫然と考えているだけでは、いいものが浮かんでこないこともあります。そこで、効率的にアイデアをひねり出すための具体的な手法についてご説明します。
KJ 法
KJ 法は、川喜田二郎氏という文化人類学者が考案した発想法で、ブレーンストーミングなどのアイデア出しの会議を通じて集まったアイデアを整理・分類することでいらないものを削ぎ落とし、アイデアの精度を高めていく手法です。
KJ 法では、メンバーそれぞれが考えたアイデアを付箋紙やカードなどに書き出し、それをグループに分類します。さらに、グループ同士の関係性を図解化するなどしてわかりやすくした上で最後に文章化を行います。それによって、最初は抽象的だったアイデアが、明確なディティールを持った具体的なものへと生まれ変わっていきます。
なぜなぜ分析
なぜなぜ分析とは、その名が示すように「なぜ?」を起点にアイデアを深掘りしていく手法です。元々は問題が発生した際、その再発防止を目指すための分析手法ですが、アイデア出しにも活用することができます。
例えば、「自社のサービスの利用者が増えない」といった課題を解決するアイデアをひねり出す場合において、「なぜ、ユーザー増加につながる魅力がないのか」「なぜ、想定したターゲットが利用しないのか」「なぜ、ユーザーからの満足度が低いのか」といった具合に、あるテーマに対して「なぜ?」の問いかけを行い、課題解決へとつながるアイデアを見つけていきます。
「なぜ?」を 5 回程度問いかけることで、問題の本質に迫っていくのが基本です。それ以上に「なぜ?」の問いかけを行っていくと、反対に問題の本質から逸脱してしまうので注意が必要です。
マンダラート(マンダラチャート)
アイデアを発想するためのフレームワークとも呼べる手法がマンダラートです。 3×3 マスの枠を描き、中心のマスにテーマを書きます。そして、残りの 8 マスにテーマに関連したワードを思いつくままに記入して埋め、さらに 8 マスの中から1つを新たなテーマに再び 3×3 マスの枠を作成し、同じように残り 8 マスを埋めていきます。
これを繰り返すことで思考が深まり、何をすべきかが明確になるのと同時に、マスを埋める作業を重ねることで思いもよらなかったアイデアが生まれることもあります。
マインドマップ
マインドマップは、脳と学習の世界的権威であるイギリスのトニー・ブザン氏が考案した思考整理方法です。用紙の中央にメインテーマを配置し、その周囲にメインテーマに関連する項目を書いていきます。このボックスは、メインテーマに紐付けていくつでも配置することが可能で、結果的にメインテーマを中心に四方に枝が伸びた木のような図となり、それが自分の思考を可視化したものとなります。
アイデア出しにおいては、メインテーマにどのような目的でアイデア出しを行いたいのかという動機的なものを書き、それを実現するために必要なことなどをボックスに記入していくといいでしょう。
効果的なアイデア出しをするために Slack を活用しよう
新製品・サービス開発はもちろん、既存ビジネスの改善や経営改革など、今日の企業ではさまざまな場面でアイデア出しが求められています。そんな中で効果的なアイデアをひねり出すには、専門的な手法やツールを用いて効率的に発想を行うことが重要です。
ぜひ、本記事を参考に、次なる事業展開を生み出すためのアイデア出しに取り組んでみてはいかがでしょうか。
よくある質問
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