皆さんの職場では「生産性向上」のためにどのような取り組みを行っていますか?
生産性向上を考える際には、「チーム」「個人」の 2 つのレベルに分けて考えてみるのがおすすめです。「チーム」でできることが明確になるだけでなく、メンバーが各自 、自分のコントロールできる範囲内で生産性向上を意識して動きやすくなるからです。
チームでの生産性向上がメンバーの時間と心にゆとりを生み、 各自が自身の生産性向上に取り組める。そんなシナジーを生み出すための、生産性向上の取り組みのアイデアを、個人レベル、チームレベルに分けてご紹介します。
個人での生産性向上
1. タスクの優先度を明確にする
まずは各タスクにかかる時間を割り出しましょう。過去の似たようなタスクにかかった時間をベースに予測するのが一般的ですが、もしこれまでやったことのないタスクなら、とりあえず 1 割ほどに手をつけてみて、その時間実績から残り 9 割の時間を見積もってみるのも良いでしょう。繰り返し発生するタスクがあれば、 1 回にかかる時間を測っておくと、毎回行う際の目安にすることができます。
次に、その日のタスクの優先度と必要な時間を踏まえたうえで「いつやるか」を決め、会議のスケジュールのように予定表に入れておきましょう。こうすることで、「会議が入っていつの間にか作業時間がなくなった」という事態を防ぐことができます。
また、タスクにかかる時間を洗い出したら、「そのタスクにかかる時間を 5 分でも短縮できないか」という視点を持つことも大事です。可能な範囲で作業の自動化やコミュニケーション方法の変更なども検討してみましょう。
2. タスクごとに最適な時間帯を考える
1 日の業務計画を立てる際には、各タスクに取り組むのに最適な時間帯を考えてみましょう。重要なタスク、クリエイティブなタスクは頭が冴えている午前中に。また単純作業や急ぎではないインプットは夕方に行うなどの工夫もおすすめです。
また、ちゃんと休息をとり自分自身のコンディションを整えることも生産性向上には欠かせません。休憩中には各ツールからの通知をオフにするなど、心置きなくリフレッシュできる環境を整えましょう。
3. スキマ時間を有効活用し生産性向上
資料作成など、デスクで集中して取り組みたい仕事はあっても、移動中などのスキマ時間にできることもあります。その時間を最大限に活用するのにおすすめなのは、情報共有やアイデア出しを日頃からオンラインで行うようにしておくこと。その際、デバイスを問わずに使えるツールを選んでおくと、移動中や会議が早く終わって空いた時間など、デスクに居ない時間を有効に使えるようになります。
スキマ時間を有効活用できると、新しい働き方も実現しやすくなります。例えばテレワークやフレックスタイム制でオフィス外にいる時でも、タスクによっては少しの空いた時間で問題なく対応できてしまう場合も。ちょっとした合間に大きな価値を生み出し、生産性向上を図りましょう。
チームでの生産性向上
1. 情報をオープンにして生産性向上
知識やアイデアが 1 つの部門に留まってしまうと、何か知りたいことがある時にはわざわざそこに出向いて一から情報収集をし、わからない点が出てきたらまた質問し…と把握するまでに大きな時間と労力がかかってしまいます。しかも「聞く人によって、言うことが違うような…」ということも起こりがちです。
そんな事態を避けるためには、あらかじめできる限り情報をオープンにしておき、欲しい情報を自分で見つけやすい環境をオンラインで整えておくこと。そうすることで、基本的なことならデータベースや過去のやり取りから情報を確認でき、コミュニケーションのムダを省けます。さらに情報が部門の垣根を越えオープンになることで、予想外の化学反応が生まれるかもしれません。
2 . メンバーがスキルアップや情報更新できる機会を設けること
新しいツールの使い方、またはテレワークなど新しい働き方について学ぶ機会を設けることも、チームの生産性アップに効果的です。ある企業では、新しく導入したツールの使用率が、社員向けの説明会を行うことでぐっと伸びたという事例も。また社員同士が交流をはかりながらスキルアップできる講習やワークショップなども良いでしょう。
講習やワークショップで共有したノウハウは、オンラインでも共有し、蓄積しておくと、参加できなかった社員のため、また参加したメンバーの復習のためにも役立ちます。
3 . チームの業務プロセスを見直すこと
今チームで掲げている目標に対して、そのプロセスは本当に最適と言えるでしょうか?例えば「その会議は本当に定例である必要があるか」「このレベルの判断で、上司による直接の承認は本当に必要か」など、再検討してみると良いでしょう。
定例会議が進捗共有のためであれば、オンラインで各自の状況をシェアしておけば会議の必要はなくなりますし、上司の承認もオンラインで完結させるという方法もあります。また、先に紹介したように情報をオープンにしておけば、社員人ひとりが独自に判断を下すことができる範囲が広がり承認プロセスを省くことさえできるかもしれません。
生産性向上の取り組みは、「ムダをなくしてより多くを生み出す」ための取り組み。つまり、社員 1 人ひとり、そしてチームの負荷となっていた作業やプロセスを取り除くことから始まります。ムダから解放された時間とエネルギーを使って、メンバーの力が十分に発揮されることこそが生産性向上への第一歩と言えるでしょう。
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