Slack Community では、その発足以来、Slack Community のリーダーが主催するコミュニティイベントに世界中の多くの人を迎え入れてきました。イベントでは、Slack 入門、アプリのインテグレーション、さまざまな業界に特有のユースケース、Dreamforce のおさらいなど、Slack に関する幅広いトピックを扱っています。エンドユーザーから開発者、管理者の皆さんまで、エキスパートも初心者も、Slack についてもう少し詳しく知りたい方も、誰でもコミュニティイベントに参加していただけます。
先日、そのコミュニティの New York City チャプター(支部)で「Slack for Customer Support Leaders」(カスタマーサポート部門のリーダーのための Slack 活用方法)というイベントが開催されました。進行役を務めたのは、Slack の熱心な支持者である 3 人(Thena の Jared Gaynes 氏、Bryd の Sara Dillon 氏、Clay の George Dilthey 氏)と、Tightknit の 共同創設者・CEO で Slack Community NYC の共同リーダーでもある Zach Hawtof 氏です。
そのセッションでは、B2B 分野におけるカスタマーサポートの実践の状況と、カスタマーサポートチームが Slack を活用して顧客と強固な関係を維持しながら、成果を上げる方法に焦点が当てられました。Peter Burger 氏をはじめとする参加者にとって、NYC コミュニティのメンバーと出会ってつながる貴重な機会となりました。
「Slack Community のイベントは、プラットフォームの最新のベストプラクティスについて知ることができる魅力的な場です」
Slack を活用して組織と顧客の関係性を変革する方法
イベントでは、規模や職域の異なるチームが Slack を活用して、顧客の満足度を維持し、業務効率をレベルアップさせ、前向きな変化を推進することについて、数多くの視点やストーリーが取り上げられました。以下ではパネリストによる実際の発言の一部をご紹介します。
Q : カスタマーサポートを強化するためにどのように Slack を活用していますか?
Gaynes 氏 : Thena には当初、カスタマーサポートの会話を追跡・管理する方法がありませんでした。そこで、さまざまなお客さまとつながる Slack コネクトチャンネルに、お客さまの問題を管理する機能を追加して、質問に確実に対応できるようにしました。
Dillon 氏 : 業務フローの中でシームレスに人とつながれることから、どのお客さまも Slack を非常に気に入っています。当社は、お客さまがパブリックチャンネル内の膨大な情報に組織全体でアクセスして、Slack に集積された組織のナレッジを活用できるようサポートしています。
Dilthey 氏 : 私は Clay でサポートの責任者を務めています。当社は、的を絞ったデータと GTM アウトリーチの自動化でクライアントが成長できるよう支援しています。お客さまがすでに利用しているプラットフォームでお客さまとつながることで、見込み客開拓をサポートしようと、当社の創業者が Slack Community を構築しました。目標は、私たちがサポートするだけでなく、お客さま同士が助け合えるようにすることです。その Slack Community では現在、お客さまが問題の履歴を検索し、自分たちで助け合えるようになっています。当社のサポートチームよりお客さま同士での対応の方が速いこともあるくらいです。このコミュニティでは、ほかの人が個々のチャンネルでどのようなことを尋ねているのかを知ることもできます。
「スレッドのデータアーキテクチャのおかげで、メールを使うことなく、背景情報を踏まえてお客さまとシームレスに会話できます。Slack はまさにカスタマーサポートに最適ですね」
Q : リリース前に、ソリューションの内部テスト(ドッグフーディング)をしていますか?
Dilthey 氏 : 現在は、AI を活用してナレッジベースを作成し、それをサポート提供に生かしたり、サポートスペシャリストに届くチケットを減らしたりすることに特に重点を置いています。主要な質問の多くにはすでに答えが存在しますが、それらを識別・整理して、より簡単にアクセスできるようにしたり、お客さまに提供しやすくしたりする必要があります。
Q : 何をカスタマーサクセスの指標としていますか?
Dillon 氏 : 顧客の維持が極めて重要です。私たちは Slack の設計と実装をレベルアップさせ、よりよい Slack の利用体験を構築したいと考えています。そのために、お客さまのチームが Slack のスペースをメンテナンスできるようにするためのアプリのカスタム設計、顧客体験を強化するオンボーディングボットの開発、お客さまが顧客と Slack でより効果的に連携できるカスタムワークフローの構築に取り組んでいます。
Gaynes 氏 : 応答時間や解決時間も重要ですが、私が個人的に強調したいのは関係構築です。先日、ある大口取引先と契約を結び、導入に向けた取り組みを進めていたときに、キーパーソンの 1 人が子犬をプロフィール写真にしていることに気づきました。そこで私はそのことについて DM を送りました。そこから会話がはずみ、今ではすっかり仲良しです。メールや電話の世界ではなかなかないことですよね。
「Slack でのコミュニケーションは取引先の状況を知るための重要な指標の 1 つです」
Q : どうすれば Slack でのカスタマーサポートにさらなる変革を起こせるでしょうか?
Dilthey 氏 : Clay は定着率が高く、優れた多くのコンテンツが常に作り出されています。問題は、生成できるコンテンツの量が膨大であることです。それをナレッジに基づいた記事に変えるための効果的な戦略が必要です。
「AI を活用したナレッジベースの構築に向けた情報源として Slack Community を利用できればと考えています」
Q : 取引先として健全であるとはどのようなことでしょうか?
Gaynes 氏 : お客さまと Slack でコミュニケーションしているということは、少なくともそのお客さまが当社の製品を使ってみようとしているということです。たとえ否定的なフィードバックが届いたとしてもです。当社には Slack チャンネルが約 600 件あり、それが強みを健全に伸ばしていると考えています。
Slack Community は皆さんの場所です
初心者もエキスパートも大歓迎です。コミュニティに参加して、仕事や Slack に関するさまざまなことで支え合いましょう。