2020 年の春、大半の企業が従業員を在宅勤務にし、世界中のチームが仕事を回し続けようとさまざまなツールを試し始めました。しかし、リモートワークが応急処置的なものから新たな標準の働き方になるにつれて、コラボレーション技術は「あれば助かる」から「なくてはならない」ものになりました。それに応じて、革新的な企業はよりスマートな新しい働き方を導入するようになっています。こうしたことは、単に、世界各地に分散している同僚が同じデジタルスペースを共有できるようにすることだけではありません。適切なバーチャルツールを使用することで、チームメンバー全員がアイデアやプロジェクト、そしてお互いに対してすぐアクセスできるようになり、それぞれ働く時間帯の異なる作業やオフラインの作業を、もっと効率化できるのです。
リモートワークの増加傾向
コロナ禍は、すでに増加傾向にあったリモートワークに拍車をかけました。Pew Research が米国の労働者を対象に行った業種横断的調査によると、在宅勤務者の半数以上(54%)が、コロナ禍の収束後も在宅勤務を続けたいと考えています。一方、大西洋の向こう側では、BBC の調査によって、英国の上位 50 社のうち 43 社が、ハイブリッドな働き方を解決策として恒久的に維持する予定であることが明らかになっています。
しかし、そこには落とし穴もあります。経営コンサルタント大手の McKinsey は、バーチャルワークによって「共通の企業文化を作り、従業員同士の結束を高め、共通の信頼を築くのに貢献している ... 組織規範」が損なわれる可能性があると指摘しています。 MIT Sloan が世界中の人事担当リーダー 441 人を対象に行った調査によると、懸念事項の上位 3 つは、リモートワーカーの貢献意欲(17%)、生産性(7%)、つながりの意識(5%)でした。
対面での仕事であっても、これらは大きな課題です。このような難しい課題にリモートで立ち向かうには、各チームがどこを拠点としているかにかかわらず、メンバー全員のワークフローを向上させ、会社に根差した文化を促進するツールが必要です。
リモートチームに適したコラボレーションツールのベスト 4
以下では、リモートワークの生産性とカルチャーに最適なコラボレーションソフトウェアツールのベスト 4 をご紹介します。
1. Around
ビデオ会議といえば、Zoom が最も目にする存在になっていることは間違いありません。しかし、別の選択肢もあります。
Around は、最小限の機能に絞った洗練されたツールで、ミーティング中に複数のアプリを使うチームにとって理想的な選択肢になります。Around のインターフェイスは、1 台だけの会議テーブルではなく、多くのワークスペースの集まりを再現できるように設計されています。ユーザーは、事前にスケジュールされたミーティングに参加したり、その場で少人数のグループに分けた「部屋」を設定して、他のユーザーとの話し合いに参加したりすることができます。
Around の AI ベースのカメラフレーミングは、何もない空間を取り除く機能で、肩から上の上半身に自動ズームし、背景になる部分の大半を切り取ってくれます。壁のようにビデオが並ぶのではなく、他のウィンドウの上に浮かぶ「バブル」でお互いを見ることができるので、コンピューター上でアプリを切り替えてもアイコンタクトを保てます。
Around は Slack と統合されているため、どのような作業をしていてもワンクリックでミーティングを開始できます。また、ミーティングのメモの自動送信もできるので、メールを探し回らなくても、話し合われた内容をメンバー全員が確認できます。
免責事項 : チームがクールな各種カメラフィルターをすべて試していると、それだけで数分はかかるので覚悟してください(同僚が放射性やゲームボーイピンク、マイタイを選ぶかどうかで、その同僚について多くを察することができます)。
2. Trello
Trello は、オフィスのホワイトボードや、扱いづらいあのようなすべての Excel スプレッドシートに代わるプロジェクト管理ツールです。このシステムは、1940 年代にトヨタの工場で考案された、日本の「カンバン」のコンセプトをベースにしています。現在では広く使われているプロジェクト管理方式であるカンバンでは、タスクを「やるべきもの」、「取りかかっているもの」、「終了したもの」の各区分に分解します。
Trello では、この手法はデジタルのプロンプトカード一式の形に置き換えられています。各カードが 1 つのプロジェクトを表す場合があります。カードには、関連するサブプロジェクトや成果物、チェックリスト、継続中の会話などを記入できます。課題を送信したり、タスクやリマインダーを自動化したりすることも可能です。Trello は Slack や Google ドライブなどの他のコラボレーションツールと統合されているため、自分が次に取り組むべきことや、同僚が各プロジェクトでどの段階にいるのかといったことを、常に把握できます。
3. Notion
長年に渡って放送されているテレビ番組には、「バイブル」があるという話を聞いたことはありませんか?こうした物理的な手引書は、番組の歴史とクリエイティブな手順を網羅したものであり、通常、新旧の共同作業者の指紋で擦り切れたり汚れたりしているものです。
Notion は、安全なオンライン Wiki としての機能を果たす、デジタル企業のためのバイブルです。リモートで働くチームにとって、Notion は、物理的な空間を共有することで得られる理解の集合体に代わる役割を果たします。手順、ワークフロー、基準、およびブランディングを記録し参照するための場所として、文字どおりメンバー全員がずっと同じページにいるような状態を作り出すことができます。
Wiki は情報が絶えず追加、更新、変更されるため、注意していないと扱いづらいものになることがあります。幸い、Notion には Slack インテグレーションがあり、注目すべき変更を誰かが行うと、このインテグレーションからチームに通知が送られます。
4. Slack
そう、Slack では、アイデア、ファイル、絵文字などをチャットや ping でやり取りできますが、画面を共有して、投票を実施したり、リクエストを送信したりすることもできます。
リアルタイムで一緒に仕事をしているときにこうした機能を使うのは実用的で楽しいものですが、Slack はメンバーの働く時間帯が異なる場合でも優れた効果を発揮します。ステータス更新や通知設定、豊富なプロフィールによってオフィス環境が再現されるので、他の人の状況、たとえば、オフライン中なのか、会議中なのか、忙しくてすぐに返事をできないのか、更新を待ちながら軽く食事している最中なのかといった状況を把握できます。ですから、人や答えを探して回る無駄な時間を省くことができるのです。
加えて、Slack は他の多くのリモートチーム向けアプリと高度に連携しています。他のコラボレーションアプリのどれをチーム内で使うべきかを議論する場としても、Slack は使われるかもしれません。
リモートで働くチームのコラボレーションを成功させる方法
難しい課題を一緒に乗り越えることは、チームワークがもたらすやりがいの一部ですが、リモートコラボレーションがそのようなものである必要はありません。成功するチームは、ツールを使って障害を取り除き、冗長で時間のかかる作業を効率化することで、クリエイティブな作業にかかわる問題の解決に集中できるようにしてくれます。適切なツールを使用することで、貢献者それぞれがより良いチームメイトになり、より効率的に働き、よりエンゲージメントの高いコミュニケーション相手になることができるのです。
リモートワークが急増したのは、コロナ禍の影響だけではありません。コラボレーションソフトウェアのおかげで、どこからでも効率的に働けるようになっているのです。計画、共有、コミュニケーションを機能的に行うには、トップクラスのツールが不可欠であり、Slack にはそれらすべてを統合する力があります。