リモートでつながった人とオフィスを図示した Future Forum グラフィック
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経営層と従業員の間でオフィス回帰について大きなズレがあることが判明

最新の Future Forum Pulse 調査でオフィス勤務に対する意識のズレが明らかに

Slack チーム一同作成2021年10月5日

Slack では、世界各地の 10,000 人以上のナレッジワーカーを対象に、四半期ごとに Future Forum Pulse 調査を行っています。その最新の結果から、オフィス勤務を望む経営層の意向が従業員の満足度や定着度に影響を及ぼすことがわかりました。その影響は特に有色人種、女性、育児中の従業員にとって大きいようです。

  • 調査では、現在リモートで働いているナレッジワーカーのうち、フルタイムのオフィス勤務に戻ることを望む経営層の割合が、そうでない従業員の 3 倍近くに達していると発表しています。
  • アメリカでは、柔軟な働き方を望む傾向は非白人の従業員において最も強いことがわかりました。また、今回の調査では黒人のナレッジワーカーの従業員体験スコアが向上しています。これは望ましい傾向ですが、まだ安心はできません。
  • 世界各地のナレッジワーカーのうち、今後 1 年のうちに新たな仕事を探す可能性があると回答した人の割合は 57% となっており、従業員の意向を蔑ろにする企業は優秀な人材を失う恐れがあると言えます。

アンケートの概要と主な結果

四半期ごとに発表される Future Forum Pulse は、アメリカ、オーストラリア、フランス、ドイツ、日本、イギリスのナレッジワーカー 10,000 人以上を対象としたアンケートをもとにしています。この 1 年で発表した 4 つの Pulse レポートによれば、従業員は一貫して柔軟な働き方を望む傾向にあり、柔軟な働き方のために転職をいとわない人も増えています。この四半期の時点(2021 年 7 月 28 日~8 月 10 日に集めたアンケート回答)では、ナレッジワーカーの 57% が今後 1 年のうちに新たな仕事を探す可能性があることがわかりました。これは 3 か月前に比べわずかに増加しています。

また今回のレポートでは、現在リモートで働いているナレッジワーカーがフルタイムのオフィス勤務に戻ることを望む経営層の割合は、一般従業員の 3 倍近くに達することが判明しました。全体で見ると、大多数(76%)の従業員が完全オフィス勤務に戻ることを望んでいません。経営層と従業員間の意向に生じているこの大きなずれを我々は注視する必要があります。なぜなら経営層の多く(66%)は、自社におけるパンデミック後の働き方に関する方針を策定するにあたり、従業員の声を直接聞くことはほとんどなかった、またはまったくなかったと回答しているからです。

ホワイトペーパー「Future Forum Pulse」の全文を読むThe great executive-employee disconnect(英語のみ)

「企業の上層部では、オフィスの見え方が違っているようです」と、Future Forum の Executive Leader である Brian Elliott は話します。「経営層は意気揚々と役員室へ戻ろうとしていますが、それ以外の従業員は働く場所や時間について柔軟性を求めています。優秀な人材を引きつけて維持するには、このギャップを埋めることが必要です」

経営層と従業員間の大きなズレとその要因

Future Forum Pulse によると、経営層の 3 分の 2 以上(68%)は、オフィス中心または完全なオフィス勤務に戻したいと考えていることがわかりました。実際にそのうちの 59% は、自社では従業員に対して勤務日のほとんど、または毎日オフィスで働くように求めることを計画していると答えています。従業員をオフィス勤務に戻したいという経営層の考えは、柔軟性を求める従業員の意向とまったく対照的です。というのも、従業員のうち 76% が働く場所の柔軟性を、93% が働く時間の柔軟性を求めているからです。

こうした意向の違いは、現在完全リモートで働いている人たちの間でより顕著に表れています。このグループでは、毎日オフィスから働くことを希望する割合が経営層では半数近く(44%)に上るのに対して、従業員では 17% に留まっています。また、週に 3~5 日オフィスで働くことを希望する割合については経営層の 75% に対して、従業員ではわずか 34% となっています。

リモートで働く経営層についての Future Forum 第 3 四半期統計

出典 : 2021 年 7 月 28 日~8 月 10 日に実施した Future Forum Pulse。回答者数 10,569 人。国別サンプル規模 : アメリカ(5,339)、オーストラリア(1,060)、フランス(1,049)、ドイツ(1,050)、日本(1,047)、イギリス(1,024)。

こうしたズレにはいくつかの要因があります。

  • 仕事に対する満足度の相違 : 仕事に対する経営層の満足度は、それ以外の従業員よりもずっと高く(+62%)、その差はさらに広がりつつあります。一部の企業では前四半期にオフィス勤務に戻るよう従業員に求めた結果、職場環境に対する経営層の満足度は 3% 上がりましたが、従業員の満足度は 5% 低下しました。
経営層と従業員間のズレについての Future Forum のグラフィック

出典 : 2021 年 7 月 28 日~8 月 10 日に実施した Future Forum Pulse。回答者数 10,569 人。国別サンプル規模 : アメリカ(5,339)、オーストラリア(1,060)、フランス(1,049)、ドイツ(1,050)、日本(1,047)、イギリス(1,024)。

  • バイアスのかかった意思決定プロセス: 経営層の 3 分の 2(66%)が、自社におけるコロナ後の計画は基本的に経営層レベルで話し合い、従業員の声を直接聞いたり意向を考慮したりすることはほとんど、あるいはまったくなかったと回答しています。
  • 透明性に欠ける意思決定 : 経営層の 3 分の 2(66%)はコロナ後の方針決定について「透明性が非常に高い」と考えている一方で、同意する従業員は半数にも達していません(42%)。同じように、経営層の 81% は「自社に影響する新しい取り組みを透明性高く共有している」と考えていますが、同意する従業員は 58% にとどまっています。
透明性の欠如に関するFuture Forum 第 3 四半期グラフィック

出典 : 2021 年 7 月 28 日~8 月 10 日に実施した Future Forum Pulse。回答者数 10,569 人。国別サンプル規模 : アメリカ(5,339)、オーストラリア(1,060)、フランス(1,049)、ドイツ(1,050)、日本(1,047)、イギリス(1,024)。

柔軟な職場がインクルーシブでもある理由

この四半期の Pulse 調査は、有色人種、女性、育児中の従業員にとって柔軟な働き方の重要性を強調する結果となりました。特にアメリカにおける黒人の従業員に目を向けると、リモートワークにより組織への帰属意識が改善しており、柔軟な働き方を望む意向が強いことがわかります。例えば、黒人の回答者のうち、働く場所の柔軟性を望む人 の割合が 81% だったのに対して、白人の回答者では 75% でした。働く時間については、黒人の回答者のうち 66% が完全に、またはほとんどフレックスタイムを希望しています。白人ではこの割合は 59% でした。

データでは柔軟な働き方によって全体的に従業員体験が改善することを示していますが、なかでもリモートワークによるプラスの累積効果は黒人のナレッジワーカーで顕著であり、従業員体験のスコアはこの 1 年間一貫して上昇を続けています。この四半期に、アメリカの回答者グループの中で従業員体験が最も改善したのは黒人男性でした。特に注目すべきは、2020 年 8 月から2021 年 8 月までの1年間で次の内容に同意した黒人回答者の割合が、大きく増えた点です。

  • 「同僚との関係を貴重なものだと考えている」- 76%(48% から上昇)
  • 「私は職場で公平に扱われている」- 73%(47% から上昇)
  • 「経営層はよく支援してくれている」- 75%(43% から上昇)
従業員体験スコアについての Future Forum のグラフィック

出典 : 2021 年 7 月 28 日~8 月 10 日に実施した Future Forum Pulse。回答者数 10,569 人。国別サンプル規模 : アメリカ(5,339)、オーストラリア(1,060)、フランス(1,049)、ドイツ(1,050)、日本(1,047)、イギリス(1,024)。

こうした黒人のナレッジワーカーにおける従業員体験の改善は望ましい傾向ですが、まだ安心はできません。もし黒人のナレッジワーカーが望む柔軟な働き方を撤回したり、リモートまたはハイブリッドワーカーよりもオフィスで働く従業員を優遇するパンデミック前の基準に戻ったりすると、せっかくの前進はゼロに戻り、新たな不公平が発生しかねないからです。

「研究では、経営層の多くが過去にしがみついており、今が労働者にとっての転換点だと捉えられていないことがわかっています」と指摘するのは、心理学者でジョージタウン大学 McDonough School of Business の教授であり、Ellavate Solutions の創設者でもある Ella Washington 氏です。「もし雇用者側がバーチャルオフィスやハイブリッドな職場環境で得られるメリットに対して何の重視も行動もしない場合、不公平性が一気に増すでしょう」。

両者のギャップを埋め、人材競争に勝つには

今回の結果は、経営層にとっての警鐘だと言えます。調査では、多様で優れた人材を引きつけ、長く活躍してもらえる職場になるために、経営層がすべきことがまだまだあることがわかりました。そのプロセスや得られる結果は企業によってそれぞれですが、共通してすぐに実行できる 3 つの原則があります。

  • 柔軟性を備える : 経営層は、働く場所と時間の両方において柔軟性を持つことは、競争力強化につながると捉える必要があります。従業員の仕事に対する満足度を決める要素として、柔軟性は給与に次いで第 2 位です。
  • インクルージョンのためのトレーニングやサポートを提供する : 企業は管理職に対して、情報監視者からインクルージョンを実践するコーチへと成長するためのトレーニングやサポートを提供すべきです。管理職が行動よりも成果を重視してパフォーマンスを評価し、定期的に一貫したフィードバックを共有し、多様性に富むチームの内外でよい人間関係を築くことができれば、組織の可能性は最大限発揮されるでしょう。
  • 透明性を高めてつながりを築く : コロナ後の働き方の方針やその理由について共有する際は、透明性が特に重要です。自社での方針が「非常に透明性が高い」と思えない従業員は、仕事への満足感が低く、職場を公平だと感じられず、自分が尊重されているとも思えない傾向にあることがわかっています。そうした従業員は、転職に対してより積極的です。

Future Forum ではこの転換期に皆さまをサポートするために、本日 Boston Consulting Group および Management Leadership for Tomorrow と共同で 2 つのガイドをリリースしました。そのなかで、企業がデジタルファーストの世界における成功を測る効果的な方法や、不確実で不連続な状況をマネージャーが切り抜けられるよう導く方法について、具体的に紹介しています。

読む : The end of business as usual : the power of empathetic management in an age of uncertainty(英語のみ)

読む : Measuring success in a digital-first world(英語のみ)

調査結果の詳細については、Future Forum Pulse レポート(英語)の全文をお読みください。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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