コンバージョンとは?その種類やメリット、設定時のポイントを解説
生産性

コンバージョン(CV)とは?意味や種類、設定のメリットを解説

コンバージョンとは、ウェブマーケティングにおいて非常に重要な指標です。その種類や設定するメリットの他、中間目標となるマイクロコンバージョンについても解説します。

Slack チーム一同作成2023年6月16日

ウェブサイトの運営に携わっている中で、しばしば「コンバージョン」という言葉を耳にするのではないでしょうか。コンバージョンは、ウェブマーケティングにおいて非常に重要な用語のひとつですが、意味や定義が曖昧だという人もいるかもしれません。

今回は、コンバージョンの定義や種類、コンバージョンを増やすポイントについて解説します。コンバージョンを設定する際に欠かせない「マイクロコンバージョン」にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

コンバージョンとはウェブサイト上の成果のこと

コンバージョンとは、ウェブサイトを訪問したユーザーが目的とするアクションを起こした結果を指します。ウェブサイトを通じて得られる成果のことであり、ウェブサイト運営の目的そのものと言っても過言ではありません。

ただし、コンバージョンの定義はウェブサイトのタイプによって異なります。下記は、ウェブサイトのタイプ別にコンバージョンの代表的な例を挙げたものです。

■ウェブサイトのタイプとコンバージョンの例

ウェブサイトのタイプ コンバージョンの例
EC サイト・ランディングページ 商品またはサービスの購入・予約
企業サイト・ランディングページ 資料やホワイトペーパーの請求・問い合わせ・見積依頼
企業サイト・EC サイト・ランディングページ 無料体験・試供品申込み
オウンドメディア メールマガジン登録・会員登録
企業サイト・オウンドメディア セミナー・ウェビナー・イベントの申込みや予約

コンバージョンの種類

コンバージョンには、測定したいウェブサイトの効果によってさまざまな種類があります。主なコンバージョンの種類は下記のとおりです。

総コンバージョン

コンバージョンの回数を合計したものが総コンバージョンです。1 人のユーザーが商品を 2 点購入した場合、総コンバージョンは「2」とカウントします。

ユーザーの人数ではなく、成果をカウントする点に注意が必要です。一般的にコンバージョンという場合には、総コンバージョンを指しているケースが少なくありません。

ユニークコンバージョン

ユーザー数を基準にカウントする場合はユニークコンバージョンといいます。1 人のユーザーが商品を何点購入しても、同じユーザーであればユニークコンバージョンのカウントは「1」です。ウェブサイトを通じて獲得した顧客や見込み顧客の人数が明確になることから、新規会員登録数などを知りたい場合に適しています。

直接コンバージョン

直接コンバージョンとは、広告などを通じてウェブサイトを訪れたユーザーが、離脱することなく、直接コンバージョンに至った件数を指します。直接コンバージョンの件数が多いのが理想ですが、現実的には一度離脱したのちにさまざまな情報を収集し、後日購入や申込みに至るユーザーが少なくありません。そのため、一般的には、直接コンバージョンの獲得は難度が高いといわれています。

間接コンバージョン

直接コンバージョンに至らなかったものの、外部のウェブサイトや SNS などを通じて情報収集した結果、コンバージョンに至るケースが間接コンバージョンです。Google  のウェブサイトアクセス解析ツールである Google Analytics では、「アシストコンバージョン」と呼ばれています。

一度ウェブサイトを訪れたのち、再訪問してコンバージョンに至った件数を表すことから、潜在ユーザー数を把握する際に活用されます。

クリックスルーコンバージョン

広告などをクリックしたことをきっかけに、コンバージョンに至ることをクリックスルーコンバージョンといいます。直接コンバージョンがウェブサイトから離脱することなくコンバージョンに至ることを指すのに対して、クリックスルーコンバージョンでは離脱したユーザーも含めて広告経由のコンバージョンをカウントする点が大きな違いです。クリックスルーコンバージョンは、広告効果を測定する際に用いられます。

ビュースルーコンバージョン

広告が表示されたのち、検索など別の方法でウェブサイトを訪れてコンバージョンに至ることをビュースルーコンバージョンといいます。ディスプレイ広告やSNS広告などの効果を測定する際に活用される指標のひとつです。クリックの有無を問わないことから、広告の露出効果を把握するために用いられています。

コンバージョンを設定するメリット

コンバージョンは、ウェブサイトの効果測定において重要な指標であることから、「設定すべきもの」と捉えられています。コンバージョンを設定することによって、具体的にどのようなメリットが得られるのか見ていきましょう。

施策の効果を測定できる

サイトの運営では、目的とする成果を達成するためにさまざまな施策を講じます。講じた施策がどの程度成果につながったのか、施策の効果があったのかを具体的に把握しなければなりません。

コンバージョンを設定することによって、施策の効果を明確に把握することができます。目標とするコンバージョンに届かなければ、施策を改善する必要があるでしょう。施策の効果測定を行うことは、コンバージョンを設定する大きな目的のひとつです。

定量的な判断ができる

コンバージョンを設定することで、定量的なデータにもとづいて施策の方針などを判断できることもメリットのひとつです。コンバージョンをもとに、CVR(コンバージョン率)や CPA(費用対効果)を計測することで、どのような成果が出ているのかを可視化できます。

  • CRV(コンバージョン率)

CVR(コンバージョン率)とは、一定期間のセッション数に対するコンバージョン数の割合を表す指標です。反応率とも呼ばれ、施策がコンバージョンに効率良くつながったかどうかを知るための指標として用いられます。

<CVRの計算例>

1 万回クリックされた広告から 600 件のコンバージョンが発生した場合

CVR = 600 件÷ 10,000 回× 100 = 6%

  • CPA(費用対効果)

CPA とは、1 件あたりのコンバージョンを獲得するためにかかったコストを表す指標です。コンバージョン数に対する広告費の割合を算出することで求められます。CPA が低いほど、広告の費用対効果が高いと判断できます。

<CPAの計算例>

広告費 30 万円に対して新規申込みを 5 件獲得した場合

CPA = 30 万円÷ 5 件= 6 万円

コンバージョンを増やすためのポイント

コンバージョンは、計測したら終わりではなく、いかに増やしていくかという施策につなげることが重要です。続いては、コンバージョンを増やすためのポイントについて見ていきましょう。

コンバージョンは 1 つとは限らない

コンバージョンとして設定する成果は、1 つに絞る必要はありません。例えば、無料体験から本申込みにつなげる戦略であれば、無料体験の申込件数と本申込みの件数はどちらもコンバージョンとして設定することができます。

ただし、コンバージョンを多く設定すれば、効果を把握しやすくなるとは限りません。成果を測る指標として何が有効であるかを検討した上で、目的に即したコンバージョンを設定することが大切です。

キーワードに合わせたコンテンツにする

コンバージョンを増やすには、まずはユーザーがウェブ検索する際に入力するキーワードに合わせたコンテンツを用意し、セッション数を増やすことが重要です。また、セッション数に対してコンバージョンが低いようなら、ウェブサイトの内容に合わないユーザーが少なからず訪問していることが想定されます。

多くの人が検索するような、ユーザーニーズが定まりにくい「ビッグワード」はできるだけ避け、コンバージョンにつながるように、適切なキーワードによる流入を狙うことが大切です。

ウェブサイトの導線の改善

コンバージョンに至るための導線がユーザーにとってわかりづらいと、ユーザーが離脱する原因となります。設置されているリンクが多すぎたり、ボタンなどの導線が見つかりにくい場所に設置されていたりすると、ユーザーは、どうすれば求める情報に到達できるのか迷ってしまいます。機会損失を回避するためにも、ウェブサイトの導線を整理してわかりやすくことが重要です。

ボタンやバナーのデザイン変更

ボタンやバナーのデザインが、コンバージョンに直接的な影響を与えるケースは少なくありません。ページの背景色にボタンが溶け込んでいたり、バナーが小さすぎて見つけにくかったりすると、視認性が低下する原因となります。ユーザーがボタンやバナーの存在に間違いなく気づけるよう、デザインを改善することも必要です。

入力フォームなどの改善

入力フォームなど、ユーザーにとって手間がかかるプロセスの改善を図ることもコンバージョン増加に効果的です。入力フォームの項目数が多すぎる場合や、必須項目の質問内容が難解に感じられる場合、ユーザーが離脱しやすい傾向があります。設置する項目はコンバージョンの獲得に必要な最小限の情報にとどめ、できるだけ短時間で入力を終えられるよう配慮が大切です。

コンバージョンの中間目標となるマイクロコンバージョンとは?

前述した「無料体験」「本申込み」のように、最終的なコンバージョンに至るまでの過程で中間目標が必要になるケースがあります。このような中間目標として設定されるのが「マイクロコンバージョン」です。

最終目標の達成度合いを把握することがマイクロコンバージョンを設定する目的であることから、マイクロコンバージョンはウェブサイトのタイプや最終目標に応じて決める必要があります。

マイクロコンバージョンの設定例

コンバージョンと同様に、マイクロコンバージョンもウェブサイトのタイプによって設定する要素が異なります。EC サイトと企業サイトにおける効果的なマイクロコンバージョンの設定例は下記のとおりです。

  • EC サイトで商品購入までの場合

EC サイトにおけるコンバージョンは「商品購入」ですが、購入に至るまでには商品ページ閲覧、カートへの商品追加、購入ページへの遷移、決済情報の入力といった過程を経る必要があります。

商品ページへの流入数やカートへの追加数、決済ページへの遷移数などをマイクロコンバージョンに設定することで、どの段階でユーザーが離脱しているのかをより詳しく把握しやすくなるでしょう。

  • 企業サイトで資料請求までの場合

企業サイトで資料請求を募る場合、最終的なコンバージョンは「資料請求」です。一方、ユーザーは資料請求に至るまでにランディングページの訪問、入力フォームへの情報入力、入力内容の確認ページ表示といったプロセスを踏むことになります。各ページの表示数やユニークユーザー数をマイクロコンバージョンとして設定し、各段階への到達率を計測することで、ボトルネックとなっているページを発見しやすくなるはずです。

マイクロコンバージョンを設定するメリット

マイクロコンバージョンを設定することによって、最終的なコンバージョンに至らなかった場合のデータを蓄積することができます。こうした「取りこぼし」の事例を分析することによって、広告施策などの改善に役立てることも可能です。

また、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動を定量的に計測することも可能です。ユーザーの行動を阻んでいる要因を分析し、ウェブサイトの改善につなげるための指標となります。

マイクロコンバージョンの設定場所

マイクロコンバージョンは、細かく設定すれば効果があがるとは限りません。コンバージョンに至るまでのユーザーの行動を具体的に想定し、重要なポイントとなる箇所に設置する必要があります。

一例として、企業サイトであれば次に挙げるような箇所がマイクロコンバージョンの設定場所となると考えられます。

1 つの目安として、ページ遷移はユーザー自身の意思で行動した結果であることから、マイクロコンバージョンの設定場所として適しています。最終コンバージョンとの関連性を考慮しながら、ページ遷移を有力な指標として捉えるといいでしょう。

マイクロコンバージョン設定時の注意点

一般的に、マイクロコンバージョンの設定数を増やすと、管理や運用・分析に要する手間も増えていきます。多くのマイクロコンバージョンを設定しすぎてしまうと、手間ばかりが増えてしまい、施策の改善に手が回らなくなるようでは本末転倒です。

そのため、手間と効果のバランスを考慮し、ユーザーの行動特性を把握しやすいポイントを絞っておくことが大切です。ユーザーの行動から外れた場所にマイクロコンバージョンを設定し、効果の薄い計測方法にならないよう注意が必要です。

適切なコンバージョンの設定でウェブサイトの効果を高めよう

コンバージョンはウェブサイト上の成果を表す指標であり、マーケティング施策を改善する上で重要な目安となります。コンバージョンを適切に設定することで、施策をより的確に改善し成果につなげることができるでしょう。

今回紹介したポイントを参考に、ぜひウェブサイトの成果向上を目指してください。

よくある質問

コンバージョンとはウェブサイトを通じて得られる成果のことであり、ウェブサイト運営の目的そのものです。 EC サイトであれば商品の購入・予約、企業サイトであれば資料請求や問い合わせ・見積依頼、オウンドメディアであればメールマガジン登録や会員登録などがコンバージョンに相当します。このように、効果を測る上で有効なコンバージョンはウェブサイトのタイプによって異なることから、目的に応じたコンバージョンを設定することが大切です。
コンバージョンを増やすためのポイントは「複数のコンバージョンを設定する」「キーワードを正しく選定する」「ウェブサイトの導線を改善する」「ボタンやバナーのデザインを変更する」「入力フォームなどの改善を図る」の 5 つです。また、コンバージョンに至らなかったユーザーの動向を把握するには、最終コンバージョンに至るまでの中間目標として、マイクロコンバージョンを設けるのも有効な方法です。マイクロコンバージョンを設定することで、取りこぼしたユーザーがどの段階で離脱したのかを把握しやすくなります。離脱の原因を分析し、広告やウェブサイトの改善につなげることによってコンバージョンの増強が実現するでしょう。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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