海の上でも陸上でも、Sixthman は Slack で持続可能な成長を実現

「Slack を使い始めたのは、主にスタッフ間のコミュニケーションを効率化するためでしたが、その存在はあっという間に大きくなりました。さまざまな機能やアプリのインテグレーションにより、今ではすべてを結びつける糸のような役割を果たすようになっています」

SixthmanCEOJeff Cuellar 氏

街でのコンサートも悪くありませんが、南の島に向かうクルーズ船でお気に入りのアーティストのライブを観ることができたら素敵だと思いませんか。そんな夢をかなえてくれるのが Sixthman です。同社はライブ演奏をはじめとするエンターテインメントイベントを定期的に開催し、ユニークなクルーズ体験を提供しています。バハマ諸島やドミニカ共和国などへの旅の途中で、乗客は思い出に残るひと時を過ごせます。

従業員約 40 人の小さな会社としてスタートした Sixthman が、最初の大きな成長を迎えるまでにはそれほど時間はかかりませんでした。従業員が 100 人を超えるころになると、同社にはその成長に対応できる信頼性の高いツールが必要になりました。そこで選ばれたのが Slack です。チームは Slack の自動化とコラボレーションの機能を使って業務を最適化し、会社を持続可能な方法で拡大させることができました。

「Slack なら、自分の仕事を一元化できます。ブラウザを開いて Google で検索したり、Outlook で情報を探したりする必要はありません。全部そこに揃っていますから」と、Sixthman の Guest Services Specialist である Khalil Tribie 氏は言います。「すべてを 1 か所にまとめられること、それが Slack で最も気に入っている点のひとつです」

「カリフォルニアからニューヨーク、そしてその間のあらゆる場所で、私たちをつなぐのに不可欠なのが Slack です」

SixthmanTalent Relations ManagerAndy Kahn 氏

ワークフローによる自動化で急速な拡大に対応

Slack のワークフロービルダーは、誰もがプロセスの自動化を実現できるツールです。定型的なタスクを自動化することで、ほかの重要な仕事に集中するための余裕を生み出せます。Sixthman でも、ワークフローが急速な拡大を推進するためのエンジンになっています。特に活躍しているのが、従業員研修とオペレーションの領域です。新しいメンバーが続々と入社するなかで、経営幹部と採用マネージャーは、会社が成長を続けながら一貫性や正確性、スピードを維持するためには、研修プロセスの自動化が必要だと考えました。

「従業員が急速に増えていくなかで、これは大きな課題でした」と、Sixthman の Talent Relations Manager である Andy Kahn 氏は振り返ります。「ワークフローを整備したことで、物事がうまく進み始めました」

「従業員研修からインテグレーションまで、あらゆることを自動化しようとしています。例えば、週次の進捗会議は Slack のワークフローと Google シートを使って行っています。メンタープログラムも自動化されていますし、ワークフローで作ったチーム研修用のゲームもあります」

Tribie 氏もワークフローを活用して、ゲストからの複雑なリクエストに迅速に対応しています。リクエストの多くは支払いに影響するため、大量の計算を日々行う必要があります。

「私がここで働き始めたころは、紙と鉛筆を使って計算していました」と Tribie 氏。「ワークフローを使うと、新しい仕事の方法を生み出せることに気が付きました。シートに正しく入力してもらうために同僚にタブやセルの位置をひとつひとつ指示したり、計算式を壊されないかと心配したりする必要はもうありません」

技術的なスキルがなくても問題ありません。ワークフロービルダーを使えば、誰でも簡単にドラッグ&ドロップで自動化プロセスを構築可能。チームはよりクリエイティブに、正確に、効果的に仕事を進められます。

 

Tribie 氏は複雑な計算式を処理するワークフローを作成。さらに、必要な情報を含んだメールの下書きを自動作成するワークフローも構築しています。それをコピー & ペーストするだけでゲストにすぐにメールを送信できます。

「Slack は、ちょっと凝り性なところがある私を夢中にさせてくれました。本当にワクワクしますね」と Tribie 氏は言います。「ワークフローを活用することで、ゲストへのサービス提供がスピードアップしただけでなく、顧客満足度にもプラスの影響がありました」

ワークフローは日々のオペレーションを最適化するのにも役立ちます。同社の Office Host Coordinator である Rebecca Medina 氏は、ワークフローでスタッフ会議用のリマインダーを自動化。議題をまとめるプロセスをスピードアップさせて、重要な仕事に集中するための時間を確保しています。

「ワークフローを使って、毎月第 1 週と第 3 週にスタッフ会議用の議題を提出するようチームに促すリマインダーを送信しています」と Medina 氏。「一度設定してしまえば、あとはお任せなのがいいですね。忘れずに送らなければというプレッシャーから解放されました」

Slack でプロジェクト管理やイベント調整も順風満帆

2019 年以降、Sixthman では 1 年あたりのイベント数が 18 件から約 30 件へと増加。同社の成長においてこれは大きな前進です。ピットブルや KISS といった大物アーティストのライブも含めて、これだけの数のイベントを成功させるのは簡単なことではありません。

そこで Sixthman では、イベントごとに Slack チャンネルを作成。重要な情報のサイロ化を避けて、関係者間での透明性の確保とコラボレーションを推進しています。

「1 つの Slack チャンネルにすべてを集約する方法がうまく機能し、誰もが協力的に仕事ができるようになっています」と Kahn 氏は話します。同氏のチームは Slack のインテグレーションも活用して、必要なツールを簡単に利用できるようにし、タイトなスケジュールに対応しています。

「イベントに関する重要な会話はすべて専用のチャンネルで行われ、決定事項や計画の詳細は Monday.com に保存されます」と Kahn 氏。Slack のワークスペースと Monday.com を連携させることで、作業環境を切り替える必要がなくなり、集中力と生産性を維持できます。

「複数のプラットフォーム間を行ったり来たりする必要はもうありません。今ではほとんどの仕事を Slack 内で行えます」と Kahn 氏は言います。

「当社のチームは国内各地に分散しており、船で世界中を移動しているメンバーもいます。その全員をつないで認識を共有するのに、Slack はまさにうってつけの方法です」

SixthmanCEOJeff Cuellar 氏

Slack コネクトでニーズに応じたコラボレーションを実現

Sixthman のオペレーションで鍵を握るのはコラボレーションです。社内のメンバーだけでなく、パートタイムのスタッフ、マネジメントチーム、場合によってはアーティストのチームなど、外部の関係者とのコラボレーションも重要です。

Slack コネクトを使い始めてから、外部のパートナーとより効率的にコミュニケーションを取れるようになり、とても満足しています」と Kahn 氏は話します。「KISS は私たちのクルーズでこれまで 12 回ライブをしてくれているのですが、その準備をするのに KISS のマネジメントチームと直接やり取りをして、アイデアを交換したり、企画を承認してもらったりといったコラボレーションをする必要があります。このようなことを従来は主にメールや電話で行っていました」

Sixthman は、イベントオーガナイザーの Insomniac とのコラボレーションにより、人気イベント「EDC」を船上に持ち込んだ「EDSea」もプロデュースしています。Slack コネクトにより、同社は外部パートナーと即座にやり取りすることも、それぞれが都合のいいタイミングで非同期的にやり取りすることも可能になっています。また、Slack コネクトでは、重要な情報を特定のチャンネル内にとどめておけるため、機密性の高い安全な方法でパートナーとコラボレーションができます。

Medina 氏は、ツアーを調整する際に生じる問題をすばやく解決するために、Slack コネクトを活用しています。旅程の変更が必要になった場合、外部のパートナーにすぐに連絡して、可能な限り早く調整を行わなければなりません。

「日々のコミュニケーションを行っているその場所で、外部パートナーともやり取りできるのは、とても便利です」と Medina 氏は言います。「変更事項が多い時などはとくに、メールよりもはるかに早く仕事が片付きます。すぐにメッセージをやり取りできますから」

海の上にも、陸上にも、楽しみをもたらす Slack のカスタム機能

よく働きよく遊ぶことの大切さを理解している Sixthman は、Slack の機能を活用して、日々の仕事にユーモアを取り入れています。このような取り組みは、生産性を向上させるだけでなく、チームの絆も強くします。その一例が、遊び心のあるワークフロー Sixthman Office Crimes です。

「誰かが食洗器を正しく使っていなかったり、電子レンジに魚を入れっぱなしでオフィス中ににおいが漂ったりするようなことがあれば、このワークフローを実行して、遊び心たっぷりに犯人を糾弾できるんです」と Kahn 氏は説明します。「そのメッセージは“ジュディ判事”の絵文字とともに、全メンバー向けのチャンネルに投稿されます。メンバーはスレッドで誰が犯人かを議論し、“陪審員”として判決を下すというわけです」

Sixthman ではまた、ユーザーグループを利用して、従業員の研修プロセスを効率化しています。ユーザーグループを使えば、チャンネル全体に知らせる代わりに、グループ内のメンバーのみにカスタム通知を送ることができます。これをカスタムワークフローと組み合わせた仕組みにより、新しいメンバーもスムーズに仕事を始められます。

「私のチームでは、新しく入ったメンバーをタレントリレーションズのユーザーグループに追加します。そこには、チームに関係するすべてのチャンネルに自動的に参加できるワークフローが設定してあります。手動で追加する必要も、チャンネルをすべて記憶しておく必要もありません」と Kahn 氏。このユーザーグループ機能により、小規模なグループに情報やツールを提供しやすくなります。

カスタム絵文字も、Sixthman で人気の高い Slack 機能です。カスタム絵文字を作ることで、メンバーが自身を表現できると同時に、クリエイティブな組織文化も育めます。さらに Tribie 氏はキーワード機能も使って、コミュニケーションに楽しみを加えています。

「特定のチャンネルで特定のキーワードが使われると、引用や情報がランダムに表示される仕組みになっているんです」と Tribie 氏。意外性のある通知が、日々の仕事に刺激を与えてくれるといいます。

Slack は生産性を高めてくれるのはもちろん、ただ使うだけでも楽しいと話す Tribie 氏は、今後にも期待を寄せています。

「この先どんなことを実現できるのかと考えると楽しみです。例えば、まだ起こっていない問題、自分たちもまだ気づいていない問題を解決できるようになるのではないでしょうか」と Tribie 氏。「3 か月前とは比べものにならないくらい Slack に詳しくなった自分に驚いています。今後のことを考えるとワクワクしますね」