コミュニケーションは、ビジネスを円滑に進めるうえで欠かせない要素です。今回は、ビジネスシーンにおけるコミュニケーションについて、主な種類や特性、活性化させるメリットについて解説します。コミュニケーションが苦手な人向けの対処方法にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。
ビジネスに必要なコミュニケーション
ビジネスシーンにおけるコミュニケーションとは、そもそも何を指しているのでしょうか。コミュニケーションは、人と人とが情報の共有や意思の疎通を図ることです。単に「言葉を交わす」だけでなく、人間関係を築いていくことを指しています。ここでは、ビジネスに必要なコミュニケーションについて整理しておきましょう。
ビジネスシーンにおけるコミュニケーションの重要性
ビジネスシーンでは多くの人とかかわり合うことになるため、コミュニケーションが重要です。挨拶や会話、上司と部下のやり取りなどのコミュニケーションがうまくいかなければ、社内の立場が悪くなるかもしれません。また、取引先とのコミュニケーションに失敗すれば、取引が中止になるかもしれないのです。
コミュニケーションの基本要素
コミュニケーションに関する認定制度を設けている「日本コミュニケーション能力認定協会」は、コミュニケーションの基本要素を以下の4つに定義しています。
上記の通り、コミュニケーションには自分から話すことや伝えることだけでなく、相手の話に耳を傾けることや的確に質問すること、チームで協調していくことなどが含まれています。
コミュニケーションの種類
コミュニケーションは、種類によって大きくその性質が変わります。主なコミュニケーションの種類は次の通りです。
対話型コミュニケーション
対話型コミュニケーションとは、言葉を交わすことによるコミュニケーションです。対話型コミュニケーションの場合、伝えるべきことを整理し、順序立ててわかりやすく伝える必要があります。また、相手の話にじっくりと耳を傾け、伝えようとしていることを理解しようとする姿勢で臨むことも大切なポイントです。
非言語型コミュニケーション
非言語型コミュニケーションとは、表情や視線、身振りといった言葉以外の要素がかかわるコミュニケーションのことです。ノンバーバルコミュニケーションとも呼ばれ、言葉以上に多くの影響を与えるといわれています。非言語型コミュニケーションにおいては、話す内容だけでなく話し方も意識することが大切です。
テキスト型コミュニケーション
テキスト型コミュニケーションとは、メールやチャットなど文字を介して交わされるコミュニケーションのことです。直接声で伝える場合と異なり、伝わる情報量が限られる傾向があります。結論から簡潔に伝えるとともに、誤解を招くことのないよう文面には十分に注意を払う必要があるでしょう。
ビジュアル型コミュニケーション
ビジュアル型コミュニケーションとは、図表や画像、イラストなどを用いて視覚的に表現されるコミュニケーションのことです。言葉よりも多くの情報を伝えられる反面、意図していないことが伝わらないよう注意する必要があります。
ビジネスシーンで使われるコミュニケーションの種類
ビジネスシーンでは、さまざまな方法でコミュニケーションが交わされます。ここでは、ビジネスシーンで使われるコミュニケーションの種類についてご紹介します。
電子メール
電子メールは、文章や添付ファイルによる情報共有、業務連絡などに用いられるコミュニケーションです。送信者と受信者が、それぞれ都合のよいタイミングで送受信できる伝達手段と言えます。
電話
電話は、非対面で音声による会話が可能なコミュニケーションです。相手の反応をその場で確認できるため、急ぎの用件やニュアンスを含めて伝えたい場合に適しています。
会話
会話は最も基本的な対面でのコミュニケーションと言えます。挨拶や社内での報告、連絡、相談のほか、取引先との打ち合わせや商談なども重要な意思疎通の手段です。
会議やミーティング
会議やミーティングは、複数名で話し合い、意見交換や意思決定を行うためのコミュニケーションです。ブレインストーミングによるアイデア出しなど、流動的な内容の話し合いにも適したコミュニケーションのあり方と言えます。
チャット
チャットは、短文による対話形式のコミュニケーションです。メールと電話の利点を併せ持つ意思疎通の手段として、近年ビジネスシーンにおいても利用する企業が増えています。
ビジネスに必要なコミュニケーションのポイント
ビジネスで必要とされるコミュニケーションのポイントを紹介します。どのコミュニケーション方法においても、次に挙げる要素を満たすよう心掛けることで良好な人間関係を築きやすくなるでしょう。
明るい挨拶
挨拶はコミュニケーションの基本です。社内外を問わず、人と会った時にはまず自分から明るく挨拶をすることを心掛けましょう。気持ちの良い挨拶によって、相手に好印象を与えることができます。
耳を傾ける
自分だけが一方的に話すのではなく、相手の言葉に耳を傾ける必要があります。コミュニケーションは双方向のやり取りが基本です。会話のキャッチボールを意識し、相手が伝えようとしていることをしっかりと聞きましょう。
相手を観察する
相手の言葉だけでなく、話し方や表情、身振りなどもよく観察することが大切です。言葉だけではわからない感情や意図を読み取ることで、相手に配慮したコミュニケーションを図りやすくなります。
質問力を磨く
相手の発言に対して、的確な質問をすることもコミュニケーションの重要な要素です。質問力を磨くには相手の話を集中して聞き、考えを整理しながら会話を交わす必要があります。
継続的にコミュニケーションをとる
コミュニケーションは 1 回限りではなく、継続的にやり取りしていくことが大切です。前回聞いた内容を覚えておくなど、相手に興味や関心があることを示していけば相手も好感を持ってくれるでしょう。
チャットツールを使う
チャットツールを活用することで、離れた場所にいる相手とも随時コミュニケーションを図れます。対話形式でやり取りしていくことにより、親近感を抱いてもらえるでしょう。チャットツールに搭載された、絵文字や「いいね」などを活用することで、人柄が伝わる効果も期待できます。
社内コミュニケーションを活性化させるメリット
社内コミュニケーションを活性化させることにより、従業員側と企業側の双方にメリットがあります。
具体的なメリットは次の通りです。
従業員側のメリット
従業員同士が適切なコミュニケーションを取り合いながら仕事を進めることにより、お互いが認め合い尊重し合う環境ができます。ほかの従業員から自分が認めてもらえているという感覚は、モチベーションアップにもつながるでしょう。また、お互いに困った時には助け合う雰囲気が醸成されていくため、生産性が向上する効果も期待できます。
企業側のメリット
コミュニケーションが活発に交わされる職場では、従業員のモチベーションや帰属意識が向上するため、結果として離職率が低下するメリットがあります。また、企業や部署の方針への理解度が高まることで、労働生産性が向上する効果も期待できます。意見交換が活発に交わされるようになれば、新たなアイデアの創出にもつながるでしょう。
コミュニケーションが苦手な人への対処方法
コミュニケーションの重要性は理解しているものの、苦手意識を持っている人も少なくないでしょう。コミュニケーションが苦手な人は、次に挙げる方法で対処していくことをおすすめします。
オンラインツールを利用
コミュニケーションの手段は対面だけではありません。コミュニケーションが苦手な人のために、チャットや社内SNS、イントラネットの掲示板などを利用してもらう方法もあります。文字であればじっくりと考えて発言や返信ができるため、対面での受け答えに苦手意識がある人でも使い易いはずです。
社内メディアを活用
コミュニケーションが苦手な人向けに、社内メルマガや社内報といった社内メディアを活用した対処方法もあります。従業員紹介のコーナーを設けたり、対談を企画したりすることで、考え方や人柄を伝える場として活用すれば、相手への理解が深まることでコミュニケーションを図りやすくなります。
研修やワークショップ、メンター制度などを利用
コミュニケーションが苦手な人向けに、研修やワークショップを設けるのも有効です。同じ体験や学びを共有することで連帯感が生まれ、普段は接点のない従業員とも言葉を交わす機会を設ることができます。また、先輩従業員が若手従業員のメンターを務める仕組みを導入し、年齢が近い従業員同士のコミュニケーションを促すのも1つの方法です。
社内イベントを開催
スポーツ大会やバーベキューなど、社内イベントを開催するのも、コミュニケーションが苦手な人向けの対処方法として有効です。従業員同士が業務中とは異なる一面を発見することで、親近感を覚えコミュニケ—ションのきっかけになることが期待できます。社内イベントの企画を通して意見交換が習慣化される効果も期待できるでしょう。
Slack を活用したコミュニケーションの種類
ビジネスチャットとしても人気の「Slack」には、コミュニケーションを深めるうえでの役立つさまざまな機能が備わっています。Slack を使ったコミュニケーションを見ていきましょう。
チャンネルを使ったグループチャット
グループチャットなら、コミュニケーションを気軽に図りやすくなるでしょう。Slack は、チャンネルに複数のメンバーを招待することで、手軽にグループチャットを作成できます。グループチャットは離れた場所にいる相手ともリアルタイムに近いコミュニケーションが可能になるため、とても便利です。
ダイレクトメッセージ(DM)
1 対 1 のチャットが可能なダイレクトメッセージ(DM)を利用すれば、特定のメンバーとじっくりとコミュニケーションを取り合うことができます。ほかのメンバーは閲覧できないクローズな空間のため、個人的に聞きたいことや相談事に活用するのもおすすめです。
ハドルミーティング
ハドルミーティングとは、チャンネルやダイレクトメッセージから音声・ビデオ通話へと即座に切り替えられる機能です。電話をかけなくても、文字では表現しにくいニュアンスなどを伝えられます。
非同期コミュニケーション(クリップ、メッセージ)
お互いが同じタイミングで Slack を開いていなくても、Slack 上にクリップやメッセージを残しておくことで、コミュニケーションを深められます。相手にとって都合のよいタイミングで確認してもらえるので、時差勤務などでやり取りできる時間が異なっていても、コミュニケーションを取ることが可能です。
さまざまなコミュニケーション方法でビジネスを円滑に
コミュニケーションは対面で言葉を交わす以外にも、さまざまな手段によって深めていくことができます。状況に合わせて適切なコミュニケーション手段を選択していくことで、組織の活性化や相互理解の深化へとつながるでしょう。今回紹介したさまざまなコミュニケーションの種類や対処方法を参考に、ビジネスを円滑にすすめてください。
よくある質問
HOME > Slack 日本語ブログTOP > コラボレーション > コミュニケーションにはどんな種類がある?活性化のメリットを解説