アメリカでは、企業が効率の悪いミーティングに年間 370 億ドルを費やしていると見積もられています。何が問題かというと、多くの従業員が、意思決定やクリエイティブなブレストを行うために時間を取っているのではなく、情報を共有するためだけに集まっているのです。
ミーティングを戦略的に計画することは、社内のコミュニケーションが向上するだけでなく、企業の利益にも効果があります。Slack チャンネルでは、最新情報の共有やオンラインでのブレストセッションの開催ができるほか、会話を検索可能なアーカイブとして残すことも可能です。今回は、ベジタリアン料理を提供する企業や個人向けの金融サービスなど異なる業界の 3 社に、Slack チャンネルで効率的なオンラインミーティングを開催する方法を聞きました。
Lincoln Investment
Slack チャンネルでのオンラインミーティングで時間(とコスト)を節約
Lincoln Investment は、ペンシルベニアを拠点とする金融顧問・投資会社です。アメリカ全土に 1,100 人以上の金融アドバイザーを抱える同社では、Slack チャンネルを活用して 364,000 人の顧客にサービスを提供しており、その運用資産額は 360 億ドルを超えています。
Slack に切り替える前、同社では情報のほとんどをメール、電話、ミーティングで共有していました。それが今ではミーティングの効率が大幅に上がっています。経営チームが #home-office-leadership
というチャンネルまで作って、従業員がミーティングを最大限に活用できるようにしているのです。メンバーはこのチャンネルを次のことに使っています。
- 議題やアクションアイテムを事前に共有し、参加者が準備を整えてからミーティングに参加できるようにする
- 進行中の仕事を共有する
- 懸念事項を共有する
- アクションアイテムと次のステップを記録する
Slack チャンネルのおかげで、Lincoln Investment では週 1 回 90 分のミーティングを週 3 回 15 分のオンラインスタンドアップミーティングに変えることができました。また、メンバーはミーティングの合間に Slack でやり取りし、顔を合わせるミーティングの時間をさらに減らしています。
「当社は金融サービス企業ですが、収益の 100% はテクノロジーインフラからもたらされています」と、Lincoln Investment で Vice President of Technology を務める Guru Rao 氏は話します。「Slack によって、この成長を支える拡張性の高いインフラが手に入りました」。
Chaia Tacos
おいしいタコスを提供するために、Slack チャンネルで意思決定
Chaia Tacos は、ケールとジャガイモのクリーム和え、マッシュルーム煮など、地元産の食材を使ったベジタリアン向けのタコスを提供しています。拠点はワシントン D.C. にあり、現在成長中の企業です。Chaia Tacos のチームが事業を始めた当初、従業員は主に SMS やメールでやり取りしていました。ところが、こうしたバラバラなコミュニケーションでは、チームの方向性を揃えるのが難しくなったのです。
「誰も最新情報がわからず、誰も情報を見つけられず、早急に対応が必要なものとそうでないものを把握している人もいませんでした」と Chaia Tacos の共同創業者である Bettina Stern 氏は振り返ります。「秩序がなく、めちゃくちゃでした」。
Slack に移行した同社では、チャンネル機能を使って、メニューの計画、接客スタッフ向けの日常のチェックリスト、ケータリングのスケジュールなどの意思決定に沿ってチームの方向性を揃えられるようになりました。
「Slack は Chaia のレストラン運営の中心です」と、Stern 氏は話します。「ビジネスのケータリング部門のリードを共有するのも、新しいメニューについて話し合うのも、修理を追跡するのも Slack で行います。当社のビジネスに影響するすべてについて Slack のチャンネルがあるのです」。
Chatbooks
オンラインミーティングで育児中の従業員をサポート
Vanessa 氏と Nate Quigley 氏が共同で創業した Chatbooks は、ユタ州プロボを拠点とするデジタルスクラップブック製作会社です。働く親など、忙しくてデジタルアルバムを整理できない人のためにフォトブックやその関連商品を作っています。Chatbooks チームの一員になるのは、育児中の従業員をサポートする企業で働くということでもあります。
「新たに子どもを迎える時は、ジェンダーに関係なく家族休業を取れるようになってほしいと考えています」と、Chatbooks の Chief Marketing Officer である Rachel Hofstetter 氏は話します。「これは、Chatbooks が優先する重要事項です。私自身の経験や、休暇を取ったほかの人から聞いた話からわかったのは、Slack を使えば休業中も何が起こっているのか素早く把握できるということです。これはすごく平等主義的だと感じます」。
育児中の従業員が時間を柔軟に使えるように、Chatbooks ではミーティングの多くを Slack チャンネルで行っています。例えば Director of Support である Angel Brockbank 氏は、チームで毎日行うスタンドアップミーティングを #marching-orders
という名前のチャンネルで管理しています。対面のスタンドアップミーティングやビデオミーティングを行う代わりに、Brockbank 氏はこのチャンネルを毎朝更新してその日にやることを伝えます。
「従業員がユタ州の本社にいてもいなくても、フルタイムでもパートタイムでも、子どもが昼寝している間にプロジェクトに参加する場合でも、やりたい仕事の種類を選べるようにしたのです」と、Hofstetter 氏は説明します。「Slack はその実現に役立っています」。
オンラインミーティングの開催は、育児中の従業員に配慮し、忙しい家族をサポートするという Chatbooks のミッションに合致しています。
対面のミーティングは、ビジネス上の重大な意思決定や、誤解の解消には最適でしょう。しかし日々の仕事においては、Slack チャンネルで情報を手軽に共有し、不要なミーティングを減らすことができるのです。
Slack チャンネルでオンラインミーティングを行うもう 1 つのメリットは、会話を簡単にアーカイブできる点です。これにより透明性が高まり、リモートや外出中のメンバーが状況を把握しやすくなるのです。