DX(デジタル変革)は、記録のデジタル化やビデオ会議ができるようになるだけではなく、全社的に大きな変化をもたらします。DX が進んだ組織では、意思決定を進めるうえでテクノロジーが大きな役割を果たすでしょう。また階層構造やサイロ化は解消され、部門を越えたコラボレーションを軸としたチームが新たなアイデアの試行を素早く繰り返せるようになります。
DX を進めると、目まぐるしく変化する市場で勝ち残るための機動力が備わります。しかし DX を進めるのに適正なテクノロジーとは何でしょうか?ここではロボットによるプロセスの自動化、ビジネスインテリジェンスソフトウェア、業務フローの自動化など知っておくべきものをまとめました。
DX におけるテクノロジーの役割と影響
DX の実現は一筋縄ではいきません。ソフトウェアアプリやハードウェアソリューションにはさまざまなものがありますが、適正のないものを選んでしまうと時間とお金の両方が無駄になってしまいます。宣伝文句に惑わされて選ぶのではなく、まず戦略的プランを練り、それに沿ったツールを導入しましょう。原則として、優れた DX テクノロジーは次の 1 つ以上を実現するはずです。
顧客重視の対応
DX の本質は、顧客体験の向上です。モバイルアプリやチャットボットなど、顧客対応をスムーズにするツールを見つけましょう。また、共有可能な動画を作成できるソフトウェアなどを活用すれば、顧客とのやり取りをより効果的に進められます。
処理スピードの向上
DX ツールを使えば、業種を問わずビジネスのあらゆる分野でプロセスを加速できます。プロセスを素早く進めるツールを選べば、離れた場所にいる専門家と医療画像をリアルタイムで共有したり、組み立てラインの生産量を増やしたりできるほか、バックオフィスが次々と請求書を処理できるようにもなるでしょう。
プロジェクトの素早い実行
サービスの立ち上げから個別のタスクまで、誰もがプロジェクトをできるだけ早く実行したいと思っています。社内の主要メンバーが質を保ったままより迅速に成果を出せるツールを選ぶことこそ、DX の大きな柱です。
業務フローの自動化
業務フローの自動化ソフトウェアには、直感的かつ高度な機能が不可欠です。しかし両方を備えたサービスを見つけるのは簡単ではありません。そこで、トライアル期間のあるソリューションを探しましょう。またチームのメンバーが質問できるサポートセンターを整え、もし最初に選んだサービスがうまく機能しなければほかのものに切り替えましょう。
精度の高いビジネスインテリジェンス
ビジネスインテリジェンスは、ビジネスの意思決定を行うためのさまざまな戦略やテクノロジーから構成されます。DX によってリアルタイムのアナリティクスと洗練されたデータ分析を活用できるようになれば、成長に向けたよりよい決定が可能になります。レポートのカスタマイズや改善の提案など、自社に必要な機能を備えたツールを探しましょう。
DX で特に活用される適正テクノロジー
DX 向けのテクノロジーソリューションには幅広い種類がありますが、ほとんどのサービスはいくつかのカテゴリーに分類できます。よく使われるのは次のようなものです。
クラウド
DX の中心にあるのは、クラウドコンピューティングです。クラウドでは、データを自社の IT 部門が維持管理するサーバーに保存するのではなく、リモートサーバーのネットワークを活用します。クラウドは、ビジネスのニーズに応じてパブリックでもプライベートでも、両者のハイブリッドとしても利用できます。業務をクラウドに移行すれば、コストを抑えながら規模を拡大できるだけでなく、自社のデータにリモートでアクセスしやすくなります。
人工知能(AI)、機械学習(ML)、自然言語処理(NLP)
これらのテクノロジーは、ビジネス上の問題解決と課題への対処方法を大きく変えつつあります。オンライン店舗で顧客を案内するスマートチャットボットから、新しいシステムデザインの試行を素早く繰り返せる AI まで、ほぼ全業界の企業がこうしたソリューションの活用方法を見出し始めています。
ロボットによる業務自動化(RPA)
ソフトウェアロボット技術とも呼ばれる RPA は、定型のバックオフィス業務の一部を処理するテクノロジーです。RPA システムによってフォームへの記入やデータの照合といったタスクをルールベースで実行すれば、従業員はより複雑な業務に集中できるようになります。
API インテグレーション
少し技術的な話になりますが、API(アプリケーションプログラミングインターフェイス)はソフトウェアの構築に使われる定義済みの機械命令のセットです。API インテグレーションによって、異なるソフトウェアの間でも API を通して互いに通信できるようになります。優れた API インテグレーションは、プロセス効率をさらに高める可能性があります。Slack では Zoom、Gmail から Salesforce、Dropbox まで、幅広いアプリとの強力なインテグレーション機能を提供しています。
ビッグデータ
ビッグデータは、巨大なデータセットに注目するテクノロジーです。理論的には、データ量が増えると、そこから得られる結論の精度も高まります。そのため、ビッグデータを活用すれば、ビジネスの意思決定がさらにスマートになるでしょう。Facebook や Google といった企業はすでにビッグデータを活用して頻繁に方針転換しており、それによってトップの地位を保っています。
リアルタイムアナリティクス
リアルタイムアナリティクスを使うと、データのスナップショットをいつでも取得して分析することができます。このような洗練されたツールを使えば、週次や月次のレポートを待たなくても、必要な時にデータレポートを実行できます。これにより、データに合わせたビジネスの方向転換をぐっと行いやすくなるでしょう。
終わりに
DX は自社のさまざまな面にテクノロジーを取り入れる取り組みです。そのなかで重要なのは、自社のニーズに合った適正なツールを選ぶことです。Slack はどんなニーズにも対応できる、使いやすいプラットフォームです。Slack を導入すれば、部門を跨ぐコラボレーションを通して問題を解決したり素早い試行を繰り返したりできるようになり、顧客体験が大幅に向上するでしょう。