コラボレーション

より良いチームワークを生むための 5 つの要素

生産性を上げ連携をスムーズにする、より良いチームワーク作りに必要な環境と考え方とは

執筆者 : Devon Maloney2019年4月16日

今日のビジネスの世界において、組織の成功の鍵は、良いチームワークを育む能力があるかどうかにかかっていると言えるでしょう。『Harverd Business Review』のある研究では、仕事をする時間の 80% がコラボレーションに費やされていることがわかっています。その一方で、リモートで働くことを選ぶ従業員が増えており、パフォーマンスの高いチーム作りはますます困難になっています。

「情報があふれ、ナノ秒ごとに変化するこの時代において、チームワークは持続可能な競合優位性になっているにもかかわらず、あまり活かされてきませんでした」と、マネージメントコンサルタントの Patrick Lencioni 氏は自著『あなたのチームは、機能してますか?』の中で述べています。さらに、「チームワークは成功する多くの組織にありますが、失敗に終わるほとんどの組織で欠けています」とも書いています。

そこで Slack は、クリエイティブ業界、テクノロジー業界、人材業界のリーダーに、良いチームワークを築くために不可欠だと思う要素について聞いてみました。そこから得られたヒントを紹介していきましょう。

1. チームに合ったメンバーを採用する

「良いチームは確かな人材確保から始まります」と、Pinpoint の共同創業者兼 CEO、Tom Hacquoil 氏は述べています。イギリスのスタートアップである Pinpoint は、2018 年初期の創業以来、毎週 9% を超える割合で収益を向上させてきました。また、人材採用ソフトウェアを開発し、顧客における離職率を 50% 削減することに成功しました。

Hacquoil 氏によれば、「チームの質はメンバーの資質だけでなく、メンバーがチームに『フィット』しているかどうかにも左右されます。単独では素晴らしい人材だとしても、一緒に働く相手としてふさわしいかどうかを見極めることが大切です」。

また Hacquoil 氏は、「社の理念を体現するか」といった定型化した基準を捨てるべきだと考えています。 その代わりに、「既存のチーム構成を理解するために時間を投資するべき」だからです。

「各チームの『候補者のペルソナ』を描き、それをもとに人材を探し、採用するかを決めることが大切です」と、Hacquoil 氏は続けます。「会社全体だけでなく、採用後に加わるチームにぴったりな人を魅きつけ、選びましょう」。

2. 信頼を育み、説明責任を強化する

チームに対してこまめに目を配っていれば、メンバー同士が協力して働くことができるということがすでにわかっているでしょう。しかし、本当に良いチームワークが発揮できるのは、自然に成長して強くなる関係ができている場合に限られます。

基本的に、チームがそれぞれのプロジェクトで自分の責任を果たしつつ、各自が仕事を進められることを信頼するには、お互いをよく理解しなければなりません。さらに、こうした文化は企業のトップを起点とするべきだと言えます。

デジタル企業の Viget は、「GOOD トーク」 (Genuine : 純粋な、Original : 独自の、Open : オープンな、Discussion : ディスカッション) を実施することで、より良いチームワークを生み出しました。これは、チームが主催する任意参加のランチミーティングで、チームのメンバーが自主的に性差別、人種差別、チャットでの失敗談など、個人として開発チームに影響を与えるさまざまな社会問題を話し合うものです。

Viget 社の Vice President of Operations、Cindy Caldwell 氏によると、行動や議論を伴うこうした会話が、それぞれのチームの関係から生まれる「ソフトスキル」に対する意識を高めるといいます。こうした意識がやがて広まり、次第に組織により広範な影響を与えるようになるのです。

「GOOD トークから、Slack チャンネルが誕生し、会話を続けたり、記事やニュース、イベントを共有したりしています。そのなかには Women in Tech, Queer Identities(テクノロジー業界で働く、性的マイノリティとしてのアイデンティティを持つ女性)といったテーマもあります」と、Caldwell 氏は話します。「そこでのやり取りから、トランスジェンダーの従業員にも適用される保険の情報など当社のナレッジベースをより一段充実させることにつながりました」。

3. より良いチーム作りの時間を設ける

あらゆるレベルで良いチームワークを生むためには、たとえ小さなチームでも、経営陣がチームリーダーに対して、信頼構築と説明責任を求めていることを明言すべきです。『あなたのチームは、機能してますか?』の中で Lencioni 氏は、まずチームリーダーが「生い立ち演習」を行うことをすすめています。この演習では、チームメンバーが次の 3 つの質問に答えます。

  • 育った場所は?
  • 兄弟・姉妹は何人?
  • 子供時代に一番大変だったこと・大事だったことは?

チーム構築のための演習としては、ほかにも Google が開発した「Just Like Me」や「Anxiety Party」といったアプローチもあります。これらのアクティビティでは、チームメンバーがより個人的な(そしてより構造化された)内容を自由に話すことができます。また、仲間の人となりを知ることで、長期的に見れば親密な連携とより良いチームワークを生み出すことにもつながります。

加えて、会社全体で信頼関係と透明性に投資していることを定期的に強調して伝える必要があります。Netflix で Chief Talent Officer を務めていた Patty McCord 氏は、Netflix の成功の一因が「決めつけるのではなく質問をすること」を重視する文化の結果だと考えています。

McCord 氏は自身の著書『NETFLIX の最強人事戦略~自由と責任の文化を築く~』の中で、次のように述べています。「私たちは従業員に『どうしてそれが正しいと思うの?』と尋ねるように言っています。しかも、その質問は心から尋ねるべきであるとはっきり伝えています。ほかの人が取り組んでいる問題に純粋に興味を持つことで、お互いの間にすばらしい理解の架け橋が生まれるのです」。

この戦略によって、Netflix で初期にバッファリング時間の短縮という問題があった時に、営業とマーケティングチームが開発チームとうまく連携することができたそうです。

McCord 氏は次のように書いています。「それはエンジニアにしか理解できない、本当に厄介な問題でした。そこで私たちは、営業とマーケティング部門のメンバーに、エンジニアに文句を言ってはいけないと言いました。その代わりに、『バッファリングにこんなに時間がかかる理由を教えてほしい』と聞けばよいのです。 その答えを聞いた時、開発チーム以外のメンバーは驚愕しました。エンジニアがいかに困難な問題に取り組んでいるのか、その時まで思い至らなかったんです」。

4. (情報)資産を共有する

良いチームワークを維持する、つまりメンバーがお互いを信頼している状態を保つには、必要なすべての情報に全員がアクセスできなければなりません。Hacquoil 氏は次のように語っています。「私の経験では、パフォーマンスは透明性に比例します。できる限り、メンバー全員が、チームが取り組んでいる全問題を理解するべきです。メンバーが共通の目的に一丸となって取り組んでいる時にチームは真価を発揮します。しかし、チームが全体像をつかめていないと(その実現は)難しくなります」。

Pinpoint を含め、一部の組織は Google DriveHelloSign などのドキュメント管理システムAsanaTrello などのプロジェクト管理プラットフォーム、イントラネットのナレッジベースシステムなどを利用して組織の透明性やワークフローを維持してきました。

「こうすることで、情報が必要な人に確実に行き渡るようになるだけでなく、既存のチームに加わる新しいメンバーに対して、メンバーのあらゆる行動の背後にある『なぜ?』の根拠を示し、論理的に説明する助けとなります。自分の仕事に置き換え、なぜ、何を、いつ、などについて理解し、本質を把握したうえで、チームに貢献できると実感できるのです」と、Hacquoil 氏は話します。

5. (建設的な)衝突を厭わない健全な文化を育む

「一見すると矛盾を感じるかもしれませんが、会社における完全な同調は絶対に回避すべきです。それは従業員が互いを無視している、つまり関心を払うことをやめたか、会社がイノベーションを止めたことを意味します。企業が革新、改善、発展を続けるためには、建設的な反対意見を持ち、複雑な問題にチーム一丸となって取り組めるようになることです」と、人材獲得コンサルティング会社 4 Point の CEO、Christy Lyons Hopkins 氏は語ります。

4 Point では健全な衝突を生み出すために、チームが Zoom ミーティングに匿名で参加し、チャット機能を利用してストレスフリーに質問したり、問題に対するフィードバックを共有したりできるようにしています。Hopkins 氏は次のように話します。「時々、これらがきっかけで上層部の考え方とは異なる意見が明らかになり、そこから建設的な衝突と学びにつながることがあります。最近 360 度パフォーマンスレビューを導入する際にもそれを経験しました。衝突があったおかげで、別のより良い方法でプロジェクトを管理できるようになったのです」。

Netflix では、衝突が文化そのものに織り込まれています。チームに才能あるメンバーがたくさんいてチームメイトを信頼できている場合、良いチームワークが生まれる唯一の方法は、(チームのメンバーが事実をもとに意見を述べているという想定で)情報に基づいて「徹底的に正直」であることだという考え方です。究極的には、心理的安全性の風潮(自分の考え方や疑問が尊重され、間違ったとしてもそれを認めやすい環境)を作れば作るほど、本当に実行可能なアイデア(今後発展していきそうなアイデアを含む)が話し合いに持ち込まれやすくなります。

「私が経営層によく言うのは、『意見を持ち、自分の立場を明確にし、できる限り正しくあるように』ということです。案件のメリットではなく自分の説得力によって議論に勝つ人の存在は、ビジネスにとって大きなリスクとなります」と McCord 氏は述べています。

さらに Netflix では、事実を確認すること、そして事実に基づいてはいるものの賛成できない意見に対して耳を傾けることで、自分の意見を発展させていくこともすすめています。

良いチームワークで得られる成果を頭に入れておく

スタンフォード大学のある研究で、ほかの人と連携して働く人は、そうでない人と比べて 64% 長く仕事を続けたという結果が出ました。つまり、人と一緒に問題解決に取り組んだり、より良いチームワークを促進したりする職場ほど、パフォーマンスが向上する可能性が高いのです。たとえ状況が厳しい時でも、チームワークが改善すればすばらしい成果が待っているということを頭に入れておきましょう。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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