倉庫のフォークリフトの運転席。参加者が何千人もいるイベントの楽屋。荒野の道なき道を激しく揺れながら進むジープ。いずれも Slack を使っているとは思えない場所かもしれません。しかし、本社のオフィスで働いている人々と、はるか遠くで仕事をしているチームメンバーとの距離を Slack がどれだけ縮めているか、私たちは日々、その実例の数々を目撃しています。
自転車のハブ (車輪の中心) とタイヤに向かうスポークに見立てた「ハブアンドスポーク」型と呼ばれる組織形態で業務を行っている企業では、Slack が業務の中軸となり、全従業員が入力した情報をひとつにまとめる役割を果たします。これにより、お互いの情報を簡単に共有することも、質問の回答をすばやく入手することも、問題の芽を早めに摘み取ることもできます。
ここでは、分散型チームとの連携に Slack を活用しているお客様の賢い例をいくつか紹介します。
リアルタイム通信によるチームワークの向上
Slack の中核機能は、チャンネルでのリアルタイムの会話によりチームワークをサポートすることです。チャンネルは、メンバーが集まって話し合い、情報を共有し、問題を解決するための場所です。
Slack のモバイルアプリなら、あなたがどこにいてもチャンネルにアクセスできるので、リモートスタッフがグループの仲間と頻繁に連絡を取って情報を常に共有できます。
動物の目撃情報を他のツアーガイドと共有する方法を探していた Jackson Hole Wildlife Safaris (ワイオミング州山岳ツアーの写真撮影班) のチームは、ガイドたちが写真とレポートを投稿するために Slack チャンネルを作成しました。このチャンネルのおかげで、他のガイドもツアー参加者のグループを目撃場所に案内し、お客様に最高の経験を提供できるようになりました。
テキサス州オースティンの物流会社 Amplifier では、顧客から大口の注文を受けると、本社のスタッフなら誰でもウェアハウスの担当者に Slack でメッセージを送れます。メッセージを受けた担当者は、在庫を確認したうえで配送日を確定しています。
冷凍食品会社の Capello では、新しいレシピ開発を行っている調理班や、地元の農家を回って食材を調達しているチームに、本社が常に連絡を取っています。
人道主義団体 Mercy Corps は、紛争多発地域の安定化のため、いくつかのチームがインフラストラクチャの再建と住民の教育に取り組んでいます。地方自治体に提出する建設プロジェクトについて綿密な文書を制作することもしばしばありますが、それにはリモートスタッフが Slack のモバイルアプリで保存した現場のレポートや写真が重要な役割を果たしています。
カスタムの Slack インテグレーションを開発した Automile などの車両管理会社は、会社保有の各車両が今どこにいるかを一目でわかるように追跡しています。会社の車両がスピード違反を犯した、特定の場所に出入りした、エンジントラブルを起こした、といったイベントが発生すると、このインテグレーションが Slack チャンネルに自動アラートを送ります。
アラートチャンネルで問題を迅速に解決する
カリフォルニア州ヒルマーにある Wickstrom Dairy 農場では、機器の故障は日常茶飯事。そこでチームは、夜間に機器が急停止した時に Slack チャンネルでメンバーにアラートを送るインテグレーションを設定しました。以前は文字によるアラートを全員に送っていましたが、他のメンバーを起こさないように気づかって誰もそれに応答せず、結局、メンバー数名が現場に駆けつけることがよくありました。
今では、誰か一人が Slack の通知アラートの対応に名乗りを上げられるように設定したので、他のメンバーは安心してベッドに戻れるようになりました。
これと似た例として、ワシントン DC のレストラングループ Chaia では、スタッフが機器の故障をチャンネルで報告しています。チャンネルのメンバーは誰でも共有されている過去の修理と作業指示の履歴を参照でき、マネージャーはサービス履歴をたどって最後に機器を点検したのはいつだったかを把握できます。
劇団 SpiderWebShow は、カナダの 3 つの劇場にいる俳優たちによる画期的なライブパフォーマンスを上演し、好評を呼んでいます。同劇団はこの前代未聞の試みに Slack を採用。それぞれの舞台にチャンネルを通じてタイミングを知らせるというやり方で、演技を始める合図には絵文字リアクションを使いました。
アラートシステムの簡単な作り方。それは、「#赤-アラート」 というパブリックチャンネルを作成し、そのチャンネルを最優先するようにチーム全員に通知をカスタマイズしてもらうだけです。
このチャンネルは緊急のリクエストや重要な要件のためのリポジトリとしても使えます。また、アプリやインテグレーションを追加し、様々なツールやサービスが自動的に生成する最新情報を、チームのチャンネルに取り込むようにしてもいいかもしれません。
水道がいつ止まったか。会社のトラックがいつ出発したか。その日の最後の出荷がいつ終わったか。そうした情報をチームの全員がすぐに知ることができる、そんな状況を思い描いてみてください。
ここで紹介したカスタマーストーリーの主題はただひとつ。Slack は分散しているスタッフと本社の距離を縮める、ということです。全員が同じ場所にいなくても、常に足並みを揃えることは十分に可能なのです。