コンピューターで仕事に集中している開発者
生産性
Slack 社内の Slack 活用方法

Slack 開発者が教える注意散漫を防ぐ方法

エンジニアが理想のフロー状態に入るために Slack でできる 4 つの方法

執筆者 : Nic Vargus2020年7月31日イラスト: Abbey Lossing

コンテキストの切り替えと、エンジニアの頭のなかにある大量のメモは宿敵です。有名なコンピューターサイエンティストで起業家の Paul Graham 氏は、「プログラマーが会議をとても嫌がる理由の 1 つは、ほかの人とスケジュールのタイプが異なるからです。プログラマーにとって会議はほかの人より大きな負担となります」と述べています。

簡単な状況確認であれ、毎日のスタンドアップミーティングであれ、悪いタイミングでの何件かの気軽な DM であれ、その 1 つ 1 つがエンジニアの仕事の流れを狂わせる可能性があります。幸い、答えは問題の複雑さに比べてシンプルです。エンジニアが集中できる専用の時間をなんとか作り出してください。

Slack では社内で働く十数人のエンジニアリングマネージャーに、どのようにしてチームが最も重要な仕事に専念できるようにしているのか、またその点で Slack がどう役立っているかを尋ねました。

カレンダーに予定を入れられないようにする

会議への出席を繰り返していたら、生産性を高めることは難しくなります。仕事に集中するための時間を定期的な予定としてカレンダーに入れるよう、チームに勧めてください(そして、この時間が確実に尊重されるようにしてください)。この「集中ブロック」によって、開発者は、中断におびえることなく、仕事に熱心に取り組むことができます。

Engineering Manager の Shannon Burns は、さらに一歩進んで、ちょうどよい時間帯に集中する時間を予約するように言っています。「私は部下に、自分の概日リズムに注意を払い、1 日のうちで、集中して考えるのに適した時間帯、定型タスクを行うのに適した時間帯、幅広く考えるのに適した時間帯を見つけるように伝えています」と Burns は話します。「たまにメンバーは、圧倒されると自身を追い込んで、自分にとってよくない時間帯に合わないタイプの仕事をしてしまうことがあります。たいていの場合、特定の時間に何かをしている『べき』であるという暗黙の認識が原因です」。

Graham 氏の Maker’s Schedule, Manager’s Schedule(作り手のスケジュールとマネージャーのスケジュール)理論について触れたマネージャーは何人かおり、短時間の会議が作り手(つまり、開発者)の生産性に連鎖的に影響するという仮説を持っていました。こうしたマネージャーにとって重要なポイントは、従業員が少なくとも半日、仕事に集中する時間を作ることができるよう、会議をグループ化することです。

会議をやめる

Slack 社内でよく聞く質問は、「Slack に最適な会議の種類はどのようなものですか」というものです。

「私たちは、チャンネルでコミュニケーションと意思決定を行うようにしています」と Director of Platform Engineering である Steven Chen は言います。「会議を使うのは、人と人とがつながるためや、テキストではニュアンスが伝わらないと考えた時です」。

パターンがそろそろ見えてきましたね。集中する時間を増やすことは、ほとんどの場合、会議を減らすことを意味します。Slack のマネージャーが会議を減らす方法として使っているのが、状況確認をチャンネルで行うことです。

非同期で行えるものは、チャンネルでさらにうまく機能します。例えば、状況確認など、ほとんど情報提供のみで、一方向の会議がこれに当たります。公開できる内容の場合は、パブリックチャンネルでも状況確認しやすいでしょう。そうすれば、ほかのチームがあなたのチームから学ぶことができます。

また、複数の関係者が参加し、情報提供のために行う多数の会議は、Slack チャンネルに切り替えることができます。これにより、議事録を作成する必要がなくなったり、人前で話すことに慣れているとは限らない無口な人や、特定の障がいのある人が参加しやすくなったりするという副次的なメリットを得ることもできます。

会議を減らす方法についてさらにヒントを知りたい場合は、Slack でうまく機能する会議会議をより効果的にする方法について書いた記事を参照してください。

水曜日には会議をしない

話を聞いた多くのマネージャーは、週 1 回、チームのメンバーが 8 時間をまるまる集中ブロックに設定して、1 日中大規模で複雑なプロジェクトに集中して取り組むことができるようにしています。Slack の Director of Software Engineering である Neville Bowers は、新型コロナウイルスによって Slack のオフィスが分散モデルに移行する前から、週 1 回の在宅勤務を推進していました。これは、会議や、オフィスにいて集中が妨げられてしまうことから従業員を救うためのものでした。チームの全員が同じ曜日を選ぶと効果的です(Slack では、水曜日にしました)。

どの曜日を選んだとしても、毎週同じにするとよいでしょう。時間管理のコーチである Elizabeth Grace Saunders 氏は Harvard Business Review に次のように書いています。「毎週曜日を選ぶのではなく、会議なしの曜日を定期イベントにすると、境界線を引いて、遂行できる可能性が高くなりました」。

おやすみモード(DND)を活用する

時に、集中の妨げる要因を取り除く最もよい方法は、仕事以外のすべてを排除することです。通知のカスタマイズは、重要でない情報を遮断し、チーム全員が重要な情報を見逃すことがないようにできる方法の 1 つです。

それでもうまくいかない場合は、スマートフォンやコンピューターでおやすみモードをオンにし、ヘッドフォンをつけて、あらゆる雑音を無視するようにチームに働きかけましょう。集中して仕事に取り組んだあとは、各チャンネルに見逃した最新情報が整理されているので、都合のよい時に確認できます。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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