テキストマイニングとは?活用法や分析方法、ツールの選び方を解説
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テキストマイニングとは?活用法や分析方法、ツールの選び方を解説

テキストマイニングとは、文字列を対象としたデータマイニングの手法です。その活用法・分析方法について、ツールを選ぶポイントと併せて解説します。

Slack チーム一同作成2023年4月13日

近年、データ分析を事業運営やマーケティング施策などに活用するシーンが増えています。文字情報を分析する「テキストマイニング」も、データを活用するための技術のひとつです。

今回は、テキストマイニングの活用法や分析方法について解説します。テキストマイニングツールを選ぶポイントにも触れていますので、テキストマイニングへの理解を深めるうえでお役立てください。

テキストマイニングとはデータマイニングの手法のひとつ

テキストマイニング(Text Mining)とは、文字列を対象としたデータマイニングの手法です。大量のテキストから目的に応じた情報を抽出し、分析するために活用されています。

例えば、事業に関わるものだけでも、アンケート調査や SNS、口コミサイト、メール、チャットなど、情報が文字として記録されている媒体は、数多く存在しています。

本来、文字情報は人が読んで理解するための伝達手段ですが、多方面にわたる媒体を隅々まで確認し、すべての文字情報を人が分析するのは現実的ではないでしょう。

このように、膨大な量の文字情報から特定の傾向や関係性を抽出する際に、テキストマイニングが用いられています。

テキストマイニングとデータマイニングの違い

テキストマイニングとよく似た言葉として「データマイニング」が挙げられます。データマイニングとは、大量のデータを統計学や人工知能を駆使して分析し、活用するための技術です。主に、顧客データの分析などに活用されています。

企業が顧客から得るデータは膨大な量にのぼり、しかも日々増え続けています。近年、ビッグデータ活用が注目されているように、こうしたデータをどのように活用し、事業方針やマーケティング施策に反映させていくかが大きな関心事となっているのです。

定量的に表されるデータの分析は統計学や人工知能の得意分野であり、人の計算能力では到底及ばない複雑な分析を実現する手法のひとつが、データマイニングといえるでしょう。

テキストマイニングの分析対象

文字によって記録される情報の多くは定性データであり、従来は人の目で確認・収集するのが一般的でした。私たちが日常的に使っている自然言語は人間にとっては理解しやすい情報ですが、機械に理解させるのは困難だったのです。

しかし、技術や分析手法が進歩するにつれて、機械による自然言語処理の能力は大きく向上しつつあります。これまで人の目で確認するしか方法がなかった下記のような情報も、機械が分析するデータの対象として含まれるようになったのです。

機械による文字情報の分析が可能になれば、人が読み切れない膨大な量のデータをごく短時間で分析できます。テキストマイニングは、文字情報によって蓄積された定性データの分析を可能にする技術といえるでしょう。

テキストマイニングの活用法

テキストマイニングが活用できる分野は多岐にわたりますが、特にビジネス領域では主に次の活用法が期待されています。

顧客分析

顧客アンケートや商品レビューなど、顧客が残した文字情報の分析を通して消費者のニーズをより深く知ることができます。顧客分析を深めることによって CX(顧客体験)の向上を図り、顧客満足度を改善する効果が期待されているのです。

従来、顧客分析は顧客の行動データや購買データなど、主に定量データをもとに進められてきました。定性データである文字情報が分析対象に加わることで、よりきめ細かな顧客分析が可能となるでしょう。

市場調査

テキストマイニングは、市場調査にも活用されつつあります。例えば、 SNS の投稿内容からユーザーの興味関心の傾向を分析することで株価の変動を予測したり、近い将来需要が伸びる分野を特定したりする活用法が想定されるでしょう。

ビッグデータの活用により、従来は困難だった将来予測をより高い精度で行うことができるのです。

業務改善

テキストマイニングを業務改善に役立てることもできます。社内でやりとりされているメールやチャットの内容や、業務マニュアルに記載されている事項を総合的に分析することで、暗黙の了解とされてきた事柄をマニュアルに反映させることができるからです。

例えば、医療機関や建築現場などにおいて、業務日誌に記録された文字情報の分析結果からヒヤリハット事例を抽出することもできるでしょう。過去に記録された膨大なテキストデータから、特定の目的に活用できる情報を抽出できることは、テキストマイニングを活用するメリットといえます。

組織風土の改善や業務システムの最適化

テキストマイニングは、組織風土の改善や業務システムの最適化にも活用が期待されています。社内で利用しているビジネスチャットのログをテキストマイニングすることで、コミュニケーションの深さや内容、社内ネットワークを可視化し、組織風土の改善に役立つヒントを得ることができるのです。

例えば、コミュニケーションツールの Slack は、ログを取得できます。ログをテキストマイニングすることでコミュニケーションの在り方などを見直すことができます。 Slack はダイレクトメッセージのほか、グループチャットなど状況に応じたコミュニケーション方法を選べるため、社内でどのようなコミュニケーションが行われているかを可視化し、課題を洗い出すことも可能です。

また、Slack は、各種ビジネスツールと連携して情報を一元化することができます。一元化された情報を業務システムの整理・改善に役立てることができるほか、業務に関する現状の課題を明らかにし、改善に向けたアクションを講じるためにも活用できるでしょう。

テキストマイニングの分析方法

テキストマイニングには、さまざまな分析方法があります。自然言語をどのような切り口で分析し、特定のパターンや傾向の抽出を実現しているのか、詳しく見ていきましょう。

形態素解析

形態素解析は自然言語処理(NLP)のひとつで、文章や言葉を品詞に分解して意味を割り出すために活用されています。日本語は英語などの言語と違い、単語と単語の区切りが明示されていません。ですから、機械が処理できるデータにするには、まず単語間の区切りと品詞を明らかにする必要があります。

 

クラスター分析

クラスター分析とは、文書から抽出した単語を関係性の強さでグループ分けする分析手法です。例えば、顧客アンケートの結果を分析することによって、顧客が興味関心を寄せている要素や購入の決め手となった要因を多角的に分析することができます。

 

センチメント分析

センチメント分析とは、文章から感情(sentiment)を分析する手法です。ポジティブな感情とネガティブな感情を、単語の選び方や文脈をもとにスコアリングしていくことから「ポジネガ分析」とも呼ばれます。

単語単位での分析であればクラウドツールなどでも処理できますが、文脈を深く読み解くにはディープラーニングなどの技術が必要です。

 

主成分分析

膨大なデータを分析する際、いくつかの項目を簡易にすることでデータ量を減らし、分析しやすくする手法が主成分分析です。一部のデータを意図的に切り捨てることから、正確さを欠いた情報にもとづく分析結果となるリスクがあります。そのため、分析する際には、重視すべきデータの優先順位を適切に見極めることが重要です。

 

対応分析(コレスポンデンスデータ)

対応分析とは、文章に使われている単語の特徴や関連性を解析し、分布図に可視化する分析手法です。多くの単語を分析対象とする際に、各要素の関係性を視覚的にわかりやすく示したい場合に適しています。

駅からの距離や周辺環境、間取り、騒音の有無、日当たり、セキュリティ設備などのアンケート調査から、物件を選ぶ際には総合的な住みやすさよりも利便性が重視されやすいなど、顧客心理がより鮮明になる。

テキストマイニングツールを選ぶポイント

テキストマイニングツールを選ぶ際、重視すべきポイントをまとめました。ツールを選定する際には、次に挙げる点を意識することが大切です。

活用目的

テキストマイニングによって、多種多様な切り口で文字情報を分析することができます。しかし、どのような目的で分析するのか、分析結果を何に活用したいのかが明確になっていなければ、ツールを活かしきれない可能性が高いでしょう。テキストマイニングの活用目的を明らかにしたうえで、目的に合ったツールを選ぶことが大切です。

分析したいデータの内容や範囲

テキストマイニングツールによって、分析できるデータソースの種類や範囲が異なります。分析対象とするデータの内容や範囲に合ったツールを選ぶことが大切です。

例えば、顧客アンケートであれば、回答者による5段階評価のような定量データと組み合わせて自由記述欄を分析することになります。単語の出現頻度など、比較的簡易的な分析でも有用なデータを抽出することが可能です。

一方、コールセンターの対応履歴や口コミサイト、 SNS などの文脈を含めて分析したい場合は、より高度な解析に対応できるツールを選ばなくてはなりません。どのテキストマイニングツールでも文脈の詳細な分析が可能とは限らないため、分析したいデータの内容や範囲に適したツールを選ぶ必要があります。

機能性

分析結果のカスタマイズ可否、分析結果の見やすさ、辞書機能の充実度合いなど、機能面も重要です。特に辞書機能に関しては、固有名詞のほか業界用語や専門用語など、新たに用語を登録できるかどうかも重要なポイントです。

テキストマイニングを活用して定性データの分析精度を高めよう

テキストマイニングは、自然言語処理が進歩したことによって実現した技術です。かつては機械が苦手としていた自然言語も含めて分析可能となったことで、定性データの分析精度がますます高まることが期待されています。

今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひテキストマイニングを事業に活用してください。これまで見過ごしていた顧客や従業員の「声」を、より客観的に分析することができるはずです。その結果を商品やサービスの開発、職場環境の改善などに活かすことで、業務改善や生産性の向上につながるでしょう。

よくある質問

テキストマイニングで、顧客アンケートや商品レビューなど、顧客が残した文字情報の分析を通して消費者のニーズをより深く知ることができます。顧客分析を深めることによって CX(顧客体験)の向上を図り、顧客満足度を改善する効果が期待されているのです。さらに、 SNS の投稿内容からユーザーの興味関心の傾向を分析することで、「株価の変動を予測する」「近い将来需要が伸びる分野を特定する」というような活用法も想定されます。社内のチャットやメールをテキストマイニングすることで潜在的な問題を明らかにしたり、業務システムを最適化したりすることも可能です。
テキストマイニングによって、多種多様な切り口で文字情報を分析することができます。しかし、テキストマイニングツールを選ぶ際は、どのような目的で分析するのか、分析結果を何に活用したいのかを明確にしておくことが大切です。それらが明確ではない場合、ツールを活かしきれない可能性があります。テキストマイニングツールによって、分析できるデータソースは異なりますので、分析対象とするデータの内容や範囲に合ったツールを選ぶことが大切です。また、テキストマイニングは言葉を分析するツールですから、導入の際には辞書機能の充実度や業界用語・専門用語が登録できるかといった、機能面も重要なポイントといえるでしょう。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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