Procore の収益部門が Slack で商談サイクルをスピードアップ

Slack を使うと、レコードシステムであるSalesforce を軸にして素早く連携できます。両者を一緒に使うことで、営業サイクルを平均で 15~20% 短縮できました。

ProcoreAccount Executive of Strategic AccountsNolan Frazier 氏

Procore は建設業界向けにカスタムビルドされたソフトウェアプラットフォームです。同社で Global Partnerships and Alliances Vice President を務める Kristopher Lengieza 氏は、マルチスレッドこそ営業の未来だと話します。孤立した営業担当者が自分の力だけで商談を進める時代は終わりました。 今や大きな法人取引は、営業担当者がさまざまなチームや社外パートナーと連携して最適な提案を生み出すことで成立しています。

Lengieza 氏の言葉を借りれば、「もはや 1 人ではすべてを完結できない」状況です。 だからこそ Procore では、顧客との関係を強化して収益の成長スピードを上げるために、Slack と Salesforce の相乗効果を活用しています。実際に、営業、カスタマーサクセス、マーケティング、パートナーチームを抱える Procore の収益部門では、Slack を営業チームの Digital HQ(会社を動かすデジタル中枢)とすることで、コミュニケーションのサイロ化を解消することができました。その結果、営業担当者と社外パートナーは 125 か国で 100 万を超える建設プロジェクトを進められるようになったうえ、顧客満足度の向上と収益目標の達成も実現したのです

Digital HQ でスピーディかつ効率的なやり取りを実現

Procore では、Slack が同社の Digital HQ(会社を動かすデジタル中枢)であり、チャンネルが日々の業務や核となる営業活動のホームベースです。チャンネルはチームがコラボレーションするためのデジタルスペースであり、営業担当者はそこで重要な情報を共有し、関係者と素早く連携しています。主なユースケースは、次のとおりです。

  • 営業担当者が、商談の交渉に重要な役割を果たす他部門のパートナーやエキスパートとやり取り
  • デモのリクエストや開始のために、ソリューションエンジニアと直接連携
  • 顧客からの要望に製品チームやエンジニアリングチームとともに対応
  • チーム会スタンドアップ・ミーティングの代わりに Slack 上で進捗を共有

Procore では商談の成立前でも、エンジニアやコンサルタントを Slack に招待し、考えられるソリューションについてやり取りします。Lengieza 氏によると、これによって商談時間が短くなり、製品の導入が早まったそうです。

「Slack を使うことで、営業チームは社内外の関係者を 1 か所に集約できるため、ワークフローが効率化し、見込み客のあらゆるニーズにすぐさま対応できるようになりました」。

Procore 社 Account executive、Nolan Frazier 氏

「私にとって、大切なのは顧客のために使う時間をできる限り増やすことです。システムの更新や社内メッセージの送信に費やす時間が短くなれば、顧客と関係を構築する時間が長くなります。Slack によって、それが実現しました」

ProcoreAccount Executive of Strategic AccountsNolan Frazier 氏

Salesforce と Slack で営業サイクルを効率化

Slack では技術スタックを集約することもできるため、よく使うアプリを Slack 上で使えるようになります。例えば、Slack の Salesforce インテグレーションを使えば、2 つのプラットフォームが連携し、次のメリットが得られます。

重要データへのアクセスが簡単に。営業チームが見込み客の情報を確認するのに、Slack と Salesforce を切り替える必要はありません。Procore の営業担当者は Slack から Salesforce のデータに直接アクセスできるため、コンテキストの切り替えに時間を費やす必要がなく、その分を営業活動に充てています。

コラボレーションが加速。チームメンバーは Slack を離れることなく Salesforce のレコードを共有できるため、承認がスピードアップし、商談サイクルが短縮しました。また Salesforce のレコードに Slack 上の会話を追加できるため、関係者に商談のステータスを知らせたり、カスタマーサポートの問題に優先順位をつけたりするのも簡単です。またそれによって、Slack 上で行われたコラボレーションをレコードシステムである Salesforce に保存することもできます。

Procore salesforce-ui

営業活動の生産性が向上。同社の Account Executive of Strategic Accounts である Nolan Frazier 氏が新規顧客の概要を社内の関係者に伝える際、以前はファイルや最新の状況を個別に共有していました。当然ながら、商談の規模が大きくなるほど、情報を共有すべき相手も増えます。それが Slack と Salesforce のインテグレーションを使い始めてからは、最新情報を取引先専用チャンネルで共有し、Slack の会話を Salesforce の取引先レコードに追加するだけで済むようになりました。Frazer 氏の見積もりによると、これによって週に 4~6 時間は節約できているそうです。 つまり 1 週間の時間の 10% を、顧客との関係構築や強化に費やせるようになったのです。

商談成立が加速。Procore では Slack 上の会話を Salesforce の取引先情報と連携させたことで、商談をスピーディに成立できるようになりました。Frazier 氏の見立てによると、Procore の営業サイクルが Slack と Salesforce のインテグレーションのおかげで 15~20% 短縮されたそうです。

新任担当者の研修時間が減少。Salesforce から関連する Slack の会話にさっとアクセスできる状態は、新任の営業担当者にとって特に有益です。担当する取引先の履歴をすべて確認して状況をすぐに把握できるため、新任担当者は経緯を十分に理解した状態で新たな商談に臨むことができます。

  • 4~6 時間

    Slack + Salesforce のインテグレーションによって 1 週間に節約できた時間

  • 15 ~ 20%

    Slack + Salesforce のおかげで営業サイクルを短縮

Procore 社 Director of Information Security and Engineering、Shane Redman 氏

「見積もりの承認からカスタマーサクセスを支える日々のコミュニケーションまで、Slack と Salesforce は営業プロセスのあらゆる要素をつないでいます」

ProcoreDirector of Information Security and EngineeringShane Redman 氏

Slack コネクトで 100 以上のパートナーと連携して営業担当者をサポート

Procore では商談を進めるために、コンサルタントやシステムインテグレーター、建設協会など何百ものパートナーの助けを借りています。

昨年まではそうしたパートナーとのコミュニケーションにメールを使っていたのですが、やり取りに時間がかかり、商談を逃すこともありました。現在、Procore の営業チームでは、Slack コネクトを使って社外パートナーと速やかにやり取りしています。Slack コネクトは社外パートナーとチャンネルでコミュニケーションできる機能で、すべての有料プランで利用可能です。これを使えば、やり取りが受信トレイでサイロ化することはありません。また、Slack コネクトを使うと基本的に電話で話す必要がなくなるため、貴重な時間を節約でき、成約率の向上につながります。

krislengieza

「Slack コネクトを使うことで、マルチスレッドの取引、開発、パートナーシップ、コラボレーションを実現し、ビジネスの成果を高めることができています」

ProcoreGlobal Partnerships and Alliances Vice PresidentKristopher Lengieza 氏

迅速なサポートで、カスタマーサクセスと顧客維持率を最大化

Procore ではカスタマーサクセス実現の一環として実装とテストパイロットをサポートすべく、営業チームが Slack コネクトで社外のコンサルタントと連携しています。コンサルタントとリアルタイムでやり取りすることで、顧客が製品の活用をより早く開始できるようになりました

顧客への実装スピードが上がれば、収益の可視化も早まります。つまり、Procore としてはさらにビジネスや製品への投資を進められるというわけです。これにより、顧客あたりの取引額もより短期間で増大するようになりました。Procore への信頼が生まれると、営業担当者がアップセルやクロスセルの話を進めやすくなるほか、よりよい顧客体験も実現します。

「実装プロセスがぐっと短縮できたおかげで、以前は 3~4 四半期かかっていたのが、今では 1~2 四半期で済むようになりました」と、Frazier 氏は話します

契約締結はほんの始まりにすぎません。長期的な成功には、優れた顧客体験が不可欠です。Procore では Slack を使うことで、カスタマーサクセスマネージャー(CSM)が顧客の質問に答えられない場合でも適切な分野のエキスパートをすぐに検索できるため、対応に 2 日かかっていたところが 5 分で済むようになりました。

「当社のカスタマーサクセスマネージャーは、どうすれば Procore を顧客にもっと活用してもらえるのか常に考えています」と話すのは、Lengieza 氏です。「提案するのはたいていパートナーソリューションですが、エンジニアや製品営業担当者が必要な場合もあります。Slack コネクトのおかげで正しい方向に進むことができるのです」。

Slack チャンネルでのコミュニケーションなら、顧客に適したソリューションも簡単に見つかります。Procore の CSM は、メンション機能を使って社内外のエキスパートを指名し、製品に関する質問や回答をやり取りしています。またマイキーワードを設定し、見込み客の情報や営業チームにとって有益なナレッジを社内の誰かが言及した場合に通知を受け取っています。

「リードを獲得したら、できる限り迅速に行動しなければなりません」と、Lengieza 氏は話します。「Slack では必要な人が必要な情報を見られます。それだけでも非常に大きなメリットです」