世界の不動産体験のあり方を変えようとしている REA Group の物語は、1995 年にメルボルン東部郊外のガレージから始まりました。それ以来、同社は 3 大陸で 16 のブランドを傘下に置き、3,000 人の従業員を擁するまでに成長しました。
急成長を遂げるなかで、同社は卓越した企業文化を拡大することに注力し続けてきました。その指揮を執るのが、REA Group で Executive Manager of People Agility を務める Alana Shepherd 氏です。同氏のチームの使命は、REA Group の従業員が成功するための環境を整備し、未来の働き方を取り入れられるようにすることです。
「まず技術チームがこのプラットフォームを最初に採用して、大きな成果をあげました。そこから会社全体へと広がったのです」と Shepherd 氏は話します。
「現在、当社のすべてのチームで Slack が使われています。タイムゾーン、役職、在宅・オフィス勤務、外出先などに関係なく、Slack は REA Group の仕事の場所になっているのです」
「何百通ものメールを送ったり、電話対応に追われたりする代わりに、毎週 1 時間だけ、メッセージのスケジュール設定に費やせば事足ります。浮いた時間はより効果の大きい仕事に使うことができます」
国や地域、ブランド、タイムゾーンを超えて企業文化を拡大
REA Group にとって、この 20 数年間は多忙を極めたといっても過言ではありません。1995 年以来、従業員数を大幅に増やし、新しいブランドを買収して、オーストラリアで最も人気のある不動産ウェブサイトを作り上げてきました。同ウェブサイトには毎月約 1,200 万人が訪れています。
ただ、この急成長の裏には、大きな課題があったと Shepherd 氏は振り返ります。
「事業の買収、合併、成長に伴って、さまざまなことが断片化するという課題に直面しました。新たな従業員を迎え入れるにあたって、分断されたコミュニケーションシステムでは困ると考えました」
「Slack による統合が、素晴らしい解決策となりました。Slack を使うことで、調和のとれた形で、仕事を行う場所に全員を集めることができます」
それは社内に限ったことではありません。Slack コネクトにより、外部とのコミュニケーションも、メールからチャンネルへと移行できます。このように Slack は REA Group が社外のパートナーやベンダーとの関係を強化するのに役立っています。
例えば、Shepherd 氏のチームは最近、外部プロバイダーと協力して、戦略的な人員計画の構築に取り組みました。
「Slack コネクトを使えば、外部プロバイダーのメンバーも会話に加わることができます。REA Group のチームの一部として、仕事の進め方を共有できるのです」と Shepherd 氏は語ります。
「これにより、仕事のスピードも上がります」
双方向での対話を促進
Shepherd 氏は、REA Group の従業員が企業文化を形成していくことを重視しています。そのため、会社の価値観を刷新するプロジェクトの一環として、人事チームは Slack を使って、従業員からの意見を促し、その声を収集しています。
「Slack を導入する前は、何通ものアンケートメールを送り、従業員からのフィードバックを得るまでに何時間も何日も費やしていました。Slack なら、適切なチャンネルに投票やアンケートのリンクを共有するだけで、24 時間以内にフィードバックが届きます」と Shepherd 氏。
さらに Slack は、フィードバックの質の向上にも貢献しています。
「従業員はスレッドにコメントし、絵文字や動画クリップを使って会話に直接参加しています。アンケートの質問を改善する方法について、従業員から直に提案を受けることもあります。メールでのコミュニケーションでは、このような深いフィードバックは得られなかったでしょう」
Slack はまた、REA Group の人事リーダーと従業員との対話集会におけるエンゲージメント向上にも役立っています。以前は四半期ごとに Zoom で開催されていたこの集会では、最後に質問の時間を設けていたにもかかわらず、フォローアップの会話のほとんどは Slack で行われていたと Shepherd 氏は語ります。
そこで、人事リーダーとの対話の機会を広げるため、#people-leaders
チャンネルで常にディスカッションができるようにしました。
「集会で想定される質問への回答を、何時間もかけて準備していました。でも、多くの場合、セッション中に質問された内容すべてに答える時間はありませんでした」と Shepherd 氏は振り返ります。
「Slack 上に対話できる場を用意して以来、人事リーダーとの質疑応答が活発になり、エンゲージメントが高まっています。さらに良いことに、人事チームが答えられない質問には、ほかのリーダーが直接参加して答えてくれます」
Slack による統合が、素晴らしい解決策となりました。Slack を使うことで、調和のとれた形で、仕事を行う場所に全員を集めることができます。
一人ひとりの生産性を飛躍的に高める
文化的なメリットに加えて、Slack は生産性の面でも恩恵をもたらしています。
Shepherd 氏は、Slack のワークフローを活用して、非同期でのスタンドアップミーティングを開催し、従業員の時間を節約しています。
「スタンドアップミーティングを自動化することで、チームは 1 時間かかる会議に出て、じっと発言の順番を待つ必要がなくなりました。全員が自分の好きな時に最新情報を共有できるのです」
個人の生産性の観点では、メッセージの送信日時を設定できる機能に、Shepherd 氏はメリットを感じています。
「何百通ものメールを送ったり、電話対応に追われたりする代わりに、毎週 1 時間だけ、メッセージのスケジュール設定に費やせば事足ります。浮いた時間はより効果の大きい仕事に使うことができます」
どこからでも企業文化を推進
REA Group は、常に「働きがいのある会社」として高い評価を受けています。Slack はその一翼を担っていると Shepherd 氏は言います。同氏がとくに重視している機能の 1 つは、社内のチャンネルです。チャンネルは、アイデアを共有し、意思決定を行い、共通の目的のもとで仕事を進めて、従業員同士がつながることのできる場所です。
「私のお気に入りのチャンネルは #parents-channel
です。子どもがいる従業員同士がつながり、ヒントを共有し、サポートし合い、コミュニティの一員であることを実感できる場所になっています」
同氏のチームはまた、新規採用者が歓迎され、初日から会社の一員であると実感できるよう、新メンバーのオンボーディングプロセスを Slack に移行しました。
「Slack がなければ、今のように私たちの文化を広げ、チームを成長させることはできなかったでしょう」