2 件の採用、それぞれのストーリー
ちょうど新しいキャリアのスタートを切ろうとしていた八木仁さんは、Coyote Controls 社のアプリ開発者求人情報を見つけ、すぐに履歴書を送りました。
そのあとの 4 週間、同社からは何の音沙汰もなかったのですが、ある日突然、面接への招待メールが届きました。
面接当日、八木さんは午前 10 時ぴったりに自分の電話機をじっと見つめながら電話が来るのを待っていました。けれども、午前 10 時 30 分近くになっても電話はかかってきません。次第に懸念が募り始めます。
ようやく面接が始まったものの、面接官の最初の質問を耳にした瞬間、この会社が求めているスキルが自分にはないことがわかりました。応募した事自体が、八木さんにとっても、Coyote 社にとっても、時間の無駄だったのです。
幻滅した彼はその体験をオンラインで吐き出し、今後決して Coyote Controls 社では働かないと心に決めます。
「人材採用の道のりは複雑で紆余曲折したものとなりがちです。応募書類の記入から勤務初日に至るまで、応募者にとっても人事 / 採用チームにとっても、長く面倒なプロセスとなってしまうことがほとんどです」
一方、同じ街に住む露木 容子さんは胸を踊らせていました。ABC エレクトロニクス社の営業担当者の募集に応募し、今のところすべてがスムーズに進んでいます。
募集広告を目にしたのは、1 週間前のことです。メールで履歴書を送信するとすぐに、ABC 社の人事部門責任者から、Slack チャンネルへ参加するよう招待が届きました。チャンネルに参加すると、採用プロセスに関わるメンバー全員に紹介されました。質問した内容のいくつかは、すでにチャンネルに答えが投稿されていました。
そのあと数日のうちに、チャンネルで適性テストを完了し、テストのフィードバックを受け取りました。テストが好成績だったうえ、今後一緒に働くかもしれない社内のメンバーとすでに知り合えているようにも感じられ、手応えは十分。
今は、3 日以内に予定されている面接に向けて、Slack で面接官と直接スケジュール調整を進めています。会って話をするのがとても楽しみです。
露木さんはすっかりこの会社が気に入りました。今回の面接の合否にかかわらず、いつか必ず ABC エレクトロニクス社で働きたいと自分に言い聞かせ、やる気満々で面接に向けて準備します。
よい新入社員研修とは
これら 2 つのストーリーにみるように、人材採用は複雑なプロセスで、簡単に間違いが起こりやすいものです。しかし、プロセスを上手く完了すれば、以下のような多数のメリットが得られます。
- 適切な人材を獲得できる
募集職種にふさわしくない人材の採用は高くつき、修正には何年もかかることがあります。求める人材像にぴったり合った応募者を選ぶことで、適切な人材の採用を実現できます。 - 優秀な人材を惹きつけられる
求職者には選択肢があり、選ばれる企業となるにはそれなりの理由が必要なのです。 - 先手を打てる
デジタル化ですべてがスピードアップした現在、優れた候補者は待ってくれません。若手の求職者は、常時対応型のテクノロジーを活用した体験を求めています。競合他社に優れた人材をさらわれないよう、スピーディな対応が要求されます。 - 雇用者としてのブランドを構築できる
候補者は、採用プロセスに採用後の従業員としての体験を重ね合わせます。しっかりとした採用プロセスを示すことで、候補者に適切な企業に応募したことを確信させ、入社後も最大限に力を発揮するためのモチベーションを与えることができます。 - 時間と費用を節約できる
人材採用には時間(1 人採用するために平均約 38 日間)がかかります。採用プロセスを磨くほど、貴重なリソースを有効活用できるようになります。 - 戦略面での強化が実現する
採用プロセスを改善することで、雑務負担が減り、よりインパクトの強いつながりが築け、スキル開発やプランニングに注力し、さらなる価値を提供できるようになります。
言い換えれば、人材採用は、労働市場からの単なる人材調達にはとどまらず、コラボレーションが求められる人間的なプロセスなのです。そしてこのプロセスでは、学習、理解、関係の構築が重要な意味を持ちます。
候補者が望むこと
かつて DMG Media でテクノロジー人材担当責任者を務めた Catherine Rush 氏は、 採用担当者に求められる点として以下を挙げています。
- 採用プロセスは可能な限りスピーディに進める
- 候補者の目線で採用プロセス全体を見直し、候補者にとってよいプロセスかどうかを把握する
- 候補者が自己表現し、経歴を説明し、能力を示せる機会を与える
- 候補者に各自のパフォーマンスへのフィードバックを提供する
よい人材採用には、以下の 3 つの要素が備わっています。
従来型の採用プロセスが今日の課題の解決に役立たない理由
採用プロセスに対する期待のハードルは、企業からも求職者からも高まる一方です。残念ながら、メール、電話、スプレッドシートなどによる従来型のアプローチではこうした期待に応えることはできません。
旧式の人材採用プロセスの特色
- 進行が遅い
適任者を見つけて検討対象とするまでの時間がかかりすぎ、そのプロセスに要する時間と費用が過大 - 一方的
採用を行う会社のニーズ志向になりがちで、候補者のニーズや希望に対する配慮が不十分 - 対応が遅い
応募への対応状況を把握するまで、何週間も候補者を待たせる結果に - 面倒
すばやいコミュニケーション、シームレスな情報共有、部門の枠を越えたコラボレーションが実現できない旧式のテクノロジーに依存
「優秀な候補者というのは、雇用者が『実際に面と向かって会うまでは求めている人材像がわかっていない』状況だったり、期待感を抱かせることができず(反対に期待に応えることもできず)、耳を傾けているふりはするものの実際には話を聞いていなかったり、自社に関心を持ってくれる人材に対して説明責任を全うしようとしなかった場合に、その雇用者を軽視しがちな傾向にあります」
チャンネルベースのメッセージプラットフォームの活用へ : 募集や採用をはじめとする、あらゆる人事業務管理への新たなアプローチ
さまざまな業界の人事部門の責任者が、人事の仕事を合理化し加速させるための新しい強力な方法に目を向けています。それは、チャンネルベースのメッセージプラットフォーム。あらゆる重要な点で第 1 世代のイントラネットやコラボレーションツールとは異なったソリューションです。
- ユーザー主導型 : ユーザーによるユーザーのための管理
- 柔軟かつ有機的 : 各チームの希望に合わせたプロジェクトごとの取り組み方法に対応
- オープン : 共有がデフォルトに(同時に強固なプライバシーとセキュリティ保護を確保)
- チャンネルベース : プロジェクト、チーム、トピック別のチャンネルにロジカルに分類
- 検索可能 : 全社のナレッジが利用可能・検索可能に
- ツールを連携 : 人事・生産性向上アプリすべてを 1 か所に集約
- 導入が簡単 : ユーザーが自発的に、スムーズに活用
人材採用プロセス改善で得られる 5 つのメリット
では、チャンネルベースのメッセージプラットフォームを活用することで、人材採用に決定的な違いが生まれる 5 つの点を実際に見てみましょう。
1.採用決定までの時間を短縮
チャンネルの利用で、採用プロセスの多くの側面をすばやく進められるようになります。
募集職種の要件の詳細を決めていくにあたり、チャンネルを使って採用責任者やその他のスタッフからの意見をリクエスト・収集・記録します。要件に合意するまでの時間が短いほど、求人広告をすばやく掲載でき、条件に合った候補者をスムーズに選考プロセスへ招待できるようになります。
そのあとも、面接の設定や、フィードバックの収集、利害関係者からの意見収集、採用通知の作成にプラットフォームを活用することで、従来のツールよりもはるかに迅速にプロセスが進行します。
こうした改善を組み合わせることで、採用が全体的にスピードアップし、必要な時に必要な人材を確保できるようになります。
採用パイプラインと採用チームのアクティビティに関する通知を選択したチャンネルに直接送信
求人への応募があり次第、応募内容を Slack へ取り込むことが可能に
2.候補者に対するフィードバックとアラインメントを迅速化
候補者の応募書類が届く前に、専用のチャンネルを作成しておけば、書類を確認して共有したり、フィードバックを求めたりといったことが可能になります。
関係者がコメントや提案を共有し、候補者について話し合うことで、ショートリストや面接、そして最終的には採用通知についても、意思決定を迅速に行えます。
また、スレッドや絵文字を使えば、さまざまな候補者に対する各自の意見をひと目で把握することもできます。
3.よりよい人材の確保
質の高い候補者を獲得するためには、従業員からの紹介が大変有効です。紹介による候補者が採用に至る確率は相対的に最も高く、入社までの期間も短く、仕事に対する満足度も高くなります。社内からの応募を奨励するためにも、社内昇進、内部からの推薦の募集、インセンティブの公表などを行うチャンネルを作成して活用しましょう。
多くの大企業で見られるように、外部の業者や人材紹介会社を利用する場合には、チャンネルに招待すれば、社内採用担当者や人材調達部門のスタッフと同じチャンネルですばやくコミュニケーションが取れるようになります。
4.フィードバックのやり取りを改善
採用責任者から候補者に対する意見を集めたり、採用プロセスに対する感想を候補者に求めたりなど、チャンネルを使えば複数のソースからフィードバックを収集するのも簡単です。テストや面接での成績や評価を候補者に知らせるうえでも役立ちます。
候補者もまた利害関係者の 1 人であり、面接プロセスに対する印象は大切です。求職者の 99% が、面接に対するフィードバックが提供されるべきだと考えているにもかかわらず、実際にそうしたフィードバックを提供されたことが一度もないと回答した比率は全体の 74% に上ります。また、40% が面接時に無関係な質問を受けたとしており、雇用側である企業での準備や情報共有の不足が伺えます。
こうした問題の発生を防ぐため、ハブを使って、従うべき面接プロセスを面接の開始前にしっかりと定めましょう。面接プロセスが標準化されていない企業では、採用に失敗する確率がそうでない企業に比べて 5 倍も高いという調査結果が出ていることからもわかるように、その効果は絶大です。
5.レビューミーティングの削減
チャンネルの利用を始めると、採用プロセスで必要となる社内レビューミーティングの数が大幅に減ります。社内での時短が実現し、プロセス全体のスピードアップにもつながります。面接の準備を進めていくにあたり、面接の枠組みやガイドライン、採用スコアカードを共有したり、面接や評価に関与する関係者間で必要となる調整を行ったりするうえでも専用チャンネルが役立ちます。
それとは別に、面接官が質問の重複を防ぐために面接の詳細やテーマを調整し、面接後のフィードバックを管理できるチャンネルも作成しておきます。こうすることで、明確な監査証跡ができあがり、あとで候補者について検討する際にもスムーズに事が運ぶようになります。
採用が完了したあとは、関連チャンネルすべてをアーカイブしておけば、ワークスペースをすっきりした状態に保てます。前の段階に戻る必要が出てきた場合や確認が必要になった場合にも、チャンネルとリソースはすべて検索が可能です。また、競合他社のオファーに関するデータを追跡し、今後の意思決定に活用することもできます。チャンネルベースのメッセージプラットフォームを新入社員の研修プロセスに活用するための Tip については、こちらのガイドをご覧ください。
人事採用チームに最適なコラボレーションハブ
スマートなコラボレーションプロセスとテクノロジーは、人材採用チームを人、ナレッジ、ソフトウェアにつなげ、最高の人材を獲得するためのサポートを提供してくれます。採用プロセスのあらゆる段階で採用担当者と関係者をサポートする理想的なコラボレーションハブとして、Slack のプラットフォームがお役に立てるはずです!
「当社採用チームでは、よりシームレスで効果的な面接プロセスを実現するために Slack を活用しています。候補者面接の過程を最適化でき、社内のプロセスがさらにスムーズに進むようになりました」