Dreamforce 2025 で発表される Slack の最新のイノベーションを紹介するブログ記事のヒーロー画像

AI 時代に Slack は「エージェンティック OS」として働き方を変革

Slack は、人、データ、アプリ、エージェント、AI、ワークフローが集結する場所。AI 時代のスピードと生産性のために必要なコンテキストが得られる、唯一のプラットフォームです。

Slack チーム一同作成2025年10月20日

今、会社の仕事はこれまで以上に断片化しています。チームは分断した複数のアプリから情報を探し出し、チャットと CRM レコードの間を何度も行き来しています。情報を一つひとつつなぎ合わせなければ、仕事が進まなくなっているのです。働き方の未来は、このようなタブやフォームに翻弄されるやり方ではなく、人と AI エージェントが会話の流れの中で協働する仕組みのなかにあります。

こうした背景から、私たちは今回の Dreamforce で「エージェンティック OS」としての Slack を発表します。社内全体で用いるすべてのツールや情報を Slack 1 か所に集約することで、AI 時代のスピーディーな仕事が可能になります。 Slack が、人、AI、エージェントが会話やデータをフル活用して 1 か所でシームレスに連携する会話型のワークスペースとなることで、 チームは協力して仕事をより迅速に進められるようになり、働き方が根本から変わります。

人々の働き方の変革は、すでに新たなフェーズに突入しています。AI ツールにより、働く人の生産性が急上昇し、ビジネスの成長を加速させる可能性が高まっています。BCG の調査では、従業員の生産性が 30% 向上すると、企業の売上高が 50% 増加するという結果が出ています。また、IDC の予測では、AI のソリューションやサービスが世界に与える影響は 2030 年までに累計で 22 兆ドルを超えるとされています。こうした要素すべてが相まって、現代における最大の経済成長のチャンスが訪れようとしています。

このビジョンを現実のものにするために、Slack は以下のことに取り組んでいます。

  • Salesforce の 営業向け・IT サービス向け・人事サービス向け・Tableau 向けの Agentforce を Slack に直接組み込む新しい仕組みにより、CRM と会話を結びつける
  • 一人ひとりに合わせて機能するよう全面的に再構築された「Slackbot」と、ナレッジを即座に提供してくれる Agentforce の新しいエージェント「チャンネルエキスパート」により、背景や経緯を反映し、あらゆる従業員のニーズに対応する AI 機能を提供する
  • Real-Time Search(RTS)APIモデルコンテキストプロトコル(MCP)のサーバー機能で Slack のプラットフォームを拡張し、OpenAI、Anthropic、Google、Perplexity、Writer、Dropbox、Notion、Cognition、Vercel、Cursor などの開発者が Slack 内で機能するインテリジェントなエージェントを構築できるようにすることで、社内の技術スタックと、コンテキストを理解したエージェントとの連携を実現する

人とエージェントが協力し合い、これまでにない生産性と成長を導く未来に向けて、Slack と Salesforce はともに AI 時代の働き方を革新しています。

「今、あらゆる企業が、AI エージェントをどこに組み込み、どのようにコンテキストを理解させ、どうやって効果的に機能させるかを模索しています。その答えになるのが Slack です。Slack が Salesforce の会話型インターフェイスとなることで、すべての従業員が AI とエージェントのための一元化された信頼性の高いプラットフォームを手にして、働き方を革新できます」

SlackCEODenise Dresser

Slack で Salesforce の利用方法を刷新

Slack が人、データ、アプリ、エージェント、AI、ワークフローが集結する場所だとすると、Salesforce はチームのカスタマーサクセスを実現するエンジンのような存在です。Slack が、CRM の力を仕事の流れに直接組み込むための会話型インターフェイスとなることで、チームは Salesforce の使い方を革新して、組織としての成長や生産性向上を大規模に推進できます。つまり、働く人はタブやフォーム、ダッシュボードではなく、会話を通じて、インタラクティブに Salesforce を利用できるようになるのです。

私たちは Tableau NextSalesforce チャンネルといった Salesforce プラットフォームの一部である機能をすでに Slack に導入しています。そして本日、それに続いて Slack にネイティブに組み込まれる新世代の Salesforce エクスペリエンスを発表します。Agentforce を基盤とし、会話のコンテキストと結びついたこの仕組みにより、あらゆるチームが仕事をスピードアップし、よりスマートな意思決定をして、顧客により良いサービスを提供できるようになるでしょう。

  • Agentforce Sales in Slack : 営業チームがスムーズかつスピーディーに連携できれば、それに伴って成果も上がります。まさにそれを実現するのが Agentforce Sales です。新たな Salesforce エクスペリエンスとして生まれた Agentforce Sales は、顧客レコード、通知、AI エージェントを、チームの会話と併せて Slack のサイドバーに表示。営業担当者やマネージャー、営業エージェントは、1 か所で顧客データをもとに戦略を練り、行動を起こせます。Agentforce Sales は、インサイトの提供や次のステップの提案はもちろん、レコードの更新も行ってくれます。必要なのは、シンプルな質問を投げかけることだけ。フォームに入力したりツールを切り替えたりする必要なく、会話形式のやり取りだけでパイプラインを管理できます。これにより、手間のかかる業務に煩わされることなく、商談をすばやく成立させ、CRM を常に最新状態に保てます。
  • Agentforce IT Service in Slack : IT サポートを依頼するチケットを送信したのに、なしのつぶて……。Agentforce IT Service なら、日々の仕事をしている Slack 内でサポートに対応してもらえます。パスワードのリセットなど、従業員からのよくあるリクエストについては、AI エージェントがその場で問題を解決。問題がより複雑な場合は、インシデント用のチャンネルが自動作成され、適切な担当者と関連する背景情報が集められます。過去のインシデントを学習したエージェントが最適な解決策を提案してくれるため、IT チームはすばやい対処が可能に。従業員はアプリを切り替える手間なく、迅速にスマートなサポートを受けられます。
  • Agentforce HR Service in Slack : 人事にかかわる質問について、Slack を離れることなくすばやく回答を入手できます。入社時のオンボーディングから福利厚生まで、AI エージェントがよくあるリクエストに対応。会社のポリシーについての質問や、休暇の申請、オンボーディング時のタスクの確認などが、すべて Slack 内で可能です。人間の対応が求められる場合は、エージェントが背景情報とともに人事チームに引き継ぐため、適切な担当者からのサポートをスムーズに受けられます。
  • Agentforce Tableau in Slack : リアルタイムで更新されるインタラクティブなダッシュボードとエージェント分析により、すでに仕事をしている場所から有益な情報を直接入手できます。
image showing the UX of Slack's Channel Expert assistant

チャンネルエキスパートが、Slack に蓄積された過去の社内情報をもとに、質問に即座に回答します。

仕事に必要な情報をやみくもに探し回っていませんか? そこで役立つのが、Agentforce のチャンネルエキスパートです。チャンネル内でいつでもアクセスできるこのエージェントが、よくある質問への回答や関連情報を提供してくれます。業務のプロセスやポリシー、社内のワークフローなどについて質問すると、チャンネルエキスパートが社内情報に基づいた回答をすばやく提示。人間の同僚からの返信を待ったり、複数のドキュメントを探し回ったりすることなく、信頼性の高い情報が、必要なタイミングで手に入ります。人間のエキスパートは、同じような質問に何度も対応することから解放され、空いた時間をより戦略的な業務に使えます。Slack 内で会話をすることは、単に共同作業に便利なだけでなく、組織の長期的なインテリジェンスも高めてくれるのです。

あらゆるコンテキストが集まる場所であること、それが Slack の最大の強みです。チームの会話と Agentforce のエクスペリエンスが結びつくことで、エージェントはチームには誰がいて、何に取り組んでいて、何が最も重要なのかを把握できます。従来の静的なワークフローが動的な会話型のエクスペリエンスに変わることで、人間とエージェントが必要な文脈を把握した上ですばやく連携できるようになります。Slack が Salesforce の玄関口となることで、あらゆる会話が、商談をすばやく成立させ、よりスマートなサポートを行い、新たなアイデアを行動に移す場所になります。

一人ひとりの生産性をさらに引き出す

優れたアイデアがあるだけでは十分ではありません。成長を導くには、それをもとにチームでいかにすばやくアクションを起こせるかが重要です。迅速に動くためのベストな方法は、業務をシンプルにすること。それにより、誰もが重要な仕事に集中できるようになります。そこで私たちは、誰もが AI の力を効果的に利用できるよう、Slack の会話データから得られる背景情報を活用した、より便利でパーソナライズされた行動志向の AI ツールを実現。チームが情報を即座に入手してスムーズに行動できるようになれば、個人の仕事の質が上がるだけでなく、ビジネス全体の成長も加速します。

image showing the enterpise search function in Slack

Slack のエンタープライズ検索なら、複数アプリにまたがる情報を 1 か所で検索して回答を得られます。

今年リリースされたエンタープライズ検索により、チームは複数のアプリを切り替えることなく、必要な情報を Slack 内から見つけられるようになりました。近日リリース予定の、エンタープライズ検索用の新しいカスタム API によって、この機能がさらに強化され、社内システムやオンプレミスのソフトウェアを含む社内のあらゆるデータを安全に検索できるようになります。Gmail、Outlook、Dropbox、Notion など日常的に使われるツール向けのすぐに使えるコネクタも新たに追加される予定です。

ユーザーの皆さまがより集中して仕事を進められるよう、私たちは Slackbot を刷新しました。新しい Slackbot はパーソナル AI コンパニオンとして、Google ドライブ、Salesforce、OneDrive といったお使いのツールと連携し、あらゆる会話やファイルから明確なインサイトを提供します。たとえば、プロジェクトの計画をする際には、Slackbot が canvas やミーティング議事録から案を作成。ユーザーは一から作業する必要はありません。レポートの分析、プレゼンテーションからの実施項目の抽出、情報共有のための canvas 作成も、すべておまかせ。その日の優先事項の把握や、うろ覚えの情報の発見も助けてくれるので、仕事がスムーズに。さらに、ミーティングの準備からプロジェクトの進捗管理、会話の中で依頼された複雑なタスクの整理まで、さまざまな業務でアシスタントとして活躍してくれます。成長と進化を続ける Slackbot は、ユーザーに代わってのアクションの実行や、リクエストに応じたエージェントの構築も可能になる予定です。どれも難しいコーディングは必要ありません。

Slackbot と Agentforce を会話の流れの中に組み込むことで、働く人は 2 つのメリットを享受できます。つまり、個人の仕事を整理して生産性を高めてくれる「パーソナル AI アシスタント」と、チーム全体のタスクやナレッジに対処してくれる「デジタルチームメイト」の両方からサポートを得られるのです。このように人とエージェントが連携することで、 AI 時代のスピーディーな仕事が可能になります。

全社を 1 つの「エージェンティック OS」で一元化

私たちの働き方は変化のさなかにあります。業務で使うアプリや AI ツールの数が増え続けるなか、複数のシステムを何度も切り替えるうちに、仕事の流れや背景を見失ってしまうことはないでしょうか。AI の真価はツールごとに閉じたままでは発揮されません。カギを握るのは、それらをいかに連携させるかです。アプリやエージェント、データを結びつけることで、チームはより迅速に業務を進め、お互いのアイデアを活かし、仕事から直にインパクトを生み出せるようになります。

チームがすでにコラボレーションに利用している Slack は、あらゆる AI ツールを集約するのにこれ以上ない場所です。Slack と連携した AI アプリやエージェントは、会話のコンテキストを学習することで、あなたが仕事をしているその場所でスマートで関連性の高い回答を生成し、アクションを実行してくれます。コンテキストを十分理解することで、エージェントはただ用語の定義を伝えるだけではなく、チームの優先事項やプロジェクトの進捗、個々の働き方の好みまでも把握した対応ができるようになり、チームは AI をより効果的に活用して、生産性を高められます。

これを実現するため、私たちは最近の Slack プラットフォームのアップデートにより、開発者やパートナーの皆さまがより手軽に AI アプリやエージェントを Slack 上で直接開発できるようにし、ユーザーがあらゆるツールを安全に一元化できる環境を整えました。

最新の機能は以下のとおりです。

  • Real-Time Search(RTS)API : 会話データにすばやく安全にアクセスすることで、エージェントにコンテキストを提供し、応答の精度と関連性を高められます。
  • Slack モデルコンテキストプロトコル(MCP)サーバー : LLM、AI アプリ、エージェントが Slack ユーザーのために情報を検索しタスクを実行する方法を簡素化し、開発を容易にします。
  • AI 開発者向けツールキット : 事前構築済みの Block Kit Table、ワークオブジェクト、AI に関するベストプラクティスなど、Slack 上で AI アプリやエージェントを構築するのに役立つツールを提供します。

さまざまな AI アプリやエージェントが実際に構築されていることからも、このプラットフォームの価値がわかります。すでに OpenAI、Anthropic、Google、Perplexity、Writer、Dropbox、Notion、Cognition、Vercel、Cursor などが、Slack 内でネイティブに機能し、仕事の流れの中でインサイトを直接提供するインテリジェントなエージェントを開発しています。以下にその例の一部を紹介します

  • OpenAI は、新しい Real-Time Search API を使って ChatGPT を Slack に直接組み込んでいます。Slack でのリアルタイムのコラボレーションと ChatGPT の力を組み合わせることで、チームは会話に関連したインサイトの入手や、投稿や返信の下書き、より迅速なアクションの実行が可能になります。
  • OpenAI が提供する Slack 向けの Codex アプリでは、メンバーは Slack でのチームの会話から直接作業ができます。チームのチャンネルやスレッドで @Codex をタグづけするだけで、アプリが会話から関連するコンテキストを自動で収集し、適切な環境を選択して、Codex クラウド内の完了済みタスクへのリンクとともに回答を提供します。ユーザーは変更内容の統合や作業の継続ができるほか、IDE 拡張機能でローカル環境にタスクを取り込んで作業を行うことも可能です。
  • Anthropic は、Claude を Slack に統合し、DM や AI アシスタントパネル、メンションを通じてチームのコラボレーションを支援しています。ユーザーはウェブ検索、データソース接続、ドキュメント分析を活用でき、複数の Slack ワークスペースのチャンネルやメッセージ、ファイルから情報を検索して、より高度なインサイトが得られます。
  • Google Agentspace は、AI エージェントの大規模な構築、管理、導入を安全に一元化できるプラットフォームです。現在は Gemini Enterprise の一部になっている Agentspace は、複数の生産性ツールからデータやコンテキストを収集し、組織のナレッジをインサイトやアクションに変換します。Slack RTS API を用いた Agentspace のインテグレーションにより、シームレスな情報の流れが実現し、ユーザーは Slack 上で Agentspace のエージェントを利用するか、Slack のライブデータが提供された Agentspace を利用することで、より深いインサイトを得られます。
  • Perplexity Enterprise は、透明性の高い会話型の情報発見エクスペリエンスを通じて、これまでにない検索機能を提供。MCP サーバー経由で Slack と接続することで、クエリをチームの会話と結びつけ、業務との関連性が高い正確な回答を導き出します。
  • Dropbox Dash は RTS API を用いて、Slack と Dropbox Dash の両方から抽出したインサイトを即座に提供。ユーザーはすべての権限設定とセキュリティを維持したまま、コンテンツにすばやくアクセスできます。
  • Notion AI の Slack アプリにより、ユーザーはスレッドや会話、業務の最新情報について質問し、回答を得ることができます。このアプリは RTS API を用いてパブリック / プライベートチャンネルや DM(適切な権限がある場合)を横断してコンテンツを検索し、Notion でのタスクに Slack で進行中の会話を反映させます。

「仕事を行う場所である Slack に ChatGPT をさらに深く組み込むことで、同僚と会話するような自然な方法で最先端の AI を利用してもらえます。Slack 向けの ChatGPT アプリを会話やファイル、ワークフローに導入すれば、情報やインサイトがいつでも手に入り、チームでのコラボレーションがよりスムーズになります」

OpenAIProduct LeadHemal Shah 氏

あらゆるエージェントを Slack に集約することで、ワークフローが簡素化されるだけでなく、AI の真の可能性を引き出し、生産性と効率の向上を導けます。

Slack で新しい働き方を発見

成功を収めている革新的な企業や、業界を代表する企業の多くが、さまざまな業務分野で Slack を利用しています。従業員が業務時間の大半を過ごす Slack には、会話、アプリ、ワークフローが自然な形で集約されます。そこから得られるインサイトを活用することで、日々の意思決定がより有意義なものになるのです。

Slack が形作る未来の働き方について、もっと詳しく知ってみたいと思いませんか?10 月 14 日に Salesforce+ にて、Dreamforce 2025 の基調講演のライブ配信を視聴いただけます。Slack は仕事のための「エージェンティック OS」としてどのように未来を変革するのか、ぜひご自身でお確かめください。

上記の内容は情報提供のみを目的としたものであり、拘束力のある文書ではありません。購入の決定に際して本内容に依拠しないでください。すべてのプロダクトや機能の開発、リリース、タイミングは Slack の裁量により変更される可能性があります。

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