テクノロジーの世界では昔から、最高のプログラマーは怠け者だ、と言われています。実際のところ、これは褒め言葉なのです。優れた開発者は反復プロセスを自動化し、自分のエネルギーをもっと難しい問題の解決に集中させます。
ワークフロービルダーは、定型的な機能を Slack の中で自動化させるツールです(すべての有料プランで使用可能)。私たちは、Slack や Slack の得意先企業で働くエンジニアリングチームと話し合い、スタンドアップ・ミーティングの自動化からデプロイアラートの高速化まで、ソフトウェア開発者がどのようにワークフロービルダーを使用しているかを聞いてきました。ここにご紹介する 8 種類のワークフローテンプレートを活用すれば、エンジニアリングにおける業務量を減らすことが可能です。
1.毎日のスタンドアップ・ミーティングや毎週の振り返りを実施する

最新の状況を報告するためのミーティングはプロジェクトマネジメントに役立ちますが、個々人にとっては仕事を中断させるものでもあります。チームの作業を中断させてスタンドアップ・ミーティングに招集する代わりに、全員に最新の状況を Slack に投稿してもらうことができます。もしくは、週の終わりの金曜日にその週のまとめを実施してもいいかもしれません。どちらも、ワークフロービルダーで簡単に設定できます。
毎日または毎週のリマインダーを作成してチームのチャンネルに送り、全員に対してメッセージのスレッド形式で返答するよう求めることも、鍵となる質問とレーティングのクイックフォームを作成してチームからの回答で状況を把握することもできます。
ぜひステータス通知テンプレートをお試しください。
2.気兼ねなくフィードバックを送れるフォームを作成する

すばらしいアイデアは開発者からだけ生まれるのではありません。会社のどこからでも生まれる可能性があります。そして、そのようなアイデアをできるだけ拾い上げることが重要です。
ワークフロービルダーを使ってフォームを作成し、チームのメンバーが自然にアイデアやバグの可能性について話し合えるようなチャンネルに設定できます。フォームは 1、2 の質問だけのシンプルなものにしておきます。得られた情報から、最善のアイデアを自動的に形にしたり、流れを止めてしまうような問題を Jira のチケットや Asana のタスクに変換したりできます。
このテンプレートを使って、機能のアイデア、バグレポート、感謝の表明などを集められます。
3.ビルドアラートを自動化する

定期アップデート専用のチャンネルがあるなら、ワークフロービルダーを使って自動メッセージをトリガーできます。Slack では、コードのデプロイが完了し、エラーがなくなったと考える段階で、ただボタンをクリックするだけで、#deploys
を監視している開発者たちが自動投稿を開始します。コードをコミットする人は全員それを見ることができるので、自分の作業がユーザーに公開されたことがすぐにわかります。
このテンプレートを使えば、フォーム入力なしに、事前にフォーマットしておいたメッセージを使って投稿を作成できます。
4.チームからの投票を集める(ハッカソンなど)

ユーザー企業の 1 つは、ワークフロービルダーを非常に賢く利用しています。社内ハッカソンを組織し、Slack を使って投票を集め、優勝者を決めるのです。
投票プロセスはハッカソンの組織者が投稿手順を開発者チャンネルに投稿することから始まります。メンバーには投票ワークフローで使う絵文字を知らせます。メンバーがその絵文字を使ってリアクションすると、自動的に Slack DM 経由で投票フォームが届きます。結果はすぐに CSV ファイルとしてダウンロードでき、すばやく投票結果を把握できます。
投票のニーズがあれば、このフィードバックテンプレートを活用してください。
5.新たなバグレポートを作成し追跡する

顧客や同僚が発見するのは斬新な機能のアイデアだけとは限りません。時には新たなバグが見つかることもあります。そして、カスタマーサポート担当者やサクセスマネージャーのように、Jira へのアクセス権や専門知識を持たないメンバーにとって、Slack こそが、エンジニアにバグレポートを届ける最良の手段なのです。
このような溝を埋め、バグを発見してくれた親切なメンバーと開発チームのバグ追跡ツールを連携させるためにも、まずは #ios-bugs
のような専用チャンネルを設定しましょう。設定したら、Integration+ for Jira アプリをインストールして、設定したチャンネル用に標準化されたバグ報告ワークフローを公開します。これで、バグ報告プロセスの自動化ステップとして「Create Jira issue」を追加できるようになります。
こちらのバグ報告用テンプレートをインポートしてください。
6.時と場所を選ばず Datadog ダッシュボードを照会する

Datadog は、インフラストラクチャ、アプリケーションのパフォーマンス、ログなどを監視するために最も広く使用されているツールの 1 つです。Slack のシンプルなワークフローによって、エンジニアが最も信頼する Datadog ダッシュボードを主要なチャンネルで直接表示させて、コラボレーションやトラブルシューティングをスムーズに進めることができます。よくある例として、インシデント担当者は問題の対応中に繰り返し必要となるデータ取得をワークフローを活用して自動化し、チームマネージャーは週次パフォーマンスレポートをスケジュール化して月曜日の朝にチームのチャンネルに投稿しています。
こちらのテンプレートは、皆さまのデータ報告のニーズに合わせてカスタマイズできます。
7.絵文字を使ってタスクを開始する

ワークフローをトリガーするには複数の方法があります。先ほどの例のように、この機能を使って、だれかがある絵文字を使ってメッセージにマークをつけると自動的に機能が立ち上がるようにすることができます。絵文字が「要求」リクエストに使われる場合、だれが絵文字をクリックしたかが記載されたメッセージスレッドを自動的に作成した後、要求の提出者にフォームを送って、そのリクエストへの対応を開始できます。
このトリガーを一本にまとめられるというのは、チームで使うかなり込み入ったアプリを、ワークフロービルダーを使ってわずか数分で構築できることを意味しています。
この出張リクエストワークフローをお試しください。
8.Slack インテグレーションのないアプリに Webhook を使う

業務管理にクラウドサービスを利用しているいくつかのソフトウェアチームから、彼らの選んだベンダーが Slack に最新情報を送る簡単な方法がまだないということを耳にしました。でも、そのようなサービスにも多くの場合 Webhook があります。Webhook があれば、サーバー、システム、ホストからの着信メッセージをワークフローで管理できます。これにより、サービスがダウンした時にアラートが届くようにしたり、別のシステムでステータスの変更があった時にアップデートしたりできます。
ワークフロービルダーを使うことで、開発者の自由になる時間が増え、価値の高い作業に集中できます。
Slack の有料プランを利用しているソフトウェア開発者は、ワークフロービルダーを使って自分の仕事を自動化できます。特に、時間のかかるわずらわしい反復タスクを自動化できれば、その時間を自分の顧客のために価値ある新機能を構築するために使えるかもしれないのです。ちょっと変えるだけで自分のチームのニーズにぴったりはまるアイデアがないか、ワークフロービルダーライブラリにあるサンプルをチェックしてみてください。