Slack の絵文字アンケートを表す画像
コラボレーション

職場での絵文字事情をグローバルに大調査!使い方の傾向や国による違いとは

Slack では絵文字の活用状況を把握するため、世界各地のハイブリッドワーカー 9,400 人にアンケートを実施しました。

Slack チーム一同作成2022年7月13日イラスト: Giacomo Bagnara

「これは上司には使わない」という絵文字はありますか?異なる文化的背景を持つ同僚が 💸 の絵文字を違った風に解釈していた経験はないでしょうか?仕事相手に対して絵文字を使うのは信頼関係ができてからですか?

絵文字はコミュニケーションの可能性を大きく広げてきました。現在、ユニコード規格には 3,633 個もの絵文字があります。しかし絵文字が原因でミスコミュニケーションが起こるケースも少なくありません。そこで今回世界絵文字デーを祝して、各地の絵文字コミュニケーションを大調査。Slack のユーザー企業である Duolingo と共同で北米、アジア、ヨーロッパのハイブリッドワーカー 9,400 人を対象にアンケートを取りました。Duolingo は言語学習、Slack はビジネスコミュニケーションの分野で、いずれも言葉を重視しているブランドとして知られています。だからこそ、私たちは世界絵文字デーを大切に考えており、ともにお祝いしたいと考えました。

絵文字のないメッセージは「もの足りない」

調査結果から明らかになったのは、絵文字は単に「あったらいいもの」以上の存在だということです。興味深いことに、インド、中国、アメリカでは、絵文字の少ないメッセージを「もの足りない」と感じる傾向が特に高く、世界平均の 58% に対して、それぞれ 85%、74%、71% でした。この数字は、デジタルネイティブ世代の年齢が上がるにつれてさらに伸びるでしょう。

また回答者の 67% が、使っている絵文字について理解している相手とは、会話のなかで親近感や絆が強まると感じていることもわかりました。
Slack では、絵文字は共感を伝えるうえで大きな役割を果たすと考えています。例えば、同僚のお子さんが病気になったり、何か深刻なニュースが入ったりした場合は、相手への思いやりを伝えるために次のような絵文字がよく使われます。

  • 💔

少し変わった使い方をされてきた絵文字もあります。その 1 つが 🦝 です。これは、ある投稿に対して別のチャンネルが適切だと優しく知らせるのに使われており、「間違っている」とストレートに言うのを避けられます。

「Slack 社内では、みんな絵文字が大好きです」と話すのは、製品マネジメント担当シニアディレクターの Olivia Grace です。「絵文字なら、言葉では表せないさまざまな感情を効率よく伝えられます。Digital HQ(会社を動かすデジタル中枢)をベースにしたハイブリッドな働き方を続けるなか、絵文字はお互いを認め合ったり、意図を正しく伝えたりするのに役立つだけでなく、仕事にちょっとした個性や遊び心などを加えることもできるのです」。

カスタム絵文字も企業文化の向上に一役買っています。Duolingo では、世界各地で多様な従業員が絵文字を愛用しており、これまで 1,000 を超えるカスタム絵文字が作られてきました。こうした絵文字によって遊び心のある企業文化がさらに強化され、共通の話題のチャンネルや社内サークルを超えたつながりも生まれています。その 1 つが「ダンスパーティー」というショートカットです。これは Duolingo のダンス系絵文字が集まってパーティーをしている画像の自動返信を生成するもので、お祝いの場面で活用されています。

絵文字は職場で広く使われる一方、意味が曖昧なものも

絵文字のないメッセージは何かもの足りなさを感じることがある一方で、特定の絵文字に対して全員が同じように解釈しているとは限りません。調査では、約 58% の人が特定の絵文字に複数の意味があるのを知らなかったと答えています。

その要因の 1 つが世代の違いです。グローバルで見ると、若い世代ほど自分が送った絵文字が相手から誤解された経験があると答えています(Z 世代の 31%、ミレニアル世代の 24%)。また調査では、回答者は同年代か年下の相手に絵文字を送る傾向が見られました。その一方、回答者の 28% は絵文字を使う際に年齢を気にしていません。

さらに、特に解釈が分かれるのは次の絵文字だと判明しました。

  • 💸この絵文字は「お金が出ていく」という意味でしょうか?それとも「お金が入ってくる」のでしょうか?決着はまだついていません。というのも「お金が出ていく」と考える人は 28% いる一方で、「お金が入ってくる」と考える人は 31% いるからです。 この数字は国によっても異なります。日本では 59% の人が「お金が出ていく」と解釈し、「お金が入ってくる」を意味すると答えた人はわずか 7% でした。
  • 🍑国によっては誘惑の意味を持つと見なされてきたこの絵文字ですが、韓国では 71% の回答者が見たままに解釈し、「職場では不適切」だと考える人はわずか 9% でした。同様に、中国の回答者の 56% は 🍆 をその絵のまま野菜を意味するものと考えています。
  • 🙂グローバルでこの絵文字を使う理由のトップは、「幸せを感じている」(38%)と「全般的に前向き」(39%)だと伝えるためですが、その一方で多くの人々が「深い憤りや不信感」を示すためにも使っています(14%)。回答者が「深い憤り」と解釈した割合はアメリカとシンガポールで特に高く(20% と 19%)、カナダ、韓国、日本では特に低い結果となりました(それぞれ 8%、6%、5%)。

1 つはっきりしているのは、同じ絵文字でも人によって解釈が分かれる可能性があり、その意味は私たちが思う以上に繊細で文脈次第だということです。

Duolingo の Learning and Curriculum Manager で、スラブ言語学の博士号を持つ Hope Wilson 氏は、次のように話します。「バーチャルコミュニケーション、特に Slack 上で進められる仕事関連の会話では、さまざまな国や文化の人がリアルタイムでやり取りしているうえ、その内容が大きな影響を持つこともよくあります。そんな状況では微妙なニュアンスを伝えるために絵文字が役立ちますが、国や文化によって使い方や期待する意味は異なります。つまり絵文字コミュニケーションがうまくいかない理由は、言語の場合と同じなのです」。

分散型チームにとって、絵文字 1 つは 12 単語に相当

絵文字を仕事で使う言葉として受け入れると、頻繁に送る返信メッセージが不要になったり過剰なメッセージを減らしたりと、仕事の効率が大きく高まります。

職場で絵文字を使うメリットとして、全体の 58% が少ない言葉で細かいニュアンスを伝えられる点を挙げています。また 54% が職場のコミュニケーションを加速できる点を挙げているのも同じくらい注目です。この数字はアメリカではさらに高く、69% が絵文字でよりニュアンスを伝えられると回答し、67% が絵文字によってコミュニケーションを加速できると考えていることがわかりました。

フランス、オーストラリア、ドイツでは、3 分の 1 以上(それぞれ 37%、36%、33%)の人が、社内コミュニケーションで使われる独自の絵文字「言葉」があると回答しています。注目すべきは、この傾向はヨーロッパよりもアジアで強い点です。実際にその回答者の割合は、インドでは 66%、中国では 60% に上りました。

Slack と Duolingo の社内では、絵文字は日々の業務フローに定着しています。その 1 つが、返信の代わりにさまざまな絵文字リアクション(Slack ではリアク字と呼んでいます)を活用することです。例えばサービスを提供するチームでは、チャンネルに届くリクエストに対して、次のような絵文字リアクションを使っています。

  • 👀 = 「確認中です」
  • = 「完了しました」
  • 🙌 = 「お疲れさまでした」
  • 👍 = 「承認済み」あるいは「了解」
  • 丸(白⚪️、青🔵、赤🔴)はリクエストの緊急度を示す

機能のリクエストやブレストのチャンネルでは、「賛成」や「これに 1 票」という意味で ➕ を使っています。

絵文字はメタデータとしても機能します。コロナ禍が始まった頃、Slack 社内では ❤️ とそれに似た絵文字の使用が一気に増えました。困難な状況のなか、従業員はサポート、愛、連帯など仕事の文脈では適切な言葉にしづらい感情を伝え合っていたのです。

今や絵文字はあらゆる場面に登場し、本当にさまざまな方法で使われています。絵文字全盛期と言ってもよいでしょう。実際、Slack 社内では新メンバーに対してお気に入りの絵文字を聞くのが恒例です。皆さまのお気に入りもぜひ教えてください。@SlackHQ までツイートをお待ちしています。

アンケート方法

このアンケートは、Duolingo および Slack からの委託により、2022 年 6 月 15 日から 27 日にアメリカ、イギリス、カナダ、フランス、日本、中国、シンガポール、インド、ドイツ、韓国、オーストラリアのハイブリッドワーカー 9,400 人を対象に行われました。対象者数は国ごとに均等です。対象者はランダムに選ばれ、ダブルオプトイン方式でアンケートに参加しています。

アンケートを実施したのは、市場調査企業の OnePoll です。OnePoll のチームメンバーは、Market Research Society のメンバーであり、American Association for Public Opinion Research と European Society for Opinion and Marketing Research の法人会員資格を持っています。

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うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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