毎日、同じチームのメンバーや同僚とのミーティング、メッセージのやり取り、プロジェクトでのコラボレーションなどにどれほどの時間がそそがれているか想像してみてください。相当な時間ではないでしょうか。横方向のコミュニケーションをうまく取り入れることは、ビジネス成功の鍵となります。しかし、横方向のコミュニケーションとはいったい何でしょうか?そして職場でうまく進めるにはどうすればよいのでしょうか?
横方向のコミュニケーションとは?
横方向のコミュニケーションはラテラルコミュニケーションとも呼ばれます。組織内の同僚や同じ部門、同じチームの間で図る職場コミュニケーションを指します。
横方向のコミュニケーションのメリットとデメリット
職場のコミュニケーションには、どのような種類のものにもメリットとデメリットがあります。横方向のコミュニケーションがうまく機能していれば、同じ職位の同僚間でのチームワーク、可視性、責任感が向上します。横方向のコミュニケーションが適切に行われることで、一体感が生まれ、全員が同じ目標に向かって一緒に取り組むという意識が形成されます。同僚や上司との間に対立が起こることもありません。
しかし、横方向のコミュニケーションが正しく機能していなければ、予想外のトラブルやボトルネックが生じることもあります。従業員が使用すべきプラットフォームが多すぎたり、非効率的なコミュニケーションプロセスのせいで対応が遅れたりすると、メリットよりもデメリットの方が大きくなることもあります。メール対応だけを例にとっても、その対応時間は従業員の 1 週間の平均労働時間の約 28% を占めています。
問題は、横方向のコミュニケーションが多すぎる、または効率が悪い場合が多く、仕事が前進どころか後退する可能性があることです。仮に、全プロジェクトの状況を確認するためにマーケティング部門で毎週 3 時間のミーティングを開いているとします。この場合、プロジェクト管理ソフトウェアと Slack などのインスタントメッセージツールを導入すれば、部門内の全員がその週に各自が行うタスクを確認でき、いつでも連絡を取り合うことができます。そうなっていれば、重要なポイントと課題に対処するだけで済むため、3 時間かかっていたミーティングが 30 分に短縮されます。
ここからは横方向のコミュニケーションのヒントをいくつか紹介します。従業員間のやり取りやコラボレーションの方法を変革するのにきっと役立ちます。
横方向のコミュニケーションの改善方法
効果的な横方向のコミュニケーションは、ビジネスを成功に導く重要な要素となります。企業によって違いがあるとは言え、コミュニケーション改善の手段としてどの組織でもすぐに採用できる戦略がいくつかあります。
不必要なメールのやり取りを廃止し、インスタントメッセージプラットフォームに移行する
メールの場合、返信を待ってもらえる許容時間は 24 時間から 72 時間というところでしょう。一方、メッセージプラットフォームはリアルタイムの会話に特化しています。回答を急ぐ場合や資料がすぐに必要な場合などにそうしたコラボレーションプラットフォームを使えば、やり取りを減らして対応時間を短縮できます。
インスタントメッセージならもっと手軽です。お決まりの挨拶や堅苦しい結びの言葉を気にしなくてよいため、貴重な時間とエネルギーの節約にもなります。
もちろん、もっとフォーマルな会話が必要な場合もあります。Slack のようなメッセージアプリは、日頃の即時コミュニケーションにも非同期型のコミュニケーションにも適しています。タブの切り替えや複雑な検索が不要で、相手がメッセージを見たかどうか気にする必要もありません。
コミュニケーションを管理する
メール、チャット、通話の着信音が常に鳴り響いていては、重要な仕事に集中できません。効率的なコミュニケーションとは、24 時間年中無休で対応することではありません。コミュニケーションを管理し、チームでコラボレーションを進めながら自分の仕事も完了させるプロセスを持つことが重要です。
ここでは、Slack を活用したコミュニケーション(非同期型のコミュニケーションとも呼ばれます)で自分の時間と生産性を両立させるためのヒントを紹介します。以下のようにすることで、送信・受信メッセージに優先順位をつけて効率的に管理できます。
- 通知スケジュールを設定し、特定の時刻にのみ通知を受け取るようにする
- 集中したい時は「おやすみモード」にする
- 気が散るチャンネルや無関係なチャンネルをミュートする
- チャンネルとメッセージにスターを付けて、優先度や期限に応じて会話を整理する
Slack チャンネルを活用する
Slack チャンネルでは、特定のトピックやプロジェクトの関係者をまとめて、チームや部門内で仕事を見える化できます。関係者全員がタスクの詳細情報や必要な依存関係の概要を確認でき、不足がある場合や期限が近い場合に通知を受けられるため、各自の役割と責任が明確になり、可視性が高まります。それにより、仕事の効率が高まり、ミスが少なくなります。
全員が同じ情報にアクセスできるので、チャンネル内の全員が共通の意識をもって働けます。さらに、会話履歴が自動的に保存されるため、新しく参加したメンバーもこれまでの経緯を簡単に把握できます。
チャンネルを使うことで、プロジェクト、トピック、タスクに関する会話に留まらず、チーム間や部門間の信頼関係を築くこともできます。特に人気のある Slack チャンネルは #music
、#podcasts
、#industrynews
など、気軽に交流できるものです。
職場での横方向のコミュニケーションは、必ずしも仕事の話である必要はありません。エンゲージメントが高く、自分がダイナミックなチームの一員だと感じている従業員は、より生産的かつ効率的で、チームや組織の目標に向かって行動できるのです。