このたび Salesforce は Agentforce 2.0 を発表しました。Agentforce の最新バージョンである Agentforce 2.0 は、従業員向けのエージェントを Slack に直接組み込んでチームと協働させることを初めて可能にした、企業向けデジタル労働力プラットフォームです。複数ステップにわたるアクションと高度な推論を Slack での仕事の流れに組み込める Agentforce 2.0 は、次世代の人工知能の先駆けとなるでしょう。
Slack に Agentforce を導入することで、以下のことが可能になります。
- チャンネルや DM で Agentforce とコラボレーション : Agentforce 2.0 によって、チームは Slack でのあらゆる会話の中で Agentforce を活用して仕事ができます。Slack のユーザーは、Agentforce ハブから、または DM やチャンネルで Agentforce をメンションして、この新しいデジタル労働力を仕事の流れの中で直接利用できます。
- 構築済みの Slack アクションで Agentforce の機能を拡張 : エージェントビルダーに、「canvas を作成する」や「チャンネルにメッセージを投稿する」といった、構築済みの Slack アクションが追加されました。これにより、チームは Agentforce の機能をすばやく強化して、Slack で簡単にチームと連携することができます。
- エンタープライズ検索に会話のコンテキストを活用 : Slack の DM やチャンネル、canvas には、その組織のナレッジが豊富に蓄積されています。Slack のエンタープライズ検索では、Agentforce がそのような会話データを活用。Slack 内で公開および許可された情報にもとづいた、関連性の高い応答やアクションを実現します。
これらの先進的な機能はすべて 1 月に一般リリースを開始する予定です。Slack に Agentforce を導入することで、エージェントを活用した生産性向上をいかに実現できるかについて、以下に詳しくご紹介します。
チャンネルや DM で Agentforce とコラボレーション
必要なツールを、まさにそれが必要なタイミングで使えたら、もっと成果があがるのに……と感じたことはありませんか?Agentforce 2.0 は、そのようなニーズに対応。DM を送ったりチャンネルで直接メンションしたりすることで、すぐに Agentforce を利用できるようになりました。アイデアのブレインストーミングにも、トラブルシューティングにも、プロジェクトの管理にも、この「デジタル労働力」を仕事の流れの中で直接活用できます。プラットフォームを切り替えたり応答を待ったりする必要はもうありません。Agentforce 2.0 は、必要な場所でリアルタイムにあなたをサポートします。
つまり、チームの全員が、人間の同僚といっしょに働くのと同じ感覚で、Agentforce と協力して仕事ができます。すぐにデータを抽出したい時も、反復的なタスクを自動化したい時も、Agentforce をメンションするだけで、簡単に作業を任せることができます。手間のかかるタスクを Agentforce に処理してもらうことで、チームはより戦略的でクリエイティブな仕事に集中できるでしょう。Agentforce が Slack に直接組み込まれること、それは単にツールが増えるだけではなく、チームのコラボレーション力がさらに高まるということです。
Agentforce は、ワークスペース内の Agentforce 用リポジトリである「Agentforce ハブ」から探すこともできます。商談サポート、IT ヘルプ、導入研修、マーケティング戦略など、必要なスキルセットをもとに検索して、自分のタスクに最も適した Agentforce を見つけましょう。選んだエージェントを有効化すれば、すぐに対話を開始できます。同じ場所から、カスタマイズ可能な「Slack エージェントテンプレート」を利用したり、カスタム構築したエージェントを展開したりすることも可能です。
例えば、紛失したデバイスの交換を IT チームに頼みたい場合、別途ワークフローを立ち上げたりフォームに記入したりする代わりに、Agentforce をメンションして依頼するだけで、即座にサポートを受けられる――そんな利用方法が考えられます。Slack 内の Agentforce が、適切な会話のコンテキストにもとづいて推論し、アクションを実行することで、このようなリクエストを始めから終わりまで効果的に管理できます。
Agentforce をチャンネルで活用する例をもう 1 つご紹介します。例えば、ある営業担当者が見込み客と電話で話した後、提案書をすばやく更新したいと思ったとします。そんなときは、その顧客用のチャンネルで Agentforce をメンションして依頼するだけで、見積もりの再計算、競合他社レポートの作成、承認取得に向けた法務部門への契約書の送信など、必要なタスクへのサポートを得て、案件を前に進めることができます。
構築済みの Slack アクションで Agentforce の力をさらに引き出す
Slack には仕事をスピーディーにしてくれる自動化機能が備わっていますが、あらゆる Slack のアクションを管理するにはまだ手間がかかります。ワークフローを自動的にセットアップしてもらえたり、次のステップを提案・実行してもらえたりしたらいいのに……と思ったことはありませんか?Agentforce ならそれが可能です。
このたびエージェントビルダーに Slack アクションが追加され、Agentforce を通じて以下のようなアクションが可能になりました。
- canvas を作成・更新して、チームでアイデアや認識を共有する
- リストを作成・管理して、進捗状況を追跡する
- ワークフローを構築して、仕事を期限通りに完了させる
- チャンネルを作成して、コミュニケーションを効率化する
- 構造化・非構造化データを検索して、質問への回答を得る
- 最新情報を提供するダイレクトメッセージを、自分やチームあてに自動で送信する
Slack のエンタープライズ検索で会話のデータを活用
Slack ならではのメリットはまだあります。Slack で共有されているナレッジベースを活用することで、Agentforce の精度と効果がさらに高まります。あなたが質問をすると、Agentforce が会話データだけでなく、アクセス可能な連携アプリのコンテンツも利用して、Slack のエンタープライズ検索を実行。それにより、最新かつ有益な回答が得られます。
Slack のエンタープライズ検索では、関連情報だけでなく、Agentforce とのさらなる会話を促すフォローアップも提供されます。以下のデモでは、「製品スペシャリスト」のエージェントが、Slack canvas で、カスタマイズされた推奨事項と重要な指標を提供しています。仕事をスピーディーに完了してプロジェクトを円滑に進めるうえで、このようなサポートは大きな力になります。
Slack の検索システムは、エージェント時代を迎えるにあたって、メッセージやファイルの可視性を高め、コンプライアンス基準に適応し、世界中の従業員をつなぐために進化を続けています。詳しくは、こちらをご覧ください。
Agentforce を Slack に統合することで、チームは仕事に活用しているプラットフォーム上で、生成 AI の可能性を最大限に引き出すことができます。
Accenture では、新しいテクノロジーをいち早く取り入れて、クライアントの迅速な対応をサポートしています。当社の Salesforce Business Group と Accenture Song の営業チームは、Agentforce の活用を開始し、コンタクトや成約プラン作成の自動化、エンタープライズ検索によるインサイトの抽出、チーム間での動的な更新情報の共有を実現しています。これにより時間対効果が向上し、意思決定がスピードアップして、クライアントに革新的なソリューションを提供する仕事に注力できるようになっています。
Slack で Agentforce を利用して、エージェントによる生産性向上を手中に
Agentforce in Slack により、背景や経緯を理解したデジタルのチームメイトがあなたの仲間に加わります。タスクの効率化、情報のタイムリーな入手、コラボレーションの強化を支援してくれるエージェントは、少ないリソースでより多くのことを実現するためのカギとなります。Slack に Agentforce を導入することで、業務負荷が軽減して、生産性が高まり、メンバーは本当に重要な仕事にさらに集中できるようになるでしょう。
生産性を向上させる方法を見直してみませんか?1月22日午前10時(太平洋標準時)に開催されるウェビナー「Agentforce in Slackのご紹介 : エージェントによる生産性をすべての従業員に」にご登録ください。また、Salesforce+ではデジタルイベント「Agentforce 2.0: あらゆるチームにデジタル労働力を提供」の録画もご覧いただけます。