組織内のミーティング、顧客との商談・打ち合わせをはじめ、ビジネスの現場では「日程調整」が必要となる場面があります。この日程調整はビジネスの起点であり、その後の進行をスムーズに進めるための大切な取り決めです。
この記事では、日程調整メールの重要性や、書く上でのポイントとシーン別の文例のほか、日程調整メールに代わるツールについて解説します。
日程調整メールとは?
会社内でミーティングを行う場合やクライアントとの商談、リクルーティングにおける面接など、ビジネスの場面では必ずといっていいほど日程調整を行う場面が発生します。
その際に欠かせないのが日程調整メールです。日程調整メールはさまざまなビジネスシーンにおける起点となるものだけに、実はとても大切なメールだといえます。
日程調整メールの重要性
複数の人が集って何らかの会議や打ち合わせを行うには、主催者が参加メンバーそれぞれのスケジュールを踏まえ、最適な日時や所要時間を決めていかなければなりません。
日頃、一緒に仕事をしている社内の仲間同士でもそれぞれスケジュールの都合は異なりますし、外部のクライアントやパートナー会社を交えての会議・打ち合わせなら、なおのことスケジュール調整が重要となります。
ですから、主催者はまず参加予定メンバー一人ひとりに「都合のいい日時」の打診を行い、それをもとに最適な日程と時間を決定していくことが求められます。さらに、会議が終わった後にすぐに業務に復帰しなければならないメンバーもいることから、想定される所要時間なども併記する必要があるでしょう。
こうすることで、参加予定メンバーはより具体的に会議や打ち合わせのイメージを固めることができ、必要な準備なども行いやすくなります。
日程調整メールが必要となるシーン
日程調整メールは、ビジネスにおいて重要なものですが、具体的に、どのような場面で必要とされるのでしょうか。
続いては、日常的なビジネスシーンの中から、特に日程調整メールが重要となるシーンについて解説します。
チームミーティング
部署やチーム単位で業務の進捗や問題点などについて情報交換を行うのが、チームミーティングです。週 1 回や月 1 回など、定期的に実施される場合が多いですが、それ以外にも何らかの通達が必要になったときや、突発的な問題が発生した場合にも実施されます。複数人が一堂に会する必要があるため、各人のスケジュールを調整することを目的とした日程調整メールが必要となるのです。
取締役会・役員会議
経営者や役員が集って会社の方針や経営課題などについて話し合い、意思決定を行うのが役員会議です。このほか、会社法によって 3 ヵ月に 1 回以上実施することが定められている「取締役会」などもあります。いずれも、取締役や執行役員など多忙なキーパーソンが参加するので、日程調整メールが大切になります。
上司との面談
評価面談や 1 on 1 ミーティングなど、上司と部下が 1 対 1 で話し合う機会を定期的に設けている会社も多くあります。上司が自分の部下一人ひとりと面談を行うので、日程調整メールが大切になります。
クライアントとの商談
顧客に対して商談や提案を行う際も日程調整メールが大切です。社内ではなく顧客が相手なので、日程調整メールを通じて、商談や提案を行う場所や開始時間、所要時間などを明確に取り決めていく必要があります。
パートナー会社との打ち合わせ
システム開発などでアーキテクト面を外部の SIer にアウトソースするような場合は、定期的に進捗確認や成果物の品質確認などの打ち合わせが必要です。主には自社側の PM (プロジェクトマネージャー)や PL (プロジェクトリーダー)と、パートナー会社側のエンジニアなどが集って打ち合わせを行う場合が多く、事前にしっかりと開始時刻や所要時間、会議の議題などを、日程調整メールを通じて取り決めておく必要があります。
採用活動における面接
企業における採用活動の一環として行われる採用面接も日程調整メールが重要です。企業側の採用担当者と求職者との間で面接の日時、場所、所要時間などをしっかり取り決めておく必要があります。
正しい日程調整メールを書く上でのポイント
日程調整メールは会議や打ち合わせなど、ビジネスに欠かせない会合の調整を図る目的があるだけに、正しい日程調整メールを書くことが重要です。正しい日程調整メールは、社会人としてのマナーをわきまえた文章で、相手への伝わりやすさにも配慮がなされています。こうした点を踏まえることで、より相手に伝わりやすい日程調整メールを作成することができるでしょう。続いては、正しい日程調整メールを書く上でのポイントをご説明します。
日程調整メールでは主導権を意識する
日程調整メールを書く際にまず意識するべきポイントは、「どちらが主導権をとって日程調整を行うのか」という点です。
自分が会議を主催する立場なら参加者に都合の良い日程候補を挙げてもらう必要がありますし、自分が参加者の立場なら都合の良い日程を通達する必要があります。
例えば、顧客と請負という関係における日程調整で、自分が顧客側であれば、こちらが主導権をとって都合の良い日時を通達します。自分たちが請負側ならば、顧客の都合に合わせて日程調整を行うべきでしょう。
件名は受け取った相手に意図が伝わるように
日程調整メールにかかわらず、あらゆるメールで受け取った側が真っ先に目にするのが「件名」です。そのため、日程調整メールでは、件名だけである程度の要点が伝わるように書くことが重要です。件名がはっきりしないと内容の重要度が判明せず、後回しにされてしまう可能性があります。
また、迷惑メールなどと勘違いされないよう、件名に自分の名前を入れておくのもいいでしょう。社外の相手に対するメールの場合は、自社名も併記するとわかりやすくなります。
宛名は相手に失礼がないように注意
メールソフトやアプリの仕様によって、こちらでメールアドレスを登録した宛名がそのまま相手に伝わることも少なくありませんので、登録名にも注意が必要です。
例えば、「〇〇株式会社△△部□□課長様」という宛名登録を行った上でメールを送った場合、相手には、こちらが登録した宛名がそのまま表示されることがあります。そのため目上の立場の人やクライアントなどに日程調整メールを送信する場合は、宛名に失礼がないか、正しい社名や所属、役職が記載されているかを確認しておくと安心です。
また、宛名を書く際には、「社名」+「所属部署名」+「氏名」+「様」の組み合わせを守るようにしましょう。
ただし、相手が個人ではなく部署全体や会社全体の場合は「会社名」+「所属部署名」+「御中」で宛名を記載する必要があります。所属部署に「様」をつけるのは、ビジネスシーンにおいて間違いとされているので注意が必要です。
本文は守るべき定型がある
日程調整メールでは、本文を記載する場合も守るべきパターンがあります。基本は「宛先」→「挨拶」→「内容」→「締め」の順番です。
まずは宛先として先方の名前を記載し、次いで挨拶として自分の名前を名乗ります。社外の人間に対するメールの場合は、自分が所属する会社の社名も加えることが大切です。
次いで、本文として会議や打ち合わせの趣旨、開催日時、場所、そのほかの留意点などを記載します。この際、参加予定者との間で日程調整が必要であれば、相手から都合のいい日程を返信してもらいたい旨を記載します。
また、ビジネスメール全体に共通するエチケットとして、文末に自身の名前、所属部署、会社の住所、電話番号、メールアドレスなどを記した「署名」(シグネチャー)を加えることも忘れてはいけません。
ビジネスで使える日程調整メールの文例
ビジネスメールにはいくつか定型があり、シチュエーションに合ったものを選ぶことが大切です。続いては、いくつかのビジネスシーンにおける日程調整メールの文例をご紹介します。
社内打ち合わせの日程調整のメール
社内で打ち合わせを行う場合を想定したメールの文例は、社内に向けたものなので丁重さやかしこまった挨拶から入るのではなく、必要な要件をストレートに伝えることを重視しています。
顧客と商談の日程調整のメール
顧客との商談や打ち合わせなどを想定したメールの文章は、利益に直結するやりとりのきっかけとなるメールであり、相手が顧客という立場であることを踏まえ、相手を尊重し、礼儀をわきまえたものにするよう心掛けましょう。
取引先企業からの日程調整への返信メール
商品やサービスの売り込みを希望する取引先企業から、デモンストレーションや商品提案の機会を打診されることもあるでしょう。そうした場合は、取引先に自社まで足を運んでもらうことが多く、そのような場合を想定した日程調整メールの書き方が重要となります。
就職・転職活動における面接の日程調整メール
リクルーターなど、採用活動に関わっている方は、面接などの選考において、求職者に対して日程調整メールを送る場面が多々あることでしょう。そうした場合を想定した面接日程取り決めのためのメール文例をご紹介します。
ここでは主に、キャリア採用(中途採用)の場合を例に挙げています。
効率的かつ確実性のある日程調整を Slack で実現
日程調整を行うには、綿密なスケジュール管理にもとづく調整が必要です。特に、複数人のスケジュールを把握の上、日程調整をするような場面では、手帳など手書きによるスケジュール管理では対応が難しくなることがあります。
ビジネスチャットツールとしても知られている Slack なら、日程調整を行う上で便利なアプリやツールと連携させることができます。こうした外部ツールを Slack と併せて利用することで、効率的かつ確実性のある日程調整を行うことが可能です。
カレンダーアプリと連携させる
Slack には、さまざまな外部サービスとの連携機能があります。例えば、 Google カレンダーと連携させることで、スケジュール管理にもとづく効率的な日程調整を行うことができます。
また、 Slack 単体でも特定のメッセージをスレッド化する機能を用いることで、メンバーのスケジュールを把握することが容易になり、効率的に日程調整ができるでしょう。
アンケートサービスと連携させる
複数人の日程を調整する場合、ビジネスチャットなどのスレッド機能を使っても、多くのメッセージが流れてしまい、一人ひとりのスケジュールを追うことが難しくなる場合があります。このような場合には、アンケート機能を利用するのが便利です。
例えば、 Slack は Polly という投票アンケートサービスと連携することができます。参加者に対するアンケートを作成し、各人の回答結果を集計するだけで、効率的な日程調整が可能です。
こうしたツールを用いることで、効率的であることはもちろんですが、確実な日程調整ができます。
Slack で効率良く日程調整を行おう
日程調整はさまざまなビジネスシーンで必要となるものですが、その人数によっては、想定以上の時間がかかってしまい、業務効率が下がってしまうこともありえます。
日々の日程調整を効率良く、そして確実に進めるためには、 Slack をはじめとするビジネスツールを上手に使っていきましょう。
よくある質問
HOME > Slack 日本語ブログTOP > 変革 > 日程調整メールはなぜ重要?ビジネスに差がつくポイントと文例を紹介