“エージェント協働型企業”としての 1 歩を踏み出すには、まず自社の内部を変革しなければならない。Salesforce はそのことを理解していました。実際、従業員は毎日、多数の会話やファイル、ツールの間で右往左往している状態でした。営業リーダーは経営幹部とのミーティングの準備に苦労し、アカウントエグゼクティブは厳しいスケジュールのもとで複雑な顧客データと格闘し、カスタマーサクセスマネージャーは案件を進めるために複数チーム間での調整に追われる、といった様子でした。
必要な情報には、すでにチャンネル、スレッド、ドキュメント、DM を通じて、Slack 内から直接アクセスできる状態でした。しかし、情報を発見し、それをまとめて、すばやく行動を起こすことが容易ではなかったのです。

「データはあふれ返っていましたが、そこから必要なインサイトが得られていませんでした。すぐ見つかるはずの情報を探しだすのに、何時間もかかっていたのです」
Slackbot は初日から背景を把握している AI エージェント
Slackbot を構築するにあたって Salesforce が目指したのは、AI エージェントとしてのあるべき姿、つまり初日から完全に即戦力として機能するようにすることでした。ゼロから始めなければならない一般的な AI ツールとは異なり、Slackbot は使い始めた初日から、ユーザーの仕事の背景を把握しています。適用されているセキュリティや権限を反映しつつ、その人が一緒に働いている相手や、注力しているプロジェクト、コミュニケーション方法を理解するのです。「Slackbot がほかの AI ツールと根本的に違うのは、ユーザーの背景や経緯をすぐに理解する点です。エコシステム全体の情報から、その人が誰で、どのようなコミュニケーションをし、どのチームに属し、どんな働き方をしているかを知っているのです」と White は話します。
今では、Salesforce の従業員は、まず Slackbot に相談するようになっています。Slackbot は最終的に頼るものではなく、仕事をする際に最初にアクセスするツールになっているのです。実際、Slackbot は Slack のツール史上最も速いペースで利用が定着しています。85,000 人以上の従業員が週に最大 20 時間を節約し、利用満足度は 96% に達しています。
「Slackbot の 96% という満足度は、私たちがこれまでに提供したどの AI 機能をも上回っています。さらに重要なのは、Slackbot を利用する従業員の 80% が 1 日も欠かさず使っていることです。これこそがエンタープライズ AI のあるべき姿です」
Salesforce の従業員は日々どのように Slackbot を活用しているか
経営幹部の生産性を変革
White にとって、Slackbot は 1 日の仕事を管理するのに欠かせない存在になっています。Slackbot を使う目的は、主に次の 3 つです。
- 情報の統合 :「Slackbot に『ドキュメントの内容を要約し、Slack での会話と組み合わせて、私の文章スタイルで関連情報をまとめて』と依頼します」
- ミーティングの準備 :「ミーティングの前に、すべての関連情報をまとめたミーティング概要を作成してもらい、リアルタイムで調整できるようにしています」
- 背景を踏まえたコミュニケーション :「Slackbot に、業界に適したメッセージの作成を依頼します。ワークスペースに関する深い知識をもとに、トークポイントをカスタマイズしてもらいます」
White はこう付け加えます。「これこそまさに、エージェント協働型企業が目指すべきやり方だと言えるでしょう。今ここで、すでに未来の働き方が体現されているのです」
営業パフォーマンスの向上と高速化
Salesforce の Account Executive を務める Jason Cohen は、Slackbot は「能力を何倍にも高めてくれる」と言います。同氏は以下の 3 つの主要な業務フローで Slackbot を活用しています。
- 戦略的なカスタマーサポート : コアチームに負担をかけることなく、案件に関する専門知識をすぐに取得。「ある顧客向けの実現可能なストーリーについて質問すると、数分で専門家レベルの回答が得られます」
- 経営幹部とのミーティングの準備 : CFO 向けの営業戦略資料や、経営幹部向けにカスタマイズしたメッセージを作成。以前は 1 時間かかっていた仕事が 2 分で完了します。
- 営業プロセスの自動化 : Slack の会話データを用いて、一貫した品質の商談スコアカードを生成します。
「価値をすばやく理解し、関連づけ、提供する力が成功を左右する営業担当者にとって、Slackbot はまさにゲームチェンジャーです。私の仕事に最もインパクトを与えた Slack の機能ですね」と Cohen は述べます。
同じく Account Executive を務める Haley Gault にとっても、Slackbot はなくてはならない存在になっています。

「お客さまとのやり取りやチームの会話、そして LLM がすべて 1 か所にまとまるのがすばらしいですね。正直、こうしたツールを利用できない会社で働くことは想像できません。まさにこれが私の働き方になっています」
誰もがエージェントを活用できる企業へシフト
Slackbot のスピーディーな定着により、予想していなかった効果もみられています。ボトムアップで自然発生的に新しい機能が作成されるようになったのです。従業員は、効果的だった指示を Slack canvas で共有しはじめました。AI エージェントにスキルを実装する方法が共有されることで、誰もが反復的で複雑なタスクに対応できるようになります。
IT チームや開発部門がかかわる必要のあったこれまでのエージェント構築とは異なり、エンドユーザーが簡単にワークフローを自動化できる Slackbot は、真にパーソナルでプログラム可能なアシスタントです。
「もう開発担当者の手をわずらわせたり、チケットの順番を待ったりする必要はありません。求めていることを伝えれば、Slackbot が一緒に試行を重ねてくれます。そして得られた方法を canvas に保存しておけば、複雑な情報からインサイトを導き出す方法を繰り返し使えるようになります。以前なら手作業で何時間もかかっていた仕事がすぐに完了するのです」
ユーザーが構築したプロンプトが広く共有されることで、誰もが高いレベルの自動化を実現できるようになり、エージェント型企業へのシフトが加速します。Weber はこう話します。「トレーニングも技術的なスキルも必要ありません。取引先や案件、具体的なニーズにあわせて、作成されたプロンプトを使うだけです。こうして能力が指数関数的に高まっていきます」
時間節約ツールから、ビジネス変革の原動力へ
インパクトは、個人の生産性だけにとどまりません。カスタマーサクセスチームは Slackbot を使って、AI を活用した「カスタマーサクセス HQ」を立ち上げています。これが司令センターとなることで、顧客対応の調整にかかる時間が 75% 短縮。準備から出席、フォローアップまでのミーティングのフローも刷新されたことで、ミーティング 1 件あたりにかかる時間も 25~35 分削減されています。

「つい昨日も Slackbot が CFO とのミーティングの準備を担ってくれました。概要をまとめたり質問への対応を考えたりする手間が省けて、何時間もの節約になります。まさにゲームチェンジャーですね」
その人の仕事を理解するパーソナルエージェント
「“仕事のためのパーソナルエージェント”が、いかにビジネスを変革するかをじかに体験しました。 Slackbot は私の背景や優先事項、働き方をすでに理解しているので、まず相談する相手になっていますね」と、Slack の Chief Revenue Officer を務める Zach Ciliotta-Young は話します。
急速に普及した Slackbot は、従業員がみずから積極的にテクノロジーを広めた珍しい例だといえます(社内での導入の 73% が組織での交流や学びを通じて達成)。その背景にあるのは、純粋に仕事を楽にしてくれるという事実です。「Slackbot は働き方の未来を根本から変えつつあります」と、Slack の Global VP を務める Revathi Venkatraman は述べます。エージェント協働型企業への歩みを進める Salesforce において、毎日 Slackbot を使う 85,000 人以上の従業員の存在は、未来の働き方がすでに始まっていることの証です。

「“仕事のためのパーソナルエージェント”が、いかにビジネスを変革するかをじかに体験しました。 Slackbot は私の背景や優先事項、働き方をすでに理解しているので、まず相談する相手になっていますね」
Slackbot について
Slackbot は、Slack に組み込まれた、AI を活用したパーソナルエージェントです。ユーザーそれぞれの背景、会話、優先事項を理解することで、働く人の仕事のスピードアップを支援します。Slack のワークスペースに設定されているセキュリティや権限を反映しながら、AI がもつ力を最大限に引き出します。













