Taylor Rose が Slack で法律業務の新たなモデルを拡大

「Slack によって、職場でのコミュニケーションとコラボレーションの方法が一変しました。以前はメールに埋もれていた情報を活用できるようになっただけでなく、Salesforce や事務所のポリシーに 1 か所でアクセスすることも可能です。Slack は、事務所の変革に欠かせないツールです」。

Taylor RoseCEOAdrian Jaggard 氏

Taylor Rose について

英国で急成長中の法律事務所。テクノロジーを活用して法務サービスの進め方を変革中

AIIC Group 傘下の Taylor Rose は、豊富な専門性を備える法律事務所です。所属弁護士だけでなく専門コンサルタントのネットワークも抱えることで、より柔軟かつ透明で一貫したクライアント対応を行ってきました。この事業モデルを加速させるべく進めているのが、テクノロジーへの投資です。その一環として Taylor Rose では従来のツールを全面的に刷新し、1,700 人を超えるユーザーを 1 つのプラットフォームに集約しました。

 

課題

ツールの分散と需要の増加により、業務スピードが停滞

Taylor Rose はイギリス各地の 20 か所以上に拠点を構える法律事務所です。部門横断型で仕事を進めるチームには、先を見越した一貫性ある法務サービスを素早く提供することが求められているものの、以前使っていたツールはスピードや柔軟性に欠けるものでした。

「Slack を導入する前は Microsoft Teams を使ってやり取りしていたのですが、すべてがばらばらでした」と振り返るのは、Taylor Rose で Head of Platform を務める Jason King 氏です。「業務の記録はきちんと残っておらず、プロジェクト管理ではガントチャートを手作業で作り、それを Teams のフォルダに保存して使っていました」。

当時は必要な情報が、メール、SharePoint、Excel、レガシーシステムに分散した状態でした。Teams では、進捗状況の確認、情報の検索、部門間の連携を 1 か所で実行できなかったからです。IT チームや法務サポートチームは受信トレイに溜まったリクエストの対応に追われ、常に後手に回っている状態でした。

Taylor Rose では Salesforce を基盤とする大規模なデジタル変革戦略に取り組んでいたのですが、進めるうちに必要なものが見えてきました。それは、すべてのものと人が 1 か所でつながる場所です。そしてその場所は、Slack でした。

「私のもとには『Slackbot は天才だ。時間の節約になるし、すばらしい機能だ』というメッセージが届きます。Slack によって仕事の進め方が変わったという話なら、いくらでも聞いていられます」

Taylor RoseHead of PlatformJason King 氏

 

Slack で Taylor Roes の仕事が効率化

柔軟に拡張できる 1 つのプラットフォームに、事務所全体のコミュニケーションと連携を集約

Microsoft Teams から移行

Taylor Rose では、社外との会話に引き続き Teams を使用する一方で、社内のあらゆるコラボレーションとコミュニケーションを Slack Enterprise+ に全面移行。AIIC Group の 2,000 人以上をつなぐ AI プラットフォームの効果はすぐに表れました。

まずメールの件数が減少し、業務の透明性が向上。意思決定の内容も記録に残るようになりました。さらに King 氏が全体会議で Slack のライブデモを行ったところ、多くの人が見たあとにすぐ使い始め、わずか 1 日で定着率が 85% も増えました。

「戦略上、Slack への移行は理にかなっていました。事務所では Salesforce にすべてを一元化しており、Slack はすでにその統合エコシステムに組み込まれていたからです」

Taylor RoseHead of PlatformJason King 氏

Slackbot とエンタープライズ検索であらゆるものを即座に発見

その後プランを Slack Enterprise+ にアップグレードすると、Slackbot の定着率が急増しました。数週間のうちに、1 か月あたりの使用回数が 60 から 14,000 回以上になったのです。これは 233 倍の増加です。さらに新しい AI 機能がリリースされた初日には、使用率が 300% を超えました。

その理由はシンプルで、Slackbot によって時間を節約できるからです。今や従業員はこの機能を「Search My Brain(脳内検索)」と呼んでいます。例えば情報を受け取った記憶はあるものの、それが Slack メッセージなのか、メールなのか、Jira の更新なのか、Salesforce のメモなのかを思い出せない時も、Slackbot に尋ねるだけで解決します。プロンプトをいくつか入力すれば答えが表示されるため、5 個のアプリケーションを探し回る必要はありません。Slackbot が、連携ツール、会話、データから、Taylor Rose のあらゆる情報を 1 か所に引き出すからです。これこそ、Slackbot が強力な理由です。

その背後で動いているのがエンタープライズ検索です。Slackbot は会話型 AI として、従業員からの依頼に応じて回答を探したり、アクションや処理の実行を担ったりするのに対し、エンタープライズ検索は裏側でつなぎ役として、Slack、メール、Salesforce、Jira、SharePoint、Outlook から情報を抽出して 1 つの統合レイヤーにまとめます。この 2 つの組み合わせにより、点在する組織のナレッジが誰でもすぐにアクセスできる状態になるのです。

この仕組みは、事務所の SharePoint に保存された 500 以上のポリシーにも活用されています。従業員が長々と続く文書内を探し回らずとも、質問するだけで必要な情報を確認できるようになったのです。King 氏が経営会議で行ったライブデモでは、Slackbot に対して特定のクライアントの代理人受任可否に関するポリシーを即座に表示するよう依頼したところ、答えが数秒で返ってきました。これは業務上きわめて重要な質問で、従来は手作業で調べていたものです。

「以前はポリシーの検索に最大 30 分かかっていました。別のツールにログインし、正しい文書のタイトルを探し、長い文章を読んで該当するセクションを見つける必要があったからです」と King 氏は語ります。「それが今では 1 件のプロンプトを入力するだけです」。

ナレッジを仕事に変換

Slackbot は情報を見つけるだけではありません。チームが情報に基づいてアクションを実行できるようサポートも行います。例えばスタッフは Slackbot に尋ねるだけで、自分に割り当てられた Jira タスク、その期限、未処理のタスクを Slack から離れずに確認することができます。

法律業務では、Slackbot の活用が大きな違いを生んでいます。クライアントから報酬を得る弁護士は、Slackbot と会話するだけで案件の状況を把握し、支払い状況を確認し、次のステップを押さえ、クライアント情報を更新する文章を作成できます。これにより、以前は 20 分かかっていた業務が、今では 5 分で済むようになりました。

Slackbot が Taylor Rose に浸透すると、日々の業務にも組み込まれるようになりました。例えば営業チームは、業務フローの中心部分で Slackbot を活用することで、クライアントからのメールの概要を即座に把握し、サポートグループからの回答を探し、返信を素早く作成しています。その結果、担当者はより多くの時間をクライアント対応に充てられるようになりました。また営業マネージャーは Slackbot を使ってチームのパフォーマンスや稼働状況を確認したり、懸念事項を把握したりするほか、仕事をより効果的に進めるヒントを得ています。

その効果について、Taylor Rose で Commercial Director を務める Lee Adams 氏は次のように話します。「何時間もかかっていた手作業の調査が、今では会話形式で素早く進められるようになりました。節約できた時間には本当に驚いています」。

今後の展望

業務のあらゆる場所で、常にサポート

Taylor Rose では今、これまでに構築したものを Agentforce で発展させる方法を検討しています。現在は、ハイブリッドワークを行う従業員が必要な時にいつでも人事、財務、トレーニングに関する情報を得られるよう、Slack 上で機能する 24 時間 365 日体制のコンシェルジュを開発中です。社外向けには、不動産売買手続きを手がけるイギリス最大規模の法律事務所として、遅延を減らし、クライアントへの情報共有を強化し、開始から完了までスムーズな取引を実現するため、インテリジェントな音声テクノロジーを活用したコミュニケーション方法を検討しています。

同事務所が目指すのは、ツールのサイロ化やデータの分散をなくすこと。それはつまり、Slack を通してあらゆる情報が引き出され、1 か所でつながった状態です。

Taylor Rose にとって、Slack はもはや単なるメッセージアプリ以上の存在になってからずいぶん経ちます。Slack は、事務所の人、システム、AI が連携して仕事を進める場所であり、その道のりはまだ始まったばかりです。