Slack を活用した社内コミュニケーション
社内コミュニケーションに Slack を活用すれば、情報のソースが一元化され、リアルタイムでの対応が可能になり、従業員の信頼感と仕事の効率が高まります。また、投稿や告知をいつでもアクセス可能な形で保存できることで、メールのように行方不明になったり、宛先リストから外れていたりして情報を受け取れない、といったこともなくなります。
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社内通知を行う前の準備
社内通知を行う前に、プライベートチャンネルを使って、チーム内での調整や計画を行うとよいでしょう。定期的なメッセージ送信が予定されていない場合でも、前もって計画を立てておくことで、明確でまとまりのあるメッセージを作成でき、チーム間の信頼関係の構築につながります。そのような事前の計画があれば、全社向けのメッセージを緊急に送信する必要に迫られた時にも、組織で効率的に対応できるでしょう。
事前に計画を立てる際のポイント :
- コミュニケーション戦略と体制の確立 :
- 全社向けの通知やメッセージを作成・配信するにあたって、リーダーとなる組織を定めます(経営幹部、人事部門、コミュニケーション部門、職場運営部門など)。
- その組織の中で、対象となるチャンネルごとに投稿権限を持つ人を決めます。
- 社内通知の承認プロセスを定め、スケジュールやメッセージの承認者を決めます。
- Slack のマナーガイドラインを作成し、すべての社内通知チャンネルにピン留めします。更新しやすいよう、そのガイドラインを canvas にまとめておくとよいでしょう。
- メッセージの作成と校正 :
- チャンネルへのメッセージの投稿
- チャンネルに、いつメッセージを送信すべきかを判断します。午前と午後のどちらの方がメンバーからの反応がよいか、時差を考慮する必要があるか、など。メッセージアクティビティのデータも、投稿の適切なタイミングを判断するのに役立ちます。
- 予約送信機能を利用すると、作業の負荷を軽減できます。
全社向け通知
組織全体に重要な情報を広めるために行われるのが、全社向けの通知です。例えば、経営陣や福利厚生についての変更、企業買収、新しい製品や機能のリリースなどに関する情報を伝えます。
以下のような点を検討して、チャンネルの目的に合わせた通知内容を作成します。
- ニュースを投稿する対象 : グローバル、拠点・オフィスごと、チームごと、など
- 送信するタイミングや頻度 : 定期的に知らせる、事前に知らせる、新しいトピックがある時のみ、など
- 投稿権限をもつユーザーを限定することで、多くの情報が入り乱れる状況を防ぎ、社内通知用のチャンネルが信頼できる情報源として活用されるようにします。
- 基本的には、社内通知チャンネルは閲覧のみに制限し、ユーザーはスレッドで返信を行えるように設定することをお勧めします。
- 利用時のルールを定めます。
- チャンネルの命名ルールを定めます。例 : #社内通知-会社名、#社内通知-グローバル、#社内通知-チーム、#社内通知-拠点
社内通知チャンネルの使い方の例としては、「倫理ホットライン」など社内の新しい仕組みについてのお知らせなどが挙げられます。
全社ミーティング
ミーティング中、およびその前後の情報を、1 か所で共有すれば、全社ミーティングの効果的な運営に役立ちます。
効率的な運営を実践する方法
- #全社会議チャンネルを作成します。
- 会議のリマインダーを送信し、予定されている議題を伝えます。
- まとめ、プレゼン資料、質疑応答、録画・録音などを共有します。
- 映像・音声のシステムに問題がないか、リアルタイムでモニタリングします。
- 会議の前に、コミュニケーションリーダーを集めたプライベートチャンネルで、質問や懸念への対応方法について話し合い、目標を共有しておきます。必要に応じて、Slack 外で話し合いの場をもつことも検討します。
- プライベートチャンネルやパブリックチャンネル内で特定の単語が使われた時にアラートを送る通知を作成することで、どこで関連する会話がなされているかを把握できます。
ワークフロービルダーを活用して、現場での質問や意見に対応する
- 従業員に、質問を事前に提出することも、ミーティング中に質問することも可能だと伝えます。
- ワークフロービルダーを使うことで、匿名での質問やリモートでの参加が可能になります。
- 質問と回答のリポジトリが作成されるため、そこから、よくあるテーマを抽出したり、アイデアを得たりできます。
- 担当チームのメンバーが、従業員に代わってリアルタイムで質問することも可能です。
定期的な社内通知
会社、組織、拠点などについての最新情報を定期的に伝える通知です。例えば、研修プログラム、求人、各地のオフィスでの出来事といった情報を知らせます。
- 頻度は、毎週、毎月、隔月などに設定できます。
- 投稿や管理の権限を、組織や拠点リーダーに割り当てます。
- 投稿したメッセージについて、メッセージアクティビティでエンゲージメントを確認することで、何が従業員の関心を集めたかがわかります。
- 投稿するチャンネルの例 : #社内通知-グローバル、#社内通知-チーム、#社内通知-拠点 など
- Slack および Salesforce の社内では、通知用チャンネルに毎日ニュースレターを投稿し、新機能やボランティアの機会、研修コースなどについて知らせています。ニュースレターの作成には、canvas のテンプレートを活用できます。
経営幹部とのコミュニケーション
社内通知を行う前に、経営幹部が伝えたいことを管理職と共有しておくことで、運用がスムーズになります。
- 組織の形態に合わせて、経営幹部とのプライベートチャンネルを設けます。
- 通知を行う前に、情報を伝える対象者とタイミングを決定します。
- 細かなニュアンスについては、クリップを使って共有します。
- 経営幹部の代わりに、エグゼクティブアシスタントが代理ボットを使って投稿や返信を行えます。
ボスは今どこ?
Slack のユーザー企業のあいだで人気があるチャンネルに、#where’s-the-boss(ボスは今どこ)や #tales-from-the-road(旅先からのお便り)があります。リーダーや従業員が、出張や休暇で出かけている場所について紹介するチャンネルです。例えば、顧客を訪問した際のクリップ動画や、従業員が休日を過ごす様子などが投稿されます。
なんでも聞いて(AMA)セッション
専用のパブリックチャンネルで AMA セッションを定期的に開催することで、勤務地にかかわらず、従業員と経営幹部が直接つながれます。経営幹部は従業員の考えや懸念をじかに把握でき、従業員は上下関係を超えて幹部と気軽に話をする機会が得られます。
- 毎回異なる役員を登場させたり、いつでも経営幹部に質問が可能な AMA チャンネルを設定したりするのもよいでしょう。
- リアルタイムでの質問と、あらかじめチャンネルに投稿しておいた質問の両方に対応します。
- #AMA-経営幹部といったチャンネルを作成しておけば、以前の質問や内容を後から確認しやすくなります。
AMA の質問を管理する方法
- 参加者からなかなか質問が出ない場合に備えて、最初に投げかける質問例をいくつか用意しておきます。
- セッションを行う前に、難しい質問にどのように対応するかを決めておきます。例えば、あとで自分の上司に尋ねてもらうよう質問者に促す、公には回答できない質問への応答文をテンプレート化しておくなど。
- 差し支えなければ、匿名での質問を認めましょう。多くの場合、それによって参加者の積極性が増します。
- 経営幹部の時間を有効に活用できるよう、よくある質問への回答をあらかじめ作成しておきます。
- 従業員に対して AMA セッションへの参加を奨励します。
称賛・表彰
称賛・表彰用のパブリックチャンネルを作成して、組織の制度以外で成果を称え合う機会を設けましょう。チャンネルにフィードバックツールを導入して、Slack の簡単なコマンドで他のメンバーを称賛できる仕組みを作ることも可能です。
- チームメンバーの優れた仕事に対して、公に感謝を表す機会を設けることができます。
- #カスタマーサクセス-表彰のようなチャンネルを作成します。
- ボットやワークフローを活用すれば、より簡単に称賛を伝えられるようになります。
- 会社の記念日や KPI 達成、昇進といったマイルストーンを共有します。
- 経営幹部から一般従業員まで、あらゆるレベルのメンバーで成果を共有し、ともに祝うことができます。
- 使用データを確認することで、閲覧者数や投稿に最適なタイミングなどの傾向がわかります。
- Slack の社内では、優れた成果を収めた従業員を祝うための、カスタム絵文字を作成しています。
不適切な行為に対処する方法
Slack には、不適切な行為に対してエンドユーザーが通報し、管理者が対応できるようにするための、さまざまなツールが用意されています。
- メッセージの通報 : Enterprise Grid を利用している組織では、ワークスペースのメンバーが、特定のメッセージにフラグをつけて、指定のコンテンツ管理者による審査を依頼できます。
- スレッドのロック : Enterprise Grid を利用している組織では、スレッドへの返信や絵文字リアクションの追加を停止する措置を実行できます。
- 措置を実行できるメンバーの指定 : 意思決定の権限を持つチームメンバーのみが、メッセージにフラグをつけ、スレッドをロックできるよう設定できます。例えば、拠点リーダーやエグゼクティブアシスタント、社内コミュニケーション部門、職場運営部門、人事部門のメンバーなどに権限を限定できます(管理者のユーザー種別が必要です)。
- キーワード通知 : 特定のキーワードが Slack 内で使用された際に通知が届くように設定しておくことで、チャンネルをモニタリングできます。
まとめ
Slack は、ダイレクトメッセージやチャンネルでの複数人による会話だけでなく、全社向けの通知やコミュニケーションにも活用できます。社内通知の視認性やエンゲージメントを高め、コミュニケーション戦略を効率化させる、多彩なツールも用意されています。実際に Slack の社内でも、Slack のプラットフォームを使って、全社または各地域向けの最新ニュース、機能リリース、経営幹部による AMA(なんでも聞いて)セッション、従業員に影響する重要なお知らせなどの通知を行っています。
*「営業部門における Slack の Total Economic Impact™」(Slack の委託により Forrester Consulting が 2021 年 4 月に実施)