Slack を活用することで、チームはコラボレーションの障壁を取り除き、仕事をスピードアップできるだけでなく、同時にコンプライアンスの徹底も図ることができます。Slack を使えば、法務チームは長々としたメールスレッドや会議を減らし、重要な仕事にもっと多くの時間を使うことができるようになります。
70%
会議が減れば生産性が向上すると回答した従業員の割合
コラボレーションと情報整理
このセクションでは、Slack を活用して、社内だけでなく社外の顧問やクライアントともナレッジを共有するための方法についてご説明します。
チャンネル
法務チームはチャンネルを使うことで、より効率的に仕事を進め、重要な会話の焦点がずれないようにすることができます。チャンネルなら、ごちゃごちゃしたメールのやり取りではなく、1 つの場所で会話を行うことができます。
チャンネルの例 :
- #legal-team-internal(法務チーム-内部): 最新情報や関連情報を部門全体で共有するためのチャンネル。
- #case(ケース): 戦略上のコラボレーション、安全なファイル共有、具体的なケースの詳細についてリアルタイムで議論するためのチャンネル。
- #legal-onboarding(法務-オンボーディング): 組織体制や会社についての情報を新しいチームメンバーと共有するためのチャンネル。
- #project(プロジェクト): チームの垣根を越えたプロジェクトやチームベースのプロジェクトに集中し、プロジェクトに関するすべてのコミュニケーションを 1 か所で行うためのチャンネル。
- #legal-industry-news(法務-業界-最新情報): 業界に関する重要なインサイトを共有するためのチャンネル。
- #social(ソーシャル)や #fun(趣味): チームメンバー間で仕事以外の関心や趣味を共有してつながりを築くことのできるチャンネル。
チャンネルの使い方 :
必要なときに見つけやすくなるよう、チャンネルの名前は内容を推測しやすいものにしましょう。たとえば、チーム別(#legal-team-internal)や部署別(#approvals)などにチャンネルを整理できます。
- よく使うチャンネルにはスターを付けておくと、どこにあるのか分からなくなることもありません。関連するチャンネルや DM をリンクするためのカスタムセクションを作成することもできます。
- 新しいチャンネルごとにそのチャンネルの説明を記入して、そのスペースが何のためにあるのかをチームメンバー全員が把握できるようにします。チャンネルの説明は、半角英字 250 文字まで、日本語なら 約 80 字まで入力できます。
- 契約書やリーガルメモなどの重要な文書をチャンネルにピン留めしておけば、簡単にアクセスできるようになります。
- 使わなくなったチャンネルはアーカイブするか、削除しましょう。アーカイブされたチャンネルは後日復元できますが、チャンネルはいったん削除すると復元できません。
透明性を高め、一般的なコンプライアンスメッセージや会社方針などの情報を提供するには、パブリックチャンネルを使います。契約に関する個人的なコミュニケーションや、M&A に関する議論など、機密性の高い会話にはプライベートチャンネルを使います。
チャンネルを作成する方法はこちらをご覧ください。
社外顧問やクライアントとの連携
社外顧問、クライアント、パートナーとのコラボレーションは、効果的な法的表現のために極めて重要です。Slack コネクトを使用すれば、社外の利害関係者とのリアルタイムでのコミュニケーションが可能になります。クライアントとのエンゲージメントが向上し、文書作成業務が効率化して、伝達ミスによる誤りが減少します。
Slack コネクトを使えば、1 つの Slack チャンネルに最大 250 の外部オーガナイゼーション を参加させることができます。外部オーガナイゼーションとの Slack コネクトチャンネルを設定する際には、双方の社名をチャンネル名に入れることを検討してください(例 : #tom-and-jones-legal-communications)。Slack コネクトは次のような目的に使用できます。
- 案件管理について調整し、社外顧問に最新情報を伝えられる体制を維持する
- プロジェクトの概要を外部パートナーと共有する
- さまざまなプロジェクトや案件に関して、特定分野に詳しいメンバーに参加してもらう
- クライアントに最新情報を適時に提供し、懸念事項に対処し、外部文書が常に整理されているようにする
Slack コネクトの招待を送信する方法の詳細はこちらをご覧ください。
定型的なタスクの自動化
このセクションでは、面倒な定型的プロセスを自動化することで、チームが価値主導型の法務タスクに集中できるようにする方法をご紹介します。
ワークフロービルダー
ワークフロービルダーは、Slack 内の定型的プロセスを自動化できる、コーディング不要のツールです。ワークフロービルダーを使用すると、法務チームのワークフローを次のようにカスタマイズできます。
- 簡単な入力フォームを組み込んだリクエストワークフローを作成する。法務チームの承認や支援が必要になった部署は、必要な情報を簡単なフォームに記入すれば、ワークフローによってそのリクエストが自動的に #help-legal チャンネルに投稿されます。新しいリクエストが届いた時に、必要な情報がそろっているので、チームはすばやく着手できます。
- 他のチームのメンバーが #help-legalチャンネルを利用するのを忘れた時のために、キーワードを設定しておき、 「法務」や「契約」などの単語を使ったときに通知されるようにする。キーワードは自分が参加しているすべてのチャンネルに適用されます。
- ワークフローを作成して、プロジェクトのステータス更新にかかる時間を節約する。フォームにステータス情報を入力するだけで、ワークフローによって所定のチャンネルに情報が共有されます。こうすることで、チームは法務プロジェクトの進捗状況を把握し、より迅速に完了させることができます。
- オンボーディングワークフローを構築して、新しいチームメンバーがすばやく業務になじんで戦力になれるようにする。新しいチームメンバーが特定のチャンネルに参加するとすぐに、そのチャンネルの目的、役割と担当業務を伝えるウェルカムメッセージが送られます。
- 絵文字によってトリガーされるワークフローを作成して、チームメンバーが「?」などの絵文字を使うと自動的に FAQ に案内されるようにする。こうすることで、必要な情報を、業務の流れを停滞させることなく、もっとすばやく見つけられるようになります。
構築済みのワークフローを確認して、プロセスを合理化するための方法をさらに見つけてください。
承認の追跡
#legal-approvals チャンネルを作成して、すべての承認を 1 か所にまとめましょう。
絵文字は法務資料のレビューと承認のプロセスにかかる時間を短縮するのに役立ちます。絵文字と絵文字リアクションを使えば、承認やプロジェクトの完了をすばやく示すことができます。
たとえば、ドキュメントを見たら目の絵文字を付け、そのドキュメントが承認されたらチェックマークを付けることができます。赤い丸、青い丸、白い丸の絵文字を使って、タスクの緊急度を示すこともできます。
eDiscovery プロセスの効率化
Slack の Discovery API を使用すると、ワークスペースからメッセージやファイルをエクスポートできます。データは JSON 形式でエクスポートされます。サードパーティの eDiscovery アプリを使用してデータを保存することもできます。
eDiscovery アプリの仕組みを簡単に説明します。
- 通常は、Slack のメッセージとファイルのデータに読み取り専用でアクセスできる
- Slack 内では、データの隔離、削除、タグ付けはできない
- データウェアハウス内ではデータのキャプチャとアーカイブができる
Slack でメンバーに訴訟ホールドを設定することができます。訴訟ホールドを作成すると、メンバーがコンテンツを編集または削除したとしても、会話内のすべてのメンバーによって送信されたメッセージとファイルは保持されます。
情報を見つけるのにかかる時間の短縮
契約書からリーガルメモ、通信文のやり取りに至るまで、法務チームは非常に重要な情報にすばやくアクセスする必要があります。Slack の検索機能を使えば、大量の情報の中から必要な情報をすばやく見つけられます。
- 特定のフレーズを検索するには、"リーガルメモ" といった具合に引用符を付けます。
- 特定のメンバーから共有された情報を検索するには、表示名の前に「from:」を付けます(例 : リーガルメモ from:@Ruth)。
- 単語の前にダッシュを付けると、その単語を含む検索結果が省略されます。たとえば、「法務 -メモ」にすると、「メモ」という単語を含まない「法務」の検索結果が表示されます。
必要なファイルが見つかったら、それをブックマークすることができます。ブックマークするには、そのファイルにカーソルを合わせ、「その他」アイコンをクリックし、「ブックマークする」を選択します。
チームの垣根を超えたコミュニケーション
Slack によってチームがどこからでもコラボレーションできるようになる仕組みについてご説明します。
特許のためのアイデアの収集
リアク字チャンネラーを使って、特許のための有望なアイデアを 1 つのチャンネルに移しましょう。リアク字チャンネラーを使うと、チームメンバーは特許のアイデアに対して「電球のリアク字」でリアクションでき、それらのアイデアは自動的に #patent-ideas チャンネルに追加されます。
非同期型コミュニケーションを活用した時間の節約
クリップを使うと、動画メッセージや音声メッセージを録画、録音してチームと共有し、メンバーの都合の良いタイミングで確認してもらえるようにすることができます。クリップは、カレンダーを会議予定でいっぱいにすることなく訴訟準備書面や契約書の重要な側面を伝えるための、非同期的な方法です。
すべての Slack チャンネルの右上隅にある canvas を使うと、キャンペーンに必要なものについてチームメンバー全員が共通の認識を持つようにすることができます。canvas を使えば、Slack を離れることなく、プロジェクトのタイムラインをリンクしたり、最新情報を伝達したり、アイデアについて議論したりできます。チェックボックスツールを使って各タスクを列挙し、チェックを入れていきましょう。
成果物でのコラボレーション
Slack は 2,600 以上のアプリと連携しているため、チームが日常的に使っているアプリを直接 Slack で利用できます。
Google ドライブとのインテグレーションや類似のアプリを使えば、ドキュメントや訴訟準備書面の共同作業に役立ちます。 共有されたドキュメントにチームメンバーがコメントすると、Slack に通知が届きます。そのため、仕事をもっとスピーディーに完了できるようになります。
アプリの例をいくつかご紹介します。
- DocuSign を使用すると、Slack 内で直接、法的文書や契約書を作成し、署名できます。
- Google カレンダーや Outlook カレンダーを Slack に紐付けると、今後予定されている会議やイベントについて常に把握しておくことができます。
- OneDrive を使用すると、Slack を離れることなくファイルの共有やドキュメントのプレビューができます。
社内通知の作成
法務チームによる社内通知や、他のチームとのコミュニケーションには、「#announcement」チャンネルを使用します。社内通知チャンネルは次のような用途にも使用できます。
- 会社のポリシーに対する全従業員の共通認識の確保
- セキュリティやデータ侵害の通知とベストプラクティスの提供
- 大きな成果の発表
- 会社や部署の最新情報の共有
- 今後のイベントに関する詳細の通知
さらに詳しく知りたい方は?
Slack を利用すれば、ハドルミーティング、ワークフロービルダー、Slack コネクトなどの機能によって、法務チームが効率性を向上させたりタスクを合理化したりできます。法務チームの日常業務をもっと簡単にする方法は他にもあります。詳しくは、ヘルプセンターにアクセスするか、ウェビナーをご覧ください。