経済情勢の変化や、非同期型の働き方の広がりを受けて、営業チームでも効率化やコラボレーションがこれまで以上に重要になっています。そのような状況のなか、Slack でプラットフォームの切り替えを最小限に抑え、チーム間のコラボレーションを強化した組織では、以下のような成果が得られています。
27%
成約件数が増加
26%
生産性が向上
成約に向けてチームで協力
Slack を活用して、商談や案件について社内で効率的にコラボレーションする方法をご紹介します。
チャンネル
コミュニケーションを Slack チャンネルに移行することで、社内の部署間で交わされるメールの量を減らせます。メンバー同士がスムーズに協力して顧客やタスクに対応できるようになり、より効率的な営業プロセスを構築して、管理の負担も軽減。その結果、新規契約の獲得に注力できるようになります。
チャンネルの例 :
- #account(顧客 / 取引先): 重要書類のピン留め、戦略立案、業績指標の確認、顧客のビジネス動向のチェック、営業活動の記録などを行うチャンネル
- #team(チーム): 適切な同僚とコラボレーションするためのチャンネル
- #sales(営業): ナレッジを共有したり、成約を祝ったりするためのチャンネル
- #announcements(部内通知): 部署や地域ごとに設けられた告知用のチャンネル。特定のメンバーのみが投稿できる
- #external(外部): 見込み客や顧客とつながるチャンネル。Slack で連携するメリットを実際に示して、将来に向けたよりよい働き方を共有できる
- #deal-desk(取引デスク): 経営幹部や法務部、財務部との、契約や法的事項にかかわる交渉を一元化するチャンネル
- #new-hires(新規採用): 新しく入ったメンバーが同僚に挨拶したり、質問をしたりして、業務に慣れるためのチャンネル(勤務開始前にシングルチャンネルゲストとして招待)
- #help-(ヘルプ)/ #plz-(お願い): 商談や契約に関してサポートを依頼するためのチャンネル
- #feedback(フィードバック): 顧客の声を共有し、チーム間でコラボレーションを行うためのチャンネル
- #knowledge(ナレッジ)/ #competitive-intel(競合情報): 競合他社の状況を把握するためのチャンネル
たとえば、チーム(#sales-team : 営業チーム)、プロジェクト・取引先(#acct-teathyme : 取引先)、地域(#sales-emea : 営業 EMEA)、機能・部署(#salesforce-notifications : Salesforce 通知、#sales-announcements : 部内通知)ごとにチャンネルを整理することで、一貫したテーマで会話を行いやすくなります。少数のチャンネルから始めて、次第に数を増やしていくとよいでしょう。
- 見つけやすく、内容を推測しやすいチャンネル名をつけましょう。それにはプレフィックス(接頭語)が便利です!たとえば、#announce-sales(#通知-営業)や #proj-q4-sprint(#proj-q4-スプリント開発)など。
- 重要なチャンネルにはスターをつけておくと、サイドバーで一番上にピン留めされるため、会話を優先的にチェックしやすくなります。また、重要なファイルやリソースもピン留めしておけば、案件に役立つ情報を営業担当者が把握しやすくなります。
新しい見込み客を営業チームに通知
新規の見込み客を得た際には、営業担当者にいち早く伝えることが大切です。情報を専用の Slack チャンネルで共有することで、関係する担当者にすぐに知らせることができます。実際、このような連携により、見込み客への対応スピードが平均で 21% 向上するという結果が出ています。
CRM と連携させることで、Slack 内で見込み客を共有できるようになります。
商談の情報をリアルタイムに更新
Slack と CRM を連携させることで、商談の最新情報を Slack で直接記録できるようになります。これにより営業チームは、時間や場所を問わず、商談情報を更新できます。CRM との連携により、以下のような成果がみられています。
- 成約率が平均 27% 向上*
- 営業活動の生産性が平均 26% 向上*
*出典 : Slack と Salesforce の両方を利用する 115~755 名のユーザーを対象に Salesforce が実施した調査「FY23 Customer Success Metrics」(2022 年 7 月)
承認手続きをシンプルに
営業チームはプライベートチャンネルを使って、経営幹部や法務、財務などと直接連携し、契約や法的交渉を一元化できます。
- ワークフロービルダーを使って、案件へのサポートの依頼を自動化。取引先の詳細など、依頼時に提供する情報を標準化することで、無用なやり取りの繰り返しを防げます。
プレゼンテーションで協力
Google ドライブや OneDrive / SharePoint のインテグレーションにより、プレゼンテーション資料などのドキュメントをチームで協力して作成できます。
- 重要な営業用コンテンツを共同で作成できます。
- 共有されたドキュメントにチームメンバーがコメントすると、Slack に通知が届きます。
Google ドライブや OneDrive / Sharepoint のインテグレーション方法をご覧ください。
チャンネルでメールを受信
Slack for Gmail や Outlook のプラグインを使って、メールを取引先別のチャンネルに転送すれば、返信メールの山を探し回る必要がなくなります。
また、ニュースサイトからチャンネルに自動アラートが送信されるように設定することもできます。
アドバイス : 重要なドキュメントはチャンネルにピン留めしておくとよいでしょう。
Gmail や Outlook のインテグレーション方法をご覧ください。
参考事例 : Slack のチームによる Slack を使ったコラボレーション
Slack のチームは、Slack 上でさまざまなカスタムボットを作成して、営業部門をサポートしています。
プレゼン資料をすばやく作成
Midas Touch Bot
- Midas Touch Bot は、CRMやデータベース、テンプレートに接続して、カスタムのプレゼン資料を数分で作成してくれます。
購入の兆候を通知
Midas Signals
- 見込み客がイベントに参加したなど、購入の兆候がみられた場合、担当チームに取引先別チャンネルで通知が届きます。
承認プロセスを簡素化
Approval Bot
- 案件提案テンプレートを、Slack の案件サポートリクエストチャンネルに送信します。
営業部門での Slack の活用
営業、事業開発、セールスオペレーションなどの部門で、チームの力を結集するための方法をご紹介します。
新メンバーのオンボーディング
段階的なコミュニケーションを提供することで、新しく入った従業員はスムーズに環境に慣れることができます。強力なグローバル検索機能により、業務に必要なリソースもすべて見つかります。これにより新メンバーは、いち早く高い生産性を発揮できるようになり、担当の引き継ぎも円滑に行えます。
- 新規採用者用のチャンネルを用意して、質問したり経験を共有したりできるようにします。
- 研修用のチャンネルを設けることで、マネージャーは新メンバーの研修タスクの進み具合を把握できます。
- 取引先別チャンネルを通じて、担当者は新たに引き継いだ顧客の情報をすぐに把握できます。
- ワークフロービルダーを使って、新メンバーを歓迎するメッセージを自動送信したり、設定などについてのヘルプ依頼を整理したりできます。
営業部門内のアナウンスメント
投稿できるメンバーを制限して、シンプルな 1 つの場所で重要な告知を共有しましょう。
営業リーダーなど、権限を持つメンバーのみが、#announcements(部内通知)チャンネルで重要な情報を投稿。それを読んだチームメンバーは、絵文字(リアク字)で反応できます。
チームに積極的に関わり、サポートが得られていると感じる営業メンバーは、仕事への満足度と生産性が高いことが報告されています。部内通知を 1 か所に集約することで、全員に確実に情報が届き、メンバーのエンゲージメントを高めることができます。
- 大型成約、社内ニュース、今後予定されているイベントや研修の案内などをアナウンスします。
- 投稿内容を確認したことを伝えたり、成約を祝ったりするのには、リアク字が便利です。
非同期型のコミュニケーション
働く場所やタイムゾーンが異なる同僚とのコミュニケーションを効果的にしましょう。
パートナーや顧客を集めてリアルタイムに協働したい、個々に都合のよいタイミングでプレゼン資料を共同作成したい。そんな時には、以下のような Slack の機能が力を発揮します。
canvas : アイデアやアクションプランを canvas にまとめておけば、チームでいつでも簡単に参照できるドキュメントになります。ミーティングに参加できなかったメンバーとの情報共有にも便利です。
クリップ : 音声や動画を使ったメモを投稿しておけば、メンバーはオンラインに戻ってきた好きなタイミングで内容を確認できます。
ハドルミーティング : どのチャンネルやメッセージからでも、音声通話やビデオ通話をすばやく開始。文章で説明すると 30 分かかるような問題も数分で解決できます。
ヘルプチャンネルの作成
必要な情報にいつでもアクセスできることが大切です。
社内のネットワークを活用して、同僚に質問したり、フィードバックやサポートを得たりしましょう。
#Portfolio-review(ポートフォリオレビュー)
ディレクターやマネージャー、スタッフで情報を共有するプライベートチャンネルです。以下のような目的で利用できます。
- 優先順位付けとプランニング(ワークフローも作成可)
- 阻害要因やリスクの共有
- 成果やパフォーマンスに関するフィードバック
- パイプラインの確認
- 作業負荷の確認
#Competitive-intel(競合分析)
競合他社の動向を 1 か所で共有するためのチャンネルです。
- 営業チームはこのチャンネルで、製品のポジショニングやマーケティングを担当するチームに質問を投稿できます。
部門の枠を超えたコラボレーション
Slack を活用して、大型案件やビジネスチャンスに向けて効率的にコラボレーションする方法をご紹介します。
営業戦略への認識を共有
営業部門と財務部門のキーパーソンがチャンネルで連携することで、部門の枠を越えた販売戦略の立案および決定にかかる時間を短縮できます。
製品へのフィードバック
顧客からのフィードバックやリクエストを集約して、製品チームを支援します。
- #product-gaps(製品ギャップ)、#[customer]-news(ニュース)、#feedback-[features](フィードバック)、#industry-[retail](業界)といったチャンネルを作成して、顧客、製品機能、業界の情報を一元化し、製品チームと共有します。
製品に関する発表
アップデートや新機能に関する発表を共有して、製品チームをフォローします。
- #sales(営業) や #win(成約)などの部内通知チャンネルと同様に、#[feat]-gtm(市場戦略)、#released(リリース済み)、#product-roadmap(製品ロードマップ)、#released-internal(社内リリース)、#released-minor(マイナーリリース)といったチャンネルを製品チームやマーケティングチームと共有することで、リリースされる新製品についての情報を組織全体で共有できます。
顧客の引き継ぎとオンボーディング
営業部門とカスタマーサクセス部門は、販売前から販売後までを通じて、シームレスな顧客の引き継ぎを実現できます。
カスタマーサクセス部門は、取引先別チャンネルで顧客の情報を確認し、営業チームと直接コミュニケーションを取ることで、引き継ぎを円滑に行えます。
インシデント管理
営業、サクセス、サポートの各部門が、以下のような情報を 1 か所に集約できます。
- 発生しているインシデント
- インシデントの重大性と影響の大きさ
- 実行すべきアクション
- 伝えるべきメッセージ
- 根本原因分析(RCA)
サポート部門からのチケットの監視
営業チームやカスタマーサクセスチームにとって、顧客に何が起こっているのかを常に把握しておくことが重要です。
- インテグレーションを活用することで、インシデント、トレーニングのリクエスト、アップグレードなどを追跡できます。
社外とのコラボレーション
質問に答えるなど、Slack 内で見込み客と直接コミュニケーションすることで、取引成立までの時間を短縮できます。
Slack コネクト
Slack コネクトチャンネルを使って、顧客とコミュニケーションしましょう。アカウントマネージャーやカスタマーサクセスマネージャーなどの関係者も招待することで、顧客のニーズにより良く対応でき、契約更新やアップグレードの交渉などについても継続的に話し合えます。強化されるのは顧客との信頼関係だけではありません。2021 年の IDC MarketScape の調査によると、顧客、ベンダー、サービスプロバイダーが応答するスピードも 43% 向上。このような Slack コネクトの効果が、トータルで商談サイクルの 4 倍のスピードアップにつながっています。
- 外部チャンネルを使って、組織の垣根を越えた連携が可能に。1 つのチャンネルを最大 20 の組織と共有できます。メッセージやファイルの送信はもちろん、インサイトの収集にも役立ちます。
- 組織内外のメンバーにリアルタイムで直接メッセージを送信できます。
- チャンネルや検索、アプリ、インテグレーションといった Slack の便利な機能を、外部の人も一緒に活用できます。
各組織のエキスパートをチャンネルに招きましょう!
顧客とのミーティングを設定
カレンダーと連携させることで、Slack のショートカットメニューから直接、ミーティングを設定できるようになります。
契約の締結
DocuSign や HelloSign のインテグレーションにより、Slack から直接、契約書の送信・確認・署名が可能になります。
さらに詳しく知りたい方は、ヘルプセンターにアクセスするか、ウェビナーにご参加ください!