
このテンプレートについて
Slack の製品概要書テンプレートの使い方(ステップごと)
Slack の製品概要書テンプレートで、次の製品をより明確に定義し、関係者と連携してローンチまで勢いよく進めましょう。このテンプレートはチームが製品アイデアの記録、議論、改善を 1 つの共有スペースで行うのに役立ちます。
製品のスコープを定義するプロダクトマネージャー、ユーザーのニーズをもとに改善を重ねるデザイナー、マイルストーンを計画するエンジニアなど、どの立場であっても、テンプレートを使用することで、作るものやその理由に対する可視性が高まります。また概要書が Slack 上にあることで、チームは背景情報から切り離されることなく製品戦略と実行計画をともに立案し、フィードバックを提供し、方向性を揃えた状態を保つことが可能です。
初めて製品管理のチャンネルを使用する場合でも、製品ローンチプロセスを最適化する場合でも、Slack 上で製品概要書を活用して透明性の高いコラボレーションをリアルタイムで進めるステップは以下のとおりです。
- 専用の製品チャンネルを作成する。これにより議論やアップデートを一元化できます。製品ドキュメント、組織図、RACI、フィードバックトラッカー、決定事項の信頼できる唯一の情報源が生まれます。
- テンプレートのフィールドを更新する。製品の説明、課題設定、主要機能、マイルストーン、成功基準を入力して、製品の目的、目標、ロードマップを明示します。ターゲットユーザー、競合分析、タイムラインなどの詳細も含めます。
- 概要書をチームと共有する。デザイン、エンジニアリング、マーケティング部門の主なステークホルダーやその他の関係者をタグ付けし、フィードバックを依頼しましょう。またリアルタイムで得られる情報を各自が対応可能な時に入力することで、異なるタイムゾーン間でも全員が情報を把握し、最新の状態を維持できます。
- 関連するドキュメントとリソースをリンクする。これには Google Drive、Jira、Figma、Confluence のデザインファイル、調査、プロジェクトロードマップなどが含まれます。これらの主要プラットフォームとのインテグレーションにより、ツール間の切り替えの必要性が減り、すべてがつながった状態で仕事を進められるようになります。
- マイルストーンの確認用にリマインダーを設定する。Slack のリマインダーやワークフロービルダーを活用して、進捗確認や振り返りのスケジュールを組むことができます。Slack AI を使えば、ディスカッションを自動で要約したり、次のアクションを抽出してチームの方向性を揃えたりすることも可能です。
製品概要書テンプレートとは?
製品概要書は、新しい製品施開発のビジョン、目標、重要な情報を簡潔にまとめた文書です。製品開発の基盤となり、エンジニアリングからマーケティングまで、すべての関係者がプロジェクトの「何を」「なぜ」「どのように」を理解できるようにします。
Slack の製品概要書テンプレートは、これらの概要書を効率的に作成するための再利用可能で構造化されたフォーマットです。毎回一から作成せずとも、チームは製品の課題設定、ターゲット層、成功指標などの詳細を簡単に入力できます。
このテンプレートは Slack 上で常に更新されるべき文書です。チームは概要書上で直接連携し、検索できるほか、進捗に応じて更新するのも簡単です。これにより、製品チームは、共通の理解とスピード感をもって、アイデア創出から実行まで進めるようになります。
製品概要書テンプレートを使うメリット
製品概要書テンプレートの活用により、方向性の統一、可視性や効率性、スピードの向上というメリットが得られます。製品ローンチは企業にとって大規模で部門横断的な取り組みであるため、詳細が見落とされがちです。しかし、製品概要書があれば、信頼できる唯一の情報源が生まれ、複数のチームや関係者が、自分たちがプロセスのどこに位置するかを正確に把握したり、必要な時に最新のステータスを確認したりできるようになります。具体的なメリットは次のとおりです。
- 部門間の方向性が揃う。製品部門からマーケティング部門まで、誰もが同じ情報にアクセスできるため、誤解や認識のずれが起こりません。
- 曖昧さと手戻りが減る。スコープと目標を早期に明確化することで、同じ説明の繰り返し、作業のやり直し、期待値の調整に費やす時間を削減できます。
- 意思決定と承認のスピードが上がる。コメント、質問、承認が Slack 上で直接行われることで、フィードバックサイクルが高速化されます。
- 信頼できる情報源が生まれる。あらゆる最新情報、ファイル、スレッドが製品概要書にリンクされることで、Slack が製品ナレッジの共有ハブとなります。
これらのメリットは Slack の Agentforce によってさらに拡張されます。この AI アシスタントは、より迅速な意思決定を可能にします。チームは Agentforce を使うことで、顧客フィードバック、製品チャンネルのディスカッション内容の要約、プロジェクト状況に関するチームの質問への回答など、プロセスに関連する重要な情報を、Slack を離れることなく得られます。
製品概要書テンプレートに含めるべき内容
効果的な製品概要書は、明確性と戦略性のバランスが取れています。チームに最も重要な要素を確実に伝えるための構成は次のとおりです。
- 製品概要。何を構築するのか、なぜ重要なのかの簡潔な要約。
- 課題の明確化。この製品が対処するユーザーの問題点やビジネス上の課題。
- ターゲット層。この製品や機能から最も恩恵を受ける主要なユーザーセグメントやペルソナ。
- 主要機能と要件。市場で自社のソリューションを差異化するコア機能です。
- 成功指標と KPI。採用率、ネットプロモータースコア(NPS)、売上目標など、影響を測定する方法。
- 市場状況と競合他社。業界、ビジネス、カテゴリーの状況、自社製品の差異化ポイントの概要。
- タイムラインとマイルストーン。重要な開発段階とローンチ目標。
- ステークホルダーと責任者。納品、レビュー、承認の責任者。
- リスクと前提条件。既存の依存関係、想定される障害、または未解決の懸念点。
Slack 上で保存すると、これらの各セクションにはそれぞれ独自のスレッドに存在するため、進行とともに発生する議論、決定事項、最新情報を簡単に追跡できます。ワイヤーフレーム、製品の要件書、市場投入のためのプレゼンテーションなどの関連資料を、チームが愛用するツールとのインテグレーションを通して添付しましょう。製品概要書の目的は、これらのツールを置き換えることではなく、製品開発プロセス全体を通じて関連する背景情報とともに一元化して表示することです。
チームが機能横断的なプロジェクトを管理する方法について、詳しくは製品開発のための Slack を参照してください。
製品概要書の作成と活用のベストプラクティス
製品概要書は、機能横断的なチームがその使用方法と連携方法について認識が揃っている状態のときに最も効果的に活用できです。活用を促進するガイドラインがないと、狙いどおりに合理化と効率化を加速させるツールにはなりません。以下のベストプラクティスに従って、製品概要書を明確かつ有用で役立つものに保ちましょう。
役割と責任を明確にする
RACI 表と組織図を参照して、チームとステークホルダー間の役割と責任を定義します。例えば、どのチームが概要書の更新に責任を持つか、アクションの実行後にリーダーがどのように相談を受けたり情報を受けたりするかを明確にします。また、ステークホルダーごとに関与の度合いは異なります。それらを早期に特定することで、より効果的な連携の基盤を築けます。
完璧さではなく明確さから始める
目指すのは迅速に方向性を揃えることであり、細部まで完璧にすることではありません。大まかな素案があれば、関係者から早い段階でフィードバックを得られ、共同で作り上げる意識を促進できます。
製品概要書を常に更新される資料として扱う
優先事項が変わったりスコープが進化したりする場合は、Slack 上で製品概要書を直接更新してください。canvas、ピン留めアイテム、または @ メンションを使用することで、全員が最新バージョンを確認できるようになります。
技術面とビジネス面のバランスを取る
製品概要書は、デザイナー、エンジニア、役員のいずれにとっても理解しやすいものである必要があります。役割やレベルの垣根を越えて響く言葉で、トレードオフ、依存関係、影響を明確にしましょう。
早期に方向性を揃えて、頻繁に見直す
Slack のリマインダーやワークフロービルダーを使用してマイルストーンでのレビューを予定しましょう。これにより、製品概要書がチーム全体にとって常に有用で重要なもの存在になります。Slack AI を活用して議論を要約したり、前回の確認以降の決定事項をハイライトしたりしましょう。
可視性を高く保つ
製品チャンネルに製品概要書をピン留めし、経営幹部やほかのチームのチャンネルで要約を共有し、スレッドを使用して背景情報のなかで質問やフィードバックを集めます。製品チーム、最高製品責任者、および経営幹部間での透明性は、重要なローンチ前にハイレベルでの認識の齟齬を防ぐのに役立ちます。
その他のベストプラクティスについては、Slack の製品チームコラボレーションガイドをご覧ください。
目的に沿って作られた製品概要書の長期的価値
明確でアクセスしやすい製品概要書は、成功する製品開発の基盤です。Slack では、製品概要書は一度作って終わりの文書ではなく、チームがブレインストーミングから実行までに行える動的なハブになります。
アイデア創出から製品リリースまで、Slack はチャンネル、AI を活用したインサイト、お気に入りのツールとのインテグレーションを通じて業務フローのあらゆるステップをつなげます。また、プロジェクトトラッカーテンプレートやプロジェクト管理テンプレートなどのほかの Slack テンプレートもあわせて活用してください。



